著者は、日産をV字回復に導いたカルロス・ゴーンさん。インタビュアーにゴーンさんが答える形で、職場における部下・上司・新人・女性社員の育て方から、営業や研究者のマネジメント、リーダーの育て方や、子育て、家族にまで話が及ぶ。
冒頭、リーダーに求められる最も重要な能力は「共感能力」(18ページ)だと指摘。「直接対面が苦手なためにメールを多用しているなら、マネジメントには向かないでしょう。マネジメントは人との対話ですから」(73ページ)ともいう。自分のこととして注意したい。
さらに、「一般に女性の方が共感能力は高いので、マネジメントに向いていると気づいてほしいですね」(104ページ)とも、ゴーンさんは女性に優しい。
中間管理職については、「単に上からのメッセージを下に伝えることではありません」「間に立つことでそのメッセージを豊かにする。それが、彼らが生み出す付加価値です」(76ページ)と指摘する。なるほど。
研究開発に対しては、「革新的で創造的なものづくりができる環境をつくるには、第一に目的を共有することが大事です。全員が理解できて、意欲を持てる目的がなければなりません」(78ページ)という。
また、家では仕事の話をしないというゴーンさんは、「家族が議論するなかで、子どもは理性を働かせ、自分の立場やスタンスもわかってくる。テーマは何でもいいんです。議論するというプロセスが大事で、これが将来、子どものためになるんです」(169ページ)という。
たいへん論理的な見解だが、パリ国立高等鉱業学校という工学系職業専門学校を卒業しているという経歴ならでは。現場に立脚した明快な哲学には、はっとさせられた。
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ゴーン道場 (朝日新書 143) 新書 – 2008/11/13
カルロス・ゴーン
(著)
愛妻家で、4人の子のよき父親でもある日産自動車のカルロス・ゴーン社長が、企業にも家庭にも通じる「人育ての奥義」を披露。共感する力が人を育て、自分も育ち、やる気がわいてくる! 成功も失敗も知る、ゴーン流人生哲学が満載。
- 本の長さ189ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2008/11/13
- ISBN-104022732431
- ISBN-13978-4022732439
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2008/11/13)
- 発売日 : 2008/11/13
- 言語 : 日本語
- 新書 : 189ページ
- ISBN-10 : 4022732431
- ISBN-13 : 978-4022732439
- Amazon 売れ筋ランキング: - 112,518位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 219位ビジネス人物伝 (本)
- - 236位朝日新書
- - 14,814位社会・政治 (本)
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2008年12月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どの職場・どの役職でも問題はあります。なかなか解決しないから
悩み続ける問題に対してカルロス=ゴーンが本書で応えます。
最近僕が考え込んでいた、仕事そのものについては、以下の言葉が
解くヒントを与えてくれました。
「大切なのは、自分の存在が他者に違いをもたらすということ」
だから、変化や違いを生み出せたら、自身のモチベーションになる、
と。確かに、そのとおりです。このモチベーションの基本条件は
「共感能力」であり、「すべてはそこから始まる」ともあります。
まずは自分から共感を意識してみたいと思っています。
他の悩みや問題についても、カルロス=ゴーンならではの言葉が
満ち溢れています。実績が広く知られている分、他の書籍より言葉
をすんなり受け入れられるのではないでしょうか。
悩み続ける問題に対してカルロス=ゴーンが本書で応えます。
最近僕が考え込んでいた、仕事そのものについては、以下の言葉が
解くヒントを与えてくれました。
「大切なのは、自分の存在が他者に違いをもたらすということ」
だから、変化や違いを生み出せたら、自身のモチベーションになる、
と。確かに、そのとおりです。このモチベーションの基本条件は
「共感能力」であり、「すべてはそこから始まる」ともあります。
まずは自分から共感を意識してみたいと思っています。
他の悩みや問題についても、カルロス=ゴーンならではの言葉が
満ち溢れています。実績が広く知られている分、他の書籍より言葉
をすんなり受け入れられるのではないでしょうか。
2011年6月6日に日本でレビュー済み
カルロス・ゴーンの言っていることは、人の長所を伸ばし組織と共に成長する、というごく常識的な内容だ。
しかし、それが日産をV字回復に導いただけに力を持っている。
しかし読めば読むほど(というか、後半になると)、インタビュアーの朝日新聞・後藤絵里の質問のヌルさにフラストレーションがたまる。この人は、ゴーンという人間の魅力の十分の一も引き出していない。
ゴーンは自分でたくさんの失敗をした、といっているのに、それは何だったのか・その結果組織にどんな損害を与えどれだけの人を傷つけたのか・それからどう回復したのか、何故聞かない?
あるいは、自分を信じろと言ってその信頼を裏切ったらどうするか、どうしたか、その答えを何故探そうとしないのだろう。
そういうやり取りに、インタビュアー自身の社会で生きる厳しさが感じられないのだ。
多忙なゴーン社長の時間を割くことの意味がわかっているのだろうか。いくら気さくだっていったって、日産の社員にとっては雲上人だぞ。。。
しかし、それが日産をV字回復に導いただけに力を持っている。
しかし読めば読むほど(というか、後半になると)、インタビュアーの朝日新聞・後藤絵里の質問のヌルさにフラストレーションがたまる。この人は、ゴーンという人間の魅力の十分の一も引き出していない。
ゴーンは自分でたくさんの失敗をした、といっているのに、それは何だったのか・その結果組織にどんな損害を与えどれだけの人を傷つけたのか・それからどう回復したのか、何故聞かない?
あるいは、自分を信じろと言ってその信頼を裏切ったらどうするか、どうしたか、その答えを何故探そうとしないのだろう。
そういうやり取りに、インタビュアー自身の社会で生きる厳しさが感じられないのだ。
多忙なゴーン社長の時間を割くことの意味がわかっているのだろうか。いくら気さくだっていったって、日産の社員にとっては雲上人だぞ。。。
2008年11月24日に日本でレビュー済み
まずプロローグで一発「『自分の存在が他者に変化をもたらす』ということがモチベーションの源になる。」にやられました。
ああ、つまらない、やる気でねーって思うとき、それは「これって私じゃなくってもいいんじゃん?誰だって同じじゃん?」って思うとき・・・・自分が価値のある存在だと思うこと、それが重要。
この本は「人を育てる」を軸に部下育て、新人育て、女性社員育て、ビジネスのプロ育て、国際人育て、リーダー育てから果ては子ども育て、家族育てまでに至るゴーンさんの独特の、そしてクリアカットな視点から語られています。
一番ぐっときたのはやはり「女性社員育て」の章。
「10年後、20年後に女性が成功するには何が必要か?」と問われて、
「女性はいろいろな「もやもや」を抱えてる。いつまで仕事を続けるのか、育児をしながらもプロフェッショナルでいられるか。まずこの「もやもや」を解決しないとならない。一つ一つの疑問を具体的に解決し、それぞれの局面で選択しなければならない。」
この「選択」が大事で、もやもやのままにしてはイカン、とゴーンさんはおっしゃっている。
たしかに。
女性のほうが結婚、出産、育児、介護などなど選択肢が多い分、その時その時で目標を明確にしていかないと時間とチャンスを無駄にしてしまう・・・なるほどなあ。
他にも「リーダーシップとは、他の人の備えもつ可能性を開放してあげる能力です。」など、日本中のお偉いさんに聞いてもらいたい珠玉の言葉が満載。
こんな上司に巡り合いたいなあ。
ああ、つまらない、やる気でねーって思うとき、それは「これって私じゃなくってもいいんじゃん?誰だって同じじゃん?」って思うとき・・・・自分が価値のある存在だと思うこと、それが重要。
この本は「人を育てる」を軸に部下育て、新人育て、女性社員育て、ビジネスのプロ育て、国際人育て、リーダー育てから果ては子ども育て、家族育てまでに至るゴーンさんの独特の、そしてクリアカットな視点から語られています。
一番ぐっときたのはやはり「女性社員育て」の章。
「10年後、20年後に女性が成功するには何が必要か?」と問われて、
「女性はいろいろな「もやもや」を抱えてる。いつまで仕事を続けるのか、育児をしながらもプロフェッショナルでいられるか。まずこの「もやもや」を解決しないとならない。一つ一つの疑問を具体的に解決し、それぞれの局面で選択しなければならない。」
この「選択」が大事で、もやもやのままにしてはイカン、とゴーンさんはおっしゃっている。
たしかに。
女性のほうが結婚、出産、育児、介護などなど選択肢が多い分、その時その時で目標を明確にしていかないと時間とチャンスを無駄にしてしまう・・・なるほどなあ。
他にも「リーダーシップとは、他の人の備えもつ可能性を開放してあげる能力です。」など、日本中のお偉いさんに聞いてもらいたい珠玉の言葉が満載。
こんな上司に巡り合いたいなあ。
2009年4月6日に日本でレビュー済み
確か書店で専門書を探している途中、ツマらなくなって、ふと書架を見たらヨコにあって手に取った本。ゴーンさんがキモノ姿で微笑んでいる、、そんな帯に惹かれて購入。
とても読み易い本です。特に今は職場で絶え絶えに近い"人育て"の部分に、解り易く・明確に方向性のある意見を述べていて、そんなところにも好感を持ちました。
いまだセクハラ、パワハラの横行する国内企業(海外部門との往き来が頻繁な場合は別として)、、せめて人事、いや、管理職一同で一読しておくのはどぅだろぅ?、と思ったほどです。
私自身にとっても、女性が成功するには何が必要?の問いへの彼の回答は、(自分が一度や二度は悩んでいたコトだけに) 自分の在り方を再確認するきっかけにもなりました。
そして読後、、。こういう本が出るなら、まだまだ日本も捨てたモンじゃないかも?、と温かいキモチになります。^^;
新入社員、新入社員を迎える・育成する立場のヒトにもお奨めです。
とても読み易い本です。特に今は職場で絶え絶えに近い"人育て"の部分に、解り易く・明確に方向性のある意見を述べていて、そんなところにも好感を持ちました。
いまだセクハラ、パワハラの横行する国内企業(海外部門との往き来が頻繁な場合は別として)、、せめて人事、いや、管理職一同で一読しておくのはどぅだろぅ?、と思ったほどです。
私自身にとっても、女性が成功するには何が必要?の問いへの彼の回答は、(自分が一度や二度は悩んでいたコトだけに) 自分の在り方を再確認するきっかけにもなりました。
そして読後、、。こういう本が出るなら、まだまだ日本も捨てたモンじゃないかも?、と温かいキモチになります。^^;
新入社員、新入社員を迎える・育成する立場のヒトにもお奨めです。
2009年8月28日に日本でレビュー済み
人育て、例えば部下、新人、リーダー、女性社員、子供をどう育てるかについて、カルロス・ゴーンがインタビュー形式で答える本。部下、新人、リーダーをいかに育てるかは、他書で類似のことを読んでいたこともあって確認程度だった。最も楽しめたのは、以外にも子供と家庭に関する章。他章にはあまり見られない本音があちこちに垣間みれて可笑しい。一問一答式なのでさらっと読める。
2008年12月23日に日本でレビュー済み
「私は、経験を共有することは非常に有意義だと考えています」ゴーンさんが
いままでに経験してきたことを元に、ゴーンさんに様々な質問をすることで、ゴ
ーンさんの考え方を引き出した本です。
ゴーンさん自身も「自分の決断を下す前に他者の経験を踏まえることは非常
に有益だったという実感があった」としています。
ゴーンさんが、家庭のこと、こどものこと、部下、新人、リーダーを育てること
についてどのように、何を考えているかを知ることは非常に有益だと思います。
通勤の電車の中で是非、読んでみてください。
いままでに経験してきたことを元に、ゴーンさんに様々な質問をすることで、ゴ
ーンさんの考え方を引き出した本です。
ゴーンさん自身も「自分の決断を下す前に他者の経験を踏まえることは非常
に有益だったという実感があった」としています。
ゴーンさんが、家庭のこと、こどものこと、部下、新人、リーダーを育てること
についてどのように、何を考えているかを知ることは非常に有益だと思います。
通勤の電車の中で是非、読んでみてください。
2009年1月11日に日本でレビュー済み
どんな職場・どんなビジネスパーソンでも、絶えずいろいろな問題に直面し、悩みます。そのような悩み続ける問題の相談に対してカルロス=ゴーンが本書で応えています。
ゴーンは、モチベーションの基本条件は「共感能力」であり、「すべてはそこから始まる」と言っています。本書を読むとコストカッターで冷たいイメージだったゴーンが、実はクリスチャンであり、人に対し常に優しいまなざしを持っていることに強い印象を受けます。そこから寄せられるアドバイスは人間に対する温かさに満ちたものとなっています。
その他、本書には、多くの相談について、ゴーンならではの言葉が本書には満ち溢れています。
ゴーンは、モチベーションの基本条件は「共感能力」であり、「すべてはそこから始まる」と言っています。本書を読むとコストカッターで冷たいイメージだったゴーンが、実はクリスチャンであり、人に対し常に優しいまなざしを持っていることに強い印象を受けます。そこから寄せられるアドバイスは人間に対する温かさに満ちたものとなっています。
その他、本書には、多くの相談について、ゴーンならではの言葉が本書には満ち溢れています。