指導する方々の受験小論文についての考え方にもよると思いますが、私が今まで見た小論文の教材で一番良かったです。
個人的な「受験小論文」論はさておいて、この本は、十分な医学部小論文に必要な知識が記載されています。
駿台の医系小論より効率的にまとまっていますし、代ゼミの医系小論文の医療知識の項目より網羅性があると思います。
勿論、自分で実際に書いて、添削してもらうことは当然必要ですが、自分の考えを構成するにあたっての礎の知識はこの一冊で十分です。
「小論文の英単語帳」のように使うといいと思います。
医療について項目ごとに纏めようなんて考えている人は、まずこの本を読んでみることをオススメします。
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小論文 時事テーマとキーワード 医歯薬獣編〈2011~2012〉 単行本 – 2010/9/23
本冊
○医歯薬獣医系の小論文入試の傾向をふまえて厳選した、17の時事テーマを収録しました。「救急医療」「医療事故」「脳死と臓器移植」「児童虐待」…など、押さえておきたい時事問題をこの一冊で理解しましょう。
○各章の冒頭にはその章の「まとめ図」がついているので、頭の整理・復習に使ってください。
○小論文で重要な「論点」を徹底的にかみくだいた、わかりやすい解説となっていますので、自分の「論点」を作り出す上での参考にしてください。
別冊
○別冊には、本冊に登場した頻出キーワードや発展的なキーワードが掲載されています。本冊と対応させながら読み進めてください。
○医歯薬獣医系の小論文入試の傾向をふまえて厳選した、17の時事テーマを収録しました。「救急医療」「医療事故」「脳死と臓器移植」「児童虐待」…など、押さえておきたい時事問題をこの一冊で理解しましょう。
○各章の冒頭にはその章の「まとめ図」がついているので、頭の整理・復習に使ってください。
○小論文で重要な「論点」を徹底的にかみくだいた、わかりやすい解説となっていますので、自分の「論点」を作り出す上での参考にしてください。
別冊
○別冊には、本冊に登場した頻出キーワードや発展的なキーワードが掲載されています。本冊と対応させながら読み進めてください。
- 本の長さ191ページ
- 言語日本語
- 出版社旺文社
- 発売日2010/9/23
- ISBN-104010304499
- ISBN-13978-4010304495
商品の説明
著者からのコメント
この本が僕にとって7冊目の著書ですが、どうしたら良い文章が書けるのか、ますます分からなくなってきました。よし、初心に帰ろうと、処女作の倫理の本を読み返してみると、あまりの下手さとそのレベルで世に問うた厚顔無恥さに、焼き捨てたくなります。そして、今もまったく進歩していません。
ですが、何かを伝えようとする必死さだけは伝わってきます。その時、倫理は僕にとって未知なる世界でした。何もかもが初めてのことで、試行錯誤を繰り返しながら書き進めていったことを、今でも覚えています。
それで、思うのです。文章とは、上手さとか、内容の分かりやすさとか、そういうことではなく、言葉を求めて必死にのたうち回る、その姿によって伝わるのではないかと。
そう考えれば、相澤に小論文の参考書を書かせようという、旺文社編集部の悪魔じみた企みは、無茶な要求ほど燃える僕の性格も見越して、かなりしたたかな戦略だと言えます。僕は前著の社会科学編と看護医療編で、期待どおり見事にのたうち回って見せました。
そして今回は、医歯薬獣編という罪業ここにきわまるオーダーです。救急医療・がん難民・生殖革命といった骨のあるテーマにもだえ苦しみながらも、ひたすら調べ、考え、そして、言葉に魂を込めて書きました。
皆さんには、そういうのたうち回る姿を感じ取って、自らのたうち回るきっかけとしてくれたら幸いです。必死に考え懸命に伝えようとする姿勢こそが、採点する大学の先生方が求めることなのですから。
ですが、何かを伝えようとする必死さだけは伝わってきます。その時、倫理は僕にとって未知なる世界でした。何もかもが初めてのことで、試行錯誤を繰り返しながら書き進めていったことを、今でも覚えています。
それで、思うのです。文章とは、上手さとか、内容の分かりやすさとか、そういうことではなく、言葉を求めて必死にのたうち回る、その姿によって伝わるのではないかと。
そう考えれば、相澤に小論文の参考書を書かせようという、旺文社編集部の悪魔じみた企みは、無茶な要求ほど燃える僕の性格も見越して、かなりしたたかな戦略だと言えます。僕は前著の社会科学編と看護医療編で、期待どおり見事にのたうち回って見せました。
そして今回は、医歯薬獣編という罪業ここにきわまるオーダーです。救急医療・がん難民・生殖革命といった骨のあるテーマにもだえ苦しみながらも、ひたすら調べ、考え、そして、言葉に魂を込めて書きました。
皆さんには、そういうのたうち回る姿を感じ取って、自らのたうち回るきっかけとしてくれたら幸いです。必死に考え懸命に伝えようとする姿勢こそが、採点する大学の先生方が求めることなのですから。
出版社からのコメント
『小論文時事テーマとキーワード』シリーズの「医歯薬獣編」です。医学部・歯学部・薬学部・獣医学部の小論文入試で押さえておきたい17のテーマを収録しています。
医療従事者を育成する大学では、小論文科目を通じて、皆さんの「医療従事者としての心がまえ」を知りたがっているのではないでしょうか。しかし、皆さんがそうした「心がまえ」を答案用紙に表現するためには、医療を取り巻く時事問題などに対してご自身の意見を持っていなければなりません。
この本は、「救急医療」「がん難民」「脳死と臓器移植」...など用語は知っていてもその仕組みはイマイチ理解できていないという方のために、著者・相澤理先生が徹底的に噛み砕いて、わかりやすく解説しています。別冊には主要キーワードを多数収録しているので、入試会場まで持っていって復習することが可能です。
本冊・別冊ともに皆さんが内容を咀嚼し、反対意見を抱いたり、視点を変えたり、とご自身の考えを築く上での踏み台にしていただければ、こんなに嬉しいことはありません。どうぞ頑張ってください!
「医歯薬獣編」以外にも「社会科学編」「看護医療編」「教育・教員養成編」がありますので、ご自身の志望にあわせて是非ともご利用ください。
医療従事者を育成する大学では、小論文科目を通じて、皆さんの「医療従事者としての心がまえ」を知りたがっているのではないでしょうか。しかし、皆さんがそうした「心がまえ」を答案用紙に表現するためには、医療を取り巻く時事問題などに対してご自身の意見を持っていなければなりません。
この本は、「救急医療」「がん難民」「脳死と臓器移植」...など用語は知っていてもその仕組みはイマイチ理解できていないという方のために、著者・相澤理先生が徹底的に噛み砕いて、わかりやすく解説しています。別冊には主要キーワードを多数収録しているので、入試会場まで持っていって復習することが可能です。
本冊・別冊ともに皆さんが内容を咀嚼し、反対意見を抱いたり、視点を変えたり、とご自身の考えを築く上での踏み台にしていただければ、こんなに嬉しいことはありません。どうぞ頑張ってください!
「医歯薬獣編」以外にも「社会科学編」「看護医療編」「教育・教員養成編」がありますので、ご自身の志望にあわせて是非ともご利用ください。
著者について
内田和美【監修】
教員を経て予備校講師となり、東進ハイスクール・新宿セミナー・西東京予備校で10年以上教鞭を執り続けている。08年より北九州予備校にも出講。医系校舎Felixでも小論文を担当している。
迫力満点の【攻める!現代文】をモチーフとした教室内が熱気に包まれる授業と、提出を義務付けた答案への熱い添削指導をモットーとする【炎の小論文】講座が、数多くの受験生の支持を得ている。特に【看護・医療系 炎の小論文】講座は毎年好評のため定員締切となり、医療者の卵を力強くサポート☆
相澤理【著】
1973年生まれ。
東進ハイスクール国語科教材スタッフとして、カリキュラム・テキスト・模試等の作成にあたる一方、衛星講座「センター試験対策倫理Ⅰ・Ⅱ」を担当。
また、学校内予備校RGBサリヴァン講師として、首都圏各校で受験指導を行っている。
主な著書に、『小論文時事テーマとキーワード社会科学編』『小論文時事テーマとキーワード看護医療編』(共に旺文社)、『センター試験 倫理の点数が面白いほどとれる本』(中継出版)などがある。
教員を経て予備校講師となり、東進ハイスクール・新宿セミナー・西東京予備校で10年以上教鞭を執り続けている。08年より北九州予備校にも出講。医系校舎Felixでも小論文を担当している。
迫力満点の【攻める!現代文】をモチーフとした教室内が熱気に包まれる授業と、提出を義務付けた答案への熱い添削指導をモットーとする【炎の小論文】講座が、数多くの受験生の支持を得ている。特に【看護・医療系 炎の小論文】講座は毎年好評のため定員締切となり、医療者の卵を力強くサポート☆
相澤理【著】
1973年生まれ。
東進ハイスクール国語科教材スタッフとして、カリキュラム・テキスト・模試等の作成にあたる一方、衛星講座「センター試験対策倫理Ⅰ・Ⅱ」を担当。
また、学校内予備校RGBサリヴァン講師として、首都圏各校で受験指導を行っている。
主な著書に、『小論文時事テーマとキーワード社会科学編』『小論文時事テーマとキーワード看護医療編』(共に旺文社)、『センター試験 倫理の点数が面白いほどとれる本』(中継出版)などがある。
About this Title
病気は、私たちの身体に不思議な立ち現れ方をします。熱っぽく感じるので医者に行ったけれども何でもありませんと言われたり、逆に、体調は良いのに検診を受けたら異常が発見されたり。この微妙なずれはいったいどういうことなのでしょうか?
医療人類学という学問分野では、病気(sickness)を病い(illness)と疾病(disease)という二つの観点から考えます。まず、病い(illness)は、私たちが〈痛い〉だとか〈だるい〉だとか感じる経験としての病気です。一方、疾病(disease)は、医学的に〈気管支喘息〉〈胃潰瘍〉などと診断される実体としての病気を指します。
この両者は、必ずしも重なり合いません。先の例で言えば、熱っぽく感じたが医者は何ともないと診断した−これは、私にとって病いは経験されているが疾病はないという状態です。逆に、まったく自覚がないのに検査で異常が発見された−これは、疾病は存在するが私にとって病いは経験されていないことを意味します。メタボリック症候群なんて、病いとして経験されるわけがありませんよね。生活習慣病の予防と称して、行政がラベリングした病名(疾病)にすぎないのですから。
さて、病いと疾病とが重なり合わないということは、近代医学のあり方を考える上できわめて有効な視点を提供します。近代医学が行うのは、疾病に対する治療(curing)です。そこでは、患者それぞれの個別性を認めようとはしません。同じ〈気管支喘息〉として、同じ〈胃潰瘍〉として治療にあたる。そのような、身体や疾病の同一性を前提としてこそ、科学に基づく近代医学は発展を遂げてきました。
一方、私自身が感じる経験としての病いは、癒し(healing)の対象となるべきものです。そして、それは〈私の病い〉として立ち現れるという意味において、個別性を抜きにして考えることができません。ここから、次のような論理的帰結が引き出されます。同一的な疾病を治療しようとする近代医学は、個別的な病いを完全には癒すことができない−
だから、医師として疾病を診るだけでなく、一人の人間として患者の病いに向き合いなさいと、月並みな訓示を述べることは簡単です。もちろん、それはとても大切な姿勢でしょう。しかしその前に、近代医学という枠組みの中で医師を目指す皆さんには、考えてほしいことがあります。それは、近代医学が個別的な病いから同一的な疾病へと対象をシフトさせていった、その歴史についてです。
医療人類学という学問分野では、病気(sickness)を病い(illness)と疾病(disease)という二つの観点から考えます。まず、病い(illness)は、私たちが〈痛い〉だとか〈だるい〉だとか感じる経験としての病気です。一方、疾病(disease)は、医学的に〈気管支喘息〉〈胃潰瘍〉などと診断される実体としての病気を指します。
この両者は、必ずしも重なり合いません。先の例で言えば、熱っぽく感じたが医者は何ともないと診断した−これは、私にとって病いは経験されているが疾病はないという状態です。逆に、まったく自覚がないのに検査で異常が発見された−これは、疾病は存在するが私にとって病いは経験されていないことを意味します。メタボリック症候群なんて、病いとして経験されるわけがありませんよね。生活習慣病の予防と称して、行政がラベリングした病名(疾病)にすぎないのですから。
さて、病いと疾病とが重なり合わないということは、近代医学のあり方を考える上できわめて有効な視点を提供します。近代医学が行うのは、疾病に対する治療(curing)です。そこでは、患者それぞれの個別性を認めようとはしません。同じ〈気管支喘息〉として、同じ〈胃潰瘍〉として治療にあたる。そのような、身体や疾病の同一性を前提としてこそ、科学に基づく近代医学は発展を遂げてきました。
一方、私自身が感じる経験としての病いは、癒し(healing)の対象となるべきものです。そして、それは〈私の病い〉として立ち現れるという意味において、個別性を抜きにして考えることができません。ここから、次のような論理的帰結が引き出されます。同一的な疾病を治療しようとする近代医学は、個別的な病いを完全には癒すことができない−
だから、医師として疾病を診るだけでなく、一人の人間として患者の病いに向き合いなさいと、月並みな訓示を述べることは簡単です。もちろん、それはとても大切な姿勢でしょう。しかしその前に、近代医学という枠組みの中で医師を目指す皆さんには、考えてほしいことがあります。それは、近代医学が個別的な病いから同一的な疾病へと対象をシフトさせていった、その歴史についてです。
登録情報
- 出版社 : 旺文社 (2010/9/23)
- 発売日 : 2010/9/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 191ページ
- ISBN-10 : 4010304499
- ISBN-13 : 978-4010304495
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2012年2月12日に日本でレビュー済み
私は震災後の医療のありかたや、災害医療、原発について知りたかったのですが全然タイムリーな話題はなかったです。
著者の本は去年も買っているので信頼できると思い、中身を読まないで買って失敗しました。
最新情報の必要ない方ならオススメですが、やはり2011〜2012と書いてあるからには嘘だと思うので★一つにさせていただきます。
それからこの本の参考文献を見ると2007、8年が最新で、20年以上のものもあり、やっぱり情報が古いと思います。
医系小論文などは時代に沿ったテーマが出やすいと思うので。
著者の本は去年も買っているので信頼できると思い、中身を読まないで買って失敗しました。
最新情報の必要ない方ならオススメですが、やはり2011〜2012と書いてあるからには嘘だと思うので★一つにさせていただきます。
それからこの本の参考文献を見ると2007、8年が最新で、20年以上のものもあり、やっぱり情報が古いと思います。
医系小論文などは時代に沿ったテーマが出やすいと思うので。