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言語からみた民族と国家 (岩波現代文庫 学術 63) 文庫 – 2001/9/14

3.7 5つ星のうち3.7 5個の評価

差別と偏見とたたかう最も現代的な言語理論
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2001/9/14)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/9/14
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 343ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4006000634
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4006000639
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 5個の評価

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田中 克彦
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上位レビュー、対象国: 日本

2007年12月26日に日本でレビュー済み
「さいきん言葉が乱れている」とよく聞く言葉に日頃から違和感を抱いていた。言葉は常に変化するものだし、何をもって乱れというのか。「言葉が乱れてけしからん」と批判する年長世代は、明治大正時代の言葉を喋れと言うわけでもないし、実際誰も喋れない。さらに現在乱れを批判する年長世代は、そのさらに上の世代からすると「乱れている」と批判される立場にあるのではないか。つまり、現在言葉の乱れを批判されている若者世代は、後に年長になると年少世代の言葉を「乱れている」と批判するようになるのではないか、そういった繰り返しではないのかと漠然と考えていた。

著者は、地球上のことばで微動だにしなかった言葉はない、言葉とは乱れの結果であり、乱れてしまった状態をその時代ごとに都合よく「うつくしい」というのであると主張する。また、文法を与えられ文字化される「エリート言語」と、文字化されず、軽視されがちな俗語を対比して論じ、エリート言語を重んじようとする風潮をつよく批判している。言葉は家族や土地から学び始めるのだし、日々発する生きた言葉に実感が伴っているのであると。また、言語の「うつくしさ」や「正しさ」は、言葉自体にあるのではなく、性別、出身地、社会階層、歴史といった外的権威に左右されているのであるという意見は、とても鋭い。そこに公平な判断はまず不可能という。

言葉からみた国家と民族については、カウツキー、レーニン、スターリンが主張してきたマルクス主義における民族や言葉の定義とその変遷を中心に取り上げている。そこでは、民族と言葉の定義を変更せざるを得なくなった苦心や矛盾を浮き彫りにしており、非常に興味深い。
言葉は、制度でもあり個人的でもあり、「非常に矛盾をはらんだ活動」と著者が言う通り、また流動的でもあるがゆえに容易に全体を掴むことはできないが、本書は、方言の様に毎日の何気ない一言からでも、言葉を考える鍵を与えてくれる。言葉に日々疑問を持ち続けている人には是非お勧めです。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年7月20日に日本でレビュー済み
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2004年4月4日に日本でレビュー済み
言葉にたいして、拒否的な態度になったときに読むとよいだろう。
目から鱗の思考がもりだくさんである。これみよがしな言論はなく、実践に基づいたことがらを間接的な表現をつかい、語るように主張がなされる。「ことば」ってそんな風に気軽に考えていいと同時に、やっぱり真剣に意識していかなくてはいけないんだと自省を促してくれる。
例えば、ある雑誌の表紙にでかでかと派手な装飾でもって主張している標語に対してのものほしげ態度として文字に囚われた目にすきまを与えることや、また最近注目の言葉の身体性についての話や、敬語の不必要主義者に対するやさしい説得、そして法律の成立根拠と国家の成熟度にことばを置く視点、そう、結局は言葉というのは、
『言語変化の原因は人々の意識の変化にあり、意識は、世の変わり目の自覚にある。』
ということである。
またすぐにでも人に教えたくなる言葉の極意が盛りだくさんである。
例えば、
『言葉ひとつとってその人の人格を攻撃するのは教養がなく不寛容であるといえる。ことばにはすなおに耳をかたむける姿勢が必要である。― そう、愚痴は一度きくが、2度目は、建設的に話をしてあげる。これこそ良き聞き手の極意である』
ぜひとも言葉を磨きたい人は、まずはこの本を読んでスタート地点に立ち戻っては如何だろうか
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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