著者が織りなす舞台に翻弄され魅了され続ける一冊。
ある日突然人類が記憶を保持できなくなる、という設定から始まり、前半はパニックに手探りで対処する人々の姿を描き、後半は状況に対処した人類がその上で直面する難題を描きます。
非常に面白い一冊でした。
ここまでの世界を構築できたのは、「人格は記憶にのみ依存し、脳そのものには依存しない」という仮定を採用した作者の判断によるものでしょう。
妥協とも言える割り切りですが、それゆえに、記憶装置を入れ替えた時に何が起きるかがシミュレート可能になったように思えます。
そして、次はその仮定を超えた世界を見てみたいと思ったりもしたのでした。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥792¥792 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥792¥792 税込
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥82¥82 税込
配送料 ¥340 5月14日-16日にお届け
発送元: りょうま屋 お気持ち良くお読みいただけますよう、速やかな発送、書籍の清掃、補修など心がけております 販売者: りょうま屋 お気持ち良くお読みいただけますよう、速やかな発送、書籍の清掃、補修など心がけております
¥82¥82 税込
配送料 ¥340 5月14日-16日にお届け
発送元: りょうま屋 お気持ち良くお読みいただけますよう、速やかな発送、書籍の清掃、補修など心がけております
販売者: りょうま屋 お気持ち良くお読みいただけますよう、速やかな発送、書籍の清掃、補修など心がけております
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
失われた過去と未来の犯罪 (角川文庫) 文庫 – 2019/8/23
小林 泰三
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥792","priceAmount":792.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"792","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"fxTdqLtIzmCEMlqx6bai4sBscINIToCxpSig6NUB9En7fUSQrz8A378yqDawBGY02JZahVmwTvzYcLJH%2BLGj9w1csJe6aHm4euXOqBD2ewz8jR0lG4tLR1XjluSKwwNEf%2BslXGHtzpo%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥82","priceAmount":82.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"82","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"fxTdqLtIzmCEMlqx6bai4sBscINIToCxqBY6NKiX5WhrpZRZHq0cr%2BUyuZP%2BhiPg4wS9VIk8bpvpkbLULOT8eW4cBDGsaoLhUMZlY5pHxZih4Khq9Tsk1GK1jBsGvmED4lwbBEjc23tKlLqmlTREKBnhJUKBulbLp3Lp0N9jrMVJcxDQ%2BCywdA%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
記憶が不可能な世界で人類は――?『アリス殺し』の鬼才が贈るSFミステリ
ある日、人類は記憶障害に陥り外部装置なしでは記憶を保てなくなった。バラバラにされた心と身体が引き起こす、悲劇と喜劇。様々な生の記憶を宿す「わたし」とは一体何者なのか。壮大な物語が幕を開ける!
ある日、人類は記憶障害に陥り外部装置なしでは記憶を保てなくなった。バラバラにされた心と身体が引き起こす、悲劇と喜劇。様々な生の記憶を宿す「わたし」とは一体何者なのか。壮大な物語が幕を開ける!
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2019/8/23
- 寸法10.8 x 1.5 x 14.9 cm
- ISBN-104041081653
- ISBN-13978-4041081655
よく一緒に購入されている商品
対象商品: 失われた過去と未来の犯罪 (角川文庫)
¥792¥792
最短で5月13日 月曜日のお届け予定です
残り8点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
●小林 泰三:1962年京都府生まれ。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門を受賞。『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他の著書に『人獣細工』『肉食屋敷』『家に棲むもの』『脳髄工場』『忌憶』『臓物大博覧会』『人造救世主』など多数。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2019/8/23)
- 発売日 : 2019/8/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 368ページ
- ISBN-10 : 4041081653
- ISBN-13 : 978-4041081655
- 寸法 : 10.8 x 1.5 x 14.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 383,171位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
昭和37年 京都にて誕生。
平成7年 「玩具修理者」にて第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞
平成10年 「海を見る人」にて第10回 S-F マガジン読者賞国内部門受賞
平成14年 「玩具修理者」映画化 (製作総指揮: 奥山和由、監督: はくぶん、主演: 田中麗奈)
平成18年 日本 SF 新人賞最終選考委員(~平成20年)
平成24年 『天獄と地国』にて第43回星雲賞日本長編部門受賞
平成26年 『アリス殺し』にて2014年啓文堂書店文芸書大賞受賞
平成29年 『ウルトラマンF』にて第48回星雲賞日本長編部門受賞
現在に至る。
社団法人 日本推理作家協会会員
宇宙作家クラブ会員
好きな言葉: 一石二鳥、棚から牡丹餅
嫌いな言葉: 努力、やる気
ホームページ: 小林泰三の不確定領域
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/kbys_ysm/
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年6月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ある独裁国家の原爆実験の失敗により良く分からないエネルギーが暴走し、人類すべてが長期記憶を失ってしまった世界の短編集です。
人類は記憶を保存するメモリを体に入れる事で失った能力を補う訳ですが、そういう生活をしていくなかで起こるであろうさまざまな事態が描かれています。
本書の元となった短編が、汚いオッサンが女学生を襲ってメモリを入れ替え体を乗っ取るという嫌な内容だったため、そういうノリのはキツイなーと思いつつ読んだらそういう類の話ではなくて安心しました。
悲しい話もありますが割と全体的に前向きというか未曾有の事態に直面しても逞しく生きていく人々の様子が描かれていて読後感は悪くないです。
ただ個人的には、大事なメモリをあんな簡単にホイホイ出し入れできるようにしておくなんてありえないとは思います。
普通は体にしっかり埋め込んで取り出せないようにしておくものではないでしょうか。
人類は記憶を保存するメモリを体に入れる事で失った能力を補う訳ですが、そういう生活をしていくなかで起こるであろうさまざまな事態が描かれています。
本書の元となった短編が、汚いオッサンが女学生を襲ってメモリを入れ替え体を乗っ取るという嫌な内容だったため、そういうノリのはキツイなーと思いつつ読んだらそういう類の話ではなくて安心しました。
悲しい話もありますが割と全体的に前向きというか未曾有の事態に直面しても逞しく生きていく人々の様子が描かれていて読後感は悪くないです。
ただ個人的には、大事なメモリをあんな簡単にホイホイ出し入れできるようにしておくなんてありえないとは思います。
普通は体にしっかり埋め込んで取り出せないようにしておくものではないでしょうか。
2018年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
非常に面白かったです。素晴らしい作品だと思います。記憶や心について考えさせられました。
2020年10月1日に日本でレビュー済み
久々にのめり込んで読みました。
大きな災害があって、その後の新世界の話がオムニバスに展開。どれも面白い。2話完結くらいでアニメ化してほしい。
大きな災害があって、その後の新世界の話がオムニバスに展開。どれも面白い。2話完結くらいでアニメ化してほしい。
2020年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
記憶が短時間で消えてしまう現象が全世界で発生し、外部記憶装置なしでは生きられなくなった人類のお話。SFミステリです。
色々な時代の多くの人の話が短編のように細切れに出てきます。それが最後になんとなくそれぞれの繋がりがあって…ということなのでしょうが、繋がるまでいろいろな人の短い話が出てきては終わりの繰り返し…で、正直しんどかったです。
ただこういう突拍子もない世界を描き出すのは凄いアイデアだと思いますし、そもそも自分とは一体何なのか、記憶が人格になるのか…という禅問答みたいのは楽しかったです。
色々な時代の多くの人の話が短編のように細切れに出てきます。それが最後になんとなくそれぞれの繋がりがあって…ということなのでしょうが、繋がるまでいろいろな人の短い話が出てきては終わりの繰り返し…で、正直しんどかったです。
ただこういう突拍子もない世界を描き出すのは凄いアイデアだと思いますし、そもそも自分とは一体何なのか、記憶が人格になるのか…という禅問答みたいのは楽しかったです。
2016年6月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
発想は素晴らしい。記憶喪失を扱ったSFは色々あるが、この登場人物のようにSNSという武器を有効に使えると話が広がる。
実際はこの登場人物たちのように落ち着いて(ユーモアさえ交えて)乗り越えていくことなんてできないと思うけどね。
間違いが許されないシステムほど記憶がなくても定常運転ならできる、というのは真実はどうかはわからないけど、考えさせられる。
第二部は第一部と同じくらい楽しめるものと、なくてもいいかなーと思ったものが半々。グロテスクな展開になるかな、と思うものもあったけど、嫌な気持ちになるものありませんでした。
実際はこの登場人物たちのように落ち着いて(ユーモアさえ交えて)乗り越えていくことなんてできないと思うけどね。
間違いが許されないシステムほど記憶がなくても定常運転ならできる、というのは真実はどうかはわからないけど、考えさせられる。
第二部は第一部と同じくらい楽しめるものと、なくてもいいかなーと思ったものが半々。グロテスクな展開になるかな、と思うものもあったけど、嫌な気持ちになるものありませんでした。
2016年7月26日に日本でレビュー済み
突然、長期記憶を失い、自分の記憶が10分しか維持できなくなってしまった。失った長期記憶を補うために人類は外部記憶装置を開発する。
長期記憶を失った世界がどうなるのか、という序章もおもしろかったが、その世界で生き延びるために外部記憶装置というメモリを開発した人類が、メモリをめぐって様々なトラブルに遭遇する展開も目が離せずに一気に読んだ。
メモリという単なる記憶装置が、人格をもち始める時、何が起こるのか。
メモリに魂が宿る場合、死という概念はどうなるのか。
発想と創造力が楽しいSFミステリだった。
長期記憶を失った世界がどうなるのか、という序章もおもしろかったが、その世界で生き延びるために外部記憶装置というメモリを開発した人類が、メモリをめぐって様々なトラブルに遭遇する展開も目が離せずに一気に読んだ。
メモリという単なる記憶装置が、人格をもち始める時、何が起こるのか。
メモリに魂が宿る場合、死という概念はどうなるのか。
発想と創造力が楽しいSFミステリだった。
2021年3月14日に日本でレビュー済み
ミステリを期待して読んでしまうと、読後の感想が「SFだったなあ」で終わってしまうかもしれないので、ご注意ください。(私がそんな感じだったので…。)
結末部分も、ミステリの結末というより、SFの結末です。
思考実験的な話が好きな方におすすめしたい小説だな、とも思います。
星を3つ付けるか4つ付けるかで迷いましたが、「ユニークな着想を、丁寧に物語に仕立てている」点については申し分ないので、4つとしました。
結末部分も、ミステリの結末というより、SFの結末です。
思考実験的な話が好きな方におすすめしたい小説だな、とも思います。
星を3つ付けるか4つ付けるかで迷いましたが、「ユニークな着想を、丁寧に物語に仕立てている」点については申し分ないので、4つとしました。