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遠いリング (岩波現代文庫 社会 53) 文庫 – 2002/2/15
後藤 正治
(著)
ボクシングは夢を見つづける力がなければやっていけないスポーツである.青春の燃焼を求めて,大阪のジムに通う若者たち.精神の緊迫感,勝負の熾烈さ,努力と壁,薄暗い練習場の片隅で,無心にサンドバッグを叩き続ける無名のボクサーたちの肉体の輝きを活写し,現代の青春そのものを描ききった,渾身のノンフィクション.
- 本の長さ542ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2002/2/15
- ISBN-104006030533
- ISBN-13978-4006030537
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2002/2/15)
- 発売日 : 2002/2/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 542ページ
- ISBN-10 : 4006030533
- ISBN-13 : 978-4006030537
- Amazon 売れ筋ランキング: - 788,114位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,058位岩波現代文庫
- - 20,339位スポーツ (本)
- - 71,438位エンターテイメント (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
後藤正治さんのノンフィクションが好きで読んでいます。後藤さんの作品を読んでいると人の幸福とは他人と比べるようなものではないし、まして金があるかないかという問題ではないと感じます。
2008年3月27日に日本でレビュー済み
この作品には際立った特徴が二つある。
一つは、全く古さを感じさせないこと。ボクシングというスポーツの持つ不思議な力のためか、それともスポーツに情熱を傾けること自体に普遍性があるためなのか。
二つめ。グリーンツダジムに所属する、一般にはほとんど無名の選手を多く取り上げていながら、彼らの魅力を十分に引き出し読む者に共感を与えることに成功していることである。
登場人物のひとりひとりに、ボクシングに対するあふれるような思い入れがあり、後藤氏もそれにはまりながら取材を続けてゆく。もし氏にもっと時間があったら、もし日本中のジムを回ったとしたらどれほどの作品を産み出すのだろうかとちょっと怖くなるくらいである。
久しぶりに、読み終わった後にもっと読み続けたいと願った作品集である。ボクシングに興味のある方は、ぜひ手に取っていただきたいと思う。
一つは、全く古さを感じさせないこと。ボクシングというスポーツの持つ不思議な力のためか、それともスポーツに情熱を傾けること自体に普遍性があるためなのか。
二つめ。グリーンツダジムに所属する、一般にはほとんど無名の選手を多く取り上げていながら、彼らの魅力を十分に引き出し読む者に共感を与えることに成功していることである。
登場人物のひとりひとりに、ボクシングに対するあふれるような思い入れがあり、後藤氏もそれにはまりながら取材を続けてゆく。もし氏にもっと時間があったら、もし日本中のジムを回ったとしたらどれほどの作品を産み出すのだろうかとちょっと怖くなるくらいである。
久しぶりに、読み終わった後にもっと読み続けたいと願った作品集である。ボクシングに興味のある方は、ぜひ手に取っていただきたいと思う。
2006年7月5日に日本でレビュー済み
大阪のグリーンツダジムに所属するボクサー8人の姿を描いた作品。‘89年に講談社から単行本で発売された作品を文庫化したものである。
8名のボクサーのうち世界王者になった井岡弘樹以外は無名の若者であるが、皆それぞれに事情があり傷を持っている。世界チャンピオンでもなければボクシングだけでは生活できない。それでも彼らは何故ボクシングを続けるのか。ボクシングとは彼らにとって何か?ということが、彼ら自身の言葉で綴られている。
著者は’87年から2年に渡ってジムや試合会場に通い続けるのだが、決して取材のための取材は行わない。著者が練習を何度も眺め、試合を観戦し、彼らと雑談を繰り返すうちに、徐々に彼らが打ち解けて心を開くようになり、著者の質問に気負いを持つことなく自然に答えている様子が目に見えるようである。本当に優れた聞き手だと思う。
そして取材の時期にも配慮がなされている。彼らが試合に敗れた場合、著者は時間を置いてから彼らにその試合のことを訊ねる。その方が、彼らがその試合で何を得、何を失ったかを知ることができるといった面もあるだろうが、これは著者の優しさである。
著者にはこの作品をドラマチックなものにしようなどという気負いは全くなく、彼らを映す鏡のごとく、等身大の彼らを描き出そうとしたはずである。だから、この作品は地味といえば地味である。しかし、普通の若者の悩みや喜びを描き出すのにドラマチックである必要はまったくない。地味だからこそリアルであり、何度も読み返すことが出来るのである。素晴らしい作品である。
なお、この作品に登場する「谷内均」というボクサーのその後は、著者の「咬ませ犬」という作品集で読むことができる。これもいい作品集である。
8名のボクサーのうち世界王者になった井岡弘樹以外は無名の若者であるが、皆それぞれに事情があり傷を持っている。世界チャンピオンでもなければボクシングだけでは生活できない。それでも彼らは何故ボクシングを続けるのか。ボクシングとは彼らにとって何か?ということが、彼ら自身の言葉で綴られている。
著者は’87年から2年に渡ってジムや試合会場に通い続けるのだが、決して取材のための取材は行わない。著者が練習を何度も眺め、試合を観戦し、彼らと雑談を繰り返すうちに、徐々に彼らが打ち解けて心を開くようになり、著者の質問に気負いを持つことなく自然に答えている様子が目に見えるようである。本当に優れた聞き手だと思う。
そして取材の時期にも配慮がなされている。彼らが試合に敗れた場合、著者は時間を置いてから彼らにその試合のことを訊ねる。その方が、彼らがその試合で何を得、何を失ったかを知ることができるといった面もあるだろうが、これは著者の優しさである。
著者にはこの作品をドラマチックなものにしようなどという気負いは全くなく、彼らを映す鏡のごとく、等身大の彼らを描き出そうとしたはずである。だから、この作品は地味といえば地味である。しかし、普通の若者の悩みや喜びを描き出すのにドラマチックである必要はまったくない。地味だからこそリアルであり、何度も読み返すことが出来るのである。素晴らしい作品である。
なお、この作品に登場する「谷内均」というボクサーのその後は、著者の「咬ませ犬」という作品集で読むことができる。これもいい作品集である。