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星の子 単行本 – 2017/6/7
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朝日新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞、サンデー毎日、週刊朝日、週刊現代、週刊新潮など、各紙誌で紹介。
反響続々。
主人公・林ちひろは中学3年生。
出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、
両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、
その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。
第39回 野間文芸新人賞受賞作。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2017/6/7
- 寸法18.8 x 13 x 2 cm
- ISBN-104022514744
- ISBN-13978-4022514745
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
過去の自分と決別
今村夏子の『星の子』は雑誌掲載時から話題になっていたが、単行本の発売直後に芥川賞候補作に選ばれてさらに注目され、新たな読者を増やしているようだ。
物語の語り部「わたし」は中学3年生、林ちひろ。ちひろは未熟児で生まれ、生後半年目には原因不明の湿疹に苦しむ。両親は医者が薦める薬やあらゆる民間療法を試したが、効果はない。困り果てた父親は、勤務先の同僚がくれた「金星のめぐみ」という水を持ち帰り、助言どおりちひろの体を洗う。すると、ちひろの夜泣きが減り、2カ月目には全快したのだった。
これを機に、両親は水をくれた同僚が所属する新興宗教にはまっていく。父親は会社を辞めて教団の関連団体に移り、母親は怪しい聖水をひたしたタオルを頭にのせて暮らすようになる。叔父が忠言しても両親は聞き入れず、家は転居するたびに狭くなり、ちひろより5歳年上の姉は家出する。
読者から見れば、この展開は林家の悲惨な転落話となるが、ちひろはそうでもないらしく、淡々と冷静にこれまでの家族の内実を語っている。親の愛情を日々実感しながら育ったからか、外は外、内は内で対応してきたのだろう。しかし、将来がちらつく中学3年生になると、ちひろにも変化が訪れる。今村はその予兆を、そして実際の場面を丁寧に、これでもかと繊細に描いてみせる。
人の内と外がつながることを「成長」と呼ぶかどうかは知らないが、そのとき人は、それまでの自分と決別する。『星の子』はちひろと両親の別れを予感させて終わり、読者には、自身の過去の分岐点を思い出させる。
評者:長薗安浩
(週刊朝日 掲載)出版社からのコメント
「小説トリッパー」掲載直後から大きな反響を呼んだ話題の一冊。
これまでに発表された単行本は『こちらあみ子』(三島由紀夫賞受賞)、
『あひる』(芥川賞候補、河合隼雄物語賞受賞)の2作だけという寡作ながら、
作品を発表するごとにファンを増やし続けている今村さんの、
最新作にして最長編作です。
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2017/6/7)
- 発売日 : 2017/6/7
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4022514744
- ISBN-13 : 978-4022514745
- 寸法 : 18.8 x 13 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 208,921位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,293位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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以下ネタバレ
ラストはいろんな捉え方があると思いますが、私は洗脳された両親によってちひろを連れ出させ、海路さんと昇子さんの手によってちひろは変えさせられてしまうんだと思います。
最後の研修旅行の行きのバス割が海路さんたちと両親が一緒だったのに対し、ちひろだけ別で、そこから両親には星を見に行くところまで全く会えないという描写が怖かったし、ラストを物語っていると思う。
その前に、昇子さんが、「春ちゃんは変わる。だけどそれは春ちゃんの意思ではない。」と恐ろしいことを言っていたのも伏線になってる。
ちひろの揺れ動く感情や、宗教二世の苦悩等も描かれていてとても考えさせられた。
両親の儀式(頭に特別な水をかけ合う)なんて日常だったはずなのに、先生やクラスメイトのいる前で見てしまった時、まるで初めて見たような感情になるとことか、すごくリアルだった。
やっぱり好きな作家さんだなと改めて思った。
他の作品も読みます。
今作は「だいぶ変」でしたけど。
こんな作家がいるのかと驚きました。