ファンタジーといっても過言ではないような世界。
けれどその設定こそが、現実の世界では味わえないロマンを感じさせてくれる。
小川作品の根底に流れる、「心正しき世界」が存分に生かされた良作だ。
子供向けと切り捨てるには、あまりに惜しい。
(でなければ何故、一度文庫化されたものをわざわざノベルスにして出し直すのか?)
余談だが、読みやすい文章を書くのは文章が上手な作家にしかできないことをつけ加えておく。
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疾走!千マイル急行 (ソノラマノベルス) 新書 – 2007/11/7
強力無比の蒸気機関車に引かれ、東から西へ大陸を横断する豪華寝台列車、その名も「千マイル急行」。そこに禍々しい謎の車両が連結されたとき、旅の様相は一転した。だが、希望を捨てぬ乗客たちは、鉄路ならではの障害を越え前進する。その終着駅はどこに……。緻密な取材・調査による舞台設定と不屈の登場人物で定評の作者がおくる冒険ファンタジー。
- 本の長さ513ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞社
- 発売日2007/11/7
- ISBN-104022738200
- ISBN-13978-4022738202
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞社 (2007/11/7)
- 発売日 : 2007/11/7
- 言語 : 日本語
- 新書 : 513ページ
- ISBN-10 : 4022738200
- ISBN-13 : 978-4022738202
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,942,150位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 78位ソノラマノベルス (本)
- - 66,248位ライトノベル (本)
- - 107,813位新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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1975年岐阜県生まれ。1996年、『まずは一報ポプラパレスより』で長篇デビュー(河出智紀名義)。
2003年発表の月面開発SF『第六大陸』が第35回星雲賞日本長編部門を受賞して以降、骨太な本格SFの書き手として活躍を続けている。また、2005年の短篇集『老ヴォールの惑星』で「ベストSF2005」国内篇第1位を獲得、収録作の「漂った男」で第37回星雲賞日本短編部門を受賞した。
他の作品に『復活の地』『天涯の砦』『時砂の王』『フリーランチの時代』(以上、ハヤカワ文庫JA)、『導きの星』など。
ホームページは、小川遊水池 http://homepage1.nifty.com/issui
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年1月26日に日本でレビュー済み
いかにもラノベっぽいので警戒していたが、どううてどうして良質なジュヴナイルだった。
舞台は架空の惑星上に構築された大陸鉄道網……なんだけど、これは単に物語をうまく進めるための適切な配置をした鉄道網が欲しかっただけで、その上で暮らす人々や文明、文化はほぼ地球の19世紀のまま。雰囲気を出すためか、度量衡までヤード・ポンド法を使うわ、登場する国々が実際の地球上のどの国をモデルにしているのかもだいたい見当が付くようになっている。なんというご都合主義!
でもまぁ、ジュヴナイルはこれくらいご都合主義なストーリーでいいのだ。登場する少年少女たちが、大人の社会に翻弄されながらも成長していくという王道はきちんと守られているわけだし。
それよりも、そういう「成長物語」に必要以上に紙数を投入しないのが、この作品の良い点だ。内面の話は最小限にとどめて、むしろ物語をがしがし駆動する方を重視している。スピード感が実にいい。シーンが一度たりともレールの上から外れないのもあっぱれだ。まさに暴走特急。
鉄分の濃い人には特に楽しめると思うが、そうでない人にも十分に楽しめるのが、小川作品のいいところ。
舞台は架空の惑星上に構築された大陸鉄道網……なんだけど、これは単に物語をうまく進めるための適切な配置をした鉄道網が欲しかっただけで、その上で暮らす人々や文明、文化はほぼ地球の19世紀のまま。雰囲気を出すためか、度量衡までヤード・ポンド法を使うわ、登場する国々が実際の地球上のどの国をモデルにしているのかもだいたい見当が付くようになっている。なんというご都合主義!
でもまぁ、ジュヴナイルはこれくらいご都合主義なストーリーでいいのだ。登場する少年少女たちが、大人の社会に翻弄されながらも成長していくという王道はきちんと守られているわけだし。
それよりも、そういう「成長物語」に必要以上に紙数を投入しないのが、この作品の良い点だ。内面の話は最小限にとどめて、むしろ物語をがしがし駆動する方を重視している。スピード感が実にいい。シーンが一度たりともレールの上から外れないのもあっぱれだ。まさに暴走特急。
鉄分の濃い人には特に楽しめると思うが、そうでない人にも十分に楽しめるのが、小川作品のいいところ。