映画の評判が良かったので、遅まきながら映画を観に行き、ストーリーの細部を知りたかったので、本書を購入しました。
スニーカー文庫にしたのは、子どもに読ませたいから（ルビがふってある）ということと、
イラスト満載というキャッチ・コピーに惹かれたからです・・・この点はどうでしょう？？・・・・。
通読しましたが、シナリオをそのまま小説化したという感じで、物語の展開はほぼ映画と同じです。
物語の詳しい内容は、小説を読むなり、映画を観るなりしてもらわなくてはいけませんが、
多々良と百秋坊が物語を語るという形式になっています。以下、ネタバレがありますから、未読の人は注意して下さい！！！
あらすじを簡単に言えば、9歳で両親が離婚し、ただ一人の息子を引き取った母親も交通事故で亡くなり、
世間のしがらみからドロップ・アウトした蓮がバケモノの世界「渋天街」に迷い込み、そこで熊徹の弟子となり、
いろんな苦難を乗り越え、強くなり、成長していく姿を描いたものです。
しかし、考えてみると、蓮は当然としても、師匠の熊徹、相談役の多々良、百秋坊、楓、そして、蓮の父親も疎外された落ちこぼれ、とも考えられます。
物語を蓮のビルドゥングス・ロマンと単純に考えることもできますが、他の登場人物全てが蓮に感化され、成長していく物語と読む事も可能です。
物語後半の超能力合戦は、むしろなくてもよかったのではないかという気もします。
大体、心に暗い闇、なんかスター・ウォーズのダーク・サイドを思い起こさせますし！！
本書を読んで、なぜ、人間とバケモノが一緒に住めないかもよく理解できました。
細部を知りたい人や、映画の感動を今一度、という人に本書をお勧めします！！
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