1997年に出た単行本の文庫化。
著者は害虫の研究者。
本書は、「虫の文化誌」となっているが、特に「害虫」に重点が置かれている。シラミ、ノミ、蚊、南京虫、ゴキブリなどにまつわる歴史や文化が日本／中国／西洋から語られ、どれだけ人類がこうした虫たちに悩まされてきたかが明らかになる。しかし、著者の文章には彼らへの愛情のようなものも見え隠れし、実に奇妙で味わい深い一冊となっている。
害虫以外に、蝶、蛍、ミツバチなども。それから日本の昆虫採集の歴史についても。
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