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仏教が好き! 単行本 – 2003/8/6
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- 本の長さ261ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞社
- 発売日2003/8/6
- ISBN-104022578580
- ISBN-13978-4022578587
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞社 (2003/8/6)
- 発売日 : 2003/8/6
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 261ページ
- ISBN-10 : 4022578580
- ISBN-13 : 978-4022578587
- Amazon 売れ筋ランキング: - 152,246位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、多摩美術大学芸術人類学研究所所長。思想家。著書に『チベットのモーツァルト』(サ ントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)、『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)、『フィロソフィア・ヤポニカ』(伊藤整文学賞)など多数ある(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『カイエ・ソバージュ』(ISBN-10:4062159104)が刊行された当時に掲載されていたものです)
(1928-2007)兵庫県生れ。京大理学部卒。京大教授。
日本のユング派心理学の第一人者であり、臨床心理学者。文化功労者。文化庁長官を務める。独自の視点から日本の文化や社会、日本人の精神構造を考察し続け、物語世界にも造詣が深かった。著書は『昔話と日本人の心』(大佛次郎賞)『明恵 夢を生きる』(新潮学芸賞)『こころの処方箋』『猫だましい』『大人の友情』『心の扉を開く』『縦糸横糸』『泣き虫ハァちゃん』など多数。
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上位レビュー、対象国: 日本
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の対話集。
「ブッダの夢」の方が、内容は濃いように思うが、
この二人の会話が、退屈なはずがありません。
中沢氏が河合先生に、仏教について教授するという
構成になっています。
仏教に絡めて、ユング、科学、キリスト教世界観、性、幸福
について語られます。
印象的な箇所を抜き出してみましょう。
「大体、軽薄な意見というのは傾聴に値するのが多いのです」
(23ページ 河合先生発言)
「何か話の折に、『自分が絶対にキリスト教徒にだけは
ならない』と言うてた人が、案外キリスト教徒になっている。
単なる『否定』ではなく、『絶対に』がつくと、まず怪しい
と思っていいでしょうね。」(156ページ 河合先生発言)
「だから僕はよく『正しいことを言うのが僕らの役割
ではないのだ』と言っています。『何を伝える』ということが
問題なわけです。」(180ページ 河合先生発言)
「ところがこの世界に貨幣というものができて、実に安易
なかたちで無限の繰り込みがおこってしまった。お金は
どんどん増やしていくことができる。それは幸福量の増大を
意味する、という考えが生まれてきます、ですから、先生が
おっしゃったように、いまの世界にとって神と言ったら貨幣、
金というのは、理屈から言っても本当なんでしょう。
ただ、それは人間に幸福をもたらさない神です」
(236ページ 中沢氏発言)
仏教に幸福という言葉はない。楽や安心と言い換えた方がよい、
と語る二人。
すっと読めるのは確かですが、相変わらずの深い考察、お二人の
人生経験には、感心しきりであります。
中沢氏曰く、「仏教はいわば宗教ではない宗教、宗教の先を目指す宗教」であらゆる宗教の根源をなしている「メタ宗教」というものであると。
現代の世界は科学技術を含めて一神教のキリスト教的な思想のもとに形成されてきた。神と人とは非対称的な関係にあり、人は神に絶対なれない。
一方、仏教は誰でも悟りの境地の仏陀に馴れる資格(仏性)があり、仏陀は神でなくあくまでも人間であり、仏陀と人間は対称で一神教のような命令服従関係にはない。
そしてキリスト教、イスラム教のように砂漠という厳しい環境で生まれた一神教は父性原理が支配的で、農耕社会という緑多き世界に生まれた仏教は基本的にソフトで母性原理に富んでいる。
この一神教的で超国家的な「巨大帝国」に覆われてグローバルスタンダードが世界を征服していく強圧的な世界にあって、それは人間の魂があるべき姿ではないと主張し人間社会に貢献できるのは「メタ宗教」であり「大いなる知恵」を有する仏教思想であるというのがお二人の考え方なんですね。
一神教では、世界の創造主は神であると規定されていますが、お釈迦様は「分からないものは分からない」としていますので、その辺の鷹揚さが宇宙的で良いのかも知れませんな。
個人の心の在り方でも、「幸福」という言葉は、明治維新に欧米から輸入された言葉で仏教の経典にはない。資本主義の物質社会を反映した「幸福」という言葉には我執の色合いがあり、仏教思想にある脱力的な「楽」とか「安心(あんじん)」とかのリラックスした境地が現代人に求められているのではないかとの話は示唆的でした。
そして河合氏が仏教に関心を持ったという深層心理学ですが、キリスト教などの一神教では神の命令がすべてなので人間の心は問題でなく、いかに神の言い付けを守るかの倫理が重要視されるが、仏教では個人個人の悟りが重要なので、唯識論のような「無意識の底の無意識」、アラーヤ識などの深層心理学が探求されユングの心理学にも通ずるものがあるんですね。
本の題名『仏教が好き!』という題名から感ぜられるごとく、肝胆相照らす二人の博識がぞんざいに語り合っているという対談で中沢氏の目からウロコの知見の開陳に感心しながら、河合先生のユーモア溢れる言動に微苦笑しながら楽しんだひと時でした。
しりあがり寿さんのイラストに癒されました!
本書には、仏教の意外で興味深い側面が語られている。仏教は矛盾を平気で孕んでいるんだ、とか。あれも違う、これも違う、と「否定」するブッダ、とか。一番驚いたのが、仏教の「性」について。不道徳はダメですよ、なんて言い方じゃなくて、ものすごく具体的に規定している。戒律が訳されているけれど、生々しすぎる。
ただ、この本の欠点は、「難しすぎる」ということだ。この問題は、人選が起因していて、二人ともかなり勉強している人で、話はどうしても専門的になるし、二人で話すことによって、互いに何か発見しようとしているように見える。お互い、お互いしか見ていない、というか。想定読者が学者なの?もしくは読者を想定していないの?とツッコミたくもなる。
「仏教が好き!」というタイトルで、こういう内容はないでしょう。聞き役が河合隼雄でなく、「海馬」という対談本で脳の面白さを、専門じゃない人にも役立つように伝えようとした糸井重里であったなら、「仏教が好き!」は本当に面白い本だったと思う。
河合中沢両名とも知のバックグラウンドは渺茫で
対談の話が仏教のみならず様々なジャンルに話が飛ぶので、
仏教の入門書と呼ぶにはいささか性格を異にします。
それぞれの分野の泰斗が仏教をテーマにしたスリリングな対談ですので、
これで仏教の体系だった入門ができるとは思わないほうがいいかもしれません。
◆この本の味わい方
仏教の知識だけを読みとろうとするスタンスは捨ててしまって、
こんなことを念頭に置いてみてから本を手にとって下さい。
・キリスト教主導の近代科学、経済学などの価値観の行き詰まりと21世紀
・日本人が目を背けたがるナショナリズムと神仏習合のありよう
・お遍路、座禅体験、仏像見学などのひそやかなブーム
・日本人は無宗教と言われるけど…
…
どうなるんだろ、どうしてなんだろう?
その問いに対するヒントを
両氏がときには軽妙に、ときには真摯の語っているのを目の当たりにするでしょう。
もしも読者がそれらの解答への回路を仏教に少しでも見出せるたのなら、
河合中沢両氏ががこの本を通じて仏教の苗木を私たちに植樹しようとした
ささやかな植樹式は成功したと言えるのではないでしょうか。
◆中沢嫌いの方は
読むだけ時間の無駄となりますので読まない方がいいです。
彼に対する批判の語法は80年代から相も変わらず、
専門権威主義からの攻撃ばかりでうんざりしてしまいます。
些細な典拠違いなどをあげつらっては理解していないと叩くだけの
小役人的な批判精神がそもそもの学問的停滞を引き起こしていることに
どうして気付かないのでしょうか。
中沢氏の表現には確かに比喩は多いし、眉唾ものもあるのは確かですが、
氏の仕事の真骨頂は芸術的とも言える知の跳躍力にあると思います。
圧倒的な知と思索力に裏付けられたアクロバチックな跳躍のできない
人達が彼の足を引っ張るが如き批評をするのは見るに耐えません。
◆私の読後感
日本人の心性の核をほんの少しだけ
仏教に垣間見られたような気がします。