特殊能力を持つ魔女たちの殲滅戦のせいで色彩の消え去った世界で戦う少年のお話、ここに開幕。
じつはいい者だった2代目魔女の少女と出会い、考え方に共感するうち成り行きから一心同体の関係となって、敵対する魔女と戦いながら徐々に惹かれ合っていく……。要するに王道ファンタジーバトルラノベですね。
特に巻頭の挿絵は、色彩の消えたモノクロームの世界でヒロインの赤色だけが際だっています。インパクトがあり、かつ、作品の世界観を良く表したものになっていて、読み始める前から興味が高まっていくのを感じずにはいられません。
この作者、前作はライトな異能力ラブコメでした。受賞歴もあり、少なくとも1巻は軽妙な文章で楽しく読めたのを覚えています。
完結後ひさびさに送り出した今作、さて、一体どんな楽しい作品に仕上がっているのでしょうか?
なのですが……
読み始めるとこれが、文章が極めて読みづらい。せっかく楽しみに読み始めたのに、開始数10ページで早くも挫折しそうです。
読み進んでも、例えば会話文だけで2ページくらい埋まっていたりとか、到底正気の文章とは思えません。
もちろん実績のあるこの作者が、文章が下手な訳はありません。明らかに狙って書いています。
がんばって読み進むうちに、ヒロインが現れ、バトルが始まり。気づくとどんどん世界観に引き込まれていきます。
失われた世界で色彩を取り戻さんとする主人公達、元の色彩を手がかりに特殊能力を発動して華麗にバトルするヒロイン達。
最初のころ気になっていた不自然な文章や突飛な世界観もさほど気にならなくなっていき、気がつくと夢中で読み進めていました。
途中からは典型的な王道ストーリーになるあたりも、安心の展開というか、読み進めやすさに一役買っているようです。
1巻を一気に読み終わり、ちょっと気取った感じのかっこよさと、色彩をキーにした異能力という独特の世界観の余韻が残ります。
かなり不思議な文章が、いい具合に印象を高めているようです。
とはいえ、王道テンプレ展開であることも、やたら読みづらい文章であることも否定のできない事実。
他の人にもお勧めしたいかと言われると、ちょっと、考えこんでしまいます。
新品:
¥638¥638 税込
ポイント: 13pt
(2%)
お届け日 (配送料: ¥250
):
4月2日 - 3日
発送元: 未来野書房 販売者: 未来野書房
新品:
¥638¥638 税込
ポイント: 13pt
(2%)
お届け日 (配送料: ¥250
):
4月2日 - 3日
発送元: 未来野書房
販売者: 未来野書房
中古品: ¥1
中古品:
¥1

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
七人の魔女と灰被りの空の御剣者(レガトゥス) (MF文庫J) 文庫 – 2015/8/25
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥638","priceAmount":638.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"638","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"U6LmPomCcHCmRPD3bspe6DAjNjHKXgimf8TC9MqAI8Hq5LEt3SkKL1HUuQ7Qr6WrBxAc99t2bRJMDu4pFKtkreD%2FSg9QCbiLAUeQUYGVJTc5tIEyng3jIV437bfqG%2B0dYykBNidxn7lWriIBrTiZYLp%2Fs%2BAwlrsMWU68muKxOvLW49OzJLiBdtqhBYWbno6C","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1","priceAmount":1.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"U6LmPomCcHCmRPD3bspe6DAjNjHKXgimVYyvFeWvaKPoRrSpBh%2F%2FYdQB7ysWGb5M%2BKRPSjMM3TrtJbezd%2Bf3l4mEpTMuIOlufNM35u%2FjI2Ty2cAJ0JtoXmOtiA6TmUOFoN32nsJ4GygeHgBH6QqYZmzUPSIuSVENV7cqngOwdPeL77Yb9NWmwg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
「たった今、世界から“色"が消失しました。」色を司る魔女たちによる魔女戦争によって世界は灰色一色となった。同時に、魔女たちは消滅――。そして時は過ぎ、大陸都市ラジアータでは魔女戦争で生まれた無色透明の亡霊・モルスから街を守る組織・討伐局が稼働していた。局員ながらはぐれ者で問題児のアイズは、ある日都市近郊に現れた色霊討伐現場に向かう森の中で、世界から消えたはずの魔女の一人、赤色の魔女と遭遇する。しかしグレンカと名乗る彼女は、アイズに思い掛けない取引きを持ちかけてきて――!? 「命」か、「色」か。世界に“色"を取り戻すために戦うバトルアクション! アイズの命を懸けた戦いがはじまる!!
- 本の長さ261ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA/メディアファクトリー
- 発売日2015/8/25
- 寸法15.2 x 10.9 x 2 cm
- ISBN-104040677536
- ISBN-13978-4040677538
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年8月31日に日本でレビュー済み
2015年9月1日に日本でレビュー済み
世界観をわかりやすく現した,赤と灰色のカバー絵がグッと目を引くシリーズの開始作.
『色が失われた世界』を謳いながらも,始まってすぐに色を司る魔女と『色』が登場,
そのまま魔法バトルがあったかと思えば,息つく間もなく世界や魔法の説明に移るなど,
冒頭からいささか詰め込みすぎというのか,かなりのハイペースで物語は回っていきます.
ただ,そこでページを食い過ぎたようで,終盤,特に最後の戦いはあっさりしており,
もっと『色』の奪い合いや,多くの制限の隙間を縫った駆け引きが見たかったところで,
260ページほどの本作のボリュームは,そう考えるとやや足りなかったのかもしれません.
とはいえ,説明を入れつつ見せ場も用意し,この巻なりにまとめた点は評価をしたく,
『色』という言葉に引っ掛けたいくつもの魔法も,イメージがしやすく悪くありません.
最後など気になる要素もあり,次はもう少し落ち着いて読ませてくれるといいのですが….
『色が失われた世界』を謳いながらも,始まってすぐに色を司る魔女と『色』が登場,
そのまま魔法バトルがあったかと思えば,息つく間もなく世界や魔法の説明に移るなど,
冒頭からいささか詰め込みすぎというのか,かなりのハイペースで物語は回っていきます.
ただ,そこでページを食い過ぎたようで,終盤,特に最後の戦いはあっさりしており,
もっと『色』の奪い合いや,多くの制限の隙間を縫った駆け引きが見たかったところで,
260ページほどの本作のボリュームは,そう考えるとやや足りなかったのかもしれません.
とはいえ,説明を入れつつ見せ場も用意し,この巻なりにまとめた点は評価をしたく,
『色』という言葉に引っ掛けたいくつもの魔法も,イメージがしやすく悪くありません.
最後など気になる要素もあり,次はもう少し落ち着いて読ませてくれるといいのですが….