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済州島四・三事件――「島のくに」の死と再生の物語 (岩波現代文庫) 文庫 – 2018/2/17
文京洙
(著)
かつて朝鮮半島の南の島・済州島で、130余りの村が焼かれ3万人近い島民が犠牲となる凄惨な事件が起きた。本書は長年タブーとして封印されてきたその実相を解明し、事件の歴史的背景、真相糾明に向けた困難な闘い、そして歴史と真実を恢復し島共同体が再生するまでを描く。事件70周年を期して文庫化。
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2018/2/17
- 寸法10.5 x 1.4 x 14.8 cm
- ISBN-104006003773
- ISBN-13978-4006003777
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2018/2/17)
- 発売日 : 2018/2/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 304ページ
- ISBN-10 : 4006003773
- ISBN-13 : 978-4006003777
- 寸法 : 10.5 x 1.4 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 251,416位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2021年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
朴憲永と南労党は最低だと感じた。済州島をめちゃくちゃにした張本人だ。
2018年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は、済州島の歴史について、古代から書き始める。そこは朝鮮半島の支配者から見れば辺境であり流刑地でもあるが、海流の中で国外との交流を持ちながら独自の文化を守り、高麗の頃からは、時に中央支配に抵抗する「難治の島」と呼ばれたと記す。
日本の植民地支配の下で、火山島特有の山腹の広大な牧草地や共有地が、総督府により公有地とされ農民の耕作権が否定された。結果として島民の多くが島外に出る。1932年には島の人口の四分の一が日本にあり、その多くが定期航路のある大阪の朝鮮人集住地で職工として暮らす。そこで、共産主義思想に接し共鳴した島民の一部が島に戻る。著者は「済州島⇔大阪」を事件の前後を含め一つの伏線として置く。
日本の敗戦により、朝鮮半島は米ソの分割占領下におかれる。米軍の到着までの空白期間に、人民委員会による住民自治が進む。この過程で保守穏健派が排除され左翼が主導権を握る(植民地支配への協力者を除けば左翼が残り易い)。これを米軍とその支持を受けた李承晩が圧し潰して行くのが朝鮮半島南部の朝鮮戦争前夜なのだが、済州島は島固有の伝統のもとに穏健派を含めた人民委員会が維持されており、地元の米軍や警察も容認していた。これを米軍とその支援を受けた李承晩政権や右翼団体が逮捕・拷問・テロ等などで暴力的に潰そうとした結果起きたのが、「四・三事件」だと著者は見る。「少なくとも四・三事件の始まりは、済州島の自治共同体の危機に根ざす外部勢力(陸地(半島本土)警察や西青(右翼団体))に対する反撃としての性格を強く帯びていた。こうして始まった武装闘争が、単独選挙阻止闘争から、(中略)、南北分断政権が成立する頃には、否応なしに、北朝鮮の民主基地路線に基づく統一戦略の・・・・」(本書216頁)と言うことだ。
著者は、事件後の島の歴史を更に詳しく綴る。韓国社会の民主化が進み、口を閉ざす島民が声を取り戻し、韓国政府も特別法(本書巻末に全文)を制定し、事件の真相究明や被害者の名誉回復や救済に乗り出す。2.5~3万人にのぼる犠牲者の80%が、軍警討伐隊によるものとされたと言う。
だが、自国人同士が、婦女子や老人までを含む殺戮を行った事実は、余りに重く、「記憶の中の内戦」が続いており、保守派と進歩派の間での事件への評価をめぐる溝も埋まっていないとする。
最後に、日本人読者の一人として、自らの暗い過去を評価し、記録に留めて置く為に法律まで作った隣国の人々に敬意を表したい。同時に日本の植民地支配がもたらした事実を記憶し、謝罪の気持ちを持ち続けることが大切だと思う。
日本の植民地支配の下で、火山島特有の山腹の広大な牧草地や共有地が、総督府により公有地とされ農民の耕作権が否定された。結果として島民の多くが島外に出る。1932年には島の人口の四分の一が日本にあり、その多くが定期航路のある大阪の朝鮮人集住地で職工として暮らす。そこで、共産主義思想に接し共鳴した島民の一部が島に戻る。著者は「済州島⇔大阪」を事件の前後を含め一つの伏線として置く。
日本の敗戦により、朝鮮半島は米ソの分割占領下におかれる。米軍の到着までの空白期間に、人民委員会による住民自治が進む。この過程で保守穏健派が排除され左翼が主導権を握る(植民地支配への協力者を除けば左翼が残り易い)。これを米軍とその支持を受けた李承晩が圧し潰して行くのが朝鮮半島南部の朝鮮戦争前夜なのだが、済州島は島固有の伝統のもとに穏健派を含めた人民委員会が維持されており、地元の米軍や警察も容認していた。これを米軍とその支援を受けた李承晩政権や右翼団体が逮捕・拷問・テロ等などで暴力的に潰そうとした結果起きたのが、「四・三事件」だと著者は見る。「少なくとも四・三事件の始まりは、済州島の自治共同体の危機に根ざす外部勢力(陸地(半島本土)警察や西青(右翼団体))に対する反撃としての性格を強く帯びていた。こうして始まった武装闘争が、単独選挙阻止闘争から、(中略)、南北分断政権が成立する頃には、否応なしに、北朝鮮の民主基地路線に基づく統一戦略の・・・・」(本書216頁)と言うことだ。
著者は、事件後の島の歴史を更に詳しく綴る。韓国社会の民主化が進み、口を閉ざす島民が声を取り戻し、韓国政府も特別法(本書巻末に全文)を制定し、事件の真相究明や被害者の名誉回復や救済に乗り出す。2.5~3万人にのぼる犠牲者の80%が、軍警討伐隊によるものとされたと言う。
だが、自国人同士が、婦女子や老人までを含む殺戮を行った事実は、余りに重く、「記憶の中の内戦」が続いており、保守派と進歩派の間での事件への評価をめぐる溝も埋まっていないとする。
最後に、日本人読者の一人として、自らの暗い過去を評価し、記録に留めて置く為に法律まで作った隣国の人々に敬意を表したい。同時に日本の植民地支配がもたらした事実を記憶し、謝罪の気持ちを持ち続けることが大切だと思う。
2016年6月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
優れた本に出合え、幸運でした。本は綺麗で、配達は迅速でした。
2022年6月12日に日本でレビュー済み
詳しい調査過程とともに、恐ろしいイデオロギー戦争の実態を描き出している。
このような辺境の問題を米軍が正規軍を投入して無差別虐殺を行った歴史が、東西冷戦の最前線の実態を教えてくれる。
このような辺境の問題を米軍が正規軍を投入して無差別虐殺を行った歴史が、東西冷戦の最前線の実態を教えてくれる。