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悪人(上) (朝日文庫 よ 16-1) 文庫 – 2009/11/6
吉田 修一
(著)
福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃が、携帯サイトで知り合った金髪の土木作業員に殺害された。二人が本当に会いたかった相手は誰だったのか? 佐賀市内に双子の妹と暮らす馬込光代もまた、何もない平凡な生活から逃れるため、出会い系サイトへアクセスする。そこで運命の相手と確信できる男に出会えた光代だったが、彼は殺人を犯していた。彼女は自首しようとする男を止め、一緒にいたいと強く願う。光代を駆り立てるものは何か? その一方で、被害者と加害者に向けられた悪意と戦う家族たちがいた。誰がいったい悪人なのか? 事件の果てに明かされる殺意の奥にあるものは? 毎日出版文化賞と大佛次郎賞受賞した著者の最高傑作、待望の文庫化。
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2009/11/6
- ISBN-104022645237
- ISBN-13978-4022645234
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2009/11/6)
- 発売日 : 2009/11/6
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 272ページ
- ISBN-10 : 4022645237
- ISBN-13 : 978-4022645234
- Amazon 売れ筋ランキング: - 370,992位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年9月14日、長崎県生まれ。法政大学経営学部卒。
1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞。同作が第117回芥川賞候補となる。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を立て続けに受賞し、文壇の話題をさらう。2007年『悪人』で大佛次郎賞と毎日出版文化賞を受賞した。
他に『東京湾景』『長崎乱楽坂』『静かな爆弾』『元職員』『横道世之介』など著書多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月23日に日本でレビュー済み
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以前新聞に掲載された時楽しみに読んでいて ずっと本で最初から最後まで読みたいと思った一冊、地元の福岡 佐賀 長崎と知った地名が出てくるのも 楽しみにで 一気に読みました❗
2021年5月17日に日本でレビュー済み
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映画を観てからの小説。
映画も良いが小説も尚良い。傑作。読みやすい。
それぞれの生きてきた背景、それぞれの視点。
人間臭さとは?善人とは?悪人とは?
吉田修一さんにはまっいきそうです。
映画も良いが小説も尚良い。傑作。読みやすい。
それぞれの生きてきた背景、それぞれの視点。
人間臭さとは?善人とは?悪人とは?
吉田修一さんにはまっいきそうです。
2018年10月4日に日本でレビュー済み
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小説を読み終えてからすぐ、レビューが気になっていろいろ読んでみました。好き嫌いがはっきりする小説のようで、悪評を書いた方の意見も十分共感する部分もありました。確かに、この小説の主人公はみな、どこかキャラが固定的すぎて、主人公の祐一を除くと、予め答えを決めてある性格になってしまったような気がします。ただ、そんなところを考慮しても、この小説には人を引き寄せる力があるんだなぁ、と感心して読み終えました。
日本語ネイティブではないので、九州の方言は少しきつかったですが、話の理解に邪魔になるくらいではありません。逆にあとで翻訳版を覗いたら、あまり方言をしゃべる話者の雰囲気を生かすことができず、この話の舞台となった「実際する九州の地名」及び地方独特の雰囲気がかなり薄れてしまったので残念でした。こういって地方色が強く表れている小説は、言語の壁を乗り越えることがかなり難しいとも感じました。
小説の内容からいうと、まず序盤は「佳乃」の周りをかなり細かく書いていきます。彼女は事件の被害者でありますが、作家は多分彼女を「あるキャラ」にしたかったらしく、「死なれたことも理由がなんとなくわかる」と、読者を納得させてしまいます。だからといって死んでいい人は一人もいないことをわかりつつ、読者は「ワイドショーで人の人生を軽くふみじるようなコメンテーター」と変わりなく、彼女の死をなぜか納得してしまうのです。
そして主人公であり、殺人者である祐一。この小説は推理小説ではないので、最初から事件の全模や犯人を読者に知らせてから、その事件にまつわる人々の話を「証言」の形で多角度から見ていきます。祐一自身の声はあまり出ませんが、周りの人物の話から彼の人生を読んでいくと、「殺人犯」という断定的な単語では表現できない、なぜか彼のことが少しずつ分かってきます。ましては、読者は「光代」に感情が入り、愛し合う二人を応援したくなってしまいます。
彼は本当に悪人だったんだろうか、と最後に光代が聞いてくるところで、読者は混乱するかもしれません。ただ、その前に、私たちに単に人を悪人、善人と決めつける権利はあるのか?と、最初の前提から疑問になってきます。この小説に登場するほとんどの人物は、両方を持っている人かもしれません。
感情描写にかなり力が入っていて、セリフも多く、読みやすい小説ではあります。映画のほうも気になりました。
向き不向きはある小説ですが、人間の感情を扱い、代理体験をすることが小説の目的であるなら、その点でこの本はかなり目的を達成しているとも思います。
日本語ネイティブではないので、九州の方言は少しきつかったですが、話の理解に邪魔になるくらいではありません。逆にあとで翻訳版を覗いたら、あまり方言をしゃべる話者の雰囲気を生かすことができず、この話の舞台となった「実際する九州の地名」及び地方独特の雰囲気がかなり薄れてしまったので残念でした。こういって地方色が強く表れている小説は、言語の壁を乗り越えることがかなり難しいとも感じました。
小説の内容からいうと、まず序盤は「佳乃」の周りをかなり細かく書いていきます。彼女は事件の被害者でありますが、作家は多分彼女を「あるキャラ」にしたかったらしく、「死なれたことも理由がなんとなくわかる」と、読者を納得させてしまいます。だからといって死んでいい人は一人もいないことをわかりつつ、読者は「ワイドショーで人の人生を軽くふみじるようなコメンテーター」と変わりなく、彼女の死をなぜか納得してしまうのです。
そして主人公であり、殺人者である祐一。この小説は推理小説ではないので、最初から事件の全模や犯人を読者に知らせてから、その事件にまつわる人々の話を「証言」の形で多角度から見ていきます。祐一自身の声はあまり出ませんが、周りの人物の話から彼の人生を読んでいくと、「殺人犯」という断定的な単語では表現できない、なぜか彼のことが少しずつ分かってきます。ましては、読者は「光代」に感情が入り、愛し合う二人を応援したくなってしまいます。
彼は本当に悪人だったんだろうか、と最後に光代が聞いてくるところで、読者は混乱するかもしれません。ただ、その前に、私たちに単に人を悪人、善人と決めつける権利はあるのか?と、最初の前提から疑問になってきます。この小説に登場するほとんどの人物は、両方を持っている人かもしれません。
感情描写にかなり力が入っていて、セリフも多く、読みやすい小説ではあります。映画のほうも気になりました。
向き不向きはある小説ですが、人間の感情を扱い、代理体験をすることが小説の目的であるなら、その点でこの本はかなり目的を達成しているとも思います。
2014年6月2日に日本でレビュー済み
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内容が、ありふれていて新鮮味がない。
もう少し掘り下げてもいいのではないかと
もう少し掘り下げてもいいのではないかと
2020年4月21日に日本でレビュー済み
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ちょっと前の作品ですが、非常に面白い。
映画も見てみたい。
すぐ来て、即読めました。
映画も見てみたい。
すぐ来て、即読めました。
2020年10月27日に日本でレビュー済み
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「悪人」というタイトルだが、それは誰を指すのだろう。光代が言うように佳乃を殺し、自分にまで手をかけた祐一なのか?それとも、金をせびり侮蔑的な言葉を浴びせた佳乃なのか?すべてを嘲笑し自分以外のものを守ろうとしなかった我儘な増尾なのか?それとも、自首しようとした祐一を引き留め愛に絡め取ろうとした光代か?それぞれが、それぞれに罪深いのではないか?
その中で、光代に罪を着せないように光代を被害者に仕立てるために首に手をかけた祐一の愛が哀しい。
その中で、光代に罪を着せないように光代を被害者に仕立てるために首に手をかけた祐一の愛が哀しい。
2018年11月5日に日本でレビュー済み
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ということで良いのですよね?
私は普段からたくさん本を読むのですが、他の作家よりも、吉田修一さんは人間の本当の姿を書けていると感じました。
殺人をおかしてしまったけれど、異常性を装っているけれど、とても祐一を憎むことはできません。
とにかく自分が被害者にはならないように、相手を加害者にないように、お母さんにお金をせびってわざと嫌われた、光代にもわざと嫌われる別れ方をした、と言う解釈を私はしたいです。そうでないと辛くて、やってられません。
罪を償ってから光代と結ばれるという終わり方にして欲しかったけれど、この終わり方が妙に現実的で良いのかもしれません。
私は普段からたくさん本を読むのですが、他の作家よりも、吉田修一さんは人間の本当の姿を書けていると感じました。
殺人をおかしてしまったけれど、異常性を装っているけれど、とても祐一を憎むことはできません。
とにかく自分が被害者にはならないように、相手を加害者にないように、お母さんにお金をせびってわざと嫌われた、光代にもわざと嫌われる別れ方をした、と言う解釈を私はしたいです。そうでないと辛くて、やってられません。
罪を償ってから光代と結ばれるという終わり方にして欲しかったけれど、この終わり方が妙に現実的で良いのかもしれません。
2020年6月12日に日本でレビュー済み
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悲しい話なんて、タイトルからは想像していなかった。とてつもなく不器用だけれど、本当に人を思いやる優しさとはこういう事なんだと思った。