作者さんのファンなので買ったはいいが、露骨にHな帯や前面に押し出されたハーレム要素などで少し読むのを躊躇していました。
しかしページを捲ってみると、この作者さんにやって欲しい、という点は抑えた上で、ギャグの切れや、キャラクター造形など、これまでで最高のものを見せてもらった思いです。
特筆したいのが、ギャグ要素についてで、実を言えば。この作者さんにコメディは無理だろうとタカを括っていたので、大変驚きました。
残念系のギャグというのは、馬鹿馬鹿しい悩みが当人にとって切実であればあるほど、見ている側はその落差に笑えるもので、本作の主人公の抱える悩みはその馬鹿馬鹿しさ、切実さともに、筆舌尽くしがたいもので、滑稽だけど切ない、切ないけど笑えるという大変なもの。
更にその切実さが、シリアスなメインシナリオにそのまま繋がって、終盤怒涛の熱い展開を繰り広げるのも、読んでいてスカッとしました。
敢えて、旬をはずしたミームや時事ネタ、風化しつつあるお約束をぶっこんでくるのも、いい意味で今更感があって笑ってしまいました。(逆に新鮮とも言う)
ヒロインはどの娘も可愛いですが、久しぶりに悪友枠があったのも地味に嬉しかったです。
寂しい青春とか、世知辛い人間関係に覚えのある方にはお勧めしてもいいと思うなあ……思うんだけどなあ……

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Q.もしかして、異世界を救った英雄さんですか? A.違います、ただのパシリです。 (MF文庫J) 文庫 – 2017/2/25
最強だってラブコメしたい。元最強英雄×残念系異世界娘=学園ラブコメ??
織原識は(嫌々ながらも)異世界の危機を救った英雄にして元引きこもりの少年である。
現代へ戻った識は殺伐バトルな過去をぶん投げ、高校でのパシリ生活、もとい青春を謳歌していた――が、そんな学園ライフをぶち壊したのは落ちこぼれの女神だった!
「ねー、識さま。パシるついでにもう一度異世界救ってくださいよ~」
「一応聞くけど、お前女神だよな?」
さらに英雄としての識を求め、別世界から女騎士とエルフまでもがやってきてしまい――
「識、私と共に戦場を駆けてくれ」
「あ、そういうの間に合ってます」
「シキ、アーシェと子作りしよ?」
「ぐ……間に合って、る!」
「ハーレムもあるよ?」
「……だから、俺はもう異世界に行きたくねえんだよっ!」
織原識は(嫌々ながらも)異世界の危機を救った英雄にして元引きこもりの少年である。
現代へ戻った識は殺伐バトルな過去をぶん投げ、高校でのパシリ生活、もとい青春を謳歌していた――が、そんな学園ライフをぶち壊したのは落ちこぼれの女神だった!
「ねー、識さま。パシるついでにもう一度異世界救ってくださいよ~」
「一応聞くけど、お前女神だよな?」
さらに英雄としての識を求め、別世界から女騎士とエルフまでもがやってきてしまい――
「識、私と共に戦場を駆けてくれ」
「あ、そういうの間に合ってます」
「シキ、アーシェと子作りしよ?」
「ぐ……間に合って、る!」
「ハーレムもあるよ?」
「……だから、俺はもう異世界に行きたくねえんだよっ!」
- 本の長さ328ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2017/2/25
- 寸法10.6 x 1.7 x 14.8 cm
- ISBN-104040690761
- ISBN-13978-4040690766
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2017/2/25)
- 発売日 : 2017/2/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 328ページ
- ISBN-10 : 4040690761
- ISBN-13 : 978-4040690766
- 寸法 : 10.6 x 1.7 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,725,742位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2017年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
キャラクターたちはとてもいいと思います。メインヒロインはカワイイんです。ヒロインたちもまあカワイイです。イラストも最高なんです。でも読了後の感想は上記の通りです。パターン化された舞台その他諸々の設定のせいでしょうか。そのいじり方でしょうか。なんか薄いです。次があるなら掘り下げてほしい所ですが、次に広がっていくようには感じない終わりです。
2017年3月5日に日本でレビュー済み
元・異世界を救った英雄(主人公)が地球に戻って「青春を謳歌する」ことを第一に行動していたところに、他の3つの異世界から救いを求めて3人の美少女がやってくる、というストーリー
次に異世界に行ったら戻ることができないため主人公は3人を拒絶し、他の異世界同士の転移もできないため3人は自分を選べと奪い合ったり協力しあうという学園ハーレムラブコメもどき
3人の異世界はそれぞれ人類滅亡の危機にあり、3人の特徴と事情は次のとおり
・女神=魔王を倒してほしい
・女騎士=魔物の凶暴化で騎士団が壊滅状態なので、教官になって騎士団を再建し、共に戦ってほしい
・女エルフ=病気が原因で人類種の雄が絶滅したので、優れた魔力を持つ雄の遺伝子がほしい(ハーレム作って子供たくさんほしい)
それぞれに得意分野も異なるが、異世界転移の影響もあってポンコツぶりを発揮する場面が多々あり、発想もズレててアホの子な様子が可愛い
イラストレーターのフライさんの貢献も大きいと思う
しかし、絶望的なまでに主人公の思考が共感しづらく不快なレベルで、3人娘も手段を問わず主人公にアプローチするため、作者はコメディのつもりで書いているつもりかもしれないが、笑えない場面が多すぎる
主人公は、イジメの対象になってパシリ状態にあっても「ぼっちよりもマシで、今、青春を謳歌している」と現状を肯定していて、クライマックスに至っては、地球の危機よりクラスメイトとのカラオケを優先して、3人娘も見殺しにしようとする
3人娘も、例えばエルフ娘は、クラスメイトを薬で発情させて女教師を襲わせ、その件をダシに主人公を脅迫する
これらは一例に過ぎず、読了までにクスッとでも笑えた回数は片手の指で足りる程度で、この有様なのでラブもコメディもあまり感じられない
ストーリーの構成や最後の終わり方は悪くなかったが、とにかく登場人物全てに感情移入できず、気付けば淡々と読み流していた
前作の 明日、今日の君に逢えなくても (MF文庫J) が好きだったので期待していたのだが、とにかく残念としか言いようのない出来で、この作者の「自称ラブコメ」は二度と買わないと思う
次に異世界に行ったら戻ることができないため主人公は3人を拒絶し、他の異世界同士の転移もできないため3人は自分を選べと奪い合ったり協力しあうという学園ハーレムラブコメもどき
3人の異世界はそれぞれ人類滅亡の危機にあり、3人の特徴と事情は次のとおり
・女神=魔王を倒してほしい
・女騎士=魔物の凶暴化で騎士団が壊滅状態なので、教官になって騎士団を再建し、共に戦ってほしい
・女エルフ=病気が原因で人類種の雄が絶滅したので、優れた魔力を持つ雄の遺伝子がほしい(ハーレム作って子供たくさんほしい)
それぞれに得意分野も異なるが、異世界転移の影響もあってポンコツぶりを発揮する場面が多々あり、発想もズレててアホの子な様子が可愛い
イラストレーターのフライさんの貢献も大きいと思う
しかし、絶望的なまでに主人公の思考が共感しづらく不快なレベルで、3人娘も手段を問わず主人公にアプローチするため、作者はコメディのつもりで書いているつもりかもしれないが、笑えない場面が多すぎる
主人公は、イジメの対象になってパシリ状態にあっても「ぼっちよりもマシで、今、青春を謳歌している」と現状を肯定していて、クライマックスに至っては、地球の危機よりクラスメイトとのカラオケを優先して、3人娘も見殺しにしようとする
3人娘も、例えばエルフ娘は、クラスメイトを薬で発情させて女教師を襲わせ、その件をダシに主人公を脅迫する
これらは一例に過ぎず、読了までにクスッとでも笑えた回数は片手の指で足りる程度で、この有様なのでラブもコメディもあまり感じられない
ストーリーの構成や最後の終わり方は悪くなかったが、とにかく登場人物全てに感情移入できず、気付けば淡々と読み流していた
前作の 明日、今日の君に逢えなくても (MF文庫J) が好きだったので期待していたのだが、とにかく残念としか言いようのない出来で、この作者の「自称ラブコメ」は二度と買わないと思う