・著者の文芸評論には、感じ入るところがあったので、藤村の小説を読む一助に、との考えで取り付いた。
初出が昭和10年代初期から31年まで、後に「藤村論」がどう進展したかは知らないが、渾身の説明に違和なく、目標には沿い得た、の感想で読み終えた。
「藤村文学の背後」には、「藤村独特の宿命がおりたたまれ」、「固有の由ありげな表現も」「抑圧されたそのコンプレックスに淵源しているかもしれない」と前置きして、「起死回生の道をたどるしかない芸儒家のながいながい生涯」は、「文学者の生きた象徴」とする筆致に、核心を探り得た著者の揺るぎ無さ、を強く感じた。
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島崎藤村 (岩波現代文庫 文芸 42) 文庫 – 2001/11/16
平野 謙
(著)
抒情詩人にして自然主義文学の立役者島崎藤村.戦後『近代文学』の創刊に加わった気鋭の評論家平野謙は実生活における藤村を検証し,芸術による宿命の浄化という,文学的主題を追究した.『破戒』『春』『家』『新生』などの文学的道程たどり,藤村の心の深奥を洞察した本書は作家論の1つの典型を成した記念碑的著作である.
- 本の長さ241ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2001/11/16
- ISBN-104006020422
- ISBN-13978-4006020422
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2001/11/16)
- 発売日 : 2001/11/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 241ページ
- ISBN-10 : 4006020422
- ISBN-13 : 978-4006020422
- Amazon 売れ筋ランキング: - 574,395位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 810位岩波現代文庫
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