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あとは野となれ大和撫子 単行本 – 2017/4/21
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《主な登場人物》
ナツキ・ナシーム・トオミネ
15年前の内戦で両親を失い、後宮で育てられた日系孤児。植物工場の技術者だった父にならい、技術コースを専攻している。いつかアラルスタンに雨を降らせ、アラル海を復活させるのが夢。また密かに遊牧民への憧れも抱いている。頭脳明晰だが空気を読む能力は低め。だが真っ直ぐな性格で、皆から呆れられつつ愛されている。臨時政府ではなし崩し的に国防相を担当することに。亡き父の口癖「俺が現場にいなくてどうする」を実践し、口癖は「やることはやった。あとは野となれ」。
アイシャ・ファイシャル
人望篤い後宮のエリートにして若い衆のリーダー。“睡蓮(ニルフィヤ)の笑み”と呼ばれる微笑みが印象的なクールビューティ。政治コースを修了し外務省入りが決まっていたが、大統領暗殺を受け、アラルスタン臨時政府を立ち上げ、大統領代行に就任する。チェチェン難民の子女であり、この国を第二のチェチェンにすまいと奮闘。しっかり者だが、時にボケる一面も。
ジャミラ・クンディ・サドザイ
ケニア出身。ナツキを妹のように思っており、最初に仲よくなった人物。明るく勝ち気で面倒見が良いが、ノリに弱い面がある。いずれかは中央アジアの伝統文化を守る側になりたいと願っており、臨時政府では文化相を担当。銀のアクセサリーで鎧のように固めたファッションをしている。
ウズマ・ハリーファ
建国時よりアラルスタンの女社会に君臨する、枢密院の議長にして後宮のボス。アイシャたちを雛鳥扱いし、折に触れ妨害する老女。後宮内の保守派を取り仕切り、無学だが誰よりも政治の肝を心得ている。
イーゴリ・フェルツマン
後宮に出入りする神出鬼没の吟遊詩人。西欧の道化を思わせる服装で、どこからか二胡片手に現れる。
武器商人という一面も持っており、その真の顔は計り知れない。
ナジャフ・アリ・ラシード
イスラム原理主義系組織「アラルスタン・イスラム運動(AIM)」の幹部。大統領暗殺に乗じ、政権奪取をもくろみナツキと相見える。過激派組織に属してはいるが、その考えは本当は穏健な保守派。優男風の容姿で、後宮に隠れファンも?
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2017/4/21
- 寸法13.3 x 2.7 x 18.8 cm
- ISBN-104041033799
- ISBN-13978-4041033791
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
もし後宮の若き女性たちが、紛争地域の小国の舵取りをしたら
中央アジアの小国で政変が勃発した。大統領は暗殺され、議員は逃走、省庁は機能不全。このままでは周辺の国に侵攻されるか、無法地帯としてテロリストの温床になってしまう。
そこで、後宮(ハレム)の若き女性たちが立ち上がった。自分たちで国家をやろう、と。
しかし臨時政権を立ち上げたはいいが、国内には反政府武装勢力や環境問題、国外には資源を狙う周辺諸国とまさに内憂外患。果たして彼女たちに国家の舵取りができるのか?
荒唐無稽な設定にポップなキャラクター造形。まるでライトノベルのようなノリで物語は進む。相次ぐ無理難題を知恵と度胸と誠意と策略で切り抜ける彼女たちの様子は、青春小説とコンゲーム小説のハイブリッド。笑いとシリアスのメリハリが絶妙でぐいぐい読ませる。とにかく読んでいて実に楽しいのである。
だが決して軽くはない。なぜならこの物語は一見荒唐無稽なようで、実はシビアなほどのリアルに立脚しているからだ。
舞台となるアラルスタンは架空の国だが、カザフスタンとウズベキスタンに挟まれアラル海に面した場所にあるという設定。半世紀前には世界第4位の面積を誇ったアラル海は、ソビエトの自然改造計画の失敗により5分の1まで縮小。塩害と有毒物質で自然や生活は壊滅的な打撃を受け、20世紀最大の環境破壊と呼ばれている。またこの地域はタジキスタンやチェチェンなど内戦・紛争地域でもある。このポップなエンタメは、紛争と環境破壊の中心で展開されるのだ。
後宮の女性たちは紛争地域からの難民や、日系、アフリカ系など多民族で構成されている点に注目してほしい。出自も民族も違う少女たちが共存協力して、軽やかに逆境を笑い飛ばし、跳ね返す。なんと力強い姿であることか!
現実と夢、シビアとロマンの見事な融合がここにある。ダジャレのようなタイトルにも意味あり。今年上半期必読の一冊だ。
評者:大矢 博子
(週刊文春 2017.06.29号掲載)著者について
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2017/4/21)
- 発売日 : 2017/4/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 384ページ
- ISBN-10 : 4041033799
- ISBN-13 : 978-4041033791
- 寸法 : 13.3 x 2.7 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 474,018位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

1979年、東京都生まれ、1992年までニューヨークに在住。早稲田大学第一文学部卒。2010年に短編「盤上の夜」で第1回創元SF短編賞選考委員特別賞(山田正紀賞)を受賞、2012年に連作短編集『盤上の夜』として刊行し単行本デビュー(第33回日本SF大賞)。2013年に第6回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞受賞。ほか、『ヨハネスブルグの天使たち』(第34回日本SF大賞特別賞)、『彼女がエスパーだったころ』(第38回吉川英治文学新人賞)、『カブールの園』(第30回三島由紀夫賞受賞)、『あとは野となれ大和撫子』(第49回星雲賞日本長編部門)、『遠い他国でひょんと死ぬるや』(第70回芸術選奨文部科学大臣新人賞)など。これまでの作品の一覧は以下を参照ください。
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=3599396050117284&id=263006690422920
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
た若き乙女たちの勇気と希望に満ちた青春群像劇です。
百戦錬磨の男たちを相手に奮闘する主人公に、なぜ偉丈夫な英雄ではなく若き乙女を起用したので
しょうか?想像するに、前向きでエネルギッシュな彼女たちに希望を託したかったのかもしれません
ね?
人事を尽くして天命を待つ!やれる事は全てやったんだ。「後は野となれ山となれ」だ。たくまし
く成長した乙女たちの潔さが響いてきます。
「後は野となれ山となれ」の対義語は「立つ鳥跡を濁さず」だそうです。この答はエピローグに描か
れているが、”サクサウールの小さな白い花”はアラルスタンの地を覆うことが出来たのだろうか?読
後感が爽やかな作品でした。
爽やかで読みやすい。まあまあ。
日本ではあまり報道されない、中央アジアの国々や国際関係に関して知るには良いきっかけになると思う。
内容は政治だったりテロだったり環境問題だったりするんだけど、少々薄っぺらい印象は否めない。一方で、この部分を突き詰めると話が重たくなるので、読みやすさが落ちるという難しい部分でもあると思う。
中高生なんかが授業の副教材として使って、この本をきっかけに色々勉強すると面白いんでは無いかと思った。
題材は面白そうだったので買ってみたものの、ドキュメンタリーを見るときのようなシリアスな感じや緊張感などは全く感じられなかった。そこを一番期待してたのに。
私の偏見だが、女の子たちがバトってるアニメのノリをちょっとリアルにしてるのかなーという印象だった。
後に国の中枢になるべく、少女達に専門教育を施した、庇護者の大統領が暗殺される危機に、まだ年若い少女達が立ち上がって、臨時政府を作るーこんな深刻だけど、荒唐無稽なストーリーを、軽いノリで仕上げた作者のセンスに、賛否両論あるだろうが、私は賛成。活字が苦手な高校生に、アニメで見せたいと、本気で思った。
この卓越した設定で、波瀾万丈なストーリーが展開するが、自分でも脚本を書いている私としては、少女達が政治的意味合いで取り組んだ、芝居が大きな意味を持って、楽しく読めた。救いがたい困難を、克服してゆく少女達の成長物語としても、感動的である。
大器宮内悠介が、あえてラノベ風に軽いノリで仕上げた、センスの良さに脱帽の傑作。
私は宮内氏は 筒井康隆、小松左京に匹敵するかそれを超える才能だと思っています。短編、長編が書ける。 最新の大脳生理学、人工知能、地球物理に詳しく、世界中の登場人物を描写できる。SFも現代ものも書ける。 特に本編のような中央アジアやイスラムの登場人物をかける人は 少ないと思います。 大脳生理学に基づいた精神もののドラマ(本編でなく、エクソダス症候群やスペース金融道)は 筒井氏のパブリカなどを彷彿とさせます。 文壇の人はどうしても理系の知識にうといようで、文学面のみの評価になっているようですが、この人のサイエンスの知識とそれを文章にして表す能力は大変なものです。それも含めて早々に直木賞を与えて彼と彼に続くものの出現を促してほしい。