新品:
¥1,830 税込
無料配送5月23日 木曜日にお届け
発送元: Amazon
販売者: 檜樫書店
¥1,830 税込
無料配送5月23日 木曜日にお届け
詳細を見る
または 最も早いお届け日時指定便 明日 8:00 - 12:00の間にお届け(5 時間 17 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
残り1点 ご注文はお早めに 在庫状況について
¥1,830 () 選択したオプションを含めます。 最初の月の支払いと選択されたオプションが含まれています。 詳細
価格
小計
¥1,830
小計
初期支払いの内訳
レジで表示される配送料、配送日、注文合計 (税込)。
出荷元
Amazon
出荷元
Amazon
販売元
(653件の評価)
販売元
(653件の評価)
支払い方法
お客様情報を保護しています
お客様情報を保護しています
Amazonはお客様のセキュリティとプライバシーの保護に全力で取り組んでいます。Amazonの支払いセキュリティシステムは、送信中にお客様の情報を暗号化します。お客様のクレジットカード情報を出品者と共有することはありません。また、お客様の情報を他者に販売することはありません。 詳細はこちら
支払い方法
お客様情報を保護しています
Amazonはお客様のセキュリティとプライバシーの保護に全力で取り組んでいます。Amazonの支払いセキュリティシステムは、送信中にお客様の情報を暗号化します。お客様のクレジットカード情報を出品者と共有することはありません。また、お客様の情報を他者に販売することはありません。 詳細はこちら
¥285 税込
■通常24時間以内に出荷可能です。■クリーニング済み。■中古品ではございますが、良好なコンディションです。■万が一品質に不備があった場合は返金対応。■防水梱包です。■決済は、クレジットカード、コンビニ決済・ATM・ネットバンキング・Edy払いがご利用可能です。 ■通常24時間以内に出荷可能です。■クリーニング済み。■中古品ではございますが、良好なコンディションです。■万が一品質に不備があった場合は返金対応。■防水梱包です。■決済は、クレジットカード、コンビニ決済・ATM・ネットバンキング・Edy払いがご利用可能です。 一部を表示
配送料 ¥257 5月24日-25日にお届け(19 時間 17 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
残り1点 ご注文はお早めに 在庫状況について
¥1,830 () 選択したオプションを含めます。 最初の月の支払いと選択されたオプションが含まれています。 詳細
価格
小計
¥1,830
小計
初期支払いの内訳
レジで表示される配送料、配送日、注文合計 (税込)。
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

漂流 本から本へ 単行本 – 2011/1/7

3.9 5つ星のうち3.9 13個の評価

{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,830","priceAmount":1830.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,830","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"01AokqCPGonw%2Bad0eCOcH0mvT7AerU7PeDzLfZ9Nowedr96hEYogHwOLd%2BRVqJexY43CQ%2FiZj4wenE37Vs%2FV%2F6hRo404gt731tCW0EByylEOKUWFlLpURw4BAWHI22FFXCofBAldX8F52sikj8g6McITlZTokOWGQEarWwSFRVzMLv1vw4BIcUC2xx6BADOE","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥285","priceAmount":285.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"285","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"01AokqCPGonw%2Bad0eCOcH0mvT7AerU7PPwNcXETn0%2FEqTJplEhhryeNJ%2B5OZHPL9urXPYUK099AcIi7UYOzV2Es9x5BQuXIXBw1zZbAGhKYy%2F%2BE0FDfsmWlQe8fPs4781omP3x6FlvEnqkbndtfdmq%2Bg8X%2F74AP599RqvRCoRbcfPH5FEbUZoA%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}

購入オプションとあわせ買い

筒井康隆のつくり方が、ここに明かされる! のらくろ、乱歩、西遊記、ウェルズ、イプセン、クリスティ、フロイド、セリーヌ、ヘミングウェイ、カント、ハメット、三島、川端、大江、マルケス、ハイデガー……生まれて初めて手にした書物から、創作活動の源泉となった小説、戯曲、哲学、漫画まで、著者自らの半生を追いながら、同時代に触れた書物の来歴を惜しみなく開示する自伝的書評集。大江健三郎氏推薦!
続きを読む もっと少なく読む

よく一緒に購入されている商品

¥1,830
最短で5月23日 木曜日のお届け予定です
残り1点 ご注文はお早めに
この商品は、檜樫書店が販売し、Amazon Fulfillment が発送します。
+
¥1,650
最短で5月23日 木曜日のお届け予定です
残り1点(入荷予定あり)
この商品は、Amazon.co.jpが販売および発送します。
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計: pt
詳細
追加されました
これらの商品のうちの1つが他の商品より先に発送されます。
一緒に購入する商品を選択してください。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2011/1/7)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/1/7
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 208ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4022508337
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022508331
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 13個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
筒井 康隆
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。

1960年、弟3人とSF同人誌〈NULL〉を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が〈宝石〉に転載される。1965年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。1981年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1997年、パゾリーニ賞受賞。他に『家族八景』『邪眼鳥』『敵』『銀齢の果て』『ダンシング・ヴァニティ』など著書多数。1996年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。

カスタマーレビュー

星5つ中3.9つ
5つのうち3.9つ
13グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2017年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
空前にして絶後の「筒井康隆」解体新書。だが、対象本人はまだまだ読者のウラをかいてくれるんだろぅなぁ〜(笑汗)
2014年1月4日に日本でレビュー済み
中学生〜大学生ぐらいまで非常に愛読した筒井康隆氏の、幼少時からいままでに至る影響を与えた本、印象に残った本を、時代別に分けて挙げておられるエッセイ。筒井氏の作品との本との関わりのみならず、筒井氏の広い交流関係も伺えます。
実験的な小説を生み出した方だけあって、幅広い分野の、思索的な作品も読んでおられるのに改めて感服。ちなみにここで挙げておられる本で自分が読んだことがあるのは「風の又三郎」「片腕」「地球の長い午後」「そして誰もいなくなった」ぐらいでした。
意外だったのが筒井氏のお父上が動物学者で動物園に勤めておられたことで、「地球の長い午後」の項のなかで、「SF的想像力の限界に挑もうとする勢いに圧倒された。しかし動物学者の子であるぼくには生物学たちの生態や生態系が詳しく書かれていないのが不満だった」とあって、そこから生物学的なことを勉強し後に「メタモルフォセス群島」「ポルノ惑星のサルモネラ人間」を作るに至った、と書かれていたこと。
これらや「幻想の未来」は自分の好きな作品なので、そういうお身内の影響も関係あったというところがファンには興味深かったです。
「モンテクリスト伯」や「麻雀放浪記」「女ざかり」あとラテンアメリカ文学は少し読んでみたくなりました。
2012年2月23日に日本でレビュー済み
朝日新聞に連載されていたことも、本が出たこともまったく知りませんでした。(新聞未読を貫き通して早や5年、なんともはや、けっして自慢できない現代人として恥ずべき行為ですが)
たまたま、逢坂剛が書評を書いているのを見つけて知ったという、筒井康隆命にあるまじき迂闊さでした。
自伝的書評というからには、幼少のみぎりの愛読書や、紅顔の美少年の頃の溺愛書などが、ずらりと披露されているに違いないと思っていたら、たしかに期待にたがわずその通りでしたが、掲載されたのが新聞の小さなコラム欄らしく、どれも分量が少なく、もの足りなくフラストレーションがつのるばかりの展開に、終始歯がゆい思いをしました。

そのラインアップとは・・・・・

01.田川水泡『のらくろ』
02.江戸川乱歩『少年探偵団』
03.弓館芳夫訳『西遊記』
04.ボアゴベ『鉄仮面』
05.謝花凡太郎・画『勇士イリヤ』
06.手塚治虫『ロスト・ワールド 前世界』
07.マン『ブッデンブロオク一家』
08.サバチニ『スカラムッシュ』
09.ウェルズ『宇宙戦争』
10.宮沢賢治『風の又三郎』
11.坪田譲治『子供の四季』
12.江戸川乱歩『孤独の鬼』
13.デュマ『モンテ・クリスト伯』
14.夏目漱石『吾輩は猫である』
15.メリメ『マテオ・ファルコーネ』
16.バイコフ『牝虎』
17.アプトン・シンクレア『人われを大工と呼ぶ』
18.イプセン『ペール・ギュント』
19.イバーニェス『地中海』
20.アルツィバーシェフ『サアニン』
21.ショーペンハウエル『随想録』
22.ケッラアマン『トンネル』
23.チェーホフ『結婚申込』
24.ズウデルマン『猫橋・憂愁夫人』
25.飯沢匡『北京の幽霊』
26.高良武久『性格学』
27.福田恒存『堅壘奪取』
28.ヘミングウェイ『日はまた昇る』
29.クリスティ『そして誰もいなくなった』
30.フロイド『精神分析入門』
31.井伏鱒二『山椒魚』
32.メニンジャー『おのれに背くもの』
33.横光利一『機械』
34.ハメット『赤い収穫』
35.カフカ『審判』
36.カント『判断力批判』
37.フィニイ『盗まれた街』
38.三島由紀夫『禁色』
39.ブラウン『発狂した宇宙』
40.シェクリイ『人間の手がまだ触れない』
41.メイラー『裸者と死者』
42.ディック『宇宙の眼』
43.セリーヌ『世の果ての旅』
44.ブーアスティン『幻影の時代』
45.生島治郎『黄土の奔流』
46.リースマン『孤独な群集』
47.川端康成『片腕』
48.東海林さだお『トントコトントン物語』
49.ローレンツ『攻撃』
50.ル・クレジオ『調書』
51.オールディス『地球の長い午後』
52.つげ義春『ねじ式』
53.ビアス『アウル・クリーク橋の一事件』
54.阿佐田哲也『麻雀放浪記』
55.新田次郎『八甲田山死の彷徨』
56.山田風太郎『幻燈辻馬車』
57.コルタサル『遊戯の終り』
58.大江健三郎『同時代ゲーム』
59.トゥルニエ『赤い小人』
60.イーグルトン『文学とは何か』
61.ディケンズ『荒涼館』
62.フライ『批評の解剖』
63.マルケス『族長の秋』
64.ドノソ『夜のみだらな鳥』
65.丸谷才一『女ざかり』
66.ハイデガー『存在と時間』

・・・・・という、全部で66作品ですが、なんとも情けないことに、≪筒井康隆命≫と自称していながら、このなかで10作品(05・08・16・17・19・20・22・24・27・59)も読んだことがないばかりか、その存在すら知りませんでした。
つまり、ということは、筒井康隆と熱く共有できる、読んだことがあるのは、全部で56作品であり全体の84.8%にしか過ぎないということです。
嗚呼、なんという体たらくでしょう!

それはともかく、かつて平岡正明がいみじくも喝破したように、筒井康隆の愛読者を自称するからには、いまだかつて、ほのぼのとした愛読者だったり、あるいは穏健な愛読者だったり、それとも細々とした愛読者だったりしたためしがなく、常に徹底的な熱狂的な愛読者であるはずである、などというテーゼを真っ向から鵜呑みにしたのでした。

たとえ、とても『筒井康隆大辞典 全書籍作品目録』(1978年・中央公論事業出版)を出したり、≪ツツイスト≫という言葉を作ったりした、筒井康隆ファンの第一人者である平石滋大先輩には遠く及ばないとしても、筒井康隆全集・全24巻を常備することはもちろんのこと、自筆マンガも含めて全作品を愛読することは基本中の基本で、その上に、彼の思考・心情のおよぶ回路が、精神分析学やスラップスティク・コメディや現象学などであっても、たとえどんなに困難で広大でも、徹底的にストーカーのようにピタッと伴走するのだ、と心に誓って幾年月、まあ、なんといっても遅れて来た分だけハンディはあることは確実で、それに、DVDのおかげで映画やTVドラマはともかく、ラジオ番組や舞台はとうていフォローできず口惜しい思いをしています。

ところで、筒井康隆の魅力は数々ありますが、なんといってもその最大のひとつが、既成の体制・システムに対してアンチ・テーゼを突きつけるというか、権力や権威(主義)に常に対抗して新たなる規範を求める志向性というものがありますが、驚くというか、期待を裏切るというか、老いたる戯言かと目を疑いたくなるようなことが、この本のなかの50.ル・クレジオ『調書』で、まさに聞き捨てならないことを書いています。

それは、編集者の言葉として、あの官能小説家の宇野鴻一郎が、筒井康隆のことをル・クレジオみたいな作家だと言っていた、という記述のあとに、東大出で芥川賞作家の宇野鴻一郎が言うのだから確かだろう、という文章です。

いや待てよ、いくらなんでも筒井康隆が、あの『大いなる助走』で直木賞を愚弄して茶化した彼が、こんな卑俗な恥知らずな権威におもねた言葉を吐くはずがない。また例によって、どこかに仕掛けがあって、あとで、な〜んだやっぱり、などというギャグめいた構造にしてあるはずだと、疑心暗鬼で14回読み直しましたが、ついに迷宮入り、というか、どこにもそういう仕掛けはなく本心のようです。

しかし、いくら片手間に書いた、あまり重要でない新聞のコラムだとしても、これは筒井康隆が絶対に書いてはならないものです。ひとつの権威になった自分も戒めてあたらなくては、筒井康隆の筒井康隆たる所以はありません。それは、彼の持つ根源的な先鋭なるギャグ精神からも反します。なんとも嘆かわしくて、数日間は茫然自失でいました。こんなことは、わが愛する筒井康隆に対して思いたくはありませんが、老いるということはそういうことなのかと言葉もありません。

記述日 : 2011年12月18日 02:52:56
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筒井氏の仕事を知ったのは、TVアニメ「スーパージェッター」が最初だから、小生も随分長いツツイストである。
もう新しい作家を知りたいという欲も無くなり、青春時代から人生を豊かにしてくれた作家たちの作品を再読することでの、新たな発見に喜びを得ている次第です。
書評は小説家に限る、というのが小生の持論ですが、筒井氏の書評は特に定評がありますね。
30年前出版界に巻き起こった一大ツツイ・ブームの頃などは、結構硬い書評本の「みだれ撃ち涜書ノート」でさえベストセラー入りでした。
著作には必ず趣向を凝らすのが筒井康隆と井上ひさし。今回の筒井さんは書評に自叙伝をミックスさせました。海外アニメにも造詣の深い漫画少年だった頃の田河水泡・手塚治虫論で巻頭を開けた漂流は、ハイデガー「存在と時間」で小休止。ツツイストにはお馴染みの書物群であり、懐かしい同窓会のような世界でした。
多くの人に読んでほしい「筒井康隆」ですが、本作に限っては長年のファンこそ面白さの醍醐味が伝わる内容だと思います。
余談ながらつくづく残念なのは、若い人にとっては「時をかける少女」が筒井の代表作であることです。筒井氏が、中南米文学にインスパイアーされ切り開いた「超虚構文学群」こそ、文学史に残る事件であったことを、若人々に知ってもらいたいと切望します。

未完の「筒井康隆全集」(新潮社)ですが、編集の進捗状況を知りたいものです。
関係各位におかれましては、情報発信をよろしくお願いいたします。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年2月9日に日本でレビュー済み
 著者の幼少年期(1934年~)からの、個人的にエポックメイキング的だった本を選んで評している。筒井ファンには、一種の「筒井康隆の作り方」風に読めて面白いと思う。私も面白かった。
 評されているのは「のらくろ」「ロストワールド」というマンガ、また江戸川乱歩「少年探偵団」という子供らしいものから始まって(飛び飛びに記すと)夏目漱石、イプセン、チェホフ、福田恒存、井伏鱒二、三島由紀夫、シェクリイ、メイラー、東海林さだお、ル・クレジオ、つげ義春、山田風太郎、大江健三郎、ディケンズ、マルケス、丸谷才一、ハイデガーなどなど。それぞれに、そのときの自分のありよう、自分の作品をオーバーラップさせて、これも普通の書評とは違って、ファンには嬉しい著述である。
 この作品の初出は朝日新聞であるが、そのとき読んだ記憶でとても印象に残っていた書評があった。今回再読してみたら、ピアス「アウル・クリーク橋の一事件」という短編であった。映画化もされているようだが、処刑された男が命からがら助かって、生命の歓びを改めて謳歌しながら愛妻の元に帰り着いたとたん首がへし折れ意識が薄れる。つまり男が見たのは処刑されて死ぬまでの瞬間に見た夢のようなものだったという話らしいが、なんだか書評だけで衝撃的だと思った。こういうところ、筒井康隆にはしてやられるところなのだろう。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年2月26日に日本でレビュー済み
「漂流 本から本へ」は朝日新聞に2009年から2010年にかけて筒井康隆が読書欄に綴ってきた読書遍歴を書いたものをまとめた本です。
 連載中から、短いながらも面白くて、まとめて読みたいものだなと思っていました。
 幼少期の「のらくろ」にはじまり、江戸川乱歩やイプセンなどの幼少年期、そして精神分析やカフカなどの不条理文学などの演劇青年時代、ぢビュー前夜のディック、セリーヌ、ル・クレジオ、作家期の阿佐田哲也、山田風太郎などの同業人の読書、大江健三郎に勧められた本、最近のハイデガーにいたるまで、実にレパートリーが広いのに驚かされます。
 セリーヌが好きなのは意外でした。僕も高校時代にセリーヌに夢中になったことがあったからです。また、P・K・ディックも大好きでした。
 なによりも、文学評論や哲学、精神分析などを自分の作品に見事に結晶化させる技量には驚かされます。
 読みやすく、かつ興味深い内容ですが、買って読むほどの分量ではなく、図書館などで借りるので十分かも。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年1月19日に日本でレビュー済み
子供の頃の読書案内三大バイブルといえば、

内藤陳さんの「読まずに死ねるか!」
小林信彦さんの「地獄の読書録」
そして筒井さんの「みだれ打ち涜書ノート」
でした。

この三冊からどれだけワクワクドキドキを
もらったことでしょう!!

筒井さんの久しぶりの読書レビューと
聞いて、楽しみに読みました。
いやあ、むかしとちっとも姿勢が変わって
いらっしゃらない!!

筒井さんは古今の名作・奇作・実験作を、
とことん読みこんでるのに、通ぶった
見識を述べません。
現代文学の最先端だろうと、幼い頃読んだ
「少年探偵団」だろうと、同じ目線で楽しんで
尚かつ、自分の作品に反映させます。

ル・クレジオから西村寿行まで、平たい目線で
語りつくした「涜書ノート」と同じく、
本書にもそんな、筒井さんの文豪ぶらない、
マニアぶらない、読書の愉しみ方と、
創作や思想へ敷衍して行った過程が、年代順に
わかりやすく記されています。

個人的に、生島治郎さんの「黄土の奔流」
がらみの直木賞への意見や、
「俗物図鑑」が阿佐田哲也さんの「麻雀放浪記」
に影響されている、というぶぶんになるほど!
という感じでした。

筒井さんファンでなくとも役に立つレビュー書です!!
27人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート