震災で過去に無い大変な時期にもかかわらず、
政治家達のゴタゴタを見ると心の中から怒りが湧いてきてしまいます。
日本は世界から「Cool Japan!」と言われ、日本人としても誇れるものはたくさんあります。
しかし、この政治や政治家(官僚も含めた方が良いのかもしれません)というものだけは
本当に何なのでしょうか。
もしも消費税アップになるなら、国の借金だけに使うのではなく、
10代から50代の、特に弱者と言われていない平均的な生活をしている層にも
何らかのお金が還ってくる仕組みを創って頂きたいです。
今までの順調な日本だと今の政治で良かったのかもしれません。
しかし、震災のような、何もかも奪ってしまうようなことが起きた場合、
今の日本は柔軟性のないカッチカチの政治の国なのだなと感じました。
この本は、そんなモヤモヤでいっぱいの私の気持ちを軽くしてくれる本でした。
宮本さんのことはNHKのクローズアップ現代で知りました。
番組ではスウェーデンの職業訓練について話されていました。
現在、菅内閣の新成長戦略実現会議委員のおひとりです。
読みづらい本でした。
難しい言葉、カタカナ語が多く、
こういう文体の本を今まで読んでこなかったので読むのに時間がかかりました。
しかし、日本に住み、日本が好きな人間として、
何日かかってでも読まなければいけない本だと思いましたので星5つです。
この本の中の宮本さんの主張を簡単に表すと、
「誰もが生きがいや充実感を得られる居場所を日本社会の中につくること」だと思います。
北欧(特にスウェーデン)、大陸ヨーロッパ、アメリカなどの詳しい政策、歴史や現状、
外国の知人のお話などもふんだんに紹介し、世界の生活保障について語っています。
「(日本は)正規労働者層のなかでも年収300万円未満が31.7%に及んでいる。」
「日本の平均的な所得の半分以下の所得しかない人々の割合は14.9%と
先進工業国ではアメリカに次ぐ2番目の高さ」
「選択可能なコミュニティこそが『生きる場』となりうる。」
「競争力の弱い企業を淘汰することが(スウェーデンの)賃金政策の狙いの一つであり、
政府は財政出動などはおこなわない。
(しかし、そのあとの労働者を守る生活保障がしっかり考えられている。具体的な内容が書かれています。)」
「デンマークの首相を日本に招いた時、
彼は『デンマークほど労働者の首を切りやすいところはない』と述べて私達を驚かせた。」
「デンマークでは年間に就労人口の3分の1が転職をしている。」
「今日の日本では、後戻りできない『一方通行型』のルートに次々と待ち構える困難を
『自己責任』でクリアできたものだけが排除を免れることができる。」
「スウェーデン型生活保障や、イギリス労働党が掲げた『第三の道』が
『アクティベーション(活性化)』という考え方。」
「一方通行型から交差点型社会へ」
「四つの橋」
「世界のどこを探しても、日本が直面する事態にそのまま使えるモデルは存在しない。
着実な改革は、私達が生きる社会の歴史と現状から出発するものであり、
またすべからく漸進的なものである。」
インターネットで調べると、
勝間和代さんとの終身雇用制度についての対談内容
(毎日新聞ウェブサイト 勝間和代のクロストーク)があり、
そこを読むと宮本さんの考えもより理解できました。
子ども達が日本に住んでいて良かったと、将来大人になり笑顔で喜んでくれる国にするため、
大人達は読まなければいけない本だと思います。
一度では理解できなかったので、もう一度読み直します。
学生の方も必読の一冊です。
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生活保障 排除しない社会へ (岩波新書 新赤版 1216) 新書 – 2009/11/21
宮本 太郎
(著)
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- ISBN-104004312167
- ISBN-13978-4004312161
- 出版社岩波書店
- 発売日2009/11/21
- 言語日本語
- 寸法11.5 x 1.1 x 17.5 cm
- 本の長さ250ページ
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- 言語 : 日本語
- 新書 : 250ページ
- ISBN-10 : 4004312167
- ISBN-13 : 978-4004312161
- 寸法 : 11.5 x 1.1 x 17.5 cm
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上位レビュー、対象国: 日本
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2024年5月15日に日本でレビュー済み
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タイトルが「生活保障」とある。これは「社会保障」という概念が、非常に「生活保護」的に日本では使われ、しかも恩恵的なニュアンスで使われている。日本国憲法は第25条で「権利」として「文化的な最低限の生活」を保障しているのだが。しかし、現実は非正規雇用という差別化された不安定雇用、蔑視的な社会保障に対する意識が真綿で首を締める様な土壌がある。
著者は「働いて賃金を得る」「何かに都合で働けなくなる場合の生活保障」だけでなく、「積極的な働ける施策」「再チャレンジとしての職業技術や大学での学び直しによる学習」さらに「積極的な働きの場の創出・社会的参加できる仕組み」を作り、「長期休暇と生活保障の構築」「生活できることだけでなく、生き生きと生活できる・生きがいある人生」を、国・自治体、各種組織や地域が連携して創出することを提唱する。
個人が段々とアトム化され、高度社会で一部のエリートややり手だけが欧化できる社会でなく、「人間として誰もが排除されず生活ができる仕組み・思想」を提案する。当たり前のことであるのだが、これがなかなか実現しないどころか、受け入れられない社会になっている。無理はできないが「合意できる生活保障」づくりを模索していて、非常に参考になる定期である。
著者は「働いて賃金を得る」「何かに都合で働けなくなる場合の生活保障」だけでなく、「積極的な働ける施策」「再チャレンジとしての職業技術や大学での学び直しによる学習」さらに「積極的な働きの場の創出・社会的参加できる仕組み」を作り、「長期休暇と生活保障の構築」「生活できることだけでなく、生き生きと生活できる・生きがいある人生」を、国・自治体、各種組織や地域が連携して創出することを提唱する。
個人が段々とアトム化され、高度社会で一部のエリートややり手だけが欧化できる社会でなく、「人間として誰もが排除されず生活ができる仕組み・思想」を提案する。当たり前のことであるのだが、これがなかなか実現しないどころか、受け入れられない社会になっている。無理はできないが「合意できる生活保障」づくりを模索していて、非常に参考になる定期である。
2011年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
深刻な日本の雇用問題の解決は一筋縄ではいかない。
中でも「雇用はGDPの従属変数だから、まず成長ありきじゃないか」という反論が
いわゆる管バラマキ政治への最強の批判だが、この本を読めば、今回、与謝野馨を押し立てての
「社会保障と税との一体改革」が何を目指そうとしているかがほぼわかる。
中身は多くの評者がすでにそれぞれ紹介しているから繰り返さない。
ただ北欧モデルとかフレキシキュリティーとかに関する本としては、コンパクトな決定版と言っていい
のでないだろうか。理屈倒れが多い近頃の岩波新書の中では、久々のホームランだ。
著者は今回の与謝野社会改革検討本部にも起用された篤実な政治学者だが、昨年12月に
そのための報告書をまとめた有識者検討会の座長でもあった。
北欧、なかんずくスウェーデンの研究が長く、その福祉日本へのヒントと限界さらにはその対策まで、
この本では良く分析、提案されている。積み重ねた現地調査の成果は、「福祉に今求められているのは、
財の『再分配』だけでなく、それと同時に人々が誰かに存在を認められているいること、つまり『承認』
される場が必要でもある」という視点にも現れている。つまり秋葉原の交差点に車で突っ込み7人を死なせた
日本の派遣労働者へ目配りもある点で、類書をはるかに越えた深さと説得力をもつ。
著者は自公政権下で設置された「安心社会実現会議」にも参加しており、そのとき座長だった
成田豊電通最高顧問もさらにその前の「社会保障国民会議」の座長を務めた吉川洋東大大学院教授も、
ともに今回の与謝野社会改革検討本部に参加している。
いわば自公政権時代からの日本型福祉の将来への議論の積み重ねが、民主党政権下で、
今回実行できるかどうか問われているわけだ。
崖っぷち日本のベスト&ブライテストたちの、胆力と知力、自己犠牲がいま問われている、
と言っても大げさではないだろう。
管首相がダボスで国際公約したTPPは、要は農業への保障金の額の問題だから、管首相が命を賭けなくても
実現できるだろうが、こちらのほうは、命だけでなく緻密な戦略戦術、政治力が必須となる。
またそれに値する日本国の将来がかかった世紀の大事業でもある。
今回の消費税増税の全国市民への説明やPRが不足したり、あるいは、多くの納税者に
「単なる財政破綻回避の方便に今回も増税分が使われそうだ」と疑われたら最後、あっという間に
管政権は崩壊するだろう。そしてその後の反動日本の混迷の深さは想像を絶する。
政治をスポーツやエンタテインメントのように扱う「引き下げデモクラシー」全盛の今の日本で、
本書が多くの良識ある日本人の手にとられることを、祈りたい。
中でも「雇用はGDPの従属変数だから、まず成長ありきじゃないか」という反論が
いわゆる管バラマキ政治への最強の批判だが、この本を読めば、今回、与謝野馨を押し立てての
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中身は多くの評者がすでにそれぞれ紹介しているから繰り返さない。
ただ北欧モデルとかフレキシキュリティーとかに関する本としては、コンパクトな決定版と言っていい
のでないだろうか。理屈倒れが多い近頃の岩波新書の中では、久々のホームランだ。
著者は今回の与謝野社会改革検討本部にも起用された篤実な政治学者だが、昨年12月に
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北欧、なかんずくスウェーデンの研究が長く、その福祉日本へのヒントと限界さらにはその対策まで、
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と言っても大げさではないだろう。
管首相がダボスで国際公約したTPPは、要は農業への保障金の額の問題だから、管首相が命を賭けなくても
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今回の消費税増税の全国市民への説明やPRが不足したり、あるいは、多くの納税者に
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管政権は崩壊するだろう。そしてその後の反動日本の混迷の深さは想像を絶する。
政治をスポーツやエンタテインメントのように扱う「引き下げデモクラシー」全盛の今の日本で、
本書が多くの良識ある日本人の手にとられることを、祈りたい。
2019年6月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一読して、「もっと早く読むべきであった」と思いました。社会保障からみた政治学入門といったところ。欧米と比較した日本の社会保障システムの特徴がよくわかりました。日本は小さな政府でありながら、雇用政策には省庁を通じて大きくコントロールしていたことなど。
2012年3月8日に日本でレビュー済み
震災を契機として、あるいは生活保護における水際作戦などの報道は、日本の社会保障の脆弱さと問題点を浮き彫りにしている。こうした日本の社会保障が、終身雇用という形で雇用がある程度保障されることで、社会保障が低くなってきたという成立の背景と各国と比較した際の特徴を分かりやすく述べている。自分としては、スウェーデンやデンマークの社会保障の話は勉強になったし、最近再び話題になっているベーシックインカムにも触れているので、現状を整理するのにはよいだろうと思う。