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玉蘭 単行本 – 2001/2/1
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- 本の長さ375ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2001/2/1
- ISBN-104022575832
- ISBN-13978-4022575838
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商品の説明
商品説明
人を愛するとは、どういうことか。魅力的な登場人物と過激な犯罪描写、読者を惹き込む圧倒的な筆力で、ミステリーの分野において『OUT』(第51回日本推理作家協会賞受賞)や『柔らかな頬』(第121回直木賞受賞)など、数々のヒットを放ってきた桐野夏生。彼女が開いた新たな境地は、大人のための極上の恋愛小説であった。
本書には、2人の女性が描かれている。一方は、複雑な感情を整理するために、「何もかも言葉に」しようとする現代女性、有子。もう一方は、話し合いではなく肉体の交わりによって「すべてを曖昧に」しようとする70年前の大伯父の妻、浪子。いずれの恋愛も完全燃焼せず、しこりを残したまま終わりを迎える。言葉だけでもなく、肉体だけでもない。いったい、恋愛の本質とは何なのか?繊細な女性心理と赤裸々な性交の描写が、痛く、熱く読む者に迫る。まさに、激しい恋愛の只中にいるときのように。(冷水修子)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2001/2/1)
- 発売日 : 2001/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 375ページ
- ISBN-10 : 4022575832
- ISBN-13 : 978-4022575838
- Amazon 売れ筋ランキング: - 906,149位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 239,776位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
桐野 夏生(きりの・なつお)
1951年生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。98年『OUT』で日本推理作家協会賞(同作品は英訳され、日本人初のエ ドガー賞候補となる)、99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で 婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 メタボラ(上) (ISBN-13: 978-4022645548 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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ヒロインの有子の壊れ方について行けなかったからだ。
有子は、3年間付き合った医者と、浮気現場を見てしまったために
別れを決意する。
そして、会社も辞め、上海へ中国語を勉強しに行くのだが、
上海まで、医者が迎えに来てくれることを期待している。
だが、中国の大学の学生寮の性的な雰囲気に巻き込まれ、好きでもない男と次々と寝るようになる。
その理由が好きではないから寝るということも理解できなかったが、そのセックスで、今までになかった絶頂を味わうというのも理解できなかった。
女性は、愛のないセックスで絶頂を味わうことができるのだろうか?!
僕は、愛がなければ、虚しいだけで、快感など得られない。
そして、1年以上経って、その医者が上海に迎えに来た時、有子は、その医者と寝に来たと言って、3万円を要求する。
今は、売春婦をしているのだから、お金を払ってほしいと言うのだ。
そこで、医者は、怒って帰るのかと思ったら、「いいだろう、10万円やるよ。あと、10万円で明日まで貸し切りにしてくれ」と言って、20万円支払う。
だが、翌朝目覚めると、有子は、何の痕跡も残さずに、いなくなっていた。
そして、財布には、20万円が返されていた。
有子のこの気持ちが僕にはどうしても理解できなかった。
そこまで、自分を壊す必要がどこにあるのだろうか?
有子は、これから、どうしていくつもりなのか?
もう、医者との将来は考えていないのだろう。
あの、3年目に医者と別れた時、もっと話し合うべきではなかったか?
そんなに簡単に大切な人と別れていいのか?
医者の裏切りが原因であっても、とても愛していたはずの医者と別れて
よかったのだろうか?
医者に未練を残さず、普通の生活を続け、新しい恋人を作るのなら分かるが、そこまで壊れる必要があるのか?
有子には自分の人生をもっと大切にしてほしかった。
僕にとっては、不本意な小説だった。
しかし、桐野作品は素晴らしい。
質と浪子の物語が、切なく響いてきます。時代に翻弄されていく二人ですが
あの時代に生きて幸せだったのかも知れません。
有子・松村の二人、萱嶋を始めとする留学生達は、現代を生き抜いていかなくてはなりません。
ですから、何かに追われて、人生を探しあぐね、自分を見失い 本当の自分でない人生を送っているのかも
知れません。。
何でも出来るように思える現代は、何にも出来ない自分と向き合って生きていて 何にも出来ない自分を
思い知ってしまうのでしょうか?
桐野さんは、痛い所を突いてきます・・・・
これまでこのようなストーリーの小説は苦手でしたが、読み返すたびにどっぷり玉蘭の世界にはまりました。何回読んでも飽きません。
読んでいる最中にそこに質や有子の霊がいるようで、今まで感じたことのない何とも不思議な気持ちにさせられます。
最初から最後まで好きですが、最後の章が特に大好きです。
戦前の中国の描写はとても上手いと思うが、いまひとつな感じ。
元恋人の行生の身勝手さで有子は深く傷ついた。しかし、その後有子は全てにおいて這い上がってこれずに沈んだままなのだ。上海に求めた新たな世界にも自分の求めているものが見つけられず、「自分は壊れた」という。有子を見ているのが辛かった。作者のあとがきに「グロテスク」の和恵の姿に似ているとある。和恵は必死に生きたにもかかわらず「グロテスク」という強烈な題名がイメージに合っている人物である。行生を許せずに生きる有子は、普通の幸せでは救われそうにない。この世界で生きづらい純粋さを持っている。あとがきに和恵の名前が出てきたこもあり、有子の今後の破滅を想像してしまう。
質と浪子の恋愛では、双方の置かれている状況、欲望、不安、裏切り、愛しさなど、幸せという言葉ではなく、関係の始まりから男女のあらゆる感情によって描かれていた。見たくない部分もあるくらい現実的だと思った。過去と現在の恋愛が幽霊を通じて繋がる物語なのでそこを含めて読み取りたかったが、私には出来なかった。別々のものとして見てしまった。有子を痛々しいという印象で読みすすめてしまったのが原因かもしれない。もっと有子の中の感情を読み取ることで過去である質たちを含めた全体のストーリーが見えたかもしれない。
書籍の状態は普通かな。