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白楽天――官と隠のはざまで (岩波新書) (岩波新書 新赤版 1228) 新書 – 2010/1/21
川合 康三
(著)
一世を風靡した流行詩人にして、政治の中枢に上りつめた大官僚。玄宗・楊貴妃の愛の詩人にして、身近な言葉で日常の歓びをうたった閑適の詩人。多難な人生の中で、悲観より楽観を選びとるその詩は、中国の文学に新しい地平を切り開いた。官人としての生涯をたどりながら、日本にも広く深く浸透したその多面的な魅力に迫る。
- ISBN-104004312280
- ISBN-13978-4004312284
- 出版社岩波書店
- 発売日2010/1/21
- 言語日本語
- 寸法10.5 x 1 x 17.5 cm
- 本の長さ224ページ
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2010/1/21)
- 発売日 : 2010/1/21
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4004312280
- ISBN-13 : 978-4004312284
- 寸法 : 10.5 x 1 x 17.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 341,265位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は、酒を飲みませんが、飲まれる方には共鳴題材も多いと思います(笑)
2015年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ふと立ち寄った蕎麦屋さんにあった書に「洗我心」の文字
蕎麦屋の旦那さんにお聞きするも先祖からの書で意味も分からず知りたがっていた様子。
藤原定家「拾遺愚草全釈」の和漢朗詠集・山寺・五七九の3文字であることが判明し
それから白楽天に興味を持ちました。
白楽天は詩人としてもまた役人としても成功していますが
その詩は年代とともに変わり仕事を通して心の葛藤を感じることができます。
この本は入門書として白楽天の生涯と詩風の変遷を解説していて良書であると思います。
ちなみに本はその蕎麦屋さんにプレゼントしました。
蕎麦屋の旦那さんにお聞きするも先祖からの書で意味も分からず知りたがっていた様子。
藤原定家「拾遺愚草全釈」の和漢朗詠集・山寺・五七九の3文字であることが判明し
それから白楽天に興味を持ちました。
白楽天は詩人としてもまた役人としても成功していますが
その詩は年代とともに変わり仕事を通して心の葛藤を感じることができます。
この本は入門書として白楽天の生涯と詩風の変遷を解説していて良書であると思います。
ちなみに本はその蕎麦屋さんにプレゼントしました。
2010年3月17日に日本でレビュー済み
本書は、中国文学を専門とし、
京都大学教授である著者が、白楽天を紹介する著作です。
玄宗と楊貴妃の悲愛を詠んだ『長恨歌』で知られる唐代の詩人・白楽天。
彼は、当代きっての人気詩人であると同時に、
宰相の地位も嘱望された優秀な官吏でもありました。
本書では、その栄光と挫折が入り交じる生涯を、
当時の政治状況や他の文人らとの交遊をふまえ概観するとともに、
『長恨歌』や代表的な詩作についてコンパクトに解説します。
左遷による挫折を味わい、鬱々とした気分で詠んだ『舟中雨夜』
友人である元'に長年会うことのできない状況を詠んだ一連の詩作などはもちろん
思いがけず人気作家となったことを、自嘲するかのような言葉なども印象的でしたが、
とりわけ心に残ったのは、
自身の詩作の意義を『孟子』によって裏付けようとする過程と、
それに対する著者の評価です。
文字通り、血で血を洗う政界で身を処しつつ
風雅の世界で頂点を極めた稀有な才人・白楽天
その栄華に満ちた生涯と、秘められた苦悩を簡潔に紹介する本書。
中国の詩や歴史に興味がある方はもちろん
授業で漢詩を勉強する高校生などに強くオススメしたい著作です。
京都大学教授である著者が、白楽天を紹介する著作です。
玄宗と楊貴妃の悲愛を詠んだ『長恨歌』で知られる唐代の詩人・白楽天。
彼は、当代きっての人気詩人であると同時に、
宰相の地位も嘱望された優秀な官吏でもありました。
本書では、その栄光と挫折が入り交じる生涯を、
当時の政治状況や他の文人らとの交遊をふまえ概観するとともに、
『長恨歌』や代表的な詩作についてコンパクトに解説します。
左遷による挫折を味わい、鬱々とした気分で詠んだ『舟中雨夜』
友人である元'に長年会うことのできない状況を詠んだ一連の詩作などはもちろん
思いがけず人気作家となったことを、自嘲するかのような言葉なども印象的でしたが、
とりわけ心に残ったのは、
自身の詩作の意義を『孟子』によって裏付けようとする過程と、
それに対する著者の評価です。
文字通り、血で血を洗う政界で身を処しつつ
風雅の世界で頂点を極めた稀有な才人・白楽天
その栄華に満ちた生涯と、秘められた苦悩を簡潔に紹介する本書。
中国の詩や歴史に興味がある方はもちろん
授業で漢詩を勉強する高校生などに強くオススメしたい著作です。
2010年5月7日に日本でレビュー済み
「官と陰のはざまで」という副題に興味をそそられ手に取りました。
あるモノゴトの「はざま」に身を置くというのは、両極ソレゾレを味わい知る良いポジションであると言えますが、同時に、身を引き裂かれるような痛みをいやおうなく味あわざるを得ないポジションであるとも言えます。
本来、社会を批判する(風諭)詩を最上とみなしていた人物が、官僚として権力の中枢近くに身を置くとなれば、権力との関係でソレナリの文学表現を目指さざるをえなくなったにちがいないことは容易に考えられます。一歩間違えれば、左遷どころか命も危ういことにあいなります。
一読してのぼんやりとした感想ですが、身を引き裂かれる思いをしつつ文学の世界に新しいものをもちこみつづけた天才の姿を見る思いがいたしました。
また、「楽天」を自らのあざ名とした白居易の秘密に迫れるとでも思うのでしょうか。痛みの多い世間を生きていく上での参考になると思うのでしょうか。なにかよくわかりませんが、繰り返し読んでいくとなにかさらなるものが得られそうな予感のある書籍です。
あるモノゴトの「はざま」に身を置くというのは、両極ソレゾレを味わい知る良いポジションであると言えますが、同時に、身を引き裂かれるような痛みをいやおうなく味あわざるを得ないポジションであるとも言えます。
本来、社会を批判する(風諭)詩を最上とみなしていた人物が、官僚として権力の中枢近くに身を置くとなれば、権力との関係でソレナリの文学表現を目指さざるをえなくなったにちがいないことは容易に考えられます。一歩間違えれば、左遷どころか命も危ういことにあいなります。
一読してのぼんやりとした感想ですが、身を引き裂かれる思いをしつつ文学の世界に新しいものをもちこみつづけた天才の姿を見る思いがいたしました。
また、「楽天」を自らのあざ名とした白居易の秘密に迫れるとでも思うのでしょうか。痛みの多い世間を生きていく上での参考になると思うのでしょうか。なにかよくわかりませんが、繰り返し読んでいくとなにかさらなるものが得られそうな予感のある書籍です。
2010年2月2日に日本でレビュー済み
人は多かれ少なかれ、立身出世(伝統中国だと官での栄達)と、隠遁へのあこがれという二つの衝動に突き動かされると思う。先の見えた宮仕えで糊口をしのぐ五十過ぎの私は隠遁への思いがつのる。一つの指標が、白楽天の標榜した「中隠」。官の世界に身を置きつつ心は隠者という生き方だ。
本書は、白楽天の生涯を代表的な詩とともに概説する。若きエリートが流行詩人として脚光を浴びつつも、平易な表現が俗っぽいとの非難を浴び、失脚と復活を経験し、友情を大切にしながらも政争を避け、閑適詩を文学史にどう位置付けるかに苦労する。色々人並みの苦労や不幸はあった。しかし、人生の中からよろこびを拾い上げるポジティヴな姿勢が、官と隠を両立させ、秀逸な閑適詩を生んだ。
白楽天は長い詩が多いので、大意の紹介にとどまるものもあるが、彼の詩のもう一つの柱・社会詩、そして長恨歌等、の解説も的確。「新楽府」の語りの特徴、陶淵明−白楽天―蘇軾をつなぐ意外な接点等も興味深い。「三五夜中新月色、二千里外故人心」は友情を詠んだ古今の絶唱だ。
従来の官に背を向ける隠ではなく、官の中で隠も求めた生き方。学ぶこと大だ。
本書は、白楽天の生涯を代表的な詩とともに概説する。若きエリートが流行詩人として脚光を浴びつつも、平易な表現が俗っぽいとの非難を浴び、失脚と復活を経験し、友情を大切にしながらも政争を避け、閑適詩を文学史にどう位置付けるかに苦労する。色々人並みの苦労や不幸はあった。しかし、人生の中からよろこびを拾い上げるポジティヴな姿勢が、官と隠を両立させ、秀逸な閑適詩を生んだ。
白楽天は長い詩が多いので、大意の紹介にとどまるものもあるが、彼の詩のもう一つの柱・社会詩、そして長恨歌等、の解説も的確。「新楽府」の語りの特徴、陶淵明−白楽天―蘇軾をつなぐ意外な接点等も興味深い。「三五夜中新月色、二千里外故人心」は友情を詠んだ古今の絶唱だ。
従来の官に背を向ける隠ではなく、官の中で隠も求めた生き方。学ぶこと大だ。