ユタ州立大学の考古学者ジョセフ・テインターの研究によれば、複雑性に富んだ社会構造を自発的に一気に簡素化した社会は、歴史上、ビゼンティン帝国しかない。この帝国は、領土のほとんどをアラブ人に奪われた後、社会を簡素化した。国内の都市は消滅し、経済は大幅に簡素化されて、常設軍は地方の民兵組織に代わられたのである。
数年前、インテル社が行った大規模な調査。あらゆる年齢、職業の2000人の男女に、2週間セックスなしで過ごすのと、2週間インターネットなしで過ごすのは、どちらがよいかと質問した。その結果、回答した女性の46％、男性の30％が、セックスなしの方を選んだ。さらに比較対象を広げて、インターネット使用をケーブルテレビ、外食、フィットネスクラブの会費、衣服の購入費と比較しても、インターネット使用は、最も優先度の高い費目と回答した。
進化生物学者のスティーブン・ジェイ・グールドとナイルズ・エルドリッジが提唱する「断続平衝説」。進化のプロセスはゆっくりと斬進的に起こるのではなく、突発的に起こるというもの。ほとんど何も起こらなかった期間が長く（数十万年〜数百万年）、それから突然にカンブリア紀のような大爆発のような時期が訪れる。実際、5億4200万前からのカンブリア紀には、たった数千万年という短い間に、現在知られている主な動物が登場した。その後、進化のプロセスは再び長い冬眠状態になった。
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