第2巻で進路問題が熱く語られましたが、あの図書委員たちももう高校3年生の夏休みで、委員を引退し受験勉強に取り組んでいます。彼ららしく、ゆっくりじっくり、心の中のもやもやに向き合う。志望大学の最終絞り込みと併せて、どんな答えに繋がるか？ これまで中途半端だった本シリーズの一番のヒロイン川本かずら嬢の恋心は、どう進んでいくのか？ はたしてトモダチは恋に辿り着くか？ 宙ぶらりんで置いとけないので前巻を読んだ方は第3巻を読まねばなりませんよ。
武市君の視点からの部分も多くて、外からだけでははっきりしなかった彼の本音も見え、トモダチと恋愛と独占欲の絡み合い、言葉に出せること出せないこと、自分でも目をつぶっている自分の心について考えさせられました。
最後の「女のトモダチ」ではこれまでも時々出てきていた壬生さんが川本さん、藤枝君、武市君の間を繋いで、恋愛ではないトモダチ関係の妙について披露してくれます。
こんな風に繊細に友達の心を思いやって付き合ってはこなかったと、反省しきりのレビュアーです。木目細かな表現に★５つ。
「解説にかえて」として今日マチ子さんが「うつむきの加減」というかずらと高広の2頁マンガを描いています。コマから立ち上る良い雰囲気を見ていると2015/4/23に刊行されたコミカライズ「吉野北高校図書委員会（１）」が読みたくなりました。壬生っちのお顔も拝見したいですしね。
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