この事件は忘れてはいけないような気がします。日本人として。
こういう事件が起きないようにするためには、どうするか考えないとならない。
日本人にとっての宿題だと思います。
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葬られた夏: 追跡下山事件 単行本 – 2002/12/1
諸永 裕司
(著)
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2002/12/1
- ISBN-104022578041
- ISBN-13978-4022578044
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
1949年7月5日。初代国鉄総裁の下山定則が出勤途中に消息を絶ち、15時間後、轢死体で見つかった。自殺か、他殺か、結論が出ないまま半世紀が過ぎた。生き証人を訪ね歩いた4年間の取材を再構成した記録。
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2002/12/1)
- 発売日 : 2002/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 352ページ
- ISBN-10 : 4022578041
- ISBN-13 : 978-4022578044
- Amazon 売れ筋ランキング: - 650,859位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1969年生まれ。東京学芸大卒。93年、朝日新聞社入社。週刊朝日編集部、AERA編集部、社会部などをへて、現在、アサヒ・コム編集部。
AERA編集部では、沢木耕太郎氏が2002年日韓ワールドカップ取材記をまとめた「杯〈カップ〉」(朝日新聞社)の編集を担当。週刊朝日編集部では、『筑紫哲也』(週刊朝日MOOK、2009年)を編集・執筆した。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数々あるなかの「下山事件」。著者は海外にまで足を向け精力的に取材した作品です。
結果、証拠となる決定的な確証は得られなかったが、想像はすることができる。
評者もいわゆる「下山病」になり、つぎの「下山事件」の本を注文しました。
結果、証拠となる決定的な確証は得られなかったが、想像はすることができる。
評者もいわゆる「下山病」になり、つぎの「下山事件」の本を注文しました。
2018年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本に出てくる・下山謀殺事件重要人物とすれば、CICガーゲット、G2キャノン機関ビクター松井である・だが取材時(1999年頃)から既に20年近く経過しているので・この人物達も鬼籍に入っているだろう、自分の見解とすれば・下山国鉄総裁謀殺事件の構図は、我が国の敗戦ーGHQの占領政策ー敗戦による国内の貧困と社会(共産)主義の台頭ーGHQと吉田茂の駆け引きー鉄道省・佐藤栄作の思惑ーGHQ・G2、CICの共同計画ー中野学校卒業生・G2,CIC・旧軍属機関の共同謀殺と言うことになる、果たして実行犯は誰なのか?は追求した人だけが知っている
2004年7月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私の父は、生前の下山総裁が失踪前日の1949年7月4日、お昼過ぎに首相官邸で増田官房長官と会談して部屋を出てきた時、国鉄の人員整理の件で、記者として取材・インタヴューしており、その時の下山総裁の様子は、子供の頃から良く聞かされていた。そのような生々しい話を聞いていただけに、この本はとても面白く読めた。なんといってもキャノン機関の生き残りに直接取材したバイタリティーは賞賛に値する。
森達也氏の「下山事件」と併読する事をお薦めする。
諸永氏には、これで終わらせてはいけないと強く言いたい。続編を待ち望んでいる。
森達也氏の「下山事件」と併読する事をお薦めする。
諸永氏には、これで終わらせてはいけないと強く言いたい。続編を待ち望んでいる。
2013年3月11日に日本でレビュー済み
「5分くらいだから待っててくれ」
初代国鉄総裁・下山定則が運転手に「そう言い残して、三越本店の大きな扉の向こうへ
姿を消した」。そして日付は代わって7月6日深夜、彼の轢死体が発見される。
時を前後して、「下山、三鷹、松川と、国鉄の大量人員整理を背景に立て続けに起きた
三つ」の「事件を知ったとき、だれもが直感的に左派の仕業だと思った」。
「あの夏」の意味について老記者は呟いた、「共産党が力を失ったということだろうね」と。
当時の副総裁は後にこう語った、「下山さんの死が警鐘となって、労使間に自覚を促し、
……日本経済の立ち直りのきっかけになった。……下山さんの死は徒死ではなかった」と。
この事件の捜査は被疑者の自殺を以て幕引きとなった、数多の疑問点を残しながら。
それから半世紀、「僕はある人物に会って仮説の真偽を確かめてみたいと思った。その
人物は生死さえも分からなかった。それでも、手がかりを求めてアメリカへ渡った。……
これは、その人物に出会うまでの12日間、全長5000キロに及ぶ全米横断の旅をもとに、
4年間の取材を再構成した記録である」。
本書を覆うのは、東西冷戦の緊迫を背景に吹き荒れるレッド・パージの風。
10日後には三鷹事件、それを受けて時の首相・吉田茂は「共産党は虚偽とテロを常套
手段にして民衆の不安を煽っている」との声明を発表、「殺人や電車暴走を企てるのは、
過激な左派労組やそれを裏で操る共産党だ。そんな心象が国民の間に広がっていった」。
これらの事件をターニングポイントに世論は左派への懐疑、バッシングへと急旋回を
遂げる、その年初の総選挙で「共産党が議席を4から35へと飛躍的に伸ばし」ていた
というのに。
民主主義国家において、その運命の舵取りは選挙という手段を通じて、主権者たる
国民各人が担う、なるほど正論、確かに美論、そして空論。
本書の主人公たちは、GHQを中心に自身のパターナリズムを信奉し具現化していく
男たち。その職責を託された者たちが使命に燃えそれを行使してなぜ悪い?
情報化社会が露わにしたことの一つ、それはすなわち、たかが人間ごときに大した
情報収集能力も分析能力もありやしない、ということ。そんな己が無能に気づかずに
おれた幸福な時代の幸福な人々をめぐる、ノスタルジックな、そして禍々しい物語。
情報開示か、「良きに計らえ」か。
この事件が突きつけるのは例えばそんな現在進行形の問題、そして同時に付和雷同の
狂ったポピュリズムにはそもそも選択の余地すらない問題。
もちろん新しい物証が出るはずもなく、事件の概要を既に把握しておられる方にとっては
単なる繰り返しに過ぎないのかもしれない、がしかし、単純にミステリーとして読んでも、
そこらのフィクションでは太刀打ちできるはずもない、破格のスリルに満ちた一冊。
初代国鉄総裁・下山定則が運転手に「そう言い残して、三越本店の大きな扉の向こうへ
姿を消した」。そして日付は代わって7月6日深夜、彼の轢死体が発見される。
時を前後して、「下山、三鷹、松川と、国鉄の大量人員整理を背景に立て続けに起きた
三つ」の「事件を知ったとき、だれもが直感的に左派の仕業だと思った」。
「あの夏」の意味について老記者は呟いた、「共産党が力を失ったということだろうね」と。
当時の副総裁は後にこう語った、「下山さんの死が警鐘となって、労使間に自覚を促し、
……日本経済の立ち直りのきっかけになった。……下山さんの死は徒死ではなかった」と。
この事件の捜査は被疑者の自殺を以て幕引きとなった、数多の疑問点を残しながら。
それから半世紀、「僕はある人物に会って仮説の真偽を確かめてみたいと思った。その
人物は生死さえも分からなかった。それでも、手がかりを求めてアメリカへ渡った。……
これは、その人物に出会うまでの12日間、全長5000キロに及ぶ全米横断の旅をもとに、
4年間の取材を再構成した記録である」。
本書を覆うのは、東西冷戦の緊迫を背景に吹き荒れるレッド・パージの風。
10日後には三鷹事件、それを受けて時の首相・吉田茂は「共産党は虚偽とテロを常套
手段にして民衆の不安を煽っている」との声明を発表、「殺人や電車暴走を企てるのは、
過激な左派労組やそれを裏で操る共産党だ。そんな心象が国民の間に広がっていった」。
これらの事件をターニングポイントに世論は左派への懐疑、バッシングへと急旋回を
遂げる、その年初の総選挙で「共産党が議席を4から35へと飛躍的に伸ばし」ていた
というのに。
民主主義国家において、その運命の舵取りは選挙という手段を通じて、主権者たる
国民各人が担う、なるほど正論、確かに美論、そして空論。
本書の主人公たちは、GHQを中心に自身のパターナリズムを信奉し具現化していく
男たち。その職責を託された者たちが使命に燃えそれを行使してなぜ悪い?
情報化社会が露わにしたことの一つ、それはすなわち、たかが人間ごときに大した
情報収集能力も分析能力もありやしない、ということ。そんな己が無能に気づかずに
おれた幸福な時代の幸福な人々をめぐる、ノスタルジックな、そして禍々しい物語。
情報開示か、「良きに計らえ」か。
この事件が突きつけるのは例えばそんな現在進行形の問題、そして同時に付和雷同の
狂ったポピュリズムにはそもそも選択の余地すらない問題。
もちろん新しい物証が出るはずもなく、事件の概要を既に把握しておられる方にとっては
単なる繰り返しに過ぎないのかもしれない、がしかし、単純にミステリーとして読んでも、
そこらのフィクションでは太刀打ちできるはずもない、破格のスリルに満ちた一冊。
2003年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戦後の日本社会の転換点の一つとも下山事件。葬り去られてはならない重大な
問題であることは、今まで数多くの書物が出版されていることもからも異論はな
いだろう。事件後半世紀近い年月が流れ、風化が著しいこの事件に改めて焦点を
当てた著者の意気が大いに買いたい。
しかし、今回の取材によって明らかにされたことは一体なんなのか?という点
には最後まで大いに不満が残る。前のめりの文体は若書きのせいだとしても、せ
めて、頑張った自分の心象風景を描くのではなく「事実」に対する執着を示して
欲しかった。
総じてプロの仕事という感じがしなかった。
問題であることは、今まで数多くの書物が出版されていることもからも異論はな
いだろう。事件後半世紀近い年月が流れ、風化が著しいこの事件に改めて焦点を
当てた著者の意気が大いに買いたい。
しかし、今回の取材によって明らかにされたことは一体なんなのか?という点
には最後まで大いに不満が残る。前のめりの文体は若書きのせいだとしても、せ
めて、頑張った自分の心象風景を描くのではなく「事実」に対する執着を示して
欲しかった。
総じてプロの仕事という感じがしなかった。
2002年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ちょっと宣伝っぽくなりますが、絶対に損をさせない面白さは保証します。単なるノンフィクションというよりは、良質のエンタテインメントのような仕上がりです。50年以上も前の古い事件を題材にしていますが、事件について知識のない読者も、著者といっしょに謎解きをしているような感覚になれます(これじゃまるで宣伝だね)。でも、読み始めたらグイグイ引きこまれて、すぐに読めちゃう。これはホント。
もちろん、根っからの下山事件フリークも決して飽きさせない。これまでにない新たな視点から事件を解き明かし、最後は、ナ、ナ、なんとキャノン機関の生き残りに直撃ですから、これでこの値段は安い!!
もちろん、根っからの下山事件フリークも決して飽きさせない。これまでにない新たな視点から事件を解き明かし、最後は、ナ、ナ、なんとキャノン機関の生き残りに直撃ですから、これでこの値段は安い!!
2008年3月7日に日本でレビュー済み
下山事件については、松本清張の「日本の黒い霧」を読んだだけで、くわしいことは知りません。あたらしい事実が書いてあればと買いましたが、なにが書いてあるのか、わかりませんでした。
小説みたいな書き方がなじめません。著者がコップに残っていた日本酒を飲み干した、とかの記述には、なんの興味もありません。ライカビルを探す過程にしても、どこにどんな建物があったかを、示してくれればそれでいいのに、自分がいかに苦心してそれを突き止めたかを書きたいのでしょうが、あちこちと探し回った経緯は、余分なことでした。
過去に明らかになった事実や捜査活動に対して、今回の取材でなにがあきらかになったのか、それがどこに書いてあるのか、わかりませんでした。
小説みたいな書き方がなじめません。著者がコップに残っていた日本酒を飲み干した、とかの記述には、なんの興味もありません。ライカビルを探す過程にしても、どこにどんな建物があったかを、示してくれればそれでいいのに、自分がいかに苦心してそれを突き止めたかを書きたいのでしょうが、あちこちと探し回った経緯は、余分なことでした。
過去に明らかになった事実や捜査活動に対して、今回の取材でなにがあきらかになったのか、それがどこに書いてあるのか、わかりませんでした。