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夢よりも深い覚醒へ――3・11後の哲学 (岩波新書) 新書 – 2012/3/7
大澤 真幸
(著)
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「不可能性の時代」に起きた3・11の二つの惨事は、私たちに何を問うているのか。日本で、脱原発が一向に進まないのはなぜなのか。そもそもなぜこれほど多数の原発が日本列島において建設されてきたのか。圧倒的な破局を内に秘めた社会を変えていくための方法とは? オリジナルな思考を続ける著者渾身の根源的な考察。
- ISBN-104004313562
- ISBN-13978-4004313564
- 出版社岩波書店
- 発売日2012/3/7
- 言語日本語
- 寸法11 x 1.1 x 17 cm
- 本の長さ272ページ
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商品の説明
著者について
大澤真幸 (おおさわまさち)
1958年長野県松本市に生まれる.
東京大学大学院社会学研究科博士課程修了.社会学博士.千葉大学文学部助教授,京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任.個人思想誌『THINKING「O」』(左右社)主宰.
専攻─比較社会学・社会システム論
著書─『ナショナリズムの由来』(講談社,毎日出版文化賞受賞)
『不可能性の時代』(岩波新書)
『社会は絶えず夢を見ている』(朝日出版社)
『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)
『現代宗教意識論』(弘文堂)
『「正義」を考える』(NHK出版新書)
『ふしぎなキリスト教』(共著,講談社現代新書,新書大賞受賞) ほか多数
1958年長野県松本市に生まれる.
東京大学大学院社会学研究科博士課程修了.社会学博士.千葉大学文学部助教授,京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任.個人思想誌『THINKING「O」』(左右社)主宰.
専攻─比較社会学・社会システム論
著書─『ナショナリズムの由来』(講談社,毎日出版文化賞受賞)
『不可能性の時代』(岩波新書)
『社会は絶えず夢を見ている』(朝日出版社)
『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)
『現代宗教意識論』(弘文堂)
『「正義」を考える』(NHK出版新書)
『ふしぎなキリスト教』(共著,講談社現代新書,新書大賞受賞) ほか多数
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2012/3/7)
- 発売日 : 2012/3/7
- 言語 : 日本語
- 新書 : 272ページ
- ISBN-10 : 4004313562
- ISBN-13 : 978-4004313564
- 寸法 : 11 x 1.1 x 17 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 260,997位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,232位岩波新書
- - 2,840位社会一般関連書籍
- - 3,877位その他の思想・社会の本
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本の社会学は鋭いということを再認識しました。若い人には読んでほしいと思います。
2012年12月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今私たちが考えなければならないこと、それは生き方を考えること、生き方を変えること、生きる上での価値観を転換すること。そのヒントが盛り沢山で、しかし確実に一つの生き方が示されている書物である。
2012年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今作は新書にしては難解(人によってはおそらく意味不明)。
3・11を主題にしながら様々な挿話と関連付けながら話が進みます。
正直私には各パートの繋がりをとらえるのが困難でやや消化不良。
でもそれぞれの挿話は非常に興味深く、自分の身の回りの現象を考えるのにも使えます。
言語行為論での発話内容と発話行為の話はプラグマティズムとも関連します。
日常の会話で言葉の真意を探ろうとする動きもこれにあたるのでしょう。
「アイロニカルな没入」は本音と建て前のつまらない理屈へのワクチンになりうるし、
「pである、ただしq」は「わかっちゃいるけどやめられない」の裏に働く原理を示唆します。
あとは柄谷行人を経由したソクラテスの話も刺激的でした。
ただやはり、結論めいた部分に関しては理解が困難でした。
私には今回の第三者の審級の扱いがイマイチ不透明でここが躓きの石になりました。
氏の話は最近はキリスト教の話が多いような気がしますがいかに。
理解は不十分ですが、興味深いといのが私の感想です。
3・11を主題にしながら様々な挿話と関連付けながら話が進みます。
正直私には各パートの繋がりをとらえるのが困難でやや消化不良。
でもそれぞれの挿話は非常に興味深く、自分の身の回りの現象を考えるのにも使えます。
言語行為論での発話内容と発話行為の話はプラグマティズムとも関連します。
日常の会話で言葉の真意を探ろうとする動きもこれにあたるのでしょう。
「アイロニカルな没入」は本音と建て前のつまらない理屈へのワクチンになりうるし、
「pである、ただしq」は「わかっちゃいるけどやめられない」の裏に働く原理を示唆します。
あとは柄谷行人を経由したソクラテスの話も刺激的でした。
ただやはり、結論めいた部分に関しては理解が困難でした。
私には今回の第三者の審級の扱いがイマイチ不透明でここが躓きの石になりました。
氏の話は最近はキリスト教の話が多いような気がしますがいかに。
理解は不十分ですが、興味深いといのが私の感想です。
2012年3月25日に日本でレビュー済み
『夢よりも深い覚醒へ』とは、絶妙なタイトルだと思う。
本書は、フロイトの夢分析から始まる。
息子を失った父親は、遺体が安置された隣室で、現実に耐えきれず眠りに落ちる。
そして、今度は夢が示唆する真実から逃避するため、その途中で目を覚ました。
父親は、悪夢を解釈しようとする。
しかし、それは凡庸な「通常の覚醒」である。
著者曰く、「凡庸な解釈は、むしろ、真実を隠蔽する」(8ページ)。
真実を覚知するためには「夢の奥に内在し、夢そのものの暗示を超える覚醒、
夢よりもいっそう深い覚醒でなくてはならない」のだ(9ページ)。
そうした視点で3.11後を哲学したのが本書である。
つまり、原発の存否(あるいは、今後の社会全体のあり方)を選択する理路を支える前提を再考してみようというわけである。
3.11を経験した我々は、日頃当たり前としてきた座標軸を失ってしまった。
破局を前にした時、我々を支えてきた倫理は、それが虚構に基づいていた錯覚であったことを知らせる。
「神」や「世間」というような「第三者の審級」が撤退した社会の到来である。
著者はそれを「リスク社会」と呼ぶ(44ページ)。
30代の私は全然知らなかったのだが、日本ではかつて原発が「神」的存在であったらしい。
終戦直後の「理想の時代」(80ページ)では、アメリカに対する憧憬の念も手伝って、
原子力が救世主のように扱われていた。
原子力爆弾の恐怖を知って間もないはずの日本人は、にもかかわらず、
否ーむしろ、だからこそ原子力に魅了され、失われた自尊心を取り戻そうとしたのであった(84ページ)。
ただし、それは大いなる矛盾を抱えた自己欺瞞に他ならない。
「原子力の平和利用」という標語がまさに象徴している(言い出しっぺは、アイゼンハウアーだという)。
平和憲法を隠れ蓑に「核」と「原子力」を巧みに使い分けることによって、原発開発を押し進めることができたのだ。
著者は宗教社会学者らしい観点で、宗教的枠組みに当てはめながら分析する。
3.11は一つの破局であり、キリスト教でいうところの終末思想である。
この悲劇は、ゆえに、神の不在というよりはむしろ、その現実性を西洋社会に見せつけた。
ヨーロッパ諸国の対応が日本よりも迅速だった根源的理由はそこにある(129ページ)。
「神の国はあなたたちの中にある」というキリスト的福音が、原発事故が意味するメッセージなのである(174ページ)。
そこまで言っていいのかはともかく、最終的に著者が言いたいのは、
「神義論」は神の無能に堕し、原子力の信頼は崩れ、最悪の廃棄物であることが判明した、ということ。
そこで案出するのが、時空を超えた人間の総意を摘出する方法である。
…のだが、それが観念的過ぎて分かりづらい。
3章末(148〜149ページ)で仄めかしといて、5章末(244〜245ページ)で決着する流れになっているが、
それでもよく分からなかった。
内容としては随所で少々難解な部分あり(内田樹『寝ながら学べる構造主義』を読んでおくといいだろう)。
でも、構成がとても上手く、最終章でまとめてくれているから親切である。
「原子力は神であった」(75ページ)なんて、いかにも西洋を知悉した方の偏った意見だと思ったけれども、
日本人にも一神教的考え方があるんだなと思い直した次第である。
しかし、原発をノンアルコール・ビールに例えたのは間違いだと思う。
ノンアルコール・ビールは、いわば「偽」のアルコール飲料のはずである。
だから、アルコールを抜いた以上、その危険性は無くなり、残るのは雰囲気だけである。
「原子力爆弾と同じもの」(164ページ)ではないだろう。
私の誤読だろうか???
本書は、フロイトの夢分析から始まる。
息子を失った父親は、遺体が安置された隣室で、現実に耐えきれず眠りに落ちる。
そして、今度は夢が示唆する真実から逃避するため、その途中で目を覚ました。
父親は、悪夢を解釈しようとする。
しかし、それは凡庸な「通常の覚醒」である。
著者曰く、「凡庸な解釈は、むしろ、真実を隠蔽する」(8ページ)。
真実を覚知するためには「夢の奥に内在し、夢そのものの暗示を超える覚醒、
夢よりもいっそう深い覚醒でなくてはならない」のだ(9ページ)。
そうした視点で3.11後を哲学したのが本書である。
つまり、原発の存否(あるいは、今後の社会全体のあり方)を選択する理路を支える前提を再考してみようというわけである。
3.11を経験した我々は、日頃当たり前としてきた座標軸を失ってしまった。
破局を前にした時、我々を支えてきた倫理は、それが虚構に基づいていた錯覚であったことを知らせる。
「神」や「世間」というような「第三者の審級」が撤退した社会の到来である。
著者はそれを「リスク社会」と呼ぶ(44ページ)。
30代の私は全然知らなかったのだが、日本ではかつて原発が「神」的存在であったらしい。
終戦直後の「理想の時代」(80ページ)では、アメリカに対する憧憬の念も手伝って、
原子力が救世主のように扱われていた。
原子力爆弾の恐怖を知って間もないはずの日本人は、にもかかわらず、
否ーむしろ、だからこそ原子力に魅了され、失われた自尊心を取り戻そうとしたのであった(84ページ)。
ただし、それは大いなる矛盾を抱えた自己欺瞞に他ならない。
「原子力の平和利用」という標語がまさに象徴している(言い出しっぺは、アイゼンハウアーだという)。
平和憲法を隠れ蓑に「核」と「原子力」を巧みに使い分けることによって、原発開発を押し進めることができたのだ。
著者は宗教社会学者らしい観点で、宗教的枠組みに当てはめながら分析する。
3.11は一つの破局であり、キリスト教でいうところの終末思想である。
この悲劇は、ゆえに、神の不在というよりはむしろ、その現実性を西洋社会に見せつけた。
ヨーロッパ諸国の対応が日本よりも迅速だった根源的理由はそこにある(129ページ)。
「神の国はあなたたちの中にある」というキリスト的福音が、原発事故が意味するメッセージなのである(174ページ)。
そこまで言っていいのかはともかく、最終的に著者が言いたいのは、
「神義論」は神の無能に堕し、原子力の信頼は崩れ、最悪の廃棄物であることが判明した、ということ。
そこで案出するのが、時空を超えた人間の総意を摘出する方法である。
…のだが、それが観念的過ぎて分かりづらい。
3章末(148〜149ページ)で仄めかしといて、5章末(244〜245ページ)で決着する流れになっているが、
それでもよく分からなかった。
内容としては随所で少々難解な部分あり(内田樹『寝ながら学べる構造主義』を読んでおくといいだろう)。
でも、構成がとても上手く、最終章でまとめてくれているから親切である。
「原子力は神であった」(75ページ)なんて、いかにも西洋を知悉した方の偏った意見だと思ったけれども、
日本人にも一神教的考え方があるんだなと思い直した次第である。
しかし、原発をノンアルコール・ビールに例えたのは間違いだと思う。
ノンアルコール・ビールは、いわば「偽」のアルコール飲料のはずである。
だから、アルコールを抜いた以上、その危険性は無くなり、残るのは雰囲気だけである。
「原子力爆弾と同じもの」(164ページ)ではないだろう。
私の誤読だろうか???
2012年10月26日に日本でレビュー済み
東大系統「かまってちゃん」の駄文 東大の文3系統はなぜこんなにダメになったんだろうか?
1 前提のデータ収集が十分ではない。何を根拠に「夢」から「覚醒」するのか。その夢とは何から生じるのか。
そもそも「覚醒」すら自覚できない主体性ゼロ=筆者ではないのか?
溶解するポストモダン・相対主義の究極的自己破滅の一例。
2 おそらく誰もまともには読まない本の代表格。岩波から出る知識人本なので,なんとなく公共図書館などで購入する。
反転する論理のその反転する場所がそもそも存在根拠をもっていない。
貧弱な発想。これが哲学とは笑止。
1 前提のデータ収集が十分ではない。何を根拠に「夢」から「覚醒」するのか。その夢とは何から生じるのか。
そもそも「覚醒」すら自覚できない主体性ゼロ=筆者ではないのか?
溶解するポストモダン・相対主義の究極的自己破滅の一例。
2 おそらく誰もまともには読まない本の代表格。岩波から出る知識人本なので,なんとなく公共図書館などで購入する。
反転する論理のその反転する場所がそもそも存在根拠をもっていない。
貧弱な発想。これが哲学とは笑止。
2013年2月27日に日本でレビュー済み
知人の紹介で購入し、読んでみた本です。中盤ぐらいまでは興味深い筆者独自の見解が要所要所に登場していてよかったと思います。ですが、第'W章以降が個人的にちょっと。。。とくに第'W章が、なんというかもう、ただのこじつけのように感じてしまい、残念かなあと。(※あくまでも個人的な感想ですから、過度に信用しないでくださいねくれぐれも。)800円という決して安くはない金額の書籍であったことを考えると、う〜ん。。。入試で出題されそうな本、という感じです。
ただ、本全体としては、筆者独自の観点に「なるほど〜」と思える部分も多く存在していたことを付け加えておきます。
ただ、本全体としては、筆者独自の観点に「なるほど〜」と思える部分も多く存在していたことを付け加えておきます。
2012年6月3日に日本でレビュー済み
3.11が問うものは何か?自身も考え続けていたテーマであったので、思わず手にして読んでみた。しかし、正直難解で最終的に何が言いたいのか掴めなかった(自分の非力さからかもしれないが・・・)。引用例も難解で、キリスト教と歴史の基礎的知識がもっとあれば、分かりやすかったのかもしれない。日本が非核を標榜しながら、原発を推進する論拠となる「例外付き普遍性」等、部分的にはなるほどを思われるものもあったが、もう少し一般庶民に分かりやすい表現であれば、多くの人に読まれたと思う。
2012年12月22日に日本でレビュー済み
格別難解であるとは思わなかった。3.11の大震災・津波に引き続いて起こったフクシマ事故について、「脱原発」をめざすべきだという筆者の結論がある。通常それはエネルギー論、安全性、経済性など多面的な切り口を積み上げて語られるのだが、著者はそうした判断の根底にある理路を明らかにしたいという。私はそれにつられて買ったというわけ。
“哲学”(というよりは神学と呼んだ方がふさわしいが)はこういうレトリックを使うのかと揶揄含みで楽しませてもらったが、納得したわけではない。たとえば今原子力を享受することのツケが“未来の他者”(私たちの子孫)に及ぶ影響を考える必要があることについて、ノアの方舟の神話とその変形寓話を持ち出して論じるが、クリスチャンならぬ当方は牽強付会と見るだけである。或いはまた、“キリストとは神自身が被造物の只中に降りてくるという現象”であるが、そのキリストも十字架上で死ぬことによって実は人間であったことが証明されたと現代の神学を披歴する。一方“原子力発電も当初ユートピアに導いてくれる神として迎えられた”が、フクシマによって死んだ。キリストとフクシマは神学で云うところの”対立物の一致”という形において相似であり、だから、フクシマはカタストロフィーを経て神の国(原発を必要としない社会)の到着を告知したのだ。人間は福音の啓示にふさわしい善き行いをすべきだ・・・と。気持ちはわからないわけではないけれど、キリスト教会の講壇にふさわしいこの“理路”には呆気にとられてしまった。日本人が「脱原発」を理路するにおいて、このようなキリスト教義を必要とはしないだろう。
“哲学”(というよりは神学と呼んだ方がふさわしいが)はこういうレトリックを使うのかと揶揄含みで楽しませてもらったが、納得したわけではない。たとえば今原子力を享受することのツケが“未来の他者”(私たちの子孫)に及ぶ影響を考える必要があることについて、ノアの方舟の神話とその変形寓話を持ち出して論じるが、クリスチャンならぬ当方は牽強付会と見るだけである。或いはまた、“キリストとは神自身が被造物の只中に降りてくるという現象”であるが、そのキリストも十字架上で死ぬことによって実は人間であったことが証明されたと現代の神学を披歴する。一方“原子力発電も当初ユートピアに導いてくれる神として迎えられた”が、フクシマによって死んだ。キリストとフクシマは神学で云うところの”対立物の一致”という形において相似であり、だから、フクシマはカタストロフィーを経て神の国(原発を必要としない社会)の到着を告知したのだ。人間は福音の啓示にふさわしい善き行いをすべきだ・・・と。気持ちはわからないわけではないけれど、キリスト教会の講壇にふさわしいこの“理路”には呆気にとられてしまった。日本人が「脱原発」を理路するにおいて、このようなキリスト教義を必要とはしないだろう。