高齢者向けの社会起業について考えていたら、
幼い頃に読んだこの絵本のことをふと思い出し、
どうしてももう一度読みたくなって、インターネットで取り寄せました。
もう一度読んでよかった。
いろいろな意味でとても深みがあり、
考えさせる絵本です。
パキスタンの「姥捨山ものがたり」ですが、
作者があとがきでも指摘するとおり、
日本の姥捨山とは話の筋が
本質的に異なっています。
日本の姥捨山は、
「知恵深い老人を捨てることは間違いだった」
という結末。
それに対し、パキスタンの姥捨山は、
「おばあさん」を捨てようとしていた「お父さん」が
息子の必至の訴えで
「同じように自分もいつか捨てられてしまうんだ」
という気づきに至り、そこに同情が生まれます。
表面的な結末が同じでも、
その意味するところが全く異なっている。
そして長い時間が経てば、
生み出す実は全く違う味がするんだろうなと思います。
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