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司馬 遼太郎
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街道をゆく 39 ニューヨーク散歩 (朝日文庫 し 1-95) 文庫 – 2009/5/7

4.1 5つ星のうち4.1 101個の評価
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司馬遼太郎の『街道をゆく』が、読みやすい新組みに生まれ変わって再登場。全43巻、6冊同時刊行。建設中に命をおとした父のあとを息子が受け継ぎ、大事業を成し遂げたブルックリン橋を渡りつつ、勃興期のアメリカ文明を思う。また、ドナルド・キーン教授のコロンビア大学退官に立ち会いながら、豊かに広がった日本学の水脈を遡行する。
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  1. ISBN-10
    4022644931
  2. ISBN-13
    978-4022644930
  3. 出版社
    朝日新聞出版
  4. 発売日
    2009/5/7
  5. 言語
    日本語
  6. 本の長さ
    198ページ
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2009/5/7)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/5/7
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 198ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4022644931
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022644930
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 101個の評価

著者について

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司馬 遼太郎

司馬 遼太郎

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1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より：本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く　(ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

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上位レビュー、対象国： 日本

Grayfalcon
5つ星のうち5.0 GRAYFALCON
2016年9月15日に日本でレビュー済み
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昔、ニューヨーク州バッファローに留学しており、マンハッタンには何度も行きました。
当時を思い出しながら、司馬遼太郎氏の歴史に関する知見のスゴさに感動しました。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
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Shin
5つ星のうち4.0 学者の静謐なライフスタイルに魅力を感じた
2019年9月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本巻はドナルド・キーン博士がコロンビア大学を退官するに際し、その退官記念講演のために著者がニューヨークを訪問した小編である。
著者はもちろんコロンビア大学を訪れたが、講演の合間に散策したのは、庶民の居住区であるブルックリンや、北部のインウッド・ヒルズが主体で、マンハッタンはさらっと流した感じである。
イースト川にかかるブルックリン橋は、ワイヤーロープで吊り上げられた吊り橋で、工事を監督したのはローブリング父子。父のジョンはワイヤーロープを考案した生粋の技術者だが、工事中に事故死した。そのあとを継いだのが息子のワシントンで、父の薫陶を受けて育った彼も、工事中の事故で下半身が麻痺し、声帯がつぶれ、生涯回復しなかったという。
ワシントンは事故後、完成までの10年間、夫人を助手にし、河岸の自宅の窓から望遠鏡を見て工事を監督した。夫人は彼の不明瞭な言葉を聞き取り、その言葉を現場の人に知らせたという。ローブリング父子の命をかけた仕事でブルックリン橋は完成した。
幕末、アメリカ代表として日米修交通商条約を締結したタウンゼント・ハリスの墓はブルックリンにある。ハリスは敬虔なキリスト教聖公会信徒で、生涯独身だった。江戸幕府との交渉中、いわゆる「唐人お吉」の通説の通り、お吉という女性との関係が流布されたが、著者は、お吉はハリスの妾ではなかった、という説を支持している。
角田柳作博士は、キーン博士の大学生時代の師。角田博士は40歳を過ぎてからニューヨークへ来て、80歳過ぎまでコロンビア大学で日本学の教鞭をとった。ハドソン川にかかるジョージ・ワシントン橋のほとりに一人で住み、河畔で毎日ながい散歩を楽しんだという。
角田博士は、太平洋戦争の開戦とともにアメリカ側に抑留されたことがあった。裁判の折、「あなたは、あの橋を爆破するつもりだったのか？」という質問を裁判官が発したという。日本人は何をするか分からないと思われていたらしい。角田博士はこの質問に対し、長年住まわせてくれたアメリカへの義理を感じている旨のことを語った。裁判官は、角田博士の詩的でふしぎな言葉と誠意とにうたれ、最後に「あなたは詩人か？」と問うたという。角田博士は、キーン博士が尊敬してやまない人格者だったらしい。
キーン博士はブルックリン生まれ。若い頃から秀才で、飛び級により16歳でコロンビア大学へ入学した。日本学の第一人者であり、著者は、キーン博士のものごとをとらえる基本的な感覚は「悲しみ」というものだと理解している。悲しみと言っても、悲劇性というものではなく、人間存在の根源そのものについての感応のことであり、学者にはめずらしい芸術につながる資質であるという。
キーン博士はその後、2011年に日本国籍を取得し、日本に移住、2019年、96歳で逝去。生涯独身だったのは、師の角田博士の生き方に倣ったものなのかもしれない。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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サイモン
5つ星のうち5.0 ニューヨークの歴史的橋
2016年2月8日に日本でレビュー済み
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ブルックリンブリッジに興味があり、その橋をつくる過程が記載されているので購入しました。
司馬遼太郎さんの取材で知ったこともあり、期待どおりでした。
役に立った
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kikujin
5つ星のうち3.0 まあまあ
2017年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブルックリンブリッジの歴史は、知ることができました。
あとは、退屈で、飛ばし読みしました。
ニューヨークに行くので、購入しましたが、期待はずれでした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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きんちゃん。
5つ星のうち4.0 旅のお供の第三十九巻
2015年10月7日に日本でレビュー済み
朝日文庫/司馬遼太郎=著『街道をゆく ３９』のレビュー。

副題は「ニューヨーク散歩」。

司馬遼太郎が、奈良や神戸や近江や嵯峨や大徳寺や横浜や秋田や本所深川や赤坂を散歩するのと同じようにニューヨークを散歩する（笑）

アイルランドから働き場を求めてやってきたアイリッシュは、WASP（ワスプ）を主流とするアメリカ・ニューヨークでは港湾労働者をはじめとした力仕事にしか就けなかったことは想像に難くない。
このあたりは、同シリーズの『愛蘭土紀行』の読者であるなら合点がゆくだろう。
本書は、人種のルツボと言われる国が成り立ってゆく過程をニューヨークという都市で説明されている風でもある。

ドナルド・キーン（日本国籍取得後はキーンドナルド）氏はブルックリンの出身であり、司馬との交流も深い。

ハワイも含めて、俺はアメリカに行ったことがない。
最も訪れてみたいのがニューヨークである。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
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ウスターソース
5つ星のうち2.0 得難き畏友 Donald Keene さんとの邂逅
2021年9月23日に日本でレビュー済み
おもしろかった。司馬さんの筆力に脱帽。
役に立った
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ともぱぱ
5つ星のうち4.0 角田柳作先生の話が感動的。
2010年9月14日に日本でレビュー済み
薄い。私は街道をゆくシリーズを全冊揃えているわけではないが、絶筆の濃尾参州記ば別格として、シリーズの中で１番薄いのではと思う。ニューヨークに旅行するときに鞄に詰めるのに便利だし、旅行を２倍楽しくしてくれるだろう。

題名通り、著者はニューヨーク市内だけを散歩する。ブルックリン橋を建設した人等、散歩しながら様々な人に思いを巡らせるが、一番のハイライトは角田柳作先生についての話だろう。コロンビア大学の教壇に立って、ドナルド・キーンの恩師となる日本人教授である。日米間が緊張している時代にあって、角田先生とドナルド・キーンの師弟関係の物語は麗しい。角田先生の研究者・教育者としての毅然とした態度を知れば、誰でも我が身を振り返って姿勢を正しくしようとする思いを抱くだろう。

日本学の大家ドナルド・キーンの原点を知ることのできる好著だ。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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yonajiji
5つ星のうち5.0 深い見識に感動できた。
2020年5月10日に日本でレビュー済み
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人脈もすごいけれど、どちらかというとほぼ誰にも知られていない名もない人にスポットを当てている。案内役の平川英二氏にはじまり、コロンビア大学のバーバラ・ルーシュ教授にいたるまで、ここに登場する人々の人となりが深く感じられる。とくに本書の中心をなしていると思われるのはドナルド・キーン氏の先生の角田柳作教授についてである。この方がいかに優れた学者であり、近代の日本学に大きな影響をもたらした偉大なる存在であったか、それをわれわれに伝えてくれる。人それぞれが持つ特性、人間性、それらが深い意味を持ってそれぞれの人生があるということを改めて教えられた。人の名が出るたびにWikipediaで調べ、地名が出るたびにGoogleマップで現地に飛び周囲を散策し、手数をかけて読むことで多くの知識を得た。司馬遼太郎先生と共に数日間をとても有意義に過ごすことができた。
役に立った
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