丸谷才一さんのなるほどの袖のボタンでした。
新聞の連載は、新聞を読む人にちゃんと届く内容でした。
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袖のボタン 単行本 – 2007/7/6
丸谷 才一
(著)
日本の政治家はどうしてあんなに四字熟語が好きなのだろう。新年の歌会始で天皇はなぜ恋歌を詠まないのか? ちょっとしたギモンの扉を開けば、一読感嘆、日本のフシギが次から次へと見えてくる。新古今と赤塚不二夫のあいだを自在に往来しながら、勘三郎を称賛し、石原都知事に逆らい、『坊っちゃん』を読み直す。ゴシップの楽しさと批評の醍醐味を兼ね備えた、エッセイの至芸36編。朝日新聞連載の単行本化。
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞社
- 発売日2007/7/6
- ISBN-104022503149
- ISBN-13978-4022503145
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞社 (2007/7/6)
- 発売日 : 2007/7/6
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 192ページ
- ISBN-10 : 4022503149
- ISBN-13 : 978-4022503145
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,160,893位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 32,229位エッセー・随筆 (本)
- - 105,089位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1925(大正14)年、山形県鶴岡市生れ。東京大学英文科卒。1957年『笹まくら』で河出文化賞、1968年「年の残り」で芥川賞受賞。その後、小説、評論、エッセイ、翻訳と幅広い文筆活動を展開。『たった一人の反乱』(谷崎潤一郎賞)『裏声で歌へ君が代』『後鳥羽院』(読売文学賞評論・伝記部門) 『忠臣藏とは何か』(野間文芸賞)「樹影譚」(川端康成賞)『輝く日の宮』(泉鏡花文学賞、朝日賞)等、多くの著作がある。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 人間的なアルファベット (ISBN-13: 978-4062160995)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は2004年4月6日から2007年3月6日まで月一回朝日新聞に掲載されたコラムをまとめたものです.書名は袖のボタン.本のラパー*に和田誠さんのイラストがあり,袖のボタンが描かれています.何故,「胸の」はなく,「袖の」なのか.胸はボタンをはずし,はだけることがあります.袖のボタンは常にきっちりかける,それがマナーです.丸谷才一さんは,正座し,威儀を正して書いた.それが袖のボタンで分かります.著者は朝日新聞を使って心中を披瀝し,広く読者に訴えたかったのだと想像します.その主題はときに,元号そして改元,だったり,東京大空襲だったり,あるいは新聞と読者だったりなどして多彩です.これらのエッセイに接し,目を開かない読者はいないでしょう.各主題に通底する何かを感じるからです.丸谷さんは先月10月の13日に亡くなられました.私にはこの本は遺書のようで忘れられません.
著者は博識です.日本の文化はもちろん古今東西の文化にも通暁しています.そんな物識りともなれば,人はついついペシミストになって,ああ,こんな日本では駄目だ,先行きは暗いよ,などと言ったり,書いたりします.丸谷さんはそんな断定をしません.「新聞と読者」に次の記載があり,引用します.
そこでわたしは,われわれの読者投稿欄がもっと充実し,甲論乙駁が盛んにおこなはれ,対話と論證の気風が世に高まれば,政治もおのづから改まり,他愛もない片言隻句を弄するだけの人物が人気を博することなどなくなるだらうと考へて,自国の前途に希望を抱くのである.私は主義として,邦国の運命をなるべく憂へないやうにしてゐる.
丸谷さんはこの国が根っから好きだったのです.好きなものには誰も悪口を言わないでしょ.国民に駄目なところがあっても,それは本人が気づけばやがて矯正されていく,そう期待し,楽観するしかありません.文豪ドストエフスキーは悲観論者のように思えます.夏目漱石にもその気配を感じます.私はドストエフスキーも好きだし,漱石も好きです.丸谷才一さんも好きです.悲観論か,楽観論か ----,二つの間で揺れ動きますが,丸谷さんの,主義として楽観するというのは非常にすっきりしていて気持ちのいい態度でます.
ところで,本書は引用文にあるように旧仮名遣いで記載されています.漢字も例えば ’論証’でなく’論證’ です.本書の末尾には表記法についての説明が著者自身によって箇条書きで記されています.そのa2では漢字は原則として新字.ただし新字のうちひどく気に入らないもののときは正字.例.昼→晝.尽→盡,証→證.b1.仮名づかいひは歴史的仮名づかひ.例.会ふ.をかしい.あじさゐ. d1.送り仮名は送りすぎないやうにする.例.当ル←当タル.受付←受け付け.
作家は作文が本職です.表記には素人が気づかない,細かいところにまで気を配っています.’憂ひ’ ないやう’に ’’論證’ しなければ憂ひ’が残るのです.書家は筆に.木工はカンナに,プロのバッターはバットに固執します.イチローはスパイクシューズの重さ数グラムの増加を認めません.丸谷さんは現代仮名遣いでは書けないし,イヤな新字も使うのはイヤだ.文科省の規制では売文できない.だから政府の指導を丸谷さんは拒否しました.天晴れです.
*118頁に「ラパーとは日本語でいふカバーのこと.英語でカヴァーと言ふと表紙のことなので,わたしはラパーでゆく」とあります.私も大先生に倣ってラパーでゆくことにしました.
著者は博識です.日本の文化はもちろん古今東西の文化にも通暁しています.そんな物識りともなれば,人はついついペシミストになって,ああ,こんな日本では駄目だ,先行きは暗いよ,などと言ったり,書いたりします.丸谷さんはそんな断定をしません.「新聞と読者」に次の記載があり,引用します.
そこでわたしは,われわれの読者投稿欄がもっと充実し,甲論乙駁が盛んにおこなはれ,対話と論證の気風が世に高まれば,政治もおのづから改まり,他愛もない片言隻句を弄するだけの人物が人気を博することなどなくなるだらうと考へて,自国の前途に希望を抱くのである.私は主義として,邦国の運命をなるべく憂へないやうにしてゐる.
丸谷さんはこの国が根っから好きだったのです.好きなものには誰も悪口を言わないでしょ.国民に駄目なところがあっても,それは本人が気づけばやがて矯正されていく,そう期待し,楽観するしかありません.文豪ドストエフスキーは悲観論者のように思えます.夏目漱石にもその気配を感じます.私はドストエフスキーも好きだし,漱石も好きです.丸谷才一さんも好きです.悲観論か,楽観論か ----,二つの間で揺れ動きますが,丸谷さんの,主義として楽観するというのは非常にすっきりしていて気持ちのいい態度でます.
ところで,本書は引用文にあるように旧仮名遣いで記載されています.漢字も例えば ’論証’でなく’論證’ です.本書の末尾には表記法についての説明が著者自身によって箇条書きで記されています.そのa2では漢字は原則として新字.ただし新字のうちひどく気に入らないもののときは正字.例.昼→晝.尽→盡,証→證.b1.仮名づかいひは歴史的仮名づかひ.例.会ふ.をかしい.あじさゐ. d1.送り仮名は送りすぎないやうにする.例.当ル←当タル.受付←受け付け.
作家は作文が本職です.表記には素人が気づかない,細かいところにまで気を配っています.’憂ひ’ ないやう’に ’’論證’ しなければ憂ひ’が残るのです.書家は筆に.木工はカンナに,プロのバッターはバットに固執します.イチローはスパイクシューズの重さ数グラムの増加を認めません.丸谷さんは現代仮名遣いでは書けないし,イヤな新字も使うのはイヤだ.文科省の規制では売文できない.だから政府の指導を丸谷さんは拒否しました.天晴れです.
*118頁に「ラパーとは日本語でいふカバーのこと.英語でカヴァーと言ふと表紙のことなので,わたしはラパーでゆく」とあります.私も大先生に倣ってラパーでゆくことにしました.
2020年9月4日に日本でレビュー済み
英米および日本の評論や文献を基に縦横無尽に楽しそうに話を進める。今回は朝日新聞のコラムを集めてものなので、それぞれ5ページに限定されていて短めだが、教えられることが多く大いに知的好奇心が満足させられた。
・古代日本語の所属の助詞のガは自分に近いものを受け、ノはそれ以外のものを受ける。日本人は伝統的に内のものを重んじる。西行の歌、都市の景観の分析が興味深い。
・折口信夫のペンネーム(釋迢空)は同性愛の相手の新仏教家の僧によってつけられた。その意味は…。
・中島敦にとって人間というのは同国籍のものに限られなかった。
・琳派の装飾性、デザイン性は都市的な祝祭性に由来する。厄払いや祭りでは物を並び立てる。行列もそうだ。
・日本海軍の5隻の船舶の自爆の原因は、いじめに対する水兵の抵抗だったらしい。自衛隊にもその風潮は残っている。毎年の何十名もの自殺者にも表れている。
・相撲と和歌との関係は深い。歌合せの仕組みは相撲に依っている。相撲の年寄名や醜名はもともとは歌語である。これに在原業平の兄の在原行平が関わっている。
などなど興味が尽きないことが載せられている。
・古代日本語の所属の助詞のガは自分に近いものを受け、ノはそれ以外のものを受ける。日本人は伝統的に内のものを重んじる。西行の歌、都市の景観の分析が興味深い。
・折口信夫のペンネーム(釋迢空)は同性愛の相手の新仏教家の僧によってつけられた。その意味は…。
・中島敦にとって人間というのは同国籍のものに限られなかった。
・琳派の装飾性、デザイン性は都市的な祝祭性に由来する。厄払いや祭りでは物を並び立てる。行列もそうだ。
・日本海軍の5隻の船舶の自爆の原因は、いじめに対する水兵の抵抗だったらしい。自衛隊にもその風潮は残っている。毎年の何十名もの自殺者にも表れている。
・相撲と和歌との関係は深い。歌合せの仕組みは相撲に依っている。相撲の年寄名や醜名はもともとは歌語である。これに在原業平の兄の在原行平が関わっている。
などなど興味が尽きないことが載せられている。
2011年4月16日に日本でレビュー済み
04年〜07年、朝日新聞に連載されたという月1回のエッセイを集約した単行本に、盟友とも言うべき山崎正和さんの解説を加えた、充実の文庫本。評者は朝日を好まず、ここ10年ほどはまともに手に取ったこともなく(日経と違い、読まなくても何の支障もない)、こうしたエッセイが連載されていたこと自体知らなかったが、外注の書き物に独善的でやかましい注文をつけることで有名なこの新聞社も、練達・剛腕のエッセイスト、丸谷さんとはたぶん喧嘩もしなかったのではないか。少なくとも、そんなやり取りと無理な手直しがあったとは思いにくい、あるいはそんな痕跡がどこにも見出せない、完成度の高さが窺えた。
全36編の話題の変幻自在ぶりは例のごとし。レトリックは冴えわたり、それでいて、論じる対象に対する温厚でフェアなスタンスはいつも通り安定している。著者の他のエッセイでも頻々と顔を出す野球、歌舞伎、相撲、新古今和歌集、源氏物語、漱石などのほか、赤塚不二夫論や吉田秀和論もラインアップに加わっていて、手応え十分、楽しさ十二分の読了となった。単行本刊行時点で、著者はあの梅原猛さんと同じ82歳(今は86歳)。ほとんど怪物、というほかない。
全36編の話題の変幻自在ぶりは例のごとし。レトリックは冴えわたり、それでいて、論じる対象に対する温厚でフェアなスタンスはいつも通り安定している。著者の他のエッセイでも頻々と顔を出す野球、歌舞伎、相撲、新古今和歌集、源氏物語、漱石などのほか、赤塚不二夫論や吉田秀和論もラインアップに加わっていて、手応え十分、楽しさ十二分の読了となった。単行本刊行時点で、著者はあの梅原猛さんと同じ82歳(今は86歳)。ほとんど怪物、というほかない。
2007年8月8日に日本でレビュー済み
新聞連載のころから、楽しんで読んでいた。
読むと知識が増えたような気にさせてくれる、数少ないエッセイの書き手。
今回もマルヤ節は全開。日本語の問題、和歌の伝統などの十八番に加え、
私も愛する、カルロス・クライバーのことに触れており、同様の感想を抱く。
中島敦についての再評価が進むことに、実に的確な「要点」をさりげなく書く。
中島の愛読者として、これは嬉しいこと。
「赤塚不二夫論」の面白さも見事。文末の悲痛さは、深い想いが凝縮されている。
近代史についての「お勉強」も、若手政治家に読ませたい。
「懐古」の輩は、そういう世になれば、自分たちの立場を分っているのだろうか?
太平洋戦争において空襲・戦場において死亡した国会議員は意外に多い。
二等兵として、任期も半ばに戦場に行く政治家は・・・クチだけ大将は多いようだが。
読むと知識が増えたような気にさせてくれる、数少ないエッセイの書き手。
今回もマルヤ節は全開。日本語の問題、和歌の伝統などの十八番に加え、
私も愛する、カルロス・クライバーのことに触れており、同様の感想を抱く。
中島敦についての再評価が進むことに、実に的確な「要点」をさりげなく書く。
中島の愛読者として、これは嬉しいこと。
「赤塚不二夫論」の面白さも見事。文末の悲痛さは、深い想いが凝縮されている。
近代史についての「お勉強」も、若手政治家に読ませたい。
「懐古」の輩は、そういう世になれば、自分たちの立場を分っているのだろうか?
太平洋戦争において空襲・戦場において死亡した国会議員は意外に多い。
二等兵として、任期も半ばに戦場に行く政治家は・・・クチだけ大将は多いようだが。
2007年9月19日に日本でレビュー済み
「文人の理想は、大衆は大衆なりにおもしろがるし、知識人は知識人なりに楽しむ、さういふものを書くこと」という教えを肯定的に語り、自らを“斯界の事情に疎い小説家”と形容する丸谷才一は、いまや絶滅危惧種であるところの正統派「インテリ」である。っていうか、そういうポジションを得ている。まぁ、ほんとのインテリは出たがらない、マスコミの俎上には載らないのかもしれないけど。とはいえ、実際のところ、丸谷才一の教養、博識は並大抵のものではないので、「インテリ」というニッチなポジションをキープし続けているとしても、誰も文句は言えない(関心がない?)。しかも、歳を取って、本当に好きなこと、興味のあることにかまけていたいのだろう、最近はサブカルに言及して大衆に迎合することもない。媚びずに臆面もなく、雅(みやび)趣味を、ハイカル志向を語る。
つまりは、丸谷才一の、この現代における特異性を、どう評価するかってことだろう。俺は、なかなか、自分の知らない世界を垣間見るって点で、たまに丸谷才一のエッセイに触れて、畏敬と反発を感じたりするのはアリだ。小説はまた別の評価軸なんだけど。
まあ、丸谷が果たして自らの特異性を把握、意識しているのかっていうと、「われわれの現代文化は、雛まつりや百人一首でもよくわかるやうに、王朝文化へのあこがれが生きてゐるからである」なんて文章を読むと疑問符ではあるが。「自分の世界を守らうとすれば、眼をつむるしかない」って言葉もあるから、マーケティングなんかじゃなくてあるがままの本音トークなのかもしれない。それにしても、「この数十年間の日本の批評は、小林秀雄の悪影響がはなはだしかつた」なんて言えるのはこの人だけだろうし、そこが丸谷才一の魅力ではある。
安倍元首相を指して、「血筋や家柄に頼れば言葉は大事でなくなる」は鋭くて、唸った。
つまりは、丸谷才一の、この現代における特異性を、どう評価するかってことだろう。俺は、なかなか、自分の知らない世界を垣間見るって点で、たまに丸谷才一のエッセイに触れて、畏敬と反発を感じたりするのはアリだ。小説はまた別の評価軸なんだけど。
まあ、丸谷が果たして自らの特異性を把握、意識しているのかっていうと、「われわれの現代文化は、雛まつりや百人一首でもよくわかるやうに、王朝文化へのあこがれが生きてゐるからである」なんて文章を読むと疑問符ではあるが。「自分の世界を守らうとすれば、眼をつむるしかない」って言葉もあるから、マーケティングなんかじゃなくてあるがままの本音トークなのかもしれない。それにしても、「この数十年間の日本の批評は、小林秀雄の悪影響がはなはだしかつた」なんて言えるのはこの人だけだろうし、そこが丸谷才一の魅力ではある。
安倍元首相を指して、「血筋や家柄に頼れば言葉は大事でなくなる」は鋭くて、唸った。
2011年5月5日に日本でレビュー済み
丸谷さんのエッセイ集は幾冊か読んできたが、この本は中でも最上の部類ではなかろうか。東西に渉る広汎な学識の中から選び抜かれた知識を洗練された言葉で語ってくれる。小林秀雄の呪縛からの解放のためには吉田秀和を称揚し、宮廷文化のディレクターとしての後鳥羽院を「われらの同時代人」と言い切る。また、大岡昇平の「野火」における主題と形式美の照応を指摘するところなど‘目から鱗’の思いである。しかし、その博識も‘衒学’に陥ることはない。見事である。星4つとしたのは丸谷さんに21世紀の自選「丸谷版 徒然草」を編んで貰いたいという密かな願いを込めてのことである。
2007年8月22日に日本でレビュー済み
新聞のコラムだけあって話題はとてもタイムリーだし、掘り下げは深く深く
深淵であります。
分野は音楽あり、文芸評論あり、ジャーナリズムと読者の関係あり、
政治と言葉(『美しい国』への読書感想の姿を借りた政治評論か)ありと
多岐にわたり、読後爽快。
いぢめ については舞台が自衛隊であります。
軽妙洒脱さをさらに軽くしてくれる装丁は和田誠。淡い紫(ラベンダー)の紙表紙。
裏表紙は??
月一の連載だったそうだが、「谷川俊太郎の詠物詩」(144頁)だけは連載中に読めた。
これもすばらしかった。
深淵であります。
分野は音楽あり、文芸評論あり、ジャーナリズムと読者の関係あり、
政治と言葉(『美しい国』への読書感想の姿を借りた政治評論か)ありと
多岐にわたり、読後爽快。
いぢめ については舞台が自衛隊であります。
軽妙洒脱さをさらに軽くしてくれる装丁は和田誠。淡い紫(ラベンダー)の紙表紙。
裏表紙は??
月一の連載だったそうだが、「谷川俊太郎の詠物詩」(144頁)だけは連載中に読めた。
これもすばらしかった。