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いじめの時間 単行本 – 1997/4/1
- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日1997/4/1
- ISBN-104022571497
- ISBN-13978-4022571496
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (1997/4/1)
- 発売日 : 1997/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 236ページ
- ISBN-10 : 4022571497
- ISBN-13 : 978-4022571496
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,344,375位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 298,405位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空間庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞。著者に『三月の招待状』『森に眠る魚』『くまちゃん』など多数。2010年7月には、毎日新聞の連載『ひそやかな花園』も単行本化された。
1964年東京生まれ。1987年『草之丞の話』で毎日新聞社主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本 周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞を受賞。「409ラドクリフ」(1989年フェミナ賞)、『こうばしい日々』(1991年産経 児童出版文化賞、1992年坪田譲治文学賞)、『きらきらひかる』(1992年紫式部文学賞)、『ぼくの小鳥ちゃん』(1999年路傍の石文学賞)、『が らくた』(2007年島清恋愛文学賞)など作品多数(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 真昼なのに昏い部屋 (ISBN-13:978-4062161053)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
1958年東京都生まれ。東京外国語大学イタリア語科卒、同大大学院修了。著書に、『表層生活』(芥川賞)、『黄昏のストーム・シーディング』(三島由紀夫賞)など(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『永遠の夏休み (ISBN-13: 978-4086090735)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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江國香織や角田光代を始め、そうそうたる執筆陣ゆえにずいぶん前に買って、でもあまりに重過ぎて読むのを断念した短編小説。
社会現象とも言えるほど吹き荒れているいじめ問題。
しっかりと読んでみようと思って数時間。
やっぱりきつかった…
テーマがテーマ。はっきり言って気分の良い読み物ではないけれど、向き合っていかなくてはいけない問題だと切に感じる。
どういう意図を持って発売されたか、今でもさっぱり分からないが、こんな時代だからこそ、読む人それぞれに答えがあるんじゃないかと感じる。
発表されたのは97年、でも充分通用する。
教育に携わっている人。特にこれから教育の現場で活躍する人には、きついかもしれないけど、一度読んでもらいたい。
「魂を壊さないでよ」の帯の文が心に響きます。
いじめ、をテーマに描かれた短編集。
学校でのいじめ、いじめによって変わっていく性格そのもの、
痛みによる憎悪の連鎖、集団の怖さ、
一般には「いじめ」と呼ばれない家庭内での圧迫、
などを七人の作家が描いています。
正直、「いじめ」の要素を濃密に含んだ文章による現実を、
読み進めていくことは気分のいいものではありません。
私は気分が重くなり、憂鬱にさえなりました。
しかし帯に記されているように、
「魂を壊さないでよ」の名の通り、
いじめというわけのわからない暴力によって、人の心が壊されていいわけがありません。
そういうことを再認識する意味においても、
本書を一度読むことをお勧めします。
湯本香樹実、角田光代となると手にせずにはいられないではないの・・・と。
残念ながら江國香織は2行目で『いつか記憶からこぼれ・・・・』の
1編だとすぐに気づいたが、好きな作品なのでそれなりに味わえた。
その他は・・
快・不快で短絡的に行動する傾向にあるとは聞くけれど
ささいな理由で、あるいは理由もなく
個人を攻撃する、あるいは無視する『いじめ』。
一様に表面化してなくて、まわりにいる大人はちっとも気づかぬ
どころか、何もわかっておらず
自分も同じ大人の1人としてどうなんだろうと
考えさせられた。
タイトルがタイトルだけに
身につまされる内容も多く、救われない気分にもなるけれど
最後の『かかしの旅』では、主人公の前向きさに
ほんの少し希望が持ててほっと胸をなでおろし読了した。
「いじめる側はもちろん、いじめられる側にも原因がある」とよく言われるが、単純ではない理由が根底にはあるのでは?と読んでいて考えさせられた。「周りにひっこみがつかなくなって」、「みんながいじめているから」、「自分がいじめられたくないから」・・等々、、打開するにはやはり「勇気」が必要なんだろうなとは思うけど自分がその状況に陥ったらと考えるとなかなか難しい。
多くの人に読んでいただいて多くの人に考えていただきたい本だと思う。
読んで気持ちの良くなるものではない。
しかし、読むべき本だと思った。
ページをめくるごとに、悲痛な叫びが聞こえ、心をえぐられた。
最後まで読むのが苦しかった。
いじめについて客観的な視点に立てる人はいないと思う。
自分もその一人です。
だからこそ、たくさんの人に読んでもらいたい一冊です。
いじめっこに読ませたい。
いじめを黙認する教師に読ませたい。
どれもいじめをテーマに書かれています。
今でこそいじめは減りましたが、10代の頃まで私はずっといじめられてきました。
小学校までのいじめは、いじめる方が無意識でやっている場合が多いですが、中学校にあがってからのいじめというのは、意識的になり冷たく辛いものになります。
おそらく、内申書や受験が絡んできたりして、皆おおらかではいられなくなるのでしょう。
私自身、一番辛かったのはやはり中高生の頃のいじめでした。
本書で舞台となっているのは、10代前半の学校の中だったので、自分の受けてきた辛いいじめについて整理することができました。
7編の小説を読んで、強く思うことは、いじめは絶対になくならないし仕方のないものだということです。
ですから、いじめは絶対に存在するものだから、それとどううまく付き合うかが重要なのだと思いました。
あの時の私は、周りが悪いものとばかり思っていたような気がします。
本書は、7人の人気作家が、鋭くリアルにいじめを表現しているので、誰もが少なからず関わってきたであろう10代の頃のいじめについて、色々なことを感じさせられます。
そのことを7人の現代を代表する女流作家が明確に表している。
中高生だけでなく、教師、教育関係者には是非読んで貰いたいものだ。
人間に与える文学の可能性の大きさを改めて感じた一冊だった。