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著者は、
①社会的ひきこもり
②病跡学(『関係の化学としての文学』で2010年度の日本病跡学会賞を受賞)
③(ラカンの)精神分析(本書で2013年に第十一回角川財団学芸賞を受賞)
④思春期・青年期の精神病理学
が専門の精神科医でいらっしゃいます。
また、本レビュー執筆当時(2016/8/31)には、著者の母校・筑波大学医学医療系社会精神保健学の教授になっていらっしゃいます。
本書の内容については、以下のように著者は書いています。
「僕はこの本で、「美学としての『ヤンキー』」について語ろうと考えている。ただし、それは、さしあたり「ヤンキー的なイメージ」に限定されるだろう。だからたとえば、日本の不良文化についてのカルチュラル・スタディーズ的な検討は、必要最小限にとどめることになる。(中略)不良ではない一般人が共有している「ヤンキー的なもの」への欲望について検討してみたいのだ」
また別の箇所で上の記述は以下のようにパラフレーズされます。
「繰り返しておくが、僕が一貫して関心を向けているのは「個人の美意識にひそむヤンキー性」である。それは例えば「不良文化」という言葉を使ってしまったが最後、雲散霧消してしまうような儚い美学だ」
そして、「ヤンキー的サンプル」として以下のようなものが挙げられています(「ここに列挙されたアイテムは、必ずしもヤンキー当事者ではない普通の人々の好みに限定してある」との但し書きがついています)。
・初期のビートたけしと、彼の愛用していたセーターのブランド、フィッチェ・ウオーモ、ならびにフィッチェのドン小西
・羽根付きのセダン、デコトラ、デコチャリ
・ダッシュボードのムートン、ヌイグルミ
・車のナンバーへのこだわり(ゾロ目、左右対称、一桁、連番)
・「光りもの」へのこだわり、車に装着するブラックライトやアンダーネオン、家の外壁のイルミネーション、あるいはルミナリエ、ミレナリオ?
・ジャージ、ゴールドのネックレス、セカンドバッグ、ジャンボカット
・ヴィトンのバッグ、ピーチ・ジョンの下着
・ギャル雑誌「小悪魔ageha」
・成人式における純白の羽織袴、虎壱の作業服
・サンリオ、ミキハウス、ディズニーランド
・ドン・キホーテ、パチンコ屋、競馬場、地方の街道沿いのスーパー、ショッピングモール
・矢沢永吉、BOOWY、B'z、GLAY、浜崎あゆみ
・工藤静香、木村拓哉、飯島愛、高橋歩、相田みつを
・EXILE、KAT-TUN、ジャニーズ、ビジュアル系
・「クローズZERO」「ROOKIES」「ドロップ」などの映画
・ヤンキー文化に照準する小説家として桐野夏生、赤坂真理。ルーツとしての中上健次
そして筆者によればつまるところ「ヤンキー美意識(美学)」とは、「気合いとアゲアゲのノリさえあれば、まあなんとかなるべ」ということになります。それが、政治学者の故・丸山眞男が『忠誠と反逆』所収の「歴史意識の『古層』」で日本文化の古層(深層)にある歴史的オプティミズム(楽観主義)について述べた、「つぎつぎになりゆくいきほひ」と同じものとされます。
この本はいろいろな分野における「ヤンキー的なもの」について述べられているので(それをすべて書くことはぼくの力量では無理なので)、このレビューを見てくださった方の便宜のため、以下に目次を列挙しておきます。
第一章 なぜ「ヤンキー」か
第二章 アゲと気合
第三章 シャレとマジのリアリズム
第四章 相田みつをとジャニヲタ
第五章 バッドテイストと白州次郎
第六章 女性性と母なるアメリカ
第七章 ヤンキー先生と「逃げない夢」
第八章 「金八」問題とひきこもり支援
第九章 野郎どもは母性に帰る
第十章 土下座とポエム
第十一章 特攻服と古事記
ちなみに、本書のタイトルである「世界が土曜の夜の夢なら」は、第二章「アゲと気合」の最後の文章が元になっていると思われます。
以下のくだりです。
「彼ら彼女ら(註:ヤンキーやギャルのこと)のファッションは、あきらかに「武装」なのだ。武装することで「アゲアゲ」になる、その一瞬こそが、「土曜の夜」を煌めかせるのだ」
他のレビュアーの方も書いていらっしゃるように、たしかに本書は論理的な展開の緻密さに欠けている(飛躍が多い)きらいがあります。
しかし、一個の批評的娯楽作品として捉えれば、(幅広い人たちが)非常に楽しめる本になっていると思います。
また、とてもリーダブル(読みやすい)なので、ぼくの場合は3、4時間程度でサクサクと読めました。
「ヤンキー的なもの」に興味がある方にはオススメです。
最後に補足情報を。
・文庫版は単行本版にボーナストラックとして、氣志團の綾小路翔さんとの対談「白熱ヤンキー対談」(10ページ分)と「文庫版あとがき」(8ページ分)と批評家の佐々木敦さんによる「解説」(8ページ分)が加わっています。
・本書の本文を読む暇がない方は、上記の佐々木さんによるすばらしい「解説」を読めば、大体の内容はつかめると思います。
*ぼくは批評(評論)や精神分析、ヤンキー文化について門外漢ですので、レビュー内容に間違い等多々あると思いますが、その際はご寛恕願えれば幸いです。
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世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析 (角川文庫) 文庫 – 2015/7/25
斎藤 環
(著)
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「アゲ」と「気合」の行動主義=反知性主義、家族主義で母性的。これまで論じられなかった日本の「ヤンキー」性と、急速に拡大するバッドセンス。日本文化の深層に、気鋭の精神科医/評論家が肉薄する!
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA/角川書店
- 発売日2015/7/25
- 寸法10.5 x 1.2 x 14.8 cm
- ISBN-104041031648
- ISBN-13978-4041031643
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商品の説明
著者について
●斎藤 環:1961年生まれ。岩手県出身。筑波大学医学研究科博士課程修了。医学博士。爽風会佐々木病院・診療部長を経て、筑波大学社会精神保険学教授。専門は思春期・青年期の精神病理学、「ひきこもり」問題の治療・支援ならびに啓蒙。漫画・映画・サブカルチャー全般に通じ、新書から本格的な文芸・美術評論まで幅広く執筆
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA/角川書店 (2015/7/25)
- 発売日 : 2015/7/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4041031648
- ISBN-13 : 978-4041031643
- 寸法 : 10.5 x 1.2 x 14.8 cm
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- - 2,167位その他の思想・社会の本
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年8月31日に日本でレビュー済み
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2023年5月20日に日本でレビュー済み
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Twitterでフォローしている維新の会嫌いの方が、「維新に対する自身の嫌悪の理由に説明がついた」旨のことを書かれていたので読んでみました。
全編を通して非常に示唆に富んでおり、「ヤンキー」を母性的なものと定義し、その本質を関係性の中だけにあるものとした視点には感銘を受けます。
ただ、各所で脱線としか思われない情報がさしはさまれ、
検証なしに様々な事例や概念を類似例として挙げられ、
唐突に精神分析や心理学由来とおぼしき用語や定義が使われます(これに関しては読み手の側の問題かもしれませんが……)。
結果、他の方のレビューにもあるように、
アイディアの列記・論文ではなくエッセイ集という印象を強く受けました。
全体としては乱雑な印象は拭えませんが、確実に現代日本に対する示唆を与えてくれる一冊ですし、一読をオススメします。
全編を通して非常に示唆に富んでおり、「ヤンキー」を母性的なものと定義し、その本質を関係性の中だけにあるものとした視点には感銘を受けます。
ただ、各所で脱線としか思われない情報がさしはさまれ、
検証なしに様々な事例や概念を類似例として挙げられ、
唐突に精神分析や心理学由来とおぼしき用語や定義が使われます(これに関しては読み手の側の問題かもしれませんが……)。
結果、他の方のレビューにもあるように、
アイディアの列記・論文ではなくエッセイ集という印象を強く受けました。
全体としては乱雑な印象は拭えませんが、確実に現代日本に対する示唆を与えてくれる一冊ですし、一読をオススメします。
2018年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大衆文化やサブカルにも造詣の深い筑波大学社会精神保健学教授の著者が書く一風変わった日本文化論。
本書における思想を一言でまとめると、仲間、絆、反知性主義、感情主義、行動主義、気合い。
それこそが日本の大衆「ヤンキー」である、と。
言い換えれば、、、
「俺、仲間や母ちゃん、嫁のことマジリスペクト、難しいことはよくわかんねえけど気合入れてやるしかねえべ?」
また、上述したキーワードを突き詰めていくとヤンキー的思想とは革新的、父性によるイデオロギー的なものなどではなく、保守的、母性的な精神論に行き着くとの指摘は興味深い。また、そうしたヤンキー文化の延長線上に存在するのは横浜銀蠅、X-JAPAN,エグザイル、浜崎あゆみ、ワンピースなどといったものだけでなく、橋下徹、相田みつを、木村拓哉、金八先生らも含まれると著者は述べている。、、、、考えると9割の少年漫画に通じる思想かもしれないですけどね。。
作中には論理の飛躍も多々見られるので話半分程度に読んでおく必要はあるだろうが、軽く読めるし、お話として面白い。
本書における思想を一言でまとめると、仲間、絆、反知性主義、感情主義、行動主義、気合い。
それこそが日本の大衆「ヤンキー」である、と。
言い換えれば、、、
「俺、仲間や母ちゃん、嫁のことマジリスペクト、難しいことはよくわかんねえけど気合入れてやるしかねえべ?」
また、上述したキーワードを突き詰めていくとヤンキー的思想とは革新的、父性によるイデオロギー的なものなどではなく、保守的、母性的な精神論に行き着くとの指摘は興味深い。また、そうしたヤンキー文化の延長線上に存在するのは横浜銀蠅、X-JAPAN,エグザイル、浜崎あゆみ、ワンピースなどといったものだけでなく、橋下徹、相田みつを、木村拓哉、金八先生らも含まれると著者は述べている。、、、、考えると9割の少年漫画に通じる思想かもしれないですけどね。。
作中には論理の飛躍も多々見られるので話半分程度に読んでおく必要はあるだろうが、軽く読めるし、お話として面白い。
2016年9月19日に日本でレビュー済み
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宮崎駿、庵野秀明等オタク世界の人にとって「コピーは」、
抗うべき知的退廃なのだろうけど、スタイル重視の
ヤンキーにとって「コピー」はパロディですらない。
オタクと違い罪悪感もない。本質もない。
日常生活を送るだけなら、ヤンキーの家族主義も、
行動力も愛すべきことだけど、創作や社会問題、政治に
関わり出すと、ヤンキー特有の「反知性主義」が、
途端を問題視したくなる。
抗うべき知的退廃なのだろうけど、スタイル重視の
ヤンキーにとって「コピー」はパロディですらない。
オタクと違い罪悪感もない。本質もない。
日常生活を送るだけなら、ヤンキーの家族主義も、
行動力も愛すべきことだけど、創作や社会問題、政治に
関わり出すと、ヤンキー特有の「反知性主義」が、
途端を問題視したくなる。
2013年4月25日に日本でレビュー済み
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アジアという言葉がある。
だがその言葉は、アジアとカテゴリーされる
国々について何も語っていない。
なぜなら、アジアという言葉は
ヨーロッパがヨーロッパ以外の地域を
人種、宗教、文化の違いを無視して
一方的にカテゴライズしたものだからだ。
つまり、アジア論とはヨーロッパが他者に対して
どのような視点を持っているのかが理解できる点で
ヨーロッパ論でもあるのだ。
それで、ヤンキー論である。
ヤンキーとは表層的で多様で鵺的なので
その本質は理解できないものらしい。
・・鵺的で本質が理解できない・・・
そりゃー、そうだろう。
ヤンキー論はアジア論と同じく
インテリが、インテリ以外の人間を
それぞれの人間の違いを無視して
一方的にカテゴライズしたものなのだから。
本来、ひとつに括れないものを
一方的にカテゴライズしているのだから
多様で、表層的で、鵺的で、非論理的に見えるのは
当たり前である。
そして、アジア論がヨーロッパ論であるように
ヤンキー論とは、インテリが他者に対して
どのような視点を持っているのか理解できる点で
インテリ論でもある。
ネトウヨ、B層、ヤンキー・・・・・
近年、インテリ層が非インテリ層に対して
名付けた言葉である。
これらの言葉から、浮かび上がってくるイメージは
知性と精神性が低いというイメージだろう。
インテリは自分達以外の人間を
そんなイメージで捉えているのだろう。
ま、そのこと自体は問題ない。
問題は、その、知性と精神性が低い大衆に
自分達が迫害されているという
被害者意識が垣間見られることである。
ユダヤ人がアーリア人より劣っていると
論じながら、同時にアーリア人はユダヤ人に
支配される被害者であるという、謎理論。
韓国人は日本人より劣っていると
論じながら、同時に日本人は韓国人に
手玉に取られている被害者であるというネトウヨ。
そして、インテリは大衆から迫害される
被害者なんだそうだ。優れているはずなのに・・・
優れた人間が、劣った人間に対した時
例えば
「かわいそうだから保護してあげよう」とか
「馬鹿だから、だまして利用しよう」とか
「馬鹿にかかわるだけ無駄なので無視」とか
イロイロな態度があるはずなんだけど
なぜか、被害者意識。
そういう、日本のインテリのあり方に興味を
惹かれました。
だがその言葉は、アジアとカテゴリーされる
国々について何も語っていない。
なぜなら、アジアという言葉は
ヨーロッパがヨーロッパ以外の地域を
人種、宗教、文化の違いを無視して
一方的にカテゴライズしたものだからだ。
つまり、アジア論とはヨーロッパが他者に対して
どのような視点を持っているのかが理解できる点で
ヨーロッパ論でもあるのだ。
それで、ヤンキー論である。
ヤンキーとは表層的で多様で鵺的なので
その本質は理解できないものらしい。
・・鵺的で本質が理解できない・・・
そりゃー、そうだろう。
ヤンキー論はアジア論と同じく
インテリが、インテリ以外の人間を
それぞれの人間の違いを無視して
一方的にカテゴライズしたものなのだから。
本来、ひとつに括れないものを
一方的にカテゴライズしているのだから
多様で、表層的で、鵺的で、非論理的に見えるのは
当たり前である。
そして、アジア論がヨーロッパ論であるように
ヤンキー論とは、インテリが他者に対して
どのような視点を持っているのか理解できる点で
インテリ論でもある。
ネトウヨ、B層、ヤンキー・・・・・
近年、インテリ層が非インテリ層に対して
名付けた言葉である。
これらの言葉から、浮かび上がってくるイメージは
知性と精神性が低いというイメージだろう。
インテリは自分達以外の人間を
そんなイメージで捉えているのだろう。
ま、そのこと自体は問題ない。
問題は、その、知性と精神性が低い大衆に
自分達が迫害されているという
被害者意識が垣間見られることである。
ユダヤ人がアーリア人より劣っていると
論じながら、同時にアーリア人はユダヤ人に
支配される被害者であるという、謎理論。
韓国人は日本人より劣っていると
論じながら、同時に日本人は韓国人に
手玉に取られている被害者であるというネトウヨ。
そして、インテリは大衆から迫害される
被害者なんだそうだ。優れているはずなのに・・・
優れた人間が、劣った人間に対した時
例えば
「かわいそうだから保護してあげよう」とか
「馬鹿だから、だまして利用しよう」とか
「馬鹿にかかわるだけ無駄なので無視」とか
イロイロな態度があるはずなんだけど
なぜか、被害者意識。
そういう、日本のインテリのあり方に興味を
惹かれました。
2018年9月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ひきこもりに関するこれまでの筆者の実践を含めた論考には、勉強させられるところが多々あった。しかし本書は筆者のアイデアを詰め込んだのみで、論理的に書かれたものでは全くない。風呂敷を広げただけであった。
2020年9月7日に日本でレビュー済み
各章アイデアに満ち溢れて身近なヤンキーを扱った
メディアやサブカルの考察していてユニークなものでした。
(詳しくは他レビューを)
また最近のダパンプの「U.S.A.」の大躍進ぶりを拝見しまして先見の明があり
ドンピシャで思いを馳せました。表面のいかつさに反して深層は母性的で
日本のインフラ、基盤層でもあり大変興味深い考察だと感じました。
逸脱しながら現実適応力もあり反社会性の解毒装置の役割までしている
という指摘まで、ご用意してくれていてコトバを求めるものにとって、
御褒美でした。
ヤンキー文化はメジャーでもあるので
ヤンキー的な要素がなく少しでもヤンキー的なものを通過していなかったら
純粋無垢で現実力が無く日本では大変生きにくいだろうと感じました。
ある程度コミットメントする必要があるかと思います。
(皆さんヤンキーは嫌いでは無い筈です。(むしろ好き)
土曜日の夜に仲間達とバットテイストな改造車で爆音で国道を走り廻れとはいいませんが…)
メディアやサブカルの考察していてユニークなものでした。
(詳しくは他レビューを)
また最近のダパンプの「U.S.A.」の大躍進ぶりを拝見しまして先見の明があり
ドンピシャで思いを馳せました。表面のいかつさに反して深層は母性的で
日本のインフラ、基盤層でもあり大変興味深い考察だと感じました。
逸脱しながら現実適応力もあり反社会性の解毒装置の役割までしている
という指摘まで、ご用意してくれていてコトバを求めるものにとって、
御褒美でした。
ヤンキー文化はメジャーでもあるので
ヤンキー的な要素がなく少しでもヤンキー的なものを通過していなかったら
純粋無垢で現実力が無く日本では大変生きにくいだろうと感じました。
ある程度コミットメントする必要があるかと思います。
(皆さんヤンキーは嫌いでは無い筈です。(むしろ好き)
土曜日の夜に仲間達とバットテイストな改造車で爆音で国道を走り廻れとはいいませんが…)