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薩英戦争 遠い崖2 アーネスト・サトウ日記抄 (朝日文庫 は 29-2) 文庫 – 2007/10/10
萩原 延壽
(著)
1863年夏、薩英戦争は始まった。砲火をまじえるまでの幕府・薩摩との交渉。翌年のイギリス、フランス、アメリカ、オランダの四ケ国連合艦隊が下関遠征にいたるまでの駆け引き。そして、通訳官という、交渉の最前線に立つサトウが克明に綴った息詰まる従軍の記録と、そのなかで出会った倒幕派の伊藤博文や井上馨との交友。英国公使オールコックの本国召還と、パークス着任までの日英両国の動きを追う。
- 本の長さ440ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞社
- 発売日2007/10/10
- ISBN-104022615443
- ISBN-13978-4022615442
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞社 (2007/10/10)
- 発売日 : 2007/10/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 440ページ
- ISBN-10 : 4022615443
- ISBN-13 : 978-4022615442
- Amazon 売れ筋ランキング: - 106,649位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年7月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても面白く、読み飛ばすのが勿体なく、ゆっくりと時間をかけて読んだ。幕末の情景が様々な登場人物とともに、目の前にあらわれてくるごときに感じた。
2015年6月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このシリーズ第1巻を読みはじめたころ、少し、テンポがゆるく、くどいと感じて、読了しなかったが、思い直して、もう一度挑戦してみると、だんだんと面白さが伝わってきた。特にこの第2巻は、薩英戦争でアーネスト・サトウが西郷隆盛に鹿児島で会う場面は面白い。隆盛が西南戦争で出陣する直前で、側近に囲まれて自由に発言できないような雰囲気などが伝わる。サトウは西郷のファンであっただけに、幕末の時に会った西郷とは違う、反応の不活発さに驚かされたことであろう。
また、次ぎの下関戦争の前後は、伊藤博文と井上馨との出会いが描かれ、一気に国際的やりとりになってくる。4カ国連合艦隊に負けた後の高杉晋作の登場する講和の会談のやりとりの場面、また、伊藤が会談の後、一緒にサトウを誘って飲んだりする交流の場面など面白い。サトウと伊藤は後に日英同盟に繋がる日英関係にとって、重要な二人となるだけに、その出会いの前後も歴史的に興味深いところだ。また、サトウと伊藤の日本語での手紙のやりとりも始っており、イギリスが他の国と比べて、対日本の情報把握が抜きん出ていた理由のひとつに、このサトウの活躍があると言っても過言ではないだろう。
萩原氏は、サトウのことを「ともかく、ことばの障壁をやすやすと乗り越え、日本人と対等に付きあい、日本の文化と社会の中にふかくわけ入ることのできる、最初の西欧の外交官の誕生であった。」(209ページ)と激賞している。この萩原氏の高いサトウ評価があるから、長年をつかった大仕事になったのだろう。かつてのフランスのロマン・ローランがベートーヴェン研究にエネルギーを長年捧げたことを思い出した。
萩原氏は1976年から途中に2年間のやすみを2回入れながらも、1990年まで、「遠い崖」の朝日新聞の連載を続けた。さらに単行本化するにあたって、第1巻は1980年に出していたが、その後この第2巻は、なんと1998年まで刊行できなかった!その後は2002年までに第14巻まで一気に出版している。萩原氏は2001年に没しており、確かに、最後の第14巻は少し急いだ終り方となっている。萩原氏がもう少し長命であったなら、サトウの日本での全権公使時代もきっと描きたかっただろう。
また、次ぎの下関戦争の前後は、伊藤博文と井上馨との出会いが描かれ、一気に国際的やりとりになってくる。4カ国連合艦隊に負けた後の高杉晋作の登場する講和の会談のやりとりの場面、また、伊藤が会談の後、一緒にサトウを誘って飲んだりする交流の場面など面白い。サトウと伊藤は後に日英同盟に繋がる日英関係にとって、重要な二人となるだけに、その出会いの前後も歴史的に興味深いところだ。また、サトウと伊藤の日本語での手紙のやりとりも始っており、イギリスが他の国と比べて、対日本の情報把握が抜きん出ていた理由のひとつに、このサトウの活躍があると言っても過言ではないだろう。
萩原氏は、サトウのことを「ともかく、ことばの障壁をやすやすと乗り越え、日本人と対等に付きあい、日本の文化と社会の中にふかくわけ入ることのできる、最初の西欧の外交官の誕生であった。」(209ページ)と激賞している。この萩原氏の高いサトウ評価があるから、長年をつかった大仕事になったのだろう。かつてのフランスのロマン・ローランがベートーヴェン研究にエネルギーを長年捧げたことを思い出した。
萩原氏は1976年から途中に2年間のやすみを2回入れながらも、1990年まで、「遠い崖」の朝日新聞の連載を続けた。さらに単行本化するにあたって、第1巻は1980年に出していたが、その後この第2巻は、なんと1998年まで刊行できなかった!その後は2002年までに第14巻まで一気に出版している。萩原氏は2001年に没しており、確かに、最後の第14巻は少し急いだ終り方となっている。萩原氏がもう少し長命であったなら、サトウの日本での全権公使時代もきっと描きたかっただろう。
2010年10月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
圧倒的な軍事力により英国の勝利に終わった薩英戦争から下関戦争を経て、薩摩、長州が開国に向けて諸外国に対して好意的に変わり、西洋文明の力を利用して富国強兵へ大きく舵を切っていく時期を描く。
興味深いのは、英国が自国利益のために、日本の開国を幕府に迫っていくその論理と政策であり、またその圧倒的な極東における貿易支配力と情報収集力。
英国は、この本の主人公とも言えるアーネスト・サトウの個人的友人を武器に、幕府のみならず薩摩、長州等の雄藩の要人とも交友を重ね、日本国内における討幕運動、攘夷運動など裏面まで立ち入った情報を元にしっかりと戦略的に日本に食い込む力を存分に発揮していた所に大きな驚きを感じる。
伊藤博文、井上馨、西郷隆盛、木戸孝允など明治の元勲とも幕末から個人的な付き合いを継続していた、その慧眼ぶりには当時の大国の底力を痛感させられる。
興味深いのは、英国が自国利益のために、日本の開国を幕府に迫っていくその論理と政策であり、またその圧倒的な極東における貿易支配力と情報収集力。
英国は、この本の主人公とも言えるアーネスト・サトウの個人的友人を武器に、幕府のみならず薩摩、長州等の雄藩の要人とも交友を重ね、日本国内における討幕運動、攘夷運動など裏面まで立ち入った情報を元にしっかりと戦略的に日本に食い込む力を存分に発揮していた所に大きな驚きを感じる。
伊藤博文、井上馨、西郷隆盛、木戸孝允など明治の元勲とも幕末から個人的な付き合いを継続していた、その慧眼ぶりには当時の大国の底力を痛感させられる。
2014年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
幕末のことはなんとなく映画やドラマでわかっているつもりでしたが、改めてこういう本を手にして感動しました。
薩英戦争に興味を持ったので、この本を知りましたが、いちばんおもしろかったです。
しかもすべてがリアル。アーネストサトウが細かな記録を残してくれたことに感謝です。
薩英戦争に興味を持ったので、この本を知りましたが、いちばんおもしろかったです。
しかもすべてがリアル。アーネストサトウが細かな記録を残してくれたことに感謝です。
2009年6月22日に日本でレビュー済み
一般的には攘夷運動の一環と見られているが、本書を読むとそうではなく、
八月の砲声 上 (ちくま学芸文庫)
のような誤解や齟齬から端を発した戦争のようである。当時の幕府外交通訳担当であった福沢諭吉による誤訳(
福沢諭吉全集〈第20巻〉諸文集 (1971年)
に詳細が記載)や、当時の現場指揮官による独断専行など、英本国政府との齟齬から単を発しており、著者は外交文書やサトウの日記から丹念に事件の経過を追っており、英国から見た薩英戦争の文献としても貴重である。
他のレビューアーの方が書かれているが、作中にも史料や基礎文献が掲載されているので、これを発端に歴史に興味が持てればもっと楽しい事は間違いない。
それを切っ掛けに萩原の概説書など、もっと良書を読まれることをお勧めします。
他のレビューアーの方が書かれているが、作中にも史料や基礎文献が掲載されているので、これを発端に歴史に興味が持てればもっと楽しい事は間違いない。
それを切っ掛けに萩原の概説書など、もっと良書を読まれることをお勧めします。
2008年4月29日に日本でレビュー済み
ベースはアーネスト・サトウ「一外交官の見た明治維新」。
サトウの視点のみならず、他者の視点も加えての歴史の展開が理解できる。
特にサトウが日記を書いていない部分も
客観的な資料をふまえて書かれているのが興味深い。
歴史研究に置いては、この書そのものを引用する価値は低いが
これを読むことで、歴史的資料の存在を知ることができる。
それをベースに歴史研究のスタートするのもよい。
サトウの視点のみならず、他者の視点も加えての歴史の展開が理解できる。
特にサトウが日記を書いていない部分も
客観的な資料をふまえて書かれているのが興味深い。
歴史研究に置いては、この書そのものを引用する価値は低いが
これを読むことで、歴史的資料の存在を知ることができる。
それをベースに歴史研究のスタートするのもよい。