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SF小説がリアルになる 量子の新時代 (朝日新書 187) 新書 – 2009/7/10

4.0 5つ星のうち4.0 10個の評価

量子暗号、量子コンピューター、量子テレポーテーション、多世界……。SF小説が現実になり、私たちの生活を一変させる可能性を秘めた「量子」。物理の深遠と最先端を、文学や映画のイメージを借りて軽やかに解説。高村薫さん推薦!

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2009/7/10)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/7/10
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 260ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4022732873
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022732873
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 10個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2009年8月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで 」(サイモン・シン)でも解説されていた「量子コンピュータ」「量子暗号」、そして「量子テレポーテーション」について、出来る限り数式を排し「多世界(並行世界)」のイメージで説明しようという試みの書です。公開講座がベースになっており三部構成になっています。
第一部では科学記者(尾関章 氏)の視点でSF映画・小説の話を盛り込みつつ量子の世界をイメージで迫ろうとしています。第二部では量子情報科学の研究者(井元信之 氏)と科学記者(尾関章 氏)との対話(インタビュー形式)で、量子力学〜量子情報科学への変遷および量子世界の3つの解釈(コペンハーゲン解釈、多世界解釈、ボーム解釈)について解説されています。特に多世界解釈の利点・弱点に関するコメントは面白く読めます。第三部では佐藤文隆氏が量子情報科学の科学史論的意味についてアインシュタイン論を軸に据えながら解説しています。(量子論の"h"(Planck定数)と"ψ"(波動関数)へのアインシュタインの"貢献"に関する佐藤節は読み応えあり。「アインシュタインは量子論では"単なる偏屈爺"」というイメージを打破ります)

数式が殆ど出てこないとは言え、なにせ常識を超えた世界の話なので、全くの初心者にはややレベルが高いかもしれません。量子論を学び始めた学生なら、こういう話(著者の経験談)を読んでおくと「量子論が難しいと感じられるのは ごく自然なことなのだ」という安堵感が得られるかもしれませんね。(^-^);; 通読すると、現代科学とは"目に見える複雑な事象"を"目には見えない簡単なモデル"で説明しようとする知的営みであることがよく伝わってきます。(どのモデルにせよ、"目に見えない"がゆえに、なんとも言えない"薄気味悪さ"が残るわけですが... そこを乗り越えるための"メタ理論"(理論を解釈するための理論)の議論は やはり大事ですね)
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年7月23日に日本でレビュー済み
本書が提示する「重なり」と「とびとび」。
量子を理解するうえでの大変有益なキーワードだと思う。

私がしかと観察するまで、ものごとは複数の状態が重なり合って未確定の状態なのだ、
という見方は、たしかに常識破りだけれど、
フィリップ・マグローの「事実などない、認識だけだ」という言葉を想起させるし、
万物は原子とか素粒子とか、要するにつぶつぶからできているというのに
物体がなめらかにつながっているように見えるのは、
私の感覚器官の分解能が追いついていないだけと思えば、
佐藤先生のいうように、そんなに不思議でもないのかもしれない。
ちょっと違うかもしれないけど、株価や外為相場だってとびとびに動くのだし。

殺伐たる社会、ややこしい人間関係に疲れたときには、
こういうアタマの体操ができる手軽な科学読み物は格好の清涼剤になる。
科学って、なかなか人を寄せ付けないけれど、
登りたいときにはいつでもそこにある山みたいなものだから。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年7月12日に日本でレビュー済み
量子暗号、量子コンピューター、量子テレポーテーション
未来を感じさせるそれらの言葉にひかれ購入しました。

私自身は高校時代に物理でつまづき、
理系をあきらめて、文系なったレベル。
量子についてはさっぱり分からない状態で読みました。

読んでみて思うことは、量子ってそんなものか。
量子力学を説明する核となる「重なり」と「とびとび」
なんとなくわかったけど、それってありえないよなぁ。という感覚です。
その程度で素人が量子を知る第一歩としては良いのかもしれませんが、
全体を通しては、やっぱり難しい箇所も多かったです。

予想外に興味深く読んだのは、アインシュタインが量子力学に反対していたこと。
そして、50歳前から25年間、物理学の主流からも外れ孤独になったことです。
シュレーディンガーの猫についても、物理的な意味だけでなく、
歴史的な背景がわかり良かったです。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年7月14日に日本でレビュー済み
「引いてしまう言葉」、量子の問題を科学者だけの専売にせず、文系の人たちの参加も促そうと元理系学生で自ら躓いた経験を持つ記者が、二人の科学者との公開講座の形で書き下ろした一冊。

 『量子とは量ることのできる物質』。命名の由来である。しかし、「波であってかつ粒子でもある」という難解な性質のため、理系大学生でも躓くらしい。

 そして量子の一つである電子を例にとると、物理学者は電子1個で3次元、2個では6次元、3個では9次元と言うように解釈するらしい。ある観測者が電子をとらえたとき、その観測者はその電子と同じ世界の住人で、他の場所に電子がある世界はその観測者と無縁の世界になるという。
 つまり量子の世界とはこの世界は一つしかなく、私たちの未来も一つしかないという常識を取り去れば見えてくる世界らしい。この辺りから、文系読者は、自分はもう量子の世界とは無縁と悲しい気持ちになる。
 
 あの相対性理論のアインシュタインは、実は光の粒子説でノーベル物理学賞を受賞している。まさに量子力学の建設者といってもいい存在だったが、その後次々と量子力学がミクロの世界を解明していくと、逆に量子力学に疑問を投げかけ続けた。揚句残りの生涯を孤独に過ごす羽目になったらしい。筆者の一人、佐藤氏は「トランジスタ、レーザーなどが基本で働いている現代ハイテク技術は量子力学なしにはありえないが、一方、相対性理論なしでも私たちの生活は現状とかわりなかった」と手厳しい。私たちにも「不思議さとは時空上の存在を離れて物理学を創造できないあなたの未練」だとばっさり。

 素人に、少しは学べと言いたいのであろうが、量子力学とは大家ファインマンをして「自分にもわからないが、上手に使いこなすことはできる」もののようだ。
 2008年、南部氏、小林氏、益川氏にノーベル物理学賞が授与され、巷にあふれた量子力学、対称性の書籍類。素人向けの丁寧な解説書も多いようだ。何冊も手にしたが、どれも根本的なところでつまづく。やはり時空を超えられない人間には、ただただその結果としての製品の恩恵を被るだけのようだ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年7月31日に日本でレビュー済み
 もともとが公開講座のまとめなので、その講座のばらばらさが書籍にも出てしまったと言えるのかもしれない。
 ジャーナリストの尾関さんが全体を見渡してわかりやすい叙述にするという意図で作られながら、その尾関さんの第1部だけが他と比べ妙にやさしく、非常に俗な比喩を使って説明されており、そのアンバランスがなんとも1冊の本としてはこなれていない。
 量子論の問題は、決して荒川静香の話を持ち出したからわかりやすくなるという類の問題ではない。非常に微妙で困難な本質追究をしないと表現にもたらせないものであり、そのような努力は、この本の中では佐藤さんの叙述の中に最も強く感じられる。
 もし人寄せパンダの役割として第1部があるのだとしたら、少し読者を馬鹿にしていないか。
 第1部の俗っぽい比喩でしかわからないような読者に、第2、第3部の内容がわかるはずはないからだ。
 言い換えれば、2〜3部のレベルの中身を期待して読む読者にとっては、第1部の内容はまったく不要といってよいだろう。まとめ方にいまひとつ工夫がほしかった。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年10月31日に日本でレビュー済み
「多世界」という概念は、パラレルワールドを題材とした小説や映画になじみがある文系の人にも想像しやすいものだと思う。
昔、キェシロフスキの「偶然」を見た後、映画館を出ながら「偶然は必然だ」とつぶやいたことを懐かしく思い出した。
起きた出来事はYesNoゲームみたいに私たちが選択しているのか、それともただくじを引くように「当たっ」たものなのか。等々、読んでいる間に想像が広がっていくのが楽しい。

ボーム解釈のボームの「この解釈は一つの仮説であって、私は正しいと言っているわけではない。科学というものは仮説をたてないと進歩しないだろう。」という言葉になるほどと思った。

科学者というのは想像力も非常に豊かなんだなあというのが物理に縁のなかった私には発見だった。