風俗業界で働く女性は最早大学生が当たり前になっているルポタージュ。
とにかく親世代の貧困で子供がまともに進学できずに学費が払えない。
状況を打開するために高額な奨学金を借りると社会に出ていきなり数百万円の借金を背負わされて人生が詰む。
そうなると学費を工面するためには普通のバイトなどでは到底無理で手っ取り早く稼ぐには風俗に入るしかない。
この本ではタイトルからだと女性しか出てこないかと思いきや、男子学生が男相手に身体を売る「男娼」についても実際に取材して掲載している点は注目点。
女の子ばかりが苦しいのではなく男子学生も苦しいのは変わらないのだ。
地方、特に沖縄は悲惨な状況で大多数が貧困世帯で琉球大学を出て公務員になれたら「エリート扱い」。
例によって低収入の家庭の子供が進学するに当たり奨学金を借りて卒業後に進む進路が低賃金の「介護業界」だったりする。もう「借金が返せないこと」は確定している。
そういうケースは親が連帯保証人になっていることが多いので家庭崩壊にも直結するだろう。
地方の貧困は仕事の賃金の安さがダイレクトに出るらしい。
せっかく就職して正社員になっても風俗で稼いでいた過去の栄光が忘れなくて金遣いが荒くなっていたりしたら転落コースへ一直線になる危険がある。ブラック企業で長時間労働・・・あるある。
また、性病に罹患するリスク・犯罪に巻き込まれるリスク、恋人に知られて仲がこじれるリスクもあり、やはりどう考えてもまともな家庭に育った人間が足を踏み入れていい世界ではない。
バブル崩壊後に年収はドンドン下がっているのに大学の学費は右肩上がりなのもおかしい。
1960年代に比して学費15倍なんて有り得んでしょう?
国が補助せずに負担を当事者にだけ丸投げしている。後の世代ほど苦労するような日本の未来は暗いとしか言いようが無い。
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新書537 女子大生風俗嬢 (朝日新書) 新書 – 2015/10/13
中村淳彦
(著)
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女子大生が風俗業界に大量流入している。そこから見えるいまの大学生の意識、広がる貧困──経済事情がままならないなか、「充実した学生生活を送りたい学生」ほど、体を売って学費を稼いでいる衝撃的な現状をリポート。著者の新境地。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2015/10/13
- 寸法17.2 x 10.7 x 1.15 cm
- ISBN-104022736372
- ISBN-13978-4022736376
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2015/10/13)
- 発売日 : 2015/10/13
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4022736372
- ISBN-13 : 978-4022736376
- 寸法 : 17.2 x 10.7 x 1.15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 271,078位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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ノンフィクションライター(Twitter・@atu_nakamura)
最新刊『東京貧困女子。』(東洋経済新報社)
大学時代から20年以上、AV女優や風俗、介護など、貧困という社会問題をフィールドワークに取材・執筆を続けているノンフィクションライター。自分の価値観を持ち込むことなく、彼女たちが直面している現実を可視化するために、親からの虐待、精神疾患、借金、自傷、人身売買など、さまざまな過酷な話に、ひたすら耳を傾けつづけている。著書は『AV女優消滅』(幻冬舎)、『崩壊する介護現場』(ベストセラーズ)、『日本の風俗嬢』(新潮社)、『女子大生風俗嬢』(朝日新聞出版)など多数。代表作に「名前のない女たち」シリーズ(宝島社)があり、劇場映画化される。本書の元となる東洋経済オンラインの連載「貧困に喘ぐ女性の現実」は2憶PVを超える人気を博している。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年6月7日に日本でレビュー済み
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風俗介護などの分野に強いジャーナリストが現代の大学生および一部熟女などの経済状況についてまとめたもの。終章にはこの世代間格差や学生貧困へ対応法と言うか解決法のようなものも載っている。
読んでみて日本の経済格差がひどいということを勉強できた。一読の価値がある。
取材対象は女子大生、風俗店経営者、男子学生、大学教員貧困問題研究者である。
貧乏な男子学生が、女子大生を風俗に沈めて搾取するという事象が特例ではなく発生しているという現実に大学がもはや危険地帯になっていることがわかる。
しかし受益者負担で学費が高騰するのはやむを得ないだろう。多くの若者が大学で本当に勉強するのなら受給型奨学金でサポートするべきだが、就職予備校としての大学生活を公費で支えるのは無理がある。
一方で4大を出ないとおいしい就職口がないから無理して4大に行くという今の風潮が間違っているのだ。日本は全てにおいておかしくなっている。
読んでみて日本の経済格差がひどいということを勉強できた。一読の価値がある。
取材対象は女子大生、風俗店経営者、男子学生、大学教員貧困問題研究者である。
貧乏な男子学生が、女子大生を風俗に沈めて搾取するという事象が特例ではなく発生しているという現実に大学がもはや危険地帯になっていることがわかる。
しかし受益者負担で学費が高騰するのはやむを得ないだろう。多くの若者が大学で本当に勉強するのなら受給型奨学金でサポートするべきだが、就職予備校としての大学生活を公費で支えるのは無理がある。
一方で4大を出ないとおいしい就職口がないから無理して4大に行くという今の風潮が間違っているのだ。日本は全てにおいておかしくなっている。
2015年11月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今の大学生の大半は、18歳という未熟な判断力しかない年齢で、400万円の学費と4年間の逸失所得を支払う巨大な投資をしなくてはならないが、収益はほとんどがマイナスで、借金だけ残って、人生を破壊するというのが結論。
ここに到達するまで、著者は、女子大生風俗嬢のケーススタディを集め、貧困の沖縄へ行き、ブラックバイト問題に詳しい大学教授にインタビューし、稼げなくなった年増風俗嬢やAV女優にまで取材する。
どうでもいい寄り道が多すぎる。
「貧困ビジネス化している今の大学は行かない方が無難」という結論をまず提示して、それを支持する情報を列挙すべきだと思う。
ここに到達するまで、著者は、女子大生風俗嬢のケーススタディを集め、貧困の沖縄へ行き、ブラックバイト問題に詳しい大学教授にインタビューし、稼げなくなった年増風俗嬢やAV女優にまで取材する。
どうでもいい寄り道が多すぎる。
「貧困ビジネス化している今の大学は行かない方が無難」という結論をまず提示して、それを支持する情報を列挙すべきだと思う。
2019年4月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本を代表する経営学者の一人である大前研一さんが、ブログで1月25日に奨学金制度について書かれていますが、以下一部分を抜粋致します。
「まず私が思うのは、奨学金の対象を大学と考えるのであれば義務教育ではないのですから、本来は国が支援する必要はない、ということです。必要な人は銀行から普通にお金を借りれば良いのです。そして、大学に通うことに価値があり、その価値が上がったことで給与も高くなり、その分で返済ができるという認識を持つことが大事だと思います。そうなれば、銀行側としても貸出先がなくて困っていますから、受け入れてくれるはずです。公的な奨学金だと思うから返済が甘くなるのであって、銀行であれば取り立ても行うでしょうから返済率も改善するでしょう。」
正論だと思います。一方で、本書では著者が以下の様に書かれています。
「筆者の個人的見解でいえば大企業の総合職に新卒入社したり、大卒枠の公務員になるなどの結果が出せれば、十分に投資する価値がある。逆にベンチャー企業や中小企業に就職する程度では、投資した金額は戻ってこない可能性が高い。資格でいえば医者や弁護士、司法書士あたりは別格として、大学進学が条件にある社会福祉士あたりを取得しても、極めて高い確率で大きなマイナスとなる可能性がある。したがって親の世帯収入が低く、投資の回収に不安のある若者たちは、勇気を持って『通学制の大学に進学をしない』という選択をすることだ。」(位置No.2227)
私は、これら二つの文章に触れて、奨学金制度について考えてしまいました。大前研一さんの文章は日本学生支援機構による奨学金の存在そのものの必要性を議論しているものと思われ、中村淳彦さんの文章は同機構の奨学金を借りて大学進学しようとする際に考えるべきことについて書かれたものであると思われます。その様な論点の違いが、これら二つの文章にはあるとは思います。しかし、大前さんの言葉を借りるならば「大学に通うことに価値があり、その価値が上がったことで給与も高くなり、その分で返済ができるという認識を持つ」ことが、大学進学のためにお金を借りる場合には必要であるとしている点は、これら二つの文章に共通している様に見えます。
そして、実際に奨学金を借りた後、結果的に、卒業・就職・返済が、どうにかなった人々は、「大学に通うことに価値があり、その価値が上がったことで給与も高くなり、その分で返済ができるという認識を持つ」ことの必要性を強く語ることになると思います。一方で、結果的にどうにもならなかった人々は、その認識を持てなかったお前が悪いと責められることになるのだと思います。
しかし、どうにかなった人々と、どうにもならなかった人々の違いは、個人の努力の範囲に収まるものなのでしょうか。もちろん、個人の努力はとても重要であるとは思います。しかし、個人の努力の範囲には収まり切らない部分がある様に、私には感じられます。なぜなら、それは、就職活動時の景気に大きく左右されてしまい、かつ、奨学金を借りる大学入学時に、高校の卒業生が就職活動時点の景気動向を予測することなどは困難である様に感じるからです。
本書によると、「全学生のうちの奨学金を受給する者の割合は大学昼間部で52.5%、大学院修士課程で60.5%、大学院博士課程で66.2%と過半数を大きく超えている」(位置No.1068)ということですね。こんな状況を見ると、今時の大学進学予定者は相当に困難な決断を普通に迫られている様に感じます。そして、本書には、何ともならなくなってしまう前に、風俗嬢になって短期間にお金を稼ぐことによって、何とかさせようとする女子大生がしばしば出てきます。とにかく「火事場の馬鹿力」(位置No.481)で何とかしようということだと思います。
私は、私の知人が、大学時代に、まさに「女子大生風俗嬢」であったということを知り、少なからず衝撃を受けたことがありました。そして、それが切っ掛けとなって本書を手に取ってみたのでした。その知人は、大学時代に奨学金を借りていなかった様でしたが、「奨学金を借りていたとしたら『女子大生風俗嬢』にならずにすんだ」とは全く考えておらず、むしろ、「奨学金を借りていたとしたら、もっと酷い状況になってたかもしれない」と考えている様でした。そのため、その知人は「奨学金を借りなくて良かったぁ」としみじみと言っていましたが、その言葉を聞いた時、私は何とも表現できない複雑な気持ちになりました。
本書を拝読してみて、個人的には、そもそも大学の学費が高すぎるのではないのかなぁとも感じましたが、大学生の経済事情や、いつの間にやら広く普及するに至っていた日本学生支援機構の奨学金制度のことを考えるのに、本書は役立つものと思いました。本書のご一読をお薦め致します。
なお、本書の記述で一部分だけ違和感を覚えた部分がありましたので、以下に記しておきます。
「団塊ジュニア世代は人口が多く、大学の入試倍率は凄まじかったが、全国的に世帯収入は高かった。高卒の就職も膨大にあり、進学という道を選択した大学生で貧窮する者は極めてレアだった。 一部上場企業も高卒を受け入れていて、進学しないで働くという選択も一般的だった。よほどの理由がない限り、働く意欲がある者で職にあぶれる人はいなかった。」(位置No.1816)
ここの部分ですが、ここで言及されている早乙女ありささん(1971年生まれ。短大卒業後就職)のケースは、いわゆる団塊ジュニアの中でも社会に出るのが比較的早かった一握りの人達にしか当てはまらないケースと言えるのではないかなと思いました。つまり、団塊ジュニアの中でも、バブルのバスに乗り遅れなかった一部の人達の話なのではないかと。団塊ジュニアは、一般的には、就職氷河期にまともに当たってしまったため、バブル入社世代とは全く異なる状況に直面してしまったものと私は思います。そして、ここの部分の記述は、一握りの団塊ジュニア世代だけでなく、団塊ジュニア世代一般がバブルに乗り遅れなかったかの様に、誤解を招いてしまう可能性がある様に見えました。そのため、私は若干の違和感を感じたのでした。
ただ、この点についての違和感が有りはしましたが、本書は題名から予想される内容より、重い内容を含んでいると思われ、あらためて、本書のご一読をお薦めする次第です。
「まず私が思うのは、奨学金の対象を大学と考えるのであれば義務教育ではないのですから、本来は国が支援する必要はない、ということです。必要な人は銀行から普通にお金を借りれば良いのです。そして、大学に通うことに価値があり、その価値が上がったことで給与も高くなり、その分で返済ができるという認識を持つことが大事だと思います。そうなれば、銀行側としても貸出先がなくて困っていますから、受け入れてくれるはずです。公的な奨学金だと思うから返済が甘くなるのであって、銀行であれば取り立ても行うでしょうから返済率も改善するでしょう。」
正論だと思います。一方で、本書では著者が以下の様に書かれています。
「筆者の個人的見解でいえば大企業の総合職に新卒入社したり、大卒枠の公務員になるなどの結果が出せれば、十分に投資する価値がある。逆にベンチャー企業や中小企業に就職する程度では、投資した金額は戻ってこない可能性が高い。資格でいえば医者や弁護士、司法書士あたりは別格として、大学進学が条件にある社会福祉士あたりを取得しても、極めて高い確率で大きなマイナスとなる可能性がある。したがって親の世帯収入が低く、投資の回収に不安のある若者たちは、勇気を持って『通学制の大学に進学をしない』という選択をすることだ。」(位置No.2227)
私は、これら二つの文章に触れて、奨学金制度について考えてしまいました。大前研一さんの文章は日本学生支援機構による奨学金の存在そのものの必要性を議論しているものと思われ、中村淳彦さんの文章は同機構の奨学金を借りて大学進学しようとする際に考えるべきことについて書かれたものであると思われます。その様な論点の違いが、これら二つの文章にはあるとは思います。しかし、大前さんの言葉を借りるならば「大学に通うことに価値があり、その価値が上がったことで給与も高くなり、その分で返済ができるという認識を持つ」ことが、大学進学のためにお金を借りる場合には必要であるとしている点は、これら二つの文章に共通している様に見えます。
そして、実際に奨学金を借りた後、結果的に、卒業・就職・返済が、どうにかなった人々は、「大学に通うことに価値があり、その価値が上がったことで給与も高くなり、その分で返済ができるという認識を持つ」ことの必要性を強く語ることになると思います。一方で、結果的にどうにもならなかった人々は、その認識を持てなかったお前が悪いと責められることになるのだと思います。
しかし、どうにかなった人々と、どうにもならなかった人々の違いは、個人の努力の範囲に収まるものなのでしょうか。もちろん、個人の努力はとても重要であるとは思います。しかし、個人の努力の範囲には収まり切らない部分がある様に、私には感じられます。なぜなら、それは、就職活動時の景気に大きく左右されてしまい、かつ、奨学金を借りる大学入学時に、高校の卒業生が就職活動時点の景気動向を予測することなどは困難である様に感じるからです。
本書によると、「全学生のうちの奨学金を受給する者の割合は大学昼間部で52.5%、大学院修士課程で60.5%、大学院博士課程で66.2%と過半数を大きく超えている」(位置No.1068)ということですね。こんな状況を見ると、今時の大学進学予定者は相当に困難な決断を普通に迫られている様に感じます。そして、本書には、何ともならなくなってしまう前に、風俗嬢になって短期間にお金を稼ぐことによって、何とかさせようとする女子大生がしばしば出てきます。とにかく「火事場の馬鹿力」(位置No.481)で何とかしようということだと思います。
私は、私の知人が、大学時代に、まさに「女子大生風俗嬢」であったということを知り、少なからず衝撃を受けたことがありました。そして、それが切っ掛けとなって本書を手に取ってみたのでした。その知人は、大学時代に奨学金を借りていなかった様でしたが、「奨学金を借りていたとしたら『女子大生風俗嬢』にならずにすんだ」とは全く考えておらず、むしろ、「奨学金を借りていたとしたら、もっと酷い状況になってたかもしれない」と考えている様でした。そのため、その知人は「奨学金を借りなくて良かったぁ」としみじみと言っていましたが、その言葉を聞いた時、私は何とも表現できない複雑な気持ちになりました。
本書を拝読してみて、個人的には、そもそも大学の学費が高すぎるのではないのかなぁとも感じましたが、大学生の経済事情や、いつの間にやら広く普及するに至っていた日本学生支援機構の奨学金制度のことを考えるのに、本書は役立つものと思いました。本書のご一読をお薦め致します。
なお、本書の記述で一部分だけ違和感を覚えた部分がありましたので、以下に記しておきます。
「団塊ジュニア世代は人口が多く、大学の入試倍率は凄まじかったが、全国的に世帯収入は高かった。高卒の就職も膨大にあり、進学という道を選択した大学生で貧窮する者は極めてレアだった。 一部上場企業も高卒を受け入れていて、進学しないで働くという選択も一般的だった。よほどの理由がない限り、働く意欲がある者で職にあぶれる人はいなかった。」(位置No.1816)
ここの部分ですが、ここで言及されている早乙女ありささん(1971年生まれ。短大卒業後就職)のケースは、いわゆる団塊ジュニアの中でも社会に出るのが比較的早かった一握りの人達にしか当てはまらないケースと言えるのではないかなと思いました。つまり、団塊ジュニアの中でも、バブルのバスに乗り遅れなかった一部の人達の話なのではないかと。団塊ジュニアは、一般的には、就職氷河期にまともに当たってしまったため、バブル入社世代とは全く異なる状況に直面してしまったものと私は思います。そして、ここの部分の記述は、一握りの団塊ジュニア世代だけでなく、団塊ジュニア世代一般がバブルに乗り遅れなかったかの様に、誤解を招いてしまう可能性がある様に見えました。そのため、私は若干の違和感を感じたのでした。
ただ、この点についての違和感が有りはしましたが、本書は題名から予想される内容より、重い内容を含んでいると思われ、あらためて、本書のご一読をお薦めする次第です。
2019年12月7日に日本でレビュー済み
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「はじめに」のところに「東京私大教連の調査では、親元を離れて通う首都圏の私立大学生の1日あたりの生活費はじつに897円だ」という記述がありますが、この「生活費」というのが何を含んでいるのか書かれてなくて、さっぱりわかりません。
1日あたり897円なら1カ月当たり2万7千円ぐらいで、食費というのならわかりますが、生活費というのだから、食費以外にも何か含まれているのでしょう。首都圏だから住居費はそれよりはるかに高いし、光熱水費や通信費(スマホ代)なども含んでいるとしたら、そんな金額はありえないでしょう。
データの扱い方があまりにいい加減としかいいようがなく、こんな著者にジャーナリストとしての資格はありません。読む価値なし。
1日あたり897円なら1カ月当たり2万7千円ぐらいで、食費というのならわかりますが、生活費というのだから、食費以外にも何か含まれているのでしょう。首都圏だから住居費はそれよりはるかに高いし、光熱水費や通信費(スマホ代)なども含んでいるとしたら、そんな金額はありえないでしょう。
データの扱い方があまりにいい加減としかいいようがなく、こんな著者にジャーナリストとしての資格はありません。読む価値なし。
2020年5月20日に日本でレビュー済み
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読んだとき、衝撃が走った。
未来を担う人たちが苦しみ、希望が持てない社会にしていいのか。
未来を担う人たちが苦しみ、希望が持てない社会にしていいのか。
2016年10月21日に日本でレビュー済み
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日本が抱える問題、貧富の差
この本を読んでると特に問題なのは家庭の事情と大学の奨学金による事実上の借金について
こんなにも、大学全入学時代が貧しさを生み出す要因となっていたとは
そして、社会が救ってくれない中で風俗がセーフティーネットになっているとは
風俗は否定的なものでない、むしろ男女問わず助け舟となっていることがわかる(もちろん風俗を勧めることが記述されてるわけではない)
奨学金の借金や家庭の経済的な貧しさが全てではないが、今の日本の風俗やアダルト業界の大半はそこなんじゃないかと改めて思わされる本でした
余裕があるなら、このような世界もあるということをこの本を読んで知るべきだと思わされました
この本を読んでると特に問題なのは家庭の事情と大学の奨学金による事実上の借金について
こんなにも、大学全入学時代が貧しさを生み出す要因となっていたとは
そして、社会が救ってくれない中で風俗がセーフティーネットになっているとは
風俗は否定的なものでない、むしろ男女問わず助け舟となっていることがわかる(もちろん風俗を勧めることが記述されてるわけではない)
奨学金の借金や家庭の経済的な貧しさが全てではないが、今の日本の風俗やアダルト業界の大半はそこなんじゃないかと改めて思わされる本でした
余裕があるなら、このような世界もあるということをこの本を読んで知るべきだと思わされました
2015年10月20日に日本でレビュー済み
最近著者は、この手の風俗本を多数出版しているが、初期の頃の方が内容が充実していた。日本の風俗嬢辺りがピークだったのではないか?
最近はタイトルは異なるが、どれも内容が似たり寄ったりな気がする。
最近はタイトルは異なるが、どれも内容が似たり寄ったりな気がする。