日産の合併前前身プリンス自動車をモデルとしている。
今から50年前の昭和30年の日本自動車業界の熾烈なスパイ合戦を主題にした作品だ。
50年前の作品とは思えないほど新鮮さがあり今では考えられないほど巧妙かつ泥臭い諜報、情報収取活動を行っていたかと思うと滑稽な面と真剣な面が交差する。
新車発売直後踏切で立ち往生した車が特急電車と衝突という衝撃な事故から物語はスタート。
ひょっとしたら欠陥車事件に発展すると思いきや、意外な方向へ進んでいく。やがて競合他社との熾烈なスパイ合戦に巻き込まれていく。
業界3位のタイガー自動車の側から以外のナゴヤ自動車、アジア自動車、不二自動車等相手の視線からみた記述があればもっと面白い作品になったのではないか。
一般文学通算1185作品目の感想。2014/04/19 16:35(in中国・山東省・青島)
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黒の試走車 (岩波現代文庫 文芸 122) 文庫 – 2007/7/18
梶山 季之
(著)
- 本の長さ417ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2007/7/18
- ISBN-104006021224
- ISBN-13978-4006021221
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2007/7/18)
- 発売日 : 2007/7/18
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 417ページ
- ISBN-10 : 4006021224
- ISBN-13 : 978-4006021221
- Amazon 売れ筋ランキング: - 631,168位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2011年4月29日に日本でレビュー済み
今でこそ企業小説は沢山出ており1つのジャンルと言って
良いと思いますが、本書はそのジャンルを作った先駆けです。
1960年代の自動車業界を舞台にした、企業間のスパイ合戦、
妨害工作をサラリーマンの視点から描いています。
当時の時代背景(主な自動車会社や、庶民にとっての自家
用車の持つ意味)を知っていた方がより楽しめることは間違
いありません。
ただ、未だに再販されていることで分かるように本書はそ
れらを知らなくても十分楽しめますし、本書を読むことによ
り当時の時代を感じることができます。
本書で取り上げられている手法が現代では通用しない等と
いう批評は的外れです。
千円を越す値段は高いと思いますが、読む価値はあります。
良いと思いますが、本書はそのジャンルを作った先駆けです。
1960年代の自動車業界を舞台にした、企業間のスパイ合戦、
妨害工作をサラリーマンの視点から描いています。
当時の時代背景(主な自動車会社や、庶民にとっての自家
用車の持つ意味)を知っていた方がより楽しめることは間違
いありません。
ただ、未だに再販されていることで分かるように本書はそ
れらを知らなくても十分楽しめますし、本書を読むことによ
り当時の時代を感じることができます。
本書で取り上げられている手法が現代では通用しない等と
いう批評は的外れです。
千円を越す値段は高いと思いますが、読む価値はあります。
2006年6月1日に日本でレビュー済み
まー、さすがに今読むと内容が古い!
メカニズムをテーマにしたフィクションはそのメカの進歩にしたがって陳腐化する宿命にあるのは常なのでテクノロジーの古さを責めるほど自分はガキではない。
でも、ライバルメーカーの試走中の事故を盗み撮りしてそれを週刊誌に売ったり、事故車両を表通りにさらして「○○社のクルマはこんなに危険なんです!」なんてキャンペーンを貼ったら辱められた企業よりもそういう陰険な行為を仕掛けた方が糾弾されるんじゃないかと?
たかが自動車ディーラーごときが愛人を囲うというのも「何様のつもり?」ですし。
「昭和30年代はこういうやり方でも通用したんだな」程度に考えれば読み終わった後でも後悔はしないでしょう。でも、この小説みたいな事が今でも通用すると思ったら大間違いだと言う事は、さすがに今念を押すまでもない事ですね。
メカニズムをテーマにしたフィクションはそのメカの進歩にしたがって陳腐化する宿命にあるのは常なのでテクノロジーの古さを責めるほど自分はガキではない。
でも、ライバルメーカーの試走中の事故を盗み撮りしてそれを週刊誌に売ったり、事故車両を表通りにさらして「○○社のクルマはこんなに危険なんです!」なんてキャンペーンを貼ったら辱められた企業よりもそういう陰険な行為を仕掛けた方が糾弾されるんじゃないかと?
たかが自動車ディーラーごときが愛人を囲うというのも「何様のつもり?」ですし。
「昭和30年代はこういうやり方でも通用したんだな」程度に考えれば読み終わった後でも後悔はしないでしょう。でも、この小説みたいな事が今でも通用すると思ったら大間違いだと言う事は、さすがに今念を押すまでもない事ですね。