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歌仙の愉しみ (岩波新書 新赤版 1121) 新書 – 2008/3/19
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- 本の長さ233ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2008/3/19
- ISBN-104004311217
- ISBN-13978-4004311218
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2008/3/19)
- 発売日 : 2008/3/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 233ページ
- ISBN-10 : 4004311217
- ISBN-13 : 978-4004311218
- Amazon 売れ筋ランキング: - 413,912位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 160位詩論
- - 1,880位岩波新書
- - 75,401位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1931年、静岡県に生まれる。東京大学文学部卒業、詩人。2003年、文化勲章受章(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 万葉集 ほか (ISBN-13: 978-4062827744 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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1925(大正14)年、山形県鶴岡市生れ。東京大学英文科卒。1957年『笹まくら』で河出文化賞、1968年「年の残り」で芥川賞受賞。その後、小説、評論、エッセイ、翻訳と幅広い文筆活動を展開。『たった一人の反乱』(谷崎潤一郎賞)『裏声で歌へ君が代』『後鳥羽院』(読売文学賞評論・伝記部門) 『忠臣藏とは何か』(野間文芸賞)「樹影譚」(川端康成賞)『輝く日の宮』(泉鏡花文学賞、朝日賞)等、多くの著作がある。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 人間的なアルファベット (ISBN-13: 978-4062160995)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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歌仙は江戸時代に芭蕉が重視した我が国独自の文芸なのに、明治に入り正岡子規が否定したこともあり急速に下火になる。
子規が否定した根拠は、俳諧を近代文学にしたいとする思惑の中で、歌仙の合作性、遊戯性が、近代文学に備わっているべき孤独な作者、厳粛でまじめな自己表現と相反する点にあるという。しかし、合作性が文学と相いれないわけではなく、東西の古典文芸や芸術においては合作はめずらしくないと反論する。むしろ日本近代文学の偏狭で浅薄な個人主義から脱出する可能性を示唆する。遊戯性もそれをなくしたことによって、辛気くさく、貧しくなり、遊び心をなくし愛嬌が失せたという。
歌仙には形式がともなうが、それ以上に重視するのは詩情、文学性、文学としてのおもしろさだという。また、歌仙を巻くメンバーとの座をともにすることにおいて、無駄ばなしや軽口からのヒントや、その場の刺激から生まれる活気や動的な展開など、合作文芸である歌仙独自の魅力があるという。
正岡子規は明治時代において日本文学のとるべき方向性を示したが、日本の古典文学の多様性から近代化と相いれない分野を否定し隠してしまった。再び日本人が日本文学の独自性や魅力に気づくのに長い時間がかかったように思う。『歌仙の愉しみ』は引き出しの奥から大事なものを見つけたような気持ちになる本だ。
詩人、歌人、作家というジャンルをこえながらも、やはりそれぞれの指針があらわれているのもおもしろい。
丸谷さん・大岡さん・岡野さんの三吟で巻かれた歌仙とその感想戦(これは将棋用語かな)。
鑑賞のための評釈と違い、三人の創作の裏話対談が歌仙を巻く面白さを十分に伝えてくれる。
歌仙に関しては、
丸谷さん大岡さんたちの「浅酌歌仙」「とくとく歌仙」でその面白さを教えられ、
それから安東次男さんの評釈でその奥深さを知りました。
豊かな感性と知性で織り上げていく、それは見事な”おとな”のあそびとなっています。
作家の丸谷才一、歌人の岡野弘彦氏と大岡信氏の三人が定期的に集って、連歌で遊んだ歌集。
それぞれの感性や教養を駆使しながら、野暮を嫌う。
大人だからこその遊びの楽しさがここにある。
丸谷氏が亡くなってしまったのが、本当に残念。
このような、楽しみを本でしか得られないと言う事も淋しい。
それも、小説家丸谷才一を中心にして、詩人大岡信、歌人岡野弘彦という錚々たる文学者で巻いた歌仙八作品が紹介されていて、重厚で豪華な感じがする作品系列になっている。
発句 長夜ひとりぽつねんと酒の稽古する 玩亭(丸谷才一)
脇句 するする咽喉をとほる里芋 乙三(岡野弘彦)
第三 朝戸出に弓張月を仰ぎ見て 信(大岡 信)
大岡 里芋が脇で、「長夜ひとりぽつねんと」と大変うまく合っている。秋の場合は第三が
「月」ですが、里芋の世界から離れて、どういう世界にいくか。月というのを出すのはなかなかむずかしい。
(第三)するする咽喉を通っていく里芋をゆうべ食った、そういう人が朝早くにどこかへ出掛けなければならない。それで「朝戸出に」というかたちにしたんです。
丸谷 これ、万葉語ですか。
大岡 万葉語だと思います。「朝戸出に」という古語を使うと、月も「弓張月」ぐらいにしないと緊張感が保てない。
このようにして、微妙に、付かず離れず、連句が展開していく作品形成の跡を追っているのが本書である。単に作品だけを並列したものではない。
大岡信を宗匠挌にして岡野弘彦、丸谷才一の三吟で巻くことが多いらしい。三人三様であることが作品の幅を広くする。
一番大事にするのは詩情であるという。文学としてのおもしろさをいい加減にして官僚的に式目を守ったって始まらないよ、という気持ちが三人に共通してある。一夕の座興でありながら、しかも共同作品を残したいと願っているという。