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諷刺画で読む十八世紀イギリス ホガースとその時代 (朝日選書) 単行本 – 2011/12/9

3.6 5つ星のうち3.6 7個の評価

それまで貴族のものとされていた絵画が、中産階級の手にもわたるようになった18世紀イギリス。のちに「イギリス絵画の父」と呼ばれるウィリアム・ホガース(1697-1764)は、当時の貴族階級や政治家を諷刺し、中産階級の道徳観を訴える絵画や版画を数多く制作した。その作品には、憧れを抱いて大都会に出てきたものの娼婦に身を落とした末に命まで落とす哀れな女の姿(《娼婦一代記》)や、殺人を犯した粗暴な男が公開処刑され内臓をひきずり出されるという無残な末路を迎える生涯(《残酷の四段階》)のほか、中世以来のイギリスで残酷な見世物や賭博行為として人気のあった「闘鶏」の様子が描かれている。 闘鶏と並び人気のあったものに「熊いじめ」があるが、本書によると「熊を鎖につなぎ、鎖の一方の端を丈夫な杭に結びつけて熊の動きを制限した後、これに次々とどう猛な犬をけしかけて、残酷な闘いを楽しむもの」である。この際、どの犬がもっとも勇敢に戦うかで、賭博が成立していたという。このとき使われる犬種はマスティフやブルテリアが一般的だったが、「どう猛な犬を次々にけしかけるとはいえ熊の凶暴さは並大抵のものではない。そこで主催する側は、あらかじめ熊の目をつぶしておき、戦闘能力を削いでおくという残酷な処置をすることもあった」というから、何とも残酷きわまる遊びだったことがわかる。  さらにホガースの絵として有名な《ジン横町》には、ジン中毒に犯された人間たちの地獄絵図が展開している。場面のモデルはロンドンのスラム街として悪名高かったセント・ジャイルズ教区で、現在では人気スポットであるウェスト・エンドにあり、オクスフォード・ストリートやトットナム・コート・ロードなどの繁華街近くにある場所というから驚きだ。このようにホガースの作品からは、現在では想像もつかない18世紀イギリスの社会風俗が鮮やかによみがえってくるのである。図版多数。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2011/12/9)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/12/9
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 296ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4022599847
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022599841
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 7個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中3.6つ
5つのうち3.6つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2014年7月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
  我が国では馴染みのうすい18世紀の英国の画家ウィリアム・ホガースの出世作品「娼婦一代記」や「当世風の結婚」を読み解くのに最適の書である。しかし、どういう訳か白黒の細部の潰れた劣悪な版画がほとんどで、なかでも「当世風の結婚」は、版画の元となったホガースの絵画があるにも拘らず使用されていない。これは不親切か元の絵画を知らないのかのどちらかである。これを曖昧にした編集者の不見識と不注意を指摘したい。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年11月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず、ホガースの銅版画は細部が潰れてしまい 見るに耐えないレベル。細部が鮮明に描ける事が銅版画の細密さを楽しむ醍醐味なのに、全体像を大事にするあまり全く細部が見えない。拡大像が欲しいと感じる。
それと珍訳に著者が勝手な思い込をするあまり、一種「と本」の匂いがする。例を挙げると169頁のジンを飲ませる飲み屋(ジン・パレス)の看板のキャッチコピー「1ペニーで酔っぱらい2ペンス有ればグデングデン、清潔なストロー付き」と訳せば良いのに 著者の怪訳は「1ペニーで酔っぱらい2ペンスで酔いつぶれ、ただ飲みは綺麗な藁布団」だそうだ。つまり「ストロー」を藁布団と誤訳した上に「最後の綺麗な藁布団とは監獄に送られることを意味している、とまで書いてある。ここまでの怪訳は見た事がなかった。ちなみに酒場は「エイル・ハウス」居酒屋が「タヴァン」この著者は上智大で英文学を教えてるそうだが大丈夫か?「四谷の上智」じゃなくて「日夜の情事」じゃないか?18世紀の英文学が専門とか書いてあるが、世間一般の常識が欠如してないか?だいたい飲み屋の看板に藁布団とか書くか?然らば何故ストローが必要かと言えば、当時の英国の水事情で水は煮沸しないと飲めないので、水洗いもしていない汚いコップに直に口を付けないようストローをサービスしたのだ。誰も飲み屋で藁布団をサービスしないだろ。(この部分だが、コリン・ウィルソン著「殺人ケースブック」文庫版76頁以降に正しい解釈と翻訳がある。翻訳は高儀進氏=早稲田出身の翻訳家)更にビール横丁では質屋がボロボロで逆にジン横丁では繁盛しているのを複雑怪奇に解釈してるが、普通に考えれば裕福な連中が質屋に通うか?飲み代が欲しいから質屋に行くんだろうに。後半で正しい解釈も有るから不思議だ。下訳が違ってたのか?加えて 性的な意味を持つ「お約束」を隠そうと?変な解釈を繰り返している。1700年代の英国では2ペンス有れば街娼が買えたからダイレクトにソレを描いただけなのにね。ダイレクトに描きすぎて解釈に困った部分は無視されている。更に 床屋外科と露天歯科(虫歯を抜くだけの露天商)と内科の違いは珍訳と誤解釈の嵐である。後半で「瀉血」に対して「吸角法」原語は「cupping」だが、ガラス製のカップの中を陰圧にして'血を集める方法だが「血は抜かない」今でも疑似医学や伝統療法で見かけるアレだ。だから瀉血と吸角法が喧嘩するのだ。後半部には「娼婦一代記」が扱われているが「女衒の婆さん」の顔の斑点は天然痘で「モル」の顔の斑点は「梅毒」。同じものなのだが?皮膚梅毒は「バラ色粃糠疹」と言って、そのままじゃ見てくれの都合が悪いので化粧を施し付け黒子を装うのだ。現在でも最下等の保険証の無い売春婦が同じ手段を用いている。本を出す前に医学の歴史に詳しい人間に原稿を見てもらうべきだった。モーセの出エジプト記も「当時は人口が多すぎたのでファラオの命令で男の子はナイル川に捨てる事になっていた。」と書いてある。変だ。主語が抜けているから「全ての子供皆殺し」に見えるが、勿論主語は「イスラエル人」で「ナイル川に捨てる」なんて聖書には無い。「殺せ」とだけある。さなきだに篭に入れてナイル川に流されたモーセを川から引き上げたので「モーセ=引き上げる」なのに「ナイル河畔の草の茂みに篭に入れておいて置いた。」それじゃ「モーセ」にならないのでは?「モーセ」はキリスト教・ユダヤ教・イスラム教で掛け替えの無い重要人物であり「川に流す」事にこそ聖別の意義が有る。置いただけじゃ聖別にならない。まだ有る。前半部で「馬車は金持ちしか乗れない」=まあ正しい。216頁中程「金銭的に余裕のない人間は これ(駅馬車)で我慢せざるを得なかったに違いない」あれ?貧乏人なら歩くんじゃないか?さらに正確に言えば「金持ちは馬車を持てる」が「貧乏人は馬車に乗るのも覚悟がいる」か?結構高額な乗り物だったから。
この本を買う前に前出「殺人ケースブック」を読んでからの方が間違いに気づいて良いと思う。コリン・ウィルソン氏は奇人変人だが英国人で、ホガースにも一家言を持つ人である。それと朝日新聞出版の担当者へ「!下読みくらいしろっ!」と言いたい。
というわけで「画質てんでダメ」「わけわからん珍訳+解釈」によって星一個である。「と本マニア」には垂涎の一冊だ。
33人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
捨て子育児院創設に奮闘するトマス・コーラム、その施設を手助けするホガース。十八世紀イギリスの性の裏面に社会的良心と道徳で突き進むトマス・コーラム。彼の履歴が書かれた『Coram's chidren』を小林章夫氏の訳で是非読みたい。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年1月28日に日本でレビュー済み
「イギリス美術の歴史と伝統は18世紀のホガースに始まり、それは今なお続いている」(P274)

18世紀イギリスのバーバリアンぶりを知りたくて本書を購入。
ホガースを始めて知りました。
絵の読み解きは実に興味深いものです。

「ジン横丁」「残酷の四段階」「ビフォー・アフター」「娼婦一代記」「放蕩息子一代記」といったホガースの諷刺画を「読む」ことで、当時のイギリス、ロンドン市民の時に過酷で残酷な生活や風俗が詳しく分かり易く語られていきます。

しかし、ホガースは警世の士でした。
「どんなに冷たい諷刺をきかせようと、厭世的にはなりきれない。どんなに目に余るところがあろうと、やりきれない思いに襲われようと、つまるところ自分の生きる世界を愛して、少しでも良くしようと思ってやまないのだ」(P70)

「トマス・コーラム船長」「ホガースの六人の召使」「シュリンプ・ガール」といった絵では、階級社会のイギリスで貴族や上流階級以外の庶民のたくましさ、美しさをイギリス絵画史上初めて描いたホガース。
ホガースの死後、画廊を管理した妻ジェインが、訪ねてくる者に誇らしげに「シュリンプ・ガール」を紹介したというエピソードは良いものでした。

バーバリアンでありながら、しっかりジェントルマンでもあるイギリスという国。
不思議・・・。
ロンドン・オリンピック・イヤーの今年、そんなイギリスを知る一冊として、お勧めします。
面白かったですし、ホガースの画集が欲しくなりましたね。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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