元判事が主体だが、事件の詳細な記録としても書かれており、
事件の内容を詳しく知るのにも役にたつ内容
元判事にとってこの取材を受けることのメリットは何もないが、それでもこういった記録として
残す勇気は素晴らしい

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袴田事件を裁いた男 無罪を確信しながら死刑判決文を書いた元判事の転落と再生の四十六年 (朝日文庫) 文庫 – 2014/6/6
尾形誠規
(著)
2014年3月27日、静岡地裁は
「証拠は捏造された疑いがある」として
袴田事件の再審開始を決定した。
事件当時、30歳だった熊本典道は主任裁判官として関わるが、
「こんな証拠で死刑にするなんて無茶だ」と異を唱えた、たった一人の裁判官だった。
罪の意識に苦しんだ熊本は、裁判官を辞め、
酒で体を壊し、離婚も重ね、自殺も試みる。
冤罪の過程を克明に説明しながら、
46年間も苦しみ続けた人間の姿に迫るノンフィクション!
【目次】
文庫版 まえがき
I 接触
II 疑惑
III 悲劇
IV 背信
V 天使
VI 子供
VII 旧友
VIII 再生
IX 四年後 あとがきに代えて
参考資料
解説―江川紹子
「証拠は捏造された疑いがある」として
袴田事件の再審開始を決定した。
事件当時、30歳だった熊本典道は主任裁判官として関わるが、
「こんな証拠で死刑にするなんて無茶だ」と異を唱えた、たった一人の裁判官だった。
罪の意識に苦しんだ熊本は、裁判官を辞め、
酒で体を壊し、離婚も重ね、自殺も試みる。
冤罪の過程を克明に説明しながら、
46年間も苦しみ続けた人間の姿に迫るノンフィクション!
【目次】
文庫版 まえがき
I 接触
II 疑惑
III 悲劇
IV 背信
V 天使
VI 子供
VII 旧友
VIII 再生
IX 四年後 あとがきに代えて
参考資料
解説―江川紹子
- 本の長さ328ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2014/6/6
- ISBN-104022617993
- ISBN-13978-4022617996
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2014/6/6)
- 発売日 : 2014/6/6
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 328ページ
- ISBN-10 : 4022617993
- ISBN-13 : 978-4022617996
- Amazon 売れ筋ランキング: - 396,822位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,076位朝日文庫
- - 59,989位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
司法試験合格、裁判官の仕事、判決後の生き方、今こそ、袴田さん事件の再審が問われている時、適時な内容だと思う。
2023年3月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
冤罪事件の書籍を何冊化か読んでいましたが、折しも袴田事件再審開始で、検察が特別抗告断念の報に接したので、こちらを読みました。
何よりも心に響いたことは、著者の眼差しの暖かさです。
冤罪を起こした関係者にも、冤罪の被害者にも、登場する全ての人に注がれる暖かさ!
それが赦しの視点なのか、諦念なのかはわかりません。
日々、些末なことに腹をたてて暮らしている自分は、少しは肖りたいと思いました。
昨日も、逆転無罪判決の記事がありました。少しは流れが来ているのかもしれません。
何よりも心に響いたことは、著者の眼差しの暖かさです。
冤罪を起こした関係者にも、冤罪の被害者にも、登場する全ての人に注がれる暖かさ!
それが赦しの視点なのか、諦念なのかはわかりません。
日々、些末なことに腹をたてて暮らしている自分は、少しは肖りたいと思いました。
昨日も、逆転無罪判決の記事がありました。少しは流れが来ているのかもしれません。
2018年10月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
そうそうそう。そうなんですよ。
熊本典道氏本人にのみ関しての短期間の取材による
ルポルタージュはわりとどうでも良くて。
(第三者って酷いですね…関係者に謝罪します)
静岡県警には、もう少し踏み込めなかったのか、という点と
著者の一人称「ボク」が恥ずかしくて☆3です。
「裁判に関する本」という本書の当初からの目的は立派に
果たされているので、あまり文句は云えませんけれど…。
冤罪ということは真犯人がいて、警察が証拠を捏造するには
被害者側のある程度の許可または黙認が必要です。
袴田事件では「味噌タンク」から、というので、一体誰が、
何の為にこの「犯人」を必要としたのか…。長年に亘って
何件も「冤罪問題」を世に投げかけてきた地方警察、それが
なぜ静岡県警なのか?単に検挙率アップが至上命題だから、
とかならまだ救われますが(当事者は救われませんが)
本当に、一体、何を隠そうとしてきたの?…怖過ぎる…。
という余計な興味をかき立ててくれる好著でありました。
法学部出身者であれば、知っている確率の高いミランダ警告、
そしてその同年(66年)に熊本裁判官(当時)が袴田事件の
法廷で黙秘権について言及した裁判記録の引用に感動しました。
この袴田事件裁判記録本体を閲覧していないので、ここでの
表現が「感動」に留まることをご寛恕願います。
熊本典道氏本人にのみ関しての短期間の取材による
ルポルタージュはわりとどうでも良くて。
(第三者って酷いですね…関係者に謝罪します)
静岡県警には、もう少し踏み込めなかったのか、という点と
著者の一人称「ボク」が恥ずかしくて☆3です。
「裁判に関する本」という本書の当初からの目的は立派に
果たされているので、あまり文句は云えませんけれど…。
冤罪ということは真犯人がいて、警察が証拠を捏造するには
被害者側のある程度の許可または黙認が必要です。
袴田事件では「味噌タンク」から、というので、一体誰が、
何の為にこの「犯人」を必要としたのか…。長年に亘って
何件も「冤罪問題」を世に投げかけてきた地方警察、それが
なぜ静岡県警なのか?単に検挙率アップが至上命題だから、
とかならまだ救われますが(当事者は救われませんが)
本当に、一体、何を隠そうとしてきたの?…怖過ぎる…。
という余計な興味をかき立ててくれる好著でありました。
法学部出身者であれば、知っている確率の高いミランダ警告、
そしてその同年(66年)に熊本裁判官(当時)が袴田事件の
法廷で黙秘権について言及した裁判記録の引用に感動しました。
この袴田事件裁判記録本体を閲覧していないので、ここでの
表現が「感動」に留まることをご寛恕願います。
2014年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
足を使い関係者のインタビューをもとに、主人公の裁判官を特別に美化しないで、人の心の中を客観的にみようと試みた作品。主人公は正義感は確かに強いものがあるだろう。この点は警察、検察、裁判官の自己保身主義とは、相容れないものを持っていることは確かだが、主人公も人の子、煩悩の塊でもある。我が心中の正義感と煩悩・・・
2015年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
多くyの人たちに、特に若い人たちに読んでもらいたい。
日本の司法の闇がよくわかる。
こういう神経が繊細な人であると、裁判官は務まらないいですね!
日本の司法の闇がよくわかる。
こういう神経が繊細な人であると、裁判官は務まらないいですね!
2016年2月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は袴田氏を描くのではなく、裁いた判事の人生を追おうとしたものです。読み進むうちに、この裁判官の人生と、袴田事件判決の関わりあいが、意外にもそれほど感じなくなってくる。言うところの「転落人生」と袴田判決の因果関係は、どんどん見えなくなった。でもこれでいいのだと思う。本書の目的は、とどのつまりは「裁判官も人間である」という恐ろしく単純な現実である。また、当時の警察に、後になって「冤罪王」とでも呼ばれるような人物が居た、という事実。率直に言うと、何をどう言おうが、人生の全てを台無しにされた袴田氏以上の苦痛を、本書で感じることはなかった。…でもそれでいいのだ。それ以上の苦痛など、ないのだから。著者・尾形氏も、そう感じているのではないだろうか…。
2014年6月24日に日本でレビュー済み
勇気ある告白である。事件を裁いた元裁判官が無罪を主張する。
にもかかわらず、本人は「美談にしないで欲しい」という。
元裁判官は、エリート、年収1億円から、酒におぼれ、家庭を崩壊させ、ホームレス同然の状態にまで堕ちていく。しかしだ。袴田氏は酒を飲むこともできない。あくまで塀の外で落ちぶれているだけ。塀の中は生易しくはない。
崩壊された過程で育った娘も父親と異口同音に「美談にしないで欲しい」という。
画期的な告白だが美談にできない。ものすごいリアリティが描かれている。
にもかかわらず、本人は「美談にしないで欲しい」という。
元裁判官は、エリート、年収1億円から、酒におぼれ、家庭を崩壊させ、ホームレス同然の状態にまで堕ちていく。しかしだ。袴田氏は酒を飲むこともできない。あくまで塀の外で落ちぶれているだけ。塀の中は生易しくはない。
崩壊された過程で育った娘も父親と異口同音に「美談にしないで欲しい」という。
画期的な告白だが美談にできない。ものすごいリアリティが描かれている。