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街道をゆく 36 本所深川散歩、神田界隈 (朝日文庫 し 1-92) 文庫 – 2009/4/7
司馬 遼太郎
(著)
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司馬遼太郎の『街道をゆく』が、読みやすい新組みに生まれ変わって再登場。全43巻、5冊同時刊行。鳶の頭や木場の筏師、落語などから江戸の時代を生きた人々を訪ねる「本所深川散歩」。ニコライ堂、神田明神、神田神保町の古書店街などをたどるとともに、森鴎外、夏目漱石ら、この町に住み、関わった人々の足跡を訪ね歩く「神田界隈」。
- 本の長さ431ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2009/4/7
- ISBN-104022644907
- ISBN-13978-4022644909
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2009/4/7)
- 発売日 : 2009/4/7
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 431ページ
- ISBN-10 : 4022644907
- ISBN-13 : 978-4022644909
- Amazon 売れ筋ランキング: - 238,892位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年12月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大阪人の司馬遼太郎さんが歩く深川。もともと深川は大坂出身のひとがつくった町。水のにおいのする町というのも、大坂と深川の共通点。たいへん興味深く読みました。
2014年3月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1990年9月21日〜1991年7月19日号 週刊朝日に連載
深川木場/江戸っ子/百万遍/鳶の頭/深川の”宮”/本所の吉良屋敷/勝海舟と本所/本所の池/
文章語の成立/隅田川の橋/白鬚橋のめでたさ/思い出のまち/回向院/護持院ヶ原/鴎外の護持院ヶ原/茗渓/於玉ヶ池/昌平坂/寒泉と八郎/漱石と神田/医学校/ニコライ堂の坂/平将門と神霊/神田明神下/神田雉子町/神田と印刷/火事さまざま/銭形平次/本屋風情/哲学書肆/反町さん/英雄たち/三人の茂雄/明治の夜学/法の世/法の学問/如是閑のこと
江戸は室町期に太田道灌が江戸城を築いたことに始まる
京都・奈良が千年以上の歴史を有するに比較して、非常に新しい
しかし家康が江戸入城以来、約400年の間、参勤交代制度により人口集中がすすみ、このため地勢においては低湿地や海岸の埋め立てにより住居を確保する必要が生じ、戦乱もなく安定期を迎え文化、特に庶民文化は成熟したのは周知であるが、凝縮した400年であり、その後の明治 一新 は変革ではなくある意味大革命であった
江戸期、戦乱がないとはいえ江戸詰めする藩士は文武を修めるのが武士の在り方であった。
赤貧に甘んじても金もうけには走らずにやせ我慢するものも多かった 傘張り内職は時代劇でたまに見かける
人口が集中することで関八州のみならず全国から商人、浪人が職や仕官先を求めて集まった結果18世紀には百万人を超えた
市街地普請で本郷台地の切り崩し、神田川掘削など大規模開発や神田上水などの浄水設備がすすみ、この土砂で日比谷入江の埋立が行われた
江戸城はもともと海岸線のすぐそばにあり、これは城郭の整備というよりは港湾が近く大阪や広島のような商業都市としての整備を秀吉が家康に進めたからといわれている 江戸行きを命ぜられたした家康は、当初、なんでまた江戸なんかにと不平があったともいわれるが、家康から秀忠が江戸の基礎を築き、家光が幕藩体制を強固なものにし 江戸の拡張は進むのである
さて本所深川であるが、ここはもともとは汐入の地であり人口増加によって掘割、盛土により新たに造成された
深川は木場の木材商の粋が花開き、花街での遊興など語る
本所は吉良の話
そして神田神保町界隈の話が一番である
各藩士たちは文武に努めねばならず、儒学や朱子学などの私塾や武道場が神田界隈に多くあった
江戸期が熟するにつれて西洋文化を取り入れるために開成学校(東大の前進)が設立
そして明治・一新・には法律というものが存在しなかった日本において、英独仏の法律学校の設立せざるを得ない状況になった
この狭い神田という一地域に大学が集まったというのは 世界的に見ても例がないと思われる
明治、専修、日本、中央、法政大学の前身など ちなみに日本大学は日本法律学校として設立され、これはイギリスでもドイツでもフランスでもない日本国の法律を教授するという意味での日本である 他の学校はそれぞれの国の法律を学ぶためのものであり
この時期、日本に存在しない法律用語が多々作られたとある
維新には法律を作れる多くの文官が必要であったのだ その数年後にやっと官立法律学校(東大の前身)が設立された
文官が偉いとされるのは正に近代日本の基礎である法律を文官が作る、この時から始まるのである
そして初期の東京帝大はこの文官を登用するためにのみ存在し、現在の官僚製作機構がこの時から始まるのである
とにかく神田神保町界隈は、法律と法律学のみならず、その黎明期の原書を売る古書街としてさらなる発展を告げるのである。
そんな歴史の大変革期において多くの学徒を出した神田界隈であるが
個人的には浪人時代の定食屋ジローと安い天丼いもや、パチンコ人生劇場、喫茶店サボウル、御茶ノ水駅前の巨大喫茶ウイーンが懐かしく思い出される
本所深川散歩には 大江戸今昔マップ [大型本] 新人物往来社 がお勧めである
古地図の上にトレーシングペーパーが装丁され現在の道路や建物がうるさくないほどに印刷されている
深川木場/江戸っ子/百万遍/鳶の頭/深川の”宮”/本所の吉良屋敷/勝海舟と本所/本所の池/
文章語の成立/隅田川の橋/白鬚橋のめでたさ/思い出のまち/回向院/護持院ヶ原/鴎外の護持院ヶ原/茗渓/於玉ヶ池/昌平坂/寒泉と八郎/漱石と神田/医学校/ニコライ堂の坂/平将門と神霊/神田明神下/神田雉子町/神田と印刷/火事さまざま/銭形平次/本屋風情/哲学書肆/反町さん/英雄たち/三人の茂雄/明治の夜学/法の世/法の学問/如是閑のこと
江戸は室町期に太田道灌が江戸城を築いたことに始まる
京都・奈良が千年以上の歴史を有するに比較して、非常に新しい
しかし家康が江戸入城以来、約400年の間、参勤交代制度により人口集中がすすみ、このため地勢においては低湿地や海岸の埋め立てにより住居を確保する必要が生じ、戦乱もなく安定期を迎え文化、特に庶民文化は成熟したのは周知であるが、凝縮した400年であり、その後の明治 一新 は変革ではなくある意味大革命であった
江戸期、戦乱がないとはいえ江戸詰めする藩士は文武を修めるのが武士の在り方であった。
赤貧に甘んじても金もうけには走らずにやせ我慢するものも多かった 傘張り内職は時代劇でたまに見かける
人口が集中することで関八州のみならず全国から商人、浪人が職や仕官先を求めて集まった結果18世紀には百万人を超えた
市街地普請で本郷台地の切り崩し、神田川掘削など大規模開発や神田上水などの浄水設備がすすみ、この土砂で日比谷入江の埋立が行われた
江戸城はもともと海岸線のすぐそばにあり、これは城郭の整備というよりは港湾が近く大阪や広島のような商業都市としての整備を秀吉が家康に進めたからといわれている 江戸行きを命ぜられたした家康は、当初、なんでまた江戸なんかにと不平があったともいわれるが、家康から秀忠が江戸の基礎を築き、家光が幕藩体制を強固なものにし 江戸の拡張は進むのである
さて本所深川であるが、ここはもともとは汐入の地であり人口増加によって掘割、盛土により新たに造成された
深川は木場の木材商の粋が花開き、花街での遊興など語る
本所は吉良の話
そして神田神保町界隈の話が一番である
各藩士たちは文武に努めねばならず、儒学や朱子学などの私塾や武道場が神田界隈に多くあった
江戸期が熟するにつれて西洋文化を取り入れるために開成学校(東大の前進)が設立
そして明治・一新・には法律というものが存在しなかった日本において、英独仏の法律学校の設立せざるを得ない状況になった
この狭い神田という一地域に大学が集まったというのは 世界的に見ても例がないと思われる
明治、専修、日本、中央、法政大学の前身など ちなみに日本大学は日本法律学校として設立され、これはイギリスでもドイツでもフランスでもない日本国の法律を教授するという意味での日本である 他の学校はそれぞれの国の法律を学ぶためのものであり
この時期、日本に存在しない法律用語が多々作られたとある
維新には法律を作れる多くの文官が必要であったのだ その数年後にやっと官立法律学校(東大の前身)が設立された
文官が偉いとされるのは正に近代日本の基礎である法律を文官が作る、この時から始まるのである
そして初期の東京帝大はこの文官を登用するためにのみ存在し、現在の官僚製作機構がこの時から始まるのである
とにかく神田神保町界隈は、法律と法律学のみならず、その黎明期の原書を売る古書街としてさらなる発展を告げるのである。
そんな歴史の大変革期において多くの学徒を出した神田界隈であるが
個人的には浪人時代の定食屋ジローと安い天丼いもや、パチンコ人生劇場、喫茶店サボウル、御茶ノ水駅前の巨大喫茶ウイーンが懐かしく思い出される
本所深川散歩には 大江戸今昔マップ [大型本] 新人物往来社 がお勧めである
古地図の上にトレーシングペーパーが装丁され現在の道路や建物がうるさくないほどに印刷されている
2016年9月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
シリーズ読破中ですが、この巻は司馬遼太郎の悪い癖が出てしまった。
江戸の雰囲気を伝えようとして、落語や小噺からの引用が多すぎる。
延々と落語の登場人物の解説されても、薬にも毒にもならない。
まるで興味が無い私は、全体の3分の1程を読み飛ばしてしまった。
ただ、何度も江戸を襲った大火の解説は解りやすく、面白かった。
この調子で全部を纏めて欲しかったのだが・・まぁ、しょうがないですね・・
江戸の雰囲気を伝えようとして、落語や小噺からの引用が多すぎる。
延々と落語の登場人物の解説されても、薬にも毒にもならない。
まるで興味が無い私は、全体の3分の1程を読み飛ばしてしまった。
ただ、何度も江戸を襲った大火の解説は解りやすく、面白かった。
この調子で全部を纏めて欲しかったのだが・・まぁ、しょうがないですね・・
2021年5月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
思っていたとおりの本を送って頂きました。
満足しています。
満足しています。
2015年10月7日に日本でレビュー済み
朝日文庫/司馬遼太郎=著『街道をゆく 36』のレビュー。
「本所深川散歩」「神田界隈」を収録。
本巻から桑野博利氏が挿画の担当になった。
前巻「オランダ紀行」では健康上の理由から同行できなかった須田剋太が亡くなったからだ。
深川木場は、文字通り材木の町。
“火事と喧嘩は江戸の花”と言われた江戸は火事が多く、全国から材木が集まった。
そういうところからも職人気質、あるいは“江戸っ子気質”が造成されてゆく。
勝海舟は本所に生まれた。
ドラマなどで演じられる勝のセリフは、幕臣でありながらたいてい下町言葉だ。
海舟を語る上で外せないのが、父・小吉である。
この父あってこそ、幕末に異質な存在だった海舟がある。
本巻では徳川綱吉が出てくる。
司馬は綱吉について、「善悪さだかならぬ将軍」と述べる。
「学問好きで、湯島に聖堂をたてたのは善であったにちがいないが、他は愚劣な独裁者で、人事が独断的であったばかりか、生類憐みの令など、天下を公器とおもわず、政治を一個の感情でぬりつぶした人物というほかない」。
このあたりは、例えば井沢元彦が『逆説の日本史14』で述べる“名君”綱吉の評価とは違っていて興味深い。
神田雉子町の項では、かつてここにあった「日本」という新聞社について語られる。
主筆兼社長が陸羯南(くがかつなん)。
この「日本」で筆を振るったのが正岡子規である。
羯南と子規の関係は『坂の上の雲』でも詳しく述べられている。
「三人の茂雄」という項もある。
三人の茂雄とは?
一人はあの人かな?
ぜひ、本巻を読んでご確認ください(^_-)
「本所深川散歩」「神田界隈」を収録。
本巻から桑野博利氏が挿画の担当になった。
前巻「オランダ紀行」では健康上の理由から同行できなかった須田剋太が亡くなったからだ。
深川木場は、文字通り材木の町。
“火事と喧嘩は江戸の花”と言われた江戸は火事が多く、全国から材木が集まった。
そういうところからも職人気質、あるいは“江戸っ子気質”が造成されてゆく。
勝海舟は本所に生まれた。
ドラマなどで演じられる勝のセリフは、幕臣でありながらたいてい下町言葉だ。
海舟を語る上で外せないのが、父・小吉である。
この父あってこそ、幕末に異質な存在だった海舟がある。
本巻では徳川綱吉が出てくる。
司馬は綱吉について、「善悪さだかならぬ将軍」と述べる。
「学問好きで、湯島に聖堂をたてたのは善であったにちがいないが、他は愚劣な独裁者で、人事が独断的であったばかりか、生類憐みの令など、天下を公器とおもわず、政治を一個の感情でぬりつぶした人物というほかない」。
このあたりは、例えば井沢元彦が『逆説の日本史14』で述べる“名君”綱吉の評価とは違っていて興味深い。
神田雉子町の項では、かつてここにあった「日本」という新聞社について語られる。
主筆兼社長が陸羯南(くがかつなん)。
この「日本」で筆を振るったのが正岡子規である。
羯南と子規の関係は『坂の上の雲』でも詳しく述べられている。
「三人の茂雄」という項もある。
三人の茂雄とは?
一人はあの人かな?
ぜひ、本巻を読んでご確認ください(^_-)
2020年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『街道をゆく』の中の、これは本所深川、神田界隈の散歩である。
後半の神田神保町界隈に足が向いたとき、知らぬ間に古書店の話になり、書物の話題になり、お世話になった古書店の主人と思い出になり、神保町の、往年の名だたる人物へと、話が入りこんで行く。
すっかり楽しんで書き進めているというよりは、気持ち良い思い出を語っている気配が満ちてくる。
それをまた、決して時間を急くこともなしに、司馬さんの語りに沿って、自分自身の思い出を合わせながら、読み進めて行く楽しさは、また、例えようもない滋味がある。
後半の神田神保町界隈に足が向いたとき、知らぬ間に古書店の話になり、書物の話題になり、お世話になった古書店の主人と思い出になり、神保町の、往年の名だたる人物へと、話が入りこんで行く。
すっかり楽しんで書き進めているというよりは、気持ち良い思い出を語っている気配が満ちてくる。
それをまた、決して時間を急くこともなしに、司馬さんの語りに沿って、自分自身の思い出を合わせながら、読み進めて行く楽しさは、また、例えようもない滋味がある。
2023年1月5日に日本でレビュー済み
「本所深川散歩」
江戸の辰巳(南東)にあって、材木の集積地だった深川。大火の多かった江戸で、火除け地の造成のために大名・旗本屋敷などが移転させられるまでは、“隅田川の向こう”の深川は江戸内ではなかった。
この地に住んだ有名人として、吉良上野介や勝海舟等が取り上げられる。勝海舟の本家筋の従兄で、幕末の剣豪の一人男谷精一郎の名前が出てくるのも懐かしい。戸部新十郎の『日本剣豪譚』を読み直したくなった。
関東大震災後の都市設計で辣腕を奮おうとした後藤新平(財政面や既得権益等の阻害にあって、思うようにはいかなかった……)の影響で、隅田川には個性的な形状の橋梁が架かっているというのが興味深い。島田荘司のある短編を思い出した。
「神田界隈」
儒教の林家の屋敷地から昌平黌が起こったのに始まり、幕末には蛮書調所改め開成所が出来、明治後には大学や古本屋の集積地となった神田。新撰組が使って有名になった、助勤という他で聞き慣れない役職名が昌平黌から使われている。ここに在籍したこともある清河八郎経由でもたらされたのだろうという推察が興味深い。
後半はかなりマイナーな人物が取り上げられて、ちょっとつらい。
江戸の辰巳(南東)にあって、材木の集積地だった深川。大火の多かった江戸で、火除け地の造成のために大名・旗本屋敷などが移転させられるまでは、“隅田川の向こう”の深川は江戸内ではなかった。
この地に住んだ有名人として、吉良上野介や勝海舟等が取り上げられる。勝海舟の本家筋の従兄で、幕末の剣豪の一人男谷精一郎の名前が出てくるのも懐かしい。戸部新十郎の『日本剣豪譚』を読み直したくなった。
関東大震災後の都市設計で辣腕を奮おうとした後藤新平(財政面や既得権益等の阻害にあって、思うようにはいかなかった……)の影響で、隅田川には個性的な形状の橋梁が架かっているというのが興味深い。島田荘司のある短編を思い出した。
「神田界隈」
儒教の林家の屋敷地から昌平黌が起こったのに始まり、幕末には蛮書調所改め開成所が出来、明治後には大学や古本屋の集積地となった神田。新撰組が使って有名になった、助勤という他で聞き慣れない役職名が昌平黌から使われている。ここに在籍したこともある清河八郎経由でもたらされたのだろうという推察が興味深い。
後半はかなりマイナーな人物が取り上げられて、ちょっとつらい。
2021年10月6日に日本でレビュー済み
本所深川と神田界隈の二本立てだが神田界隈の章が多い。東京のインフラは徳川家康をはじめとした徳川幕府が作ったようなものなので、川や橋の話が多く出てくる。神田界隈は、江戸時代から学問の中心地で塾や学校などの教育施設が多くできたことや、それに付随して古本屋・出版社など書籍関連の話が多かった。いろいろ参考になったが、小生が勤めていた会社の隣にあった中央大学駿河台記念館が取り上げられていたのは懐かしかった。一階に喫茶とレストランが当時あって、よく会社仲間と行ったことを覚えている。喫茶はランチで、レストランは会社が終わってから飲み放題プランでよく利用した。レイアウトを変えてレストランはもうないが、喫茶はまだ営業していた。ちなみに私が勤めていた会社のビルは再開発で新しい建物に建て替えられていたのが悲しかった。