面白い対論本だと思いました。
左の朝日と右の産経の論客(?)が日韓問題や北朝鮮の事に対して持論を穏やかにぶつけあってます。
これ、例えば黒田勝弘氏と朝日の名物良心的日本人、若宮啓文氏の対論本だったなら、あまりに噛み合わなくて逆に面白くなかったかもしれませんね。
市川氏が辛うじて朝日新聞のサヨク(進歩的文化人)的カラーに染まりきっていなくて、お互いによく知った間柄だったからこそ出来た企画かもしれない。
それでも黒田氏がユーモアと懐の大きさを持った教師だとしたら、市川氏はクラスに1人はいる育ちの良い優等生・・・といった感じが対論から垣間見られて、まぁどうしても軍配は黒田氏の方に上がるかなぁと思いました。
市川氏の言いたい事もわかる気もするけど、甘いというか、どうしても贖罪史観的なものを引きずって日韓のあれこれを考えちゃってるっぽいのが論の端々から感じられるんですよね(相手の嫌がる事を言わないであげるのが良い事だと思ってたり・・ね)。
それを黒田氏が担任教師のように暖かい気持ちで見守りながら諭し、かわしてってる感じ。
まぁ、その辺は年齢差というか、人生経験の差もあるかもしれない。
ただ、市川氏の方は優等生的ではあってもかなり率直にあれこれ語ってて、サヨクな朝日・・・のイメージはなかったですね。
いい子ぶって小狡い誤魔化し方などしないので、その点好印象です。
だから、対論相手が若宮氏だったなら、「あ〜あ、やっぱり朝日だわな」って印象しか持てず面白くないだろうな・・・と、想像できるんですよね。
若宮氏を筑○氏に変えてもそういう印象でしょうな。
この対論、最近の日韓関係(韓国大統領の竹島不法上陸や天皇陛下に対する侮辱発言)を見ての第2弾を企画してもらいたいな〜と思う。
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朝日vs.産経ソウル発―どうするどうなる朝鮮半島 (朝日新書 20) 新書 – 2006/12/1
韓国は今、北朝鮮の「太陽政策」や日韓関係をめぐり保守派と進歩派が分裂。さらに、拉致問題に代表される日朝対立は、日本人の対韓観も引き裂いている。その違いを代表するのが、韓国の政治や社会を一貫して批判してきた産経新聞と、民主化路線を支援してきた朝日新聞だ。その両ソウル特派員による対談が初めて実現!産経的、朝日的な見方になるのはなぜなのか。両者の「バカの壁」を取り払い、深まり行く朝鮮半島危機に立ち向かう日本人のための道しるべに。
- 本の長さ189ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2006/12/1
- ISBN-104022731206
- ISBN-13978-4022731203
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2006/12/1)
- 発売日 : 2006/12/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 189ページ
- ISBN-10 : 4022731206
- ISBN-13 : 978-4022731203
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,446,525位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 340位朝鮮半島のエリアスタディ
- - 1,658位朝日新書
- - 5,112位国際政治情勢
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年5月4日に日本でレビュー済み
★3.3/2022年51冊目/5月3冊目/『朝日vs.産経ソウル発―どうするどうなる朝鮮半島』(朝日新書/朝日新聞社)/黒田 勝弘,市川 速水/P.189/2006年/700円+税 #読了 #読了2022
朝日新書による朝日と産経のソウル支局長の対談。正統派な”喧嘩”が繰り広げられており面白い。お二人とも数十年韓国に住んだ個人で、会社の看板を背負っている身。ポジションもある意味では慎重だ。近年は目立った反日政策は見られなくなったが、外交カードに使うため(心理的・道徳的優位に立てる)、この先も靖国・島・教科書・慰安婦がゼロになることはない。また、半日デモの不都合な真実も面白かった。派手なデモはプロ集団の約10人で毎回実施され、終わればシャンシャンと解散される。メディアや警察も扱いに困っているとか。
朝日新書による朝日と産経のソウル支局長の対談。正統派な”喧嘩”が繰り広げられており面白い。お二人とも数十年韓国に住んだ個人で、会社の看板を背負っている身。ポジションもある意味では慎重だ。近年は目立った反日政策は見られなくなったが、外交カードに使うため(心理的・道徳的優位に立てる)、この先も靖国・島・教科書・慰安婦がゼロになることはない。また、半日デモの不都合な真実も面白かった。派手なデモはプロ集団の約10人で毎回実施され、終わればシャンシャンと解散される。メディアや警察も扱いに困っているとか。
2014年5月29日に日本でレビュー済み
驚いた。
対極する論調を持つ朝日と産経の記者の対談とあっては
相当な激論があり、また両者が決裂する場面も多々あるだろうと思ったが、
議論としてすごくまっとうな内容だった。
日本と韓国がなぜ対立しているのか。
この2人の議論の共通点に注目していくと、
韓国の長所と短所が見えてくるし、
日韓関係がなぜここまでこじれているのかがわかってくる。
刊行は2006年だが、今こそ読むべき内容で
これ以降、日韓関係は悪化をたどっているが、
再度、お2人の議論を読んでみたいと思った。
対極する論調を持つ朝日と産経の記者の対談とあっては
相当な激論があり、また両者が決裂する場面も多々あるだろうと思ったが、
議論としてすごくまっとうな内容だった。
日本と韓国がなぜ対立しているのか。
この2人の議論の共通点に注目していくと、
韓国の長所と短所が見えてくるし、
日韓関係がなぜここまでこじれているのかがわかってくる。
刊行は2006年だが、今こそ読むべき内容で
これ以降、日韓関係は悪化をたどっているが、
再度、お2人の議論を読んでみたいと思った。
2007年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
購入前に想像していたよりも両記者の話が噛み合っていて、少々拍子抜けである。例えば、韓国における戦争被害者や反日活動家が社会から浮いていると言うことは、朝日の記者も認めているのである。両者の認識の違いよりも、そのような共通する部分に注視して本書を読んだ方が有意義であろう。そうすることによって、韓国の実状が見えてくるのではないかと思う。「朝日vs.産経」の主張が違っていることよりも、両社間で認識の一致していることでさえ、日本での報道が歪んだ形になってしまうことの方が、私には大きな問題に思えてくる。
2014年9月11日に日本でレビュー済み
この本の中で朝日の市川さんが従軍慰安婦強制連行はなかったと認めちゃってるよ。
2006年12月23日に日本でレビュー済み
産経・黒田氏と朝日・市川氏の討論自体は黒田氏の押し出しで
勝っている。この意味で本書を評価できなくは無いが、問題は保
守の牙城たる産経記者が朝日の土俵に乗らされて、それに気が
つかないことにある。一例を示すと、黒田氏は同学年の金正日に
対してライバル心をもっていると発言する始末。あまりの不謹慎さ
に幻滅した。北朝鮮に対して猜疑心や警戒感を和らげたいという
思惑にまんまと嵌っている。議論が噛み合うこと自体にも不自然
さを感じた。肉を切らせて相手の骨を溶かす朝日の老獪さを垣間
見た。そもそも本書の出版元が朝日であることから終わっている。
勝っている。この意味で本書を評価できなくは無いが、問題は保
守の牙城たる産経記者が朝日の土俵に乗らされて、それに気が
つかないことにある。一例を示すと、黒田氏は同学年の金正日に
対してライバル心をもっていると発言する始末。あまりの不謹慎さ
に幻滅した。北朝鮮に対して猜疑心や警戒感を和らげたいという
思惑にまんまと嵌っている。議論が噛み合うこと自体にも不自然
さを感じた。肉を切らせて相手の骨を溶かす朝日の老獪さを垣間
見た。そもそも本書の出版元が朝日であることから終わっている。
2006年12月11日に日本でレビュー済み
立場を異にする二者の対談は、互いの根本的考えがはっきり判り良い。
まず朝日と産経の立場の違いだが、朝日新聞は平和主義、市民主義であり、これに対しサンケイ新聞は、非武装に徹する平和主義の危険性を指摘する安全保障重視で、朝日は国より市民が大事で、サンケイは国あっての市民だとの考えだと、黒田さん(産経)がまとめている。これが韓国に対し、朝日は贖罪史観を元とした見方として表れ、サンケイでは安全保障重視として表れているそうだ。市川さん(朝日)は、韓国とは日帝時代を経験する特殊な関係であり韓国への物言いは配慮が必要とし、黒田さんは経済力世界10位の韓国はもはや弱者ではなく、日本も素直に苦言を呈すべき時代になったとしている。
韓国はもはや以前のような弱者ではないし、また核武装している北朝鮮へも、もやは優しい眼差しは不可能だ。こと朝鮮半島に関しては、朝日的世界観は通じないと思う。本文も黒田さんの発言の方が押している感がある。
また朝日新聞に不満を感じている右派には、黒田さんの発言にスッとする思いを感じる部分もあるだろう。この企画自体は朝日側もので朝日の懐の深さが出ているが、今回は黒田さんがポイントをゲットした。個人的にはもっと論戦を読みたい。次回は黒田さんvs朝日新聞若宮論説主管によるリターンマッチはどうだろう。
まず朝日と産経の立場の違いだが、朝日新聞は平和主義、市民主義であり、これに対しサンケイ新聞は、非武装に徹する平和主義の危険性を指摘する安全保障重視で、朝日は国より市民が大事で、サンケイは国あっての市民だとの考えだと、黒田さん(産経)がまとめている。これが韓国に対し、朝日は贖罪史観を元とした見方として表れ、サンケイでは安全保障重視として表れているそうだ。市川さん(朝日)は、韓国とは日帝時代を経験する特殊な関係であり韓国への物言いは配慮が必要とし、黒田さんは経済力世界10位の韓国はもはや弱者ではなく、日本も素直に苦言を呈すべき時代になったとしている。
韓国はもはや以前のような弱者ではないし、また核武装している北朝鮮へも、もやは優しい眼差しは不可能だ。こと朝鮮半島に関しては、朝日的世界観は通じないと思う。本文も黒田さんの発言の方が押している感がある。
また朝日新聞に不満を感じている右派には、黒田さんの発言にスッとする思いを感じる部分もあるだろう。この企画自体は朝日側もので朝日の懐の深さが出ているが、今回は黒田さんがポイントをゲットした。個人的にはもっと論戦を読みたい。次回は黒田さんvs朝日新聞若宮論説主管によるリターンマッチはどうだろう。
2006年12月13日に日本でレビュー済み
日韓共に最も著名な在韓日本人記者・黒田氏に、前朝日新聞ソウル支局長・市川氏が
日韓・北朝鮮問題を巡って果敢に挑む対談。立場の異なる論客同士にありがちな腹の
探り合い・演出一切無しのガチンコ勝負ができたのは、互いに見知った仲のせいか。
黒田氏が寄稿する産経新聞の論調に喰ってかかる市川氏に、落ち着いて筋道を説く
黒田氏は終始一貫して格の違いを見せつける。横綱に三段目当たりの力士が挑むに
等しいのだから、張り手一発でふっ飛ばすこともできるのに、一つひとつを丁寧に
受けた上で返す姿勢に成熟した大記者の風格を感じる。黒田氏の貫禄勝ちの印象だ。
それにしても朝日記者のメンタリティが良く分かって面白い。慰安婦問題に関して、
「どの歴史観で裁くにしろ、被害者が存在しているということ。被害者に対しては、
日本は謝るべき余地があれば謝るべき」と、とんでもないことをのたまう市川氏に
呆れた黒田氏が「貧困をはじめ韓国人の不幸、不運はみんな日本の責任として謝れと
いうの?」と返したのには笑った。市川氏は事実をありのままに報道することより、
自社の記事で韓国人への差別意識を助長しないことの方が重要のようだ。だが昔の
ように朝日が世論を醸成していた時代ならいざ知らず、政治意識も多様化し、保守
言論も隆盛の昨今。ネットの普及でマスコミの情報独占も崩れてしまった状況で、
こんな特異な発想は朝日の傲慢を象徴しているように感じるのは私だけだろうか。
日韓・北朝鮮問題を巡って果敢に挑む対談。立場の異なる論客同士にありがちな腹の
探り合い・演出一切無しのガチンコ勝負ができたのは、互いに見知った仲のせいか。
黒田氏が寄稿する産経新聞の論調に喰ってかかる市川氏に、落ち着いて筋道を説く
黒田氏は終始一貫して格の違いを見せつける。横綱に三段目当たりの力士が挑むに
等しいのだから、張り手一発でふっ飛ばすこともできるのに、一つひとつを丁寧に
受けた上で返す姿勢に成熟した大記者の風格を感じる。黒田氏の貫禄勝ちの印象だ。
それにしても朝日記者のメンタリティが良く分かって面白い。慰安婦問題に関して、
「どの歴史観で裁くにしろ、被害者が存在しているということ。被害者に対しては、
日本は謝るべき余地があれば謝るべき」と、とんでもないことをのたまう市川氏に
呆れた黒田氏が「貧困をはじめ韓国人の不幸、不運はみんな日本の責任として謝れと
いうの?」と返したのには笑った。市川氏は事実をありのままに報道することより、
自社の記事で韓国人への差別意識を助長しないことの方が重要のようだ。だが昔の
ように朝日が世論を醸成していた時代ならいざ知らず、政治意識も多様化し、保守
言論も隆盛の昨今。ネットの普及でマスコミの情報独占も崩れてしまった状況で、
こんな特異な発想は朝日の傲慢を象徴しているように感じるのは私だけだろうか。