フォン・ノイマンの人柄,思考,行動が時系列に15の章に分けられて記述されています.
大変おもしろく,あっという間に読み進んで行けます.
内容的なことは他のレビューにあるとおりですので,それ以外のことをひとつ.
巻末にさりげなく,年表と地図があります.
世界を股に掛けて,その時代を駆け抜けた人物ですので,非常にこれが参考になります.
年表と地図により,時間という一次元と空間という三次元(地図だから二次元?),すなわち四次元的にフォン・ノイマンの人物像を理解することができました.
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フォン・ノイマンの生涯 (朝日選書 610) 単行本 – 1998/9/1
- 本の長さ400ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日1998/9/1
- ISBN-104022597100
- ISBN-13978-4022597106
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
量子論、ゲームの理論、原水爆、コンピュータ、数値気象学…を立ち上げ、20世紀後半の科学と社会を基礎付けたユダヤ人天才科学者の足跡を追った伝記。
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (1998/9/1)
- 発売日 : 1998/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 400ページ
- ISBN-10 : 4022597100
- ISBN-13 : 978-4022597106
- Amazon 売れ筋ランキング: - 151,406位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年10月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
20世紀の天才、フォン・ノイマンの伝記。
フォン・ノイマンという天才がどのようにして教育されたか、当時のブタペストの状況など、いろいろわかります。たしか、ヘッジファンドの帝王ジョージ・ソロスもブタペスト出身だし。
もちろん、ノイマンの業績、ノイマンがなぜ知的業績を多く残すことができたかということも詳細に書かれています。
数式などは全く書かれておらず、あくまでも伝記というスタイルで一貫されています。
ある意味、アメリカの発展の原動力がわかります。
ブタペストで生まれた知性が、アメリカというなんでもありの社会で妨害を受けることなく自由に研究活動をすることができた。
これが、アメリカが覇権を得ることができた理由で、オーストラリアとは違った進化をたどった原因なのでしょう。
そういう意味でもこの本は面白い。
しかし、ノイマンの研究についてもっと深く触れてくれたら、星5つだったけど、そのあたりは簡単にしか触れられていません。
フォン・ノイマンという天才がどのようにして教育されたか、当時のブタペストの状況など、いろいろわかります。たしか、ヘッジファンドの帝王ジョージ・ソロスもブタペスト出身だし。
もちろん、ノイマンの業績、ノイマンがなぜ知的業績を多く残すことができたかということも詳細に書かれています。
数式などは全く書かれておらず、あくまでも伝記というスタイルで一貫されています。
ある意味、アメリカの発展の原動力がわかります。
ブタペストで生まれた知性が、アメリカというなんでもありの社会で妨害を受けることなく自由に研究活動をすることができた。
これが、アメリカが覇権を得ることができた理由で、オーストラリアとは違った進化をたどった原因なのでしょう。
そういう意味でもこの本は面白い。
しかし、ノイマンの研究についてもっと深く触れてくれたら、星5つだったけど、そのあたりは簡単にしか触れられていません。
2016年8月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フォン・ノイマンは現代文明に知られざるながらこれだけ貢献したので、笑って天国にいけたのでしょうね、たぶん。
2021年3月3日に日本でレビュー済み
中立の立場で書かれたフォンノイマンの伝記です。数多く存在するフォンノイマンの伝記の中で、多分、最も有名なものです。
※フォンノイマンに対する評価は、リトマス試験紙のように分かれるようです。私は、40年以上前の学生時代からフォンノイマンのファンでした。
中高生時代、日本IBM(多分?)から タダで 家に送られて来た雑誌で はじめて フォンノイマンの名を知りました。その雑誌ではコンピュータ史に於ける最大の偉人として書かれていました。
※フォンノイマンは、ゲームとして世界を見て、行動していたと思います。その際、フォンノイマン自身の生き死にが、最も大きな損得因子でした。自分の詰みが見えたとき、ダメ元で、キリスト教の"復活"を期待して手を指しました。
※フォンノイマンに対する評価は、リトマス試験紙のように分かれるようです。私は、40年以上前の学生時代からフォンノイマンのファンでした。
中高生時代、日本IBM(多分?)から タダで 家に送られて来た雑誌で はじめて フォンノイマンの名を知りました。その雑誌ではコンピュータ史に於ける最大の偉人として書かれていました。
※フォンノイマンは、ゲームとして世界を見て、行動していたと思います。その際、フォンノイマン自身の生き死にが、最も大きな損得因子でした。自分の詰みが見えたとき、ダメ元で、キリスト教の"復活"を期待して手を指しました。
2009年4月10日に日本でレビュー済み
他のレビューを見ると、人によってかなり評価の分かれる本のようだが、
自分自身は非常に面白く読み進めることができたので星4つ。
星5つ出ないのは、著者の主観が出すぎているのではないかと感じられる
部分があったから。
ただ、このような偉人の伝記は、客観的事実が重要ではあるものの、
読み手側からすればある程度著者の主観的な語り口が入ったほうが
面白いと感じられるのも事実。
フォン・ノイマンの名前と代表的な業績はよく知っていたが、じつはこの
本を読むまではもう少し堅物の科学者のイメージを勝手に持っていた。
茶目っ気があり、他人への心遣いのできる、「人間」フォン・ノイマン
を知ることができたと思う。
自分自身は非常に面白く読み進めることができたので星4つ。
星5つ出ないのは、著者の主観が出すぎているのではないかと感じられる
部分があったから。
ただ、このような偉人の伝記は、客観的事実が重要ではあるものの、
読み手側からすればある程度著者の主観的な語り口が入ったほうが
面白いと感じられるのも事実。
フォン・ノイマンの名前と代表的な業績はよく知っていたが、じつはこの
本を読むまではもう少し堅物の科学者のイメージを勝手に持っていた。
茶目っ気があり、他人への心遣いのできる、「人間」フォン・ノイマン
を知ることができたと思う。
2021年7月11日に日本でレビュー済み
著者は1923年生まれのイギリス人。ノイマンの名(とコンピューターの生みの親であること)は知っているけれど、具体像を知らない私のような人にお勧めの一冊です。文庫本サイズなので、鞄にいれても邪魔になりません(本文が500頁を超えるのでそこそこの厚みはありますが)。アインシュタインが直感の人、ノイマンが理性の人で、ノイマンがアインシュタインをうらやんでいたことに先ず驚いた。次に、20世紀初頭のハンガリーが繁栄しており、世界に誇る教育システムがあったことに驚く(世界史で学んだ記憶がほぼ無いので)。最も驚いたのは「ブタペスト」のお坊ちゃま、ユダヤ人で、見事なエリート教育を受けていたこと。電気式地下鉄が初めて走ったのがブタペストだったとは。私たちは20世紀初頭のハンガリーのことをほとんど知らないのではないだろうか。アメリカ英語の「ムーヴィー(映画)」がハンガリー語(マジャール語)由来にもびっくり。高校時代にラテン語とギリシャ語を叩き込まれたのも、大変だと思う反面、羨ましくなった。特にラテン語がコンピューター言語に結びついていくとは。本の虫で付箋だらけだったらしい。日本の中高が、当時のハンガリー教育に似て恐ろしく効率がよいと書いてあり仰天。多分、ここでいう中高はセンター試験が導入される前の教科書が恐ろしく分厚かった昭和50年初頭までを指すような気がするけれど。私にとっては、4章までの児童・生徒・学生時代の話が格別に面白かった。8章のプリンストンの憂鬱あたりからしばらくは少し眠気を催した。しかし、10章以降の原爆についての記述は、対象が日本なだけに複雑な気持ちで引き込まれた。ウランとプルトニウムの二種を作った理由もよく分かった。ウランが「チビ」で、プルトニウムがなぜ「デブ」というあだ名がついたのかも合点がいった。投下地点候補が京都、広島、横浜、皇居、小倉、新潟であったことにも驚いた。最終的には広島、小倉、長崎の順で絞られた。8/6にたまたま晴れていた広島に、8/9も二つの事情で小倉から長崎に変更になったことを知った。後者は悪天候が破棄力をぐっと落としてくれたらしい。この辺りの事情も、今回初めて知った。このように、本書で強い印象を抱いたのは、「ハンガリーの驚異的なエリート教育」と、「原爆開発の(裏)事情」だった。どちらも、高校「世界史」でしっかり教えて欲しい内容だ!最近読んだ「ことばは国家を超える」(ちくま新書)によると、ハンガリー語と日本語は兄弟らしI!ノイマンをより身近に感じてしまった。
2002年9月2日に日本でレビュー済み
ガウスは数学の王様と呼ばれますが、本書を読んで、ノイマンは科学の王様という印象を持ちました。経済学、物理学、数学、コンピューターなどにおいて革新的な仕事をしましたが、その業績について詳しく書かれているので、その影響の大きさに改めて驚かされました。特に経済学や計算機において僅かの時間で本質をとらえ科学にしていく能力は圧巻です。英才教育など恵まれた環境もその頭脳に影響を与えたようですが、幼児期に見られる数学的才能や1日4時間の睡眠以外はほとんど思考しているなど、生まれながらの天才という印象が強いです。一流の物理学者が計算機を使うよりノイマンの暗算の方が速かったり、昔に読んだ小説の長い文章を一言一句間違えずに暗唱できる記憶力など、ノイマンの卓越した能力を示すエピソードで埋め尽くされています。飛び抜けて優秀な人間の頭脳に関してノイマンの才能は大変興味深いです。
また、運動神経だけは悪かったことや、興味が無いことは全く覚えず自分の家の食器の場所さえ分からなかったり、意外にも下品なジョークが好きだったりと、ノイマンという人物の人間的な側面にも触れており面白いです。
また、運動神経だけは悪かったことや、興味が無いことは全く覚えず自分の家の食器の場所さえ分からなかったり、意外にも下品なジョークが好きだったりと、ノイマンという人物の人間的な側面にも触れており面白いです。
2009年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
偉人伝のジャンルに属する一冊でしょうが、中高生にも推奨したい一冊です。ため息が出るほど華麗で見事なフォン・ノイマンの生涯を活写した傑作と言えます。天才を満ち足りた生を全うした天才と悲劇の天才にあえて分類すれば、ノイマンは文句なく前者の典型例でしょう。評伝に「偏りがある」というレビューもありますが、主人公に対する強い思い入がなければ読み応えのある評伝にはなりません。本書は実質的には芦田みどり氏の翻訳なのだろうが、評伝にふさわしいしなやかなで、リズミカルな訳文にも高得点を贈呈したい。