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ダーウィンに消された男 (朝日選書 583) 単行本 – 1997/9/1
- 本の長さ370ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日1997/9/1
- ISBN-10402259683X
- ISBN-13978-4022596833
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
ダーウィンよりも早く進化の自然選択説に到達した博物学者、ウォレス。熱帯の島から届いたウォレスの論文がダーウィンに進化論公表を決意させた。ウォレスの生涯とダーウィンとの関わりを明らかにする。再刊。
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (1997/9/1)
- 発売日 : 1997/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 370ページ
- ISBN-10 : 402259683X
- ISBN-13 : 978-4022596833
- Amazon 売れ筋ランキング: - 820,563位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
40年ほど前に、テレビで、見た内容と基本的に同じだった。ただ、その経緯が詳しく書かれているのが、良かった。学問の研究でも、しょせん名誉や地位のためだったりすると、ガッカリしてしまう。ダーウィンもその一人。ましてや、他人の研究成果を平気で横取りすることは、なお許せない。ダーウィンの気持ちも、分からなくもないが。
2018年6月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
近眼と老眼の目には厳しい二段組み三百頁越えの著作である。
途中で順調に読み進んでいる自分に気がついた。
内容に関心があり著者の思考と流れとの相性もよかったのであろう。訳者の力量かもしれない。
ウォレスという名前は知っていた。ダーウィンの伝記や漫画を読んだことがあるからである。虫採屋という認識ぐらいである。
ただウォレスの論文を受け取ったダーウィンが焦って自説を発表する気になったということは理解していた。
ダーウィンの『種の起源』は、十代の頃、読みはじめて途中で投げ出した。読み終えたのは新訳が出てからである。それでも読みにくかった。十代の頃は自分の能力のせいにしていたが、今ではもう少し書きようがあったのではないかと思っている。
本作でダーウィンが文章に自信がなかったということを知った。それに対してウォレスは文章がうまかったという。ウォレスの著作を読んだことがないで真偽のほどはわからない。
前半の第1章は、リンネ学会での微妙な調整をやや陰謀論的な視点で、これでもかというように執拗に記述している。
リンネ学会での微妙な調整が、自然な流れだったのか、やや作為的だったのか、それとも陰謀だったのかは、読者が判断するしかない。
私自身はどうかといえば、少なくともダーウィンは「優先権」を気にし、ウォレスに対して多少の後ろめたさを持っていたことは、書簡などから明らかであったと思っている。
ウォレスがあのような人物でなかったら、「優先権」で争いが起こっても不思議ではなかった。
第2章以下は、ウォレスの生い立ちや仕事、研究態度、ダーウィンとの関係などが丁寧に描かれている。
ウォレスの学識、動植物の知識等はダーウィンに引けをとらないものであることがわかった。しかも、ダーウインと違って経済的な苦労の中で学んでいる。
進化論というアイデアが生まれる機が熟していたことは、彼らの先行研究?ともいえるような、マルサスの『人口論』、ライエルの『地質学原論』、チェンバーズの『創造の自然史の痕跡』などの著作を共に読んでいたことからもうかがえる。
また、ウォレスのアマゾンやマレー諸島での思索、類人猿や現地人との接し方の興味深い様子を知ることができた。
ウォレスとダーウィンの「進化論」であったとしても、ちっともおかしくない。
ウォレスは後年、スピリチャルな世界に関心を示すが、自然をより深く考察するなかで、自然の驚異を感じ超自然的な力を考えざるを得なかったことに私は共感する。支持するかどうかは別だが。
ウォレスをより深く知ることができる本書をおすすめする。
途中で順調に読み進んでいる自分に気がついた。
内容に関心があり著者の思考と流れとの相性もよかったのであろう。訳者の力量かもしれない。
ウォレスという名前は知っていた。ダーウィンの伝記や漫画を読んだことがあるからである。虫採屋という認識ぐらいである。
ただウォレスの論文を受け取ったダーウィンが焦って自説を発表する気になったということは理解していた。
ダーウィンの『種の起源』は、十代の頃、読みはじめて途中で投げ出した。読み終えたのは新訳が出てからである。それでも読みにくかった。十代の頃は自分の能力のせいにしていたが、今ではもう少し書きようがあったのではないかと思っている。
本作でダーウィンが文章に自信がなかったということを知った。それに対してウォレスは文章がうまかったという。ウォレスの著作を読んだことがないで真偽のほどはわからない。
前半の第1章は、リンネ学会での微妙な調整をやや陰謀論的な視点で、これでもかというように執拗に記述している。
リンネ学会での微妙な調整が、自然な流れだったのか、やや作為的だったのか、それとも陰謀だったのかは、読者が判断するしかない。
私自身はどうかといえば、少なくともダーウィンは「優先権」を気にし、ウォレスに対して多少の後ろめたさを持っていたことは、書簡などから明らかであったと思っている。
ウォレスがあのような人物でなかったら、「優先権」で争いが起こっても不思議ではなかった。
第2章以下は、ウォレスの生い立ちや仕事、研究態度、ダーウィンとの関係などが丁寧に描かれている。
ウォレスの学識、動植物の知識等はダーウィンに引けをとらないものであることがわかった。しかも、ダーウインと違って経済的な苦労の中で学んでいる。
進化論というアイデアが生まれる機が熟していたことは、彼らの先行研究?ともいえるような、マルサスの『人口論』、ライエルの『地質学原論』、チェンバーズの『創造の自然史の痕跡』などの著作を共に読んでいたことからもうかがえる。
また、ウォレスのアマゾンやマレー諸島での思索、類人猿や現地人との接し方の興味深い様子を知ることができた。
ウォレスとダーウィンの「進化論」であったとしても、ちっともおかしくない。
ウォレスは後年、スピリチャルな世界に関心を示すが、自然をより深く考察するなかで、自然の驚異を感じ超自然的な力を考えざるを得なかったことに私は共感する。支持するかどうかは別だが。
ウォレスをより深く知ることができる本書をおすすめする。
2012年1月3日に日本でレビュー済み
画期的な自然淘汰説を打ち出したダーウィン進化論が世に広く知られ、大きな論議を巻き起こす契機となったのは、1859年に出版されたチャールズ・ダーウィン著の『種の起源』であった。
その前年の6月、過去20年取り組んできた進化理論をなかなか完成できずに苦悩していたダーウィンのもとに、マレー諸島の若き無名の博物(生物)学者、アルフレッド・ウォレスから一編の論文が送られてきた。何と、それには「自然淘汰説による進化論」が完璧かつ明晰に記されていたのである。ダーウィンの驚きと、突然出現したライヴァルに先を越されてしまったという落胆は、いかばかりであったか。
そして2週間後、権威あるリンネ学会で、ダーウィンとウォレスの自然淘汰説が同時に発表され、その翌年には、慌ただしく『種の起源』が刊行されたのである。ウォレスの論文を見てからのダーウィンに何が起こったのか。
『ダーウィンに消された男』(アーノルド・C・ブラックマン著、羽田節子、新妻昭夫訳、朝日選書。出版元品切れだが、amazonで入手可能)は、ダーウィンを危機に陥れた2週間を、資料と推理により克明に再現するとともに、ウォレスという忘れられた天才の全貌を明らかにした興味深い記録である。
ダーウィンとウォレスの置かれた環境は何から何まで対照的であった。ダーウィンは英国の上流階級の一員であり、祖父は医師・学者、父は医師であった。妻は、あの陶磁器で有名なウェッジウッド家の娘であった。定職を持たなくとも、好きな学問に没頭できる財産に恵まれていた。『ビーグル号航海記』の著者として知られる著名な博物学者であった。さらに、当代一流の学者たちに囲まれていた。一方、ウォレスは英国の下層階級出身で、学歴もなく、アマゾンやマレー諸島のジャングルで珍しい生物を採集し、その売り上げで生計を立てていた。その傍ら進化の謎に挑戦し続けた、ダーウィンより14歳下の名も無き研究者に過ぎなかった。そして、『ビーグル号航海記』の愛読者であり、ダーウィンを学者として尊敬していたからこそ、自分の到達した研究成果をまとめた論文をダーウィンに送ったのである。
ウォレスの驚くべき論文を受け取り、うろたえたダーウィンは、親友の地質学者ライエルと植物学者フッカーに助けを求める。有力な学者である2人が考え出したのは、ロンドンで開催される直近のリンネ学会で、ウォレスの論文とダーウィンの要約を同時に発表するという妙案であった。しかも、ウォレスがロンドンから遠いマレー諸島にいるのをいいことに、表面的には同時という体裁をとりながら、ダーウィンの極簡単な要約を先に紹介し、ウォレスのきちんと完成された論文はその後に読み上げたのである。このことによって、ダーウィンの優先権が認められ、本来は「ウォレス進化論」と呼ばれるべき自然淘汰説は「ダーウィン進化論」となってしまい、ウォレスはダーウィンの共同発見者という副次的な立場に追い落とされてしまったのである。
その上、この3人組はこの陰謀が露顕しないように、証拠となりかねないこの時期にやり取りされたウォレスやダーウィンの手紙などを消滅させるという隠蔽工作まで行ったのである。著者がこの欠落した部分の真実を追及するくだりは、正にシャーロック・ホームズ張りの鮮やかさで、手に汗を握ってしまう。それにしても、ウォレスの何という爽やかな生き方よ。
その前年の6月、過去20年取り組んできた進化理論をなかなか完成できずに苦悩していたダーウィンのもとに、マレー諸島の若き無名の博物(生物)学者、アルフレッド・ウォレスから一編の論文が送られてきた。何と、それには「自然淘汰説による進化論」が完璧かつ明晰に記されていたのである。ダーウィンの驚きと、突然出現したライヴァルに先を越されてしまったという落胆は、いかばかりであったか。
そして2週間後、権威あるリンネ学会で、ダーウィンとウォレスの自然淘汰説が同時に発表され、その翌年には、慌ただしく『種の起源』が刊行されたのである。ウォレスの論文を見てからのダーウィンに何が起こったのか。
『ダーウィンに消された男』(アーノルド・C・ブラックマン著、羽田節子、新妻昭夫訳、朝日選書。出版元品切れだが、amazonで入手可能)は、ダーウィンを危機に陥れた2週間を、資料と推理により克明に再現するとともに、ウォレスという忘れられた天才の全貌を明らかにした興味深い記録である。
ダーウィンとウォレスの置かれた環境は何から何まで対照的であった。ダーウィンは英国の上流階級の一員であり、祖父は医師・学者、父は医師であった。妻は、あの陶磁器で有名なウェッジウッド家の娘であった。定職を持たなくとも、好きな学問に没頭できる財産に恵まれていた。『ビーグル号航海記』の著者として知られる著名な博物学者であった。さらに、当代一流の学者たちに囲まれていた。一方、ウォレスは英国の下層階級出身で、学歴もなく、アマゾンやマレー諸島のジャングルで珍しい生物を採集し、その売り上げで生計を立てていた。その傍ら進化の謎に挑戦し続けた、ダーウィンより14歳下の名も無き研究者に過ぎなかった。そして、『ビーグル号航海記』の愛読者であり、ダーウィンを学者として尊敬していたからこそ、自分の到達した研究成果をまとめた論文をダーウィンに送ったのである。
ウォレスの驚くべき論文を受け取り、うろたえたダーウィンは、親友の地質学者ライエルと植物学者フッカーに助けを求める。有力な学者である2人が考え出したのは、ロンドンで開催される直近のリンネ学会で、ウォレスの論文とダーウィンの要約を同時に発表するという妙案であった。しかも、ウォレスがロンドンから遠いマレー諸島にいるのをいいことに、表面的には同時という体裁をとりながら、ダーウィンの極簡単な要約を先に紹介し、ウォレスのきちんと完成された論文はその後に読み上げたのである。このことによって、ダーウィンの優先権が認められ、本来は「ウォレス進化論」と呼ばれるべき自然淘汰説は「ダーウィン進化論」となってしまい、ウォレスはダーウィンの共同発見者という副次的な立場に追い落とされてしまったのである。
その上、この3人組はこの陰謀が露顕しないように、証拠となりかねないこの時期にやり取りされたウォレスやダーウィンの手紙などを消滅させるという隠蔽工作まで行ったのである。著者がこの欠落した部分の真実を追及するくだりは、正にシャーロック・ホームズ張りの鮮やかさで、手に汗を握ってしまう。それにしても、ウォレスの何という爽やかな生き方よ。
2002年10月6日に日本でレビュー済み
なかなか酷い本だ。まずダーウィンの悪口がやたら多い。「厚顔無恥な性格」「思い上った私欲を満足させようとした」などなど、何の根拠も無い著者の想像による悪口が1ページに2、3個は必ず出てくる。この点だけみてもまっとうな本ではない。関係資料から都合の良い部分だけを抜き出して、勝手な推測を加えて疑惑の証拠だといっているあたり、昔よくやっていたUFO特番を思い出した。
勿論ウォレスの都合の悪い部分には触れていない。ウォレスはダーウィンとその支持者が困惑するほどの強硬な自然淘汰万能主義者だったがそのことは書かれていない。文中の「ダーウィン以上にダーウィンらしい」というのはそのことを皮肉った言葉なのだが、何を勘違いしたのか誉め言葉として紹介されている。さらに、ウォレスは自然淘汰万能主義者でありながら、人間の知性だけは自然淘汰の産物ではありえず、神の力によるものだという矛盾した主張をするが、この大問題は半ページほど事実を書いただけでさらっと流されている。心霊研究に没頭していたこともさらっと流されている。
そもそもウォレスはダーウィンが亡くなるまで友人であり続けた人であり、進化論の栄誉はダーウィン一人に与えられるべきで自分では「種の起源」のような名著は書けなかっただろうと表明しているのに、なぜ進化論の先取権がウォレスのものだと主張するのか理解に苦しむ。
勿論ウォレスの都合の悪い部分には触れていない。ウォレスはダーウィンとその支持者が困惑するほどの強硬な自然淘汰万能主義者だったがそのことは書かれていない。文中の「ダーウィン以上にダーウィンらしい」というのはそのことを皮肉った言葉なのだが、何を勘違いしたのか誉め言葉として紹介されている。さらに、ウォレスは自然淘汰万能主義者でありながら、人間の知性だけは自然淘汰の産物ではありえず、神の力によるものだという矛盾した主張をするが、この大問題は半ページほど事実を書いただけでさらっと流されている。心霊研究に没頭していたこともさらっと流されている。
そもそもウォレスはダーウィンが亡くなるまで友人であり続けた人であり、進化論の栄誉はダーウィン一人に与えられるべきで自分では「種の起源」のような名著は書けなかっただろうと表明しているのに、なぜ進化論の先取権がウォレスのものだと主張するのか理解に苦しむ。
2009年3月13日に日本でレビュー済み
進化論と言えばダーウィンと思っていました。
ダーウィンだけがりんごが落ちてきたかのように突然気付いたのだと。
でもそうではなかったのだとこの本を読んで知りました。
科学の黎明期、時代の雰囲気なども感じられて面白かった。
読み始めのダーウィンの悪口にはちょっと辟易としました。
ダーウィンだけがりんごが落ちてきたかのように突然気付いたのだと。
でもそうではなかったのだとこの本を読んで知りました。
科学の黎明期、時代の雰囲気なども感じられて面白かった。
読み始めのダーウィンの悪口にはちょっと辟易としました。
2009年8月15日に日本でレビュー済み
ダーウィンは進化には気付いていたが自然選択という進化の原動力には気付いておらず,ウォレスの自然選択についての手紙を受け取ってから,あわてて,自分も自然選択に気付いていたことにして(自分を第一著者にして)共著で内容を発表したうえで,「種の起源」を書いちゃった,とダーウィンに駄目出しをしてる本.
ウォレスの手紙を受け取ってからのダーウィンの行動は不可解である,疑われても仕方ない.
なんにせよ現在の基準から考えれば,仮にダーウィンが自然選択に気がついていたとしても,ウォレスの手紙を読んだ時点で「自分も気がついていたから共著にしようぜ」と言うのはルール違反である.
ただダーウィンが発表しなければウォレスの発見が後世に伝わったかどうか?ダーウィンでもウォレスでもない誰かが自然選択に気付いて進化論の提唱者として名前を残したのではないだろうか.
ウォレスの手紙を受け取ってからのダーウィンの行動は不可解である,疑われても仕方ない.
なんにせよ現在の基準から考えれば,仮にダーウィンが自然選択に気がついていたとしても,ウォレスの手紙を読んだ時点で「自分も気がついていたから共著にしようぜ」と言うのはルール違反である.
ただダーウィンが発表しなければウォレスの発見が後世に伝わったかどうか?ダーウィンでもウォレスでもない誰かが自然選択に気付いて進化論の提唱者として名前を残したのではないだろうか.
2002年3月29日に日本でレビュー済み
ダーウィンと言えば「進化論」と誰もが答えるくらい有名で、学校でも皆そう教えられました。まさかその”定理”に「実はね・・・」があろうとはショックでした。ウォーレスといえば「動物地理学上の境界線の一つウォーレス線」と高校の時に暗記したくらいで、まさかダーウィンより先に・・・。あとは読んでのお楽しみですが正直言って今までの「ダーウィンの進化論」というイメージは音を立てて崩れます。と同時に悲運の学者ウォーレスにやっと光が当てられる時がきて本当によかったと思いました。一人でも多くの人が学校で習ったことの「真実」を知るために読むべき一冊だと感じます。