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天と地の守り人〈第3部〉 (偕成社ワンダーランド) 単行本 – 2007/2/17
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- 本の長さ364ページ
- 言語日本語
- 出版社偕成社
- 発売日2007/2/17
- ISBN-104035403407
- ISBN-13978-4035403401
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出版社より
登録情報
- 出版社 : 偕成社 (2007/2/17)
- 発売日 : 2007/2/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 364ページ
- ISBN-10 : 4035403407
- ISBN-13 : 978-4035403401
- Amazon 売れ筋ランキング: - 625,447位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,002位こどものSF・ファンタジー
- - 164,701位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
上橋菜穂子
1962年、東京都生まれ。作家。
川村学園女子大学教授。専攻は文化人類学で、オーストラリアの先住民アボリジニを研究。
著書に、『精霊の木』、『月の森に、カミよ眠れ』(日本児童文学者協会新人賞)、『精霊の守り人』(野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞、全米図書館協会バチェルダー賞)、『闇の守り人』(日本児童文学者協会賞、バチェルダー賞オナー)、『夢の守り人』(『精霊の守り人』『闇の守り人』と3作合わせて路傍の石文学賞)、『虚空の旅人』(『精霊の守り人』『闇の守り人』『夢の守り人』『虚空の旅人』と4作合わせて巌谷小波文芸賞)、『神の守り人』(小学館児童出版文化賞、児童福祉文化賞、JBBYオナーリスト)、『蒼路の旅人』、『天と地の守り人』、『狐笛のかなた』(野間児童文芸賞)、『獣の奏者』などがある。
『精霊の守り人』『獣の奏者』はアニメ化され、テレビ放送された。また、世界中で翻訳出版が進んでおり、『精霊の守り人』は、2008年にアメリカで出版された翻訳児童文学の中で最も優れた作品に与えられるバチェルダー賞を受賞。『獣の奏者』も、フランス、ドイツ、スウェーデン、韓国、タイ、台湾など多くの国々で読まれている。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
ウクライナ侵攻・ガザ侵攻に重ねて考えてしまいました。世界が早く平和になりますように。
バルサは戦いにかり出されたタンダを探しにいく。
ナユグが春になった影響が、新ヨゴ皇国にせまる。
チャグムがロタとカンバルの援軍を率いて、
新ヨゴ皇国に帰還する。
散りばめられた個々の物語が
クライマックスを迎えようとしている。
帰還したチャグムと帝が対峙したシーンは圧巻だ。
緊迫したやりとりの後、即決した帝には心を打たれた。
現在がどのような状況であり、
どのような判断が帝自身・国・国民にとって最善か
瞬時に把握することができていた。
決断すべき時を間違えず、迷わなかった。
上に立つ者の覚悟や決断を下すための準備が常になされていることが
うかがい知れた。
”父は清浄なる天の子として、その生をまっとうするだろう。
自分は地を行く。血にまみれ、死臭をまとい、迷いながら、
見つけた道を、歩んでいく。”(p.244)
この部分に、天と地と守り人のエッセンスがつまっていると思う。
チャグムと帝とのやりとりの後は、怒涛の展開が繰り広げられる。
最後には、ヒュウゴの企みが明らかになる。
見事なラストスパートが本書には描かれている。
著者はあとがきで、こう書いている。
”それぞれが、それぞれの価値観をもって動いている。
つまり、<敵>もそれなりの理由をもって生きている
ということを書きたかった、というだけではありません。
私たちが、この世がなぜこう在り、自分はなぜこう生きるのかを
問いながら、それぞれの考え方や思いに従って、うごめき、
生きていく姿、そして、集団になったとき、思いがけぬ
方向性が生まれ、その流れに押し流されていかざるを得ない姿、
そういうものを書きたいのです”(p.398)
思い返せば、チャグムもバルサもシュガもタンダも
押し流されながらも必死に生きている姿が描かれている。
私を含めた多くの読者もチャグム達と同じであり、
そこが描かれているからこそ、
筆者が編み出した異世界の物語に対して、
私たちの世界と底ではつながった世界として感じ取り、
強く惹き付けられるのであろう。
チャグムの父である帝とチャグムの血で血を洗う様な激突は見たくないと思っていたので、
この結末の上手さに感心と安堵。父は父で、自分の帝像を貫き、チャグムはチャグムとして
の民に寄り添う帝像を追う事が出来る、この展開はさすがです。
また、タルシュ帝国との最終決戦も心配でしたが、ラウル王子の急激な方針転換で
悲惨な血が流れず、和解の結末に安堵。これも、ひとえにチャグム派?のヒュウゴの
陰なる力が大きい。そして、何よりも嬉しいのが、長い闘いの旅から戻り、心癒せる
タンダの元に帰ったバルサ、あ~良かったね~~!
すべてのパズルの駒が、定位置にきちんと収まった感じで最高です。
このシリーズに出会えて良かったというのが実感です。
読後感としては、半端無い喪失感です。
続きが気になって一気に読み進めましたが、読み終わった今は、終わってしまった事の寂しさが目立ちます。
フィクションとは知りつつも、リアルな登場人物の心の動きや、それぞれの人の立場、臨場感溢れる作品の持つ力の大きさが、本当に存在する人の物語のようで、終わりがあるのが信じられない感じです。
物語としては、素晴らしく、最後も落ち着くべきところに落ち着いたと思いますし、最高の最後です。
いつか、番外編でまた彼らに出会える日を待ちたいと思います。
主人公は、バルサという用心棒を生業とし、血塗られた人生を歩んできた女性である。全10巻のそれぞれに見せ場があるが、一番の好きな箇所は最終巻の「天と地の守り人」である。
戦場に赴き行方不明になった幼馴染を探しに行くバルサ。
瀕死の状態で発見される幼馴染。
彼の片腕はすでに腐っている状況だった。
皆が怖気づく中、バルサは腕を切り落とすことを決める。
「・・・あんたの腕を、切り落とす。」タンダの目から、涙があふれた。ふるえながら、かろうじて動く右手で、タンダはバルサの背に触れた。
まるで、なぐさめるように自分の背をさすっているその手を感じたとたん、バルサの目からも涙がこぼれおきた。歯をくいしばって、バルサは泣いた。
(中略)
(タンダの)腕をすっぱりと切りおとすや、バルサはためらうことなく、その切り口に自分の口をあて、歯で太い血管をかんでおさえると、手早く糸でかたくしばった。
そして、切り口全体に、焼いた短剣の刃をつけて止血し、刻んだ薬草をつけた布でぐるぐる巻いた。
それだけの治療をほどこすあいだ、バルサは眉ひとつうごかさなかった。
全10巻中戦いのシーンが続く。誰かを守るためには誰かを殺さなければならない。どんどん人が死んでいく。このまま、バルサは人を殺めながら生きていくのか、結末はどうなるのだろう。用心棒の彼女には救いようのない結末しかないのか。
タイトルの守り人はバルサのことを意味している、と私は思う。第1巻「精霊の守り人」から始まった物語。バルサの成長の物語というより、バルサに守られた人たちが成長していく物語である。どういう結末を迎えるのかハラハラしたけれど、最後にバルサがタンダを救ったとき、私は完全燃焼できた。タンダという力ではなく優しさでバルサを救ってきた男を守った時、バルサの生き方が報われた気がしたのだ。
そういえば同じように壮絶な物語の主人公であるナウシカは最後は皆の前から姿を消した。結婚もしなかったことも示唆された。読み終わった後、どことなく納得できなかったことを覚えている。「世界の秘密」を知ったことでこんなにも達観できるのだろうか。
ナウシカが辿らなかった道をバルサは選んだ。壮大な物語はバルサがタンダの待つ家に帰るところで終わる。血塗られた人生の果てが慈愛に満ちた温かな人間関係であることに胸がつまる思いがする。
ストーリーだけでなくキャラクターが最高。
やっぱりバルサが一番です。