冒頭からレオナルド・ダ・ヴィンチを引き合いにして、
天才という人物がもつ能力について掘り下げている。
そしてその才能を引き出すための「総合力」への提言。
教育論へと続いていく。
本書はあくまで茂木健一郎氏へのインタビューを元に構成していると謳われているため、
厳密に言えば茂木健一郎氏の著作とはいえないかもしれない。
それにしては表紙の「茂木健一郎」の「名前」が大きすぎる。
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天才論―ダ・ヴィンチに学ぶ「総合力」の秘訣 (朝日選書 818) 単行本 – 2007/3/16
茂木 健一郎
(著)
「万能の天才」と言われるレオナルドだが、天才はみんな万能だ。あらゆる方面に高い能力を発揮する人物、凡人には「ひらめき」としか表現できない発想をする人物を、人は「天才」と呼ぶ。「ひらめき」は単なる突飛な思いつきではなく、世界に対する人並みなずれた理解に支えられた合理的なものだ。特定の能力だけが突出していても、創造的な業績にはつながらない。天才に学んで、天才に近づくには?
- 本の長さ140ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞社
- 発売日2007/3/16
- ISBN-104022599189
- ISBN-13978-4022599186
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞社 (2007/3/16)
- 発売日 : 2007/3/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 140ページ
- ISBN-10 : 4022599189
- ISBN-13 : 978-4022599186
- Amazon 売れ筋ランキング: - 471,892位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 85位ルネサンスの美術史
- - 45,046位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1962年、東京生まれ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、慶應義塾大学特別研究教授。東京大学理学部、法学部卒業後、 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専門は脳科学、認知科学。2005年、『脳と仮 想』で、第4回小林秀雄賞を受賞。2009年、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 15歳の寺子屋 ひとり遊びのススメ (ISBN-13: 978-4062162678 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年5月4日に日本でレビュー済み
この本は酒の席での戯言のレベルです。脳科学者としての専門的見地からは積極的な提言はほとんどなされてません。そしてダヴィンチ論が深く展開される訳でもありません。その代わりにカントだのモーツアルトだのラマヌジャンだの湯川秀樹だの都合のよい例を引き合いに出して著者の凡庸な思いこみが披露されています。無知な大衆はこの程度の衒学趣味で有り難がるという計算でしょうか。まぁ、インタビューを元に編集者が作った本なのでしょうがないんですかね。
2007年4月13日に日本でレビュー済み
本書を読んでいても、茂木氏のリズムでない違和感を感じた。突っ込んだ氏らしさがない。あまりにも漠然として伝わるものがない。
裏に書いてあった、本書は、茂木健一郎氏へのインタビューをもとに構成しました。と。
駄目だこりゃ。
裏に書いてあった、本書は、茂木健一郎氏へのインタビューをもとに構成しました。と。
駄目だこりゃ。
2007年9月1日に日本でレビュー済み
とにかく有名な著者なので手にとって見ました。
一見した所、ごく一般的な天才論…随筆に近いような気もします。
ただ、着眼点をわかり易く示してくれていると思います。
たとえば、ダヴィンチは、「愛」と「生殖」は区別していた。
ロマン主義に沈殿して現実を見ないのではなく、非常にリアリストですよね。
この議論は、ジェンダーや男女共同参画の議論でも
わりとキーポイントとして登場するので、今考えれば、
ダヴィンチは、ある意味で、現代を先取りしていたのですね。
だからこそ、人間の解剖図を客観的に見ていた。
確かに、人間は人を好きになっても、だからといって当人の解剖図を見たいとは思わない。
でも、ダヴィンチも愛情と生殖のジレンマは感じていて、
そういう部分が「モナリザ」として独特の幻想として結実していると
著者は見ています。なるほど、そういう解釈もあるのだなと思いましたね(^^)
一見した所、ごく一般的な天才論…随筆に近いような気もします。
ただ、着眼点をわかり易く示してくれていると思います。
たとえば、ダヴィンチは、「愛」と「生殖」は区別していた。
ロマン主義に沈殿して現実を見ないのではなく、非常にリアリストですよね。
この議論は、ジェンダーや男女共同参画の議論でも
わりとキーポイントとして登場するので、今考えれば、
ダヴィンチは、ある意味で、現代を先取りしていたのですね。
だからこそ、人間の解剖図を客観的に見ていた。
確かに、人間は人を好きになっても、だからといって当人の解剖図を見たいとは思わない。
でも、ダヴィンチも愛情と生殖のジレンマは感じていて、
そういう部分が「モナリザ」として独特の幻想として結実していると
著者は見ています。なるほど、そういう解釈もあるのだなと思いましたね(^^)
2007年4月5日に日本でレビュー済み
レオナルドは「モナ・リザ」のような生命の奥行きを感じさせる絵を多く描きながら、一方では生命を即物的にとらえることによって初めて可能になる数多くの解剖図を残している。このような二つの立場が同じ人間の中に同時並行して成り立っていることもまた「レオナルドという謎」の一端をかいま見せてくれるようである。
「天才はみんな万能である」(81という論を展開する。
たとえば、数学や音楽のような、専門性が高いと言われる領域においても、天才的な業績、独創的な業績を残すためには、実は「総合的な知性」が不可欠である。レオナルドは、そのことをまさしく身を以て示した人だと言う。
我々に必要なことは、二つのベクトのかねあいということである。即ち、分析して理解するというベクトルと統合して判断するというベクトルの両方が共存していなければならないということである。ところが、往々にして、どちらかの方向にドグマチックな方向にだけ依存してしまいがちである。しかし、レオナルドにはこの二つのベクトルを共に読み取ることができる。同時に両方を働かせるには、大きなエネルギーが要る。それは更に豊かな知性に支えられていなければならない。レオナルドにはそれがあったというのである。
【レオナルドは未来である】これが本書の結論である。言わんとするのは次のように要約できよう。
現代の文明はゆきづまりを見せている。それを打破し未来に前進するにはもう一度レオナルドを中心としたルネサンスという源流に立ち戻るべきだという。精神・物質・心・身体といった言葉を一から定義し問い直さないといけないのではないか、と訴えている。
レオナルドを見直すことは、未来に向かうべき人間の道かもしれない…という気にさせられた啓発の一書である。
「天才はみんな万能である」(81という論を展開する。
たとえば、数学や音楽のような、専門性が高いと言われる領域においても、天才的な業績、独創的な業績を残すためには、実は「総合的な知性」が不可欠である。レオナルドは、そのことをまさしく身を以て示した人だと言う。
我々に必要なことは、二つのベクトのかねあいということである。即ち、分析して理解するというベクトルと統合して判断するというベクトルの両方が共存していなければならないということである。ところが、往々にして、どちらかの方向にドグマチックな方向にだけ依存してしまいがちである。しかし、レオナルドにはこの二つのベクトルを共に読み取ることができる。同時に両方を働かせるには、大きなエネルギーが要る。それは更に豊かな知性に支えられていなければならない。レオナルドにはそれがあったというのである。
【レオナルドは未来である】これが本書の結論である。言わんとするのは次のように要約できよう。
現代の文明はゆきづまりを見せている。それを打破し未来に前進するにはもう一度レオナルドを中心としたルネサンスという源流に立ち戻るべきだという。精神・物質・心・身体といった言葉を一から定義し問い直さないといけないのではないか、と訴えている。
レオナルドを見直すことは、未来に向かうべき人間の道かもしれない…という気にさせられた啓発の一書である。
2007年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ダ・ヴィンチに興味があり、筆者が書いたものが好きなので、読んでみた。
ところが、前半部分のダ・ヴィンチについて書いているところは、ちょっと深みにかける気がしてあまり楽しく読めなかった。
ところが、後半「天才」について筆者の考察が及びはじめるところから、一気に集中した読書ができた。
総合的な知性の人間が、情熱をひとつの狭い世界に傾けるから、人類に残るような偉大なアウトプットが出るのだという考え方には、納得。
過去の経験の蓄積に、新しいものを生み出す意欲が掛け算されるというのも、もっともだ。
見も蓋もないけど、要は天才ってそういうことだよなと思わされた。
そして、カントが57歳で大著をものにしたなんて読むと、僕も総合的な知性をこれから身につける事を気長にしていったら、なにかをなしとげられるかも?という前向きな気にもなった。
ところが、前半部分のダ・ヴィンチについて書いているところは、ちょっと深みにかける気がしてあまり楽しく読めなかった。
ところが、後半「天才」について筆者の考察が及びはじめるところから、一気に集中した読書ができた。
総合的な知性の人間が、情熱をひとつの狭い世界に傾けるから、人類に残るような偉大なアウトプットが出るのだという考え方には、納得。
過去の経験の蓄積に、新しいものを生み出す意欲が掛け算されるというのも、もっともだ。
見も蓋もないけど、要は天才ってそういうことだよなと思わされた。
そして、カントが57歳で大著をものにしたなんて読むと、僕も総合的な知性をこれから身につける事を気長にしていったら、なにかをなしとげられるかも?という前向きな気にもなった。
2007年3月21日に日本でレビュー済み
“ダ・ヴィンチに学ぶ”となっているが、
実際にはモーツァルトやニーチェ、湯川秀樹なども登場する天才論。
それほど驚くような内容はないし、
展覧会が始まったからといって「ダ・ヴィンチについて知りたい」
と思って買うと肩透かしを食らう。
だが、ところどころ示唆に富むところがあって、
例えば「ダ・ヴィンチは諸芸に通じたというよりも、やはり画家」
「総合的な知性を蓄えた上で、特定の分野に集中する」
「古典は偉い」といった言葉に集約される。
これだけでは誤解も招くので、詳しくは本書の解説を参照されたい。
ちなみに私は大学で職を得ているので、最終章は非常に気になった。
実際にはモーツァルトやニーチェ、湯川秀樹なども登場する天才論。
それほど驚くような内容はないし、
展覧会が始まったからといって「ダ・ヴィンチについて知りたい」
と思って買うと肩透かしを食らう。
だが、ところどころ示唆に富むところがあって、
例えば「ダ・ヴィンチは諸芸に通じたというよりも、やはり画家」
「総合的な知性を蓄えた上で、特定の分野に集中する」
「古典は偉い」といった言葉に集約される。
これだけでは誤解も招くので、詳しくは本書の解説を参照されたい。
ちなみに私は大学で職を得ているので、最終章は非常に気になった。
2007年7月28日に日本でレビュー済み
天才の秘密を脳科学の視点で読み解いた書籍だと思って買ったのですが、正直物足りないです。インタビューから原稿を起こしているので、スカスカの論理展開になっています。天才に関する良い着眼点もありますが、いかんせん内容が薄いです。何度も読みたいと思える本では無いですね。これで千円は高すぎます。