憤りを覚えるほど,共感せずにはいられませんでした.「そうなんだよ~!!!」と,何度叫んだか.女が仕事をしていく上で直面する“不条理”を,小気味良く,毒とユーモアを絶妙なバランスで発揮しながら,
本書は進んでいきます.
いわば短編エッセイ集.
遙洋子自身が,仕事場,または実家で遭遇した,“女性の前に立ちはだかるもの”.そんなエピソードを主軸に,遙本人の,はたまた上野千鶴子とのやりとりを含めた上での,「一刀両断」・バッサリ感がたまらない.
フェミニズムを謳う(主に)女性達は,これでもかというほど強い(と,女である私は思う).この決断,その選択,その確信は一体どこから?と,羨望に近いものを感じずにはいられない.「選択」を,確信をもって出来ることは,不幸ではない.
私自身はフェミニズムではない(なりきれない)が,冒頭にも記したように,仕事・生活をしてきた中での“女の不条理”は充分に体験してきていると思っている.男性にはおそらく不要な,「選択」もしてきた.自身で「選択」はしてきたが,その選択がBESTだったとは,未だ言い切れない.死ぬまでわからないような気がする.
だから女が,というより男女の関係性が何故このような事態になったのか,については歴史も含めて非常に興味がある.
そういう意味で,遙洋子の作品はどれも読みやすく,フェミニズムの取っ掛かりとしてはBESTなのではないだろうか.過激な事を言いながら,遙自身も未だ悩み,もがいている姿も,また共感できる.
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働く女は敵ばかり 単行本 – 2001/4/1
遥 洋子
(著)
- 本の長さ257ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2001/4/1
- ISBN-104022576030
- ISBN-13978-4022576033
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
イヤやったら、ちゃんと言わなぁ! 職場で、家庭で、女はいつでも働いている。「働く女」が生き残るための秘密の暗号とは? 『朝日新聞』大阪家庭面に掲載されたコラムに、書き下ろしを加え単行本化。
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2001/4/1)
- 発売日 : 2001/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 257ページ
- ISBN-10 : 4022576030
- ISBN-13 : 978-4022576033
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,421,292位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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2005年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2015年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
共感する事たくさんありましたよ。女性は是非読むべき。男性も読んで欲しいと思いました。
2013年7月18日に日本でレビュー済み
やっぱり、遥さんの視点は鋭いな、と思ってしまいました。
家でも職場でもクラブでもやってることは、ホステスさんだという指摘はごもっともだと思います。
もうほんとに「どこ行っても一緒やないか!」と叫びたい!
結局、女は男のお世話係で、働く女性がなぜそんなに悪いのか、意味がわからないものばかりです。
要は、男性の無駄に高いプライド(虚栄心)や支配欲に女性が付き合わされてるだけですけどね。
そして、何言っても、女の意見を聞かない高慢男たち。
女がまともなこと言っても聞かずに、男の人が同じこと言っても素直に聞くのはなぜ?どういうこと?
それに気づかない男性にはただ面の厚さだけは、ホンットにある意味尊敬してしまいます。
家でも職場でもクラブでもやってることは、ホステスさんだという指摘はごもっともだと思います。
もうほんとに「どこ行っても一緒やないか!」と叫びたい!
結局、女は男のお世話係で、働く女性がなぜそんなに悪いのか、意味がわからないものばかりです。
要は、男性の無駄に高いプライド(虚栄心)や支配欲に女性が付き合わされてるだけですけどね。
そして、何言っても、女の意見を聞かない高慢男たち。
女がまともなこと言っても聞かずに、男の人が同じこと言っても素直に聞くのはなぜ?どういうこと?
それに気づかない男性にはただ面の厚さだけは、ホンットにある意味尊敬してしまいます。
2012年2月15日に日本でレビュー済み
エッセイとして読むのは面白い。
フェミニズムという学問的なことは良くわからないが、著者がフェミニストとして世の中に認知される中で感じていること、素朴な疑問を思ったままに書いている素直な思いが伝わってきた。
”常識”は視点を変えてみると不自然なことも多いのだろう。
本書で書かれている上野千鶴子さんのようにむかつかないので、フェミニズムに共感できる部分は少ないが、日々何気なくしている行動を視点を変えてみてみるよい機会になった。
フェミニズムという学問的なことは良くわからないが、著者がフェミニストとして世の中に認知される中で感じていること、素朴な疑問を思ったままに書いている素直な思いが伝わってきた。
”常識”は視点を変えてみると不自然なことも多いのだろう。
本書で書かれている上野千鶴子さんのようにむかつかないので、フェミニズムに共感できる部分は少ないが、日々何気なくしている行動を視点を変えてみてみるよい機会になった。
2008年1月29日に日本でレビュー済み
男性に対する闘争書です。いわゆるホッブズの万人に対する万人の闘争を地でいっています。
マルクス主義フェミニストである上野千鶴子氏に師事した遥氏の観察は前著にくわしいです。
単行本のレビューでも
「女性差別って何?」の問いかけに「私がむかつくこと」と答えた上野さんのことが挙げられていますが
マルクス主義全体主義らしい回答といえるでしょう。
マルクス、学問、全体主義、女性、共産主義を目指す闘争書です。
マルクス主義フェミニストである上野千鶴子氏に師事した遥氏の観察は前著にくわしいです。
単行本のレビューでも
「女性差別って何?」の問いかけに「私がむかつくこと」と答えた上野さんのことが挙げられていますが
マルクス主義全体主義らしい回答といえるでしょう。
マルクス、学問、全体主義、女性、共産主義を目指す闘争書です。
2006年2月19日に日本でレビュー済み
どうして女だけが家事をやるのはあたりまえなんだろう。
女性が働いていて、家事と仕事を両立するのはあたりまえで、
たまに家事を男性が手伝うと「よくできた」といわれるのは何故?
生活しているという意味では対等ではないの?
二人で生活するというとき、そこにはどんな生活が待っているんだろう?
学校で習った男女平等。
平等ってどういうことなんだろう?
生活の中ではなんだか見落としがちな気がします。
なんか納得いかない、しっくりいかない日常を、遥さんが
ばっちりつっこんでくれます。
どうしてなんだろう?
と自分では読みきれなかった現象が、はっきり立体になって
見えてくる感じです。
読後感すっきり!
フェ、がんばりたいですね。
女性が働いていて、家事と仕事を両立するのはあたりまえで、
たまに家事を男性が手伝うと「よくできた」といわれるのは何故?
生活しているという意味では対等ではないの?
二人で生活するというとき、そこにはどんな生活が待っているんだろう?
学校で習った男女平等。
平等ってどういうことなんだろう?
生活の中ではなんだか見落としがちな気がします。
なんか納得いかない、しっくりいかない日常を、遥さんが
ばっちりつっこんでくれます。
どうしてなんだろう?
と自分では読みきれなかった現象が、はっきり立体になって
見えてくる感じです。
読後感すっきり!
フェ、がんばりたいですね。
2010年5月18日に日本でレビュー済み
女の地位が上がってるといっても、どんなに会社が名目上の同等をうたっても、どうしても居づらさは変わらない。そりゃ、会社の飲み会でお酌係をさせられたり、2次会はストリップ劇場なんて、昭和のありえない時代よりは「まし」になったのだろうけど。職場にいるとわかる。まず男性社員ありきだとゆうことが。チクチク、ジワジワとくる居づらさが。これは男性には決してわからないことだろう。実際、わたしは「男性にとっての当たり前」を押し付けられ、自分を否定されている。
この本の中に書いてあったけど、会社のなかで女性は、ホステスをやるかおばちゃんをやるか、そんな選択肢しかなくなってくるという。
本当にそうだな、と思った。わたしが普通にしていると、あの人たちは気に入らないようだ。
この本に書いてあること全てに両手を挙げて賛同するものではないけれど、男性社会のなかでやってきてどうしても感じてきた私(男性が望むように振る舞わない女性)に対するうっすらとした、でも、根深い否定が、言葉になってクリアに目の前に現れたという感がする。
男性には否定したいことばかりでしょうね。
女はもううんざりしてますよ。
この本の中に書いてあったけど、会社のなかで女性は、ホステスをやるかおばちゃんをやるか、そんな選択肢しかなくなってくるという。
本当にそうだな、と思った。わたしが普通にしていると、あの人たちは気に入らないようだ。
この本に書いてあること全てに両手を挙げて賛同するものではないけれど、男性社会のなかでやってきてどうしても感じてきた私(男性が望むように振る舞わない女性)に対するうっすらとした、でも、根深い否定が、言葉になってクリアに目の前に現れたという感がする。
男性には否定したいことばかりでしょうね。
女はもううんざりしてますよ。
2006年5月7日に日本でレビュー済み
遥さんの本を読むと,僕は一時ほんの少しだけ家事をしようとする.そんなことは男女格差解消の本質でも何もないことをしりつつ,罪滅ぼしのように.女性差別とは「ワタシがムカツクこと」―男性(多くの女性もか?)がほとんど感じられないことを1つひとつ感じ,それを文章にして示してくれる.上野千鶴子氏の文章は勉強にはなるが,ちょっとついていきづらい面もある.それに対して遥さんの本は日常の実感に基づき,日ごろの生活を振り返らせてくれる.