自動車の汚い排ガスに溢れた,都会のコンクリートの監獄にはもう耐えられない。
実際,客観的にも,人間は耐えられないだろう。
心の健康を取り戻すために,地方を目指す決心がついた。
特に,都会は子育てをするところではない。
田舎での子育てが最高。
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里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川新書) 新書 – 2013/7/11
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ベストセラー『デフレの正体』著者とNHK取材班が日本の解決策を示す!!
「社会が高齢化するから日本は衰える」は誤っている! 原価0円からの経済再生、コミュニティ復活を果たし、安全保障と地域経済の自立をもたらす究極のバックアップシステムを、日本経済の新しい原理として示す!!
「社会が高齢化するから日本は衰える」は誤っている! 原価0円からの経済再生、コミュニティ復活を果たし、安全保障と地域経済の自立をもたらす究極のバックアップシステムを、日本経済の新しい原理として示す!!
- 本の長さ312ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2013/7/11
- 寸法11 x 1.5 x 17.3 cm
- ISBN-104041105129
- ISBN-13978-4041105122
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2013/7/11)
- 発売日 : 2013/7/11
- 言語 : 日本語
- 新書 : 312ページ
- ISBN-10 : 4041105129
- ISBN-13 : 978-4041105122
- 寸法 : 11 x 1.5 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 8,576位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 8位経済史 (本)
- - 15位角川新書
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- カスタマーレビュー:
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イメージ付きのレビュー
5 星
地方での生活が魅力的に見えて来ました!
大都会での生活に何となく満ち足りなさを感じていました私ですが、ふと手にした『尊ぶべきは、小さな社会と細やかな心~Small is Beautiful~』(Book Trip)という本を読んで、「これだ!」と思いました。大都会でなくても、地方や外国で充実した人生を送っている人々が沢山おられるのだということを知り、まさに“目から鱗が落ちた”感じです。その本で、“里山資本主義”という言葉を初めて知りました。いわゆる“里山”と“資本主義”を合体させた言葉らしいですが、本書『里山資本主義』(藻谷浩介・NHK広島取材班 著)で述べられているものです。本書では、中国地方の岡山県・真庭市や広島県・庄原市などにおいて、人々(特に女性)が豊かな自然の中で人間的な生活を送っている様子が描かれていて、私も女性の一人として、地方での生活を考えてみようという気持ちになりました。
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2021年3月7日に日本でレビュー済み
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2024年5月5日に日本でレビュー済み
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読後、ペレットストーブを買うことにした。
日本の森を里山を盛り上げたくなる。
日本の森を里山を盛り上げたくなる。
2015年7月10日に日本でレビュー済み
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「お前、もうブログは止めたのかよ?」とか「もう新聞大喜利のネタは尽きたかよ?」仰られる方正解です。ブログを書くには充分なネタがありません。
こういう時は、読書をしてネタ増やし。そこで以前より気になっていた「里山資本主義」を読んでみました。
WBSとか見てなんとなく田舎暮らしのpros and consを知っていたが、この本を読んで目からウロコが落ちました。
なぜ「里山」が資本主義になるかというと、バリバリの資本主義の日本でも「里山」でも充分暮らしていける、と言うことが本著で書かれているからです。
「里山」の方は、石油缶を改造した「エコストーブ」なるものを作り、それに雑木4、5本を入れご飯を炊き、近所の方々から物々交換した野菜でご飯を食べるといった生活で充分やっていけるそうです。
都会の時ほど収入が得られなくても、出費は何分の一かになり、自分が作る農産物等を販売することで成り立つとのこと。
このような里山資本主義を大々的に導入しているのが、オーストリア。オーストリアというと若年失業率がEU一低いことで有名ですが、このオーストリアのギュッシングという町でバイオマス発電でエネルギー自給率72%を達成しているそうです。
バイオマス発電というと間伐材のペレットが必要ですが、オーストリアでは国家を挙げて脱化石燃料に取り組んでおり、その結果林業が発展し、高度で専門的な知識が求められるかっこいい仕事になったそうです。
オーストリアはドイツと同様マイスター制度ですが、林業という職業が経済的にも重要であり、生態的にも配慮が必要で、最新のテクノロジーが必要と言うことで若者の間で人気のある職業になっているとのこと。
また林業というものが体系化するにつれて同僚や会社と協力する社会的能力が必要とされる高度な職業と言うことで、賃金もアップしたということです。
このように「里山」で暮らす方には「お金で買えるものは買えばいい、だがお金で買えない物も大事だ」ということです。
また著者は里山資本主義的な一人多数の世界はマネー資本主義の究極の産物とも言われるコンビニエンスストアの中でも行われている、と断言します。
私の郷里の高知県大豊町でも高知県知事の尾崎正直氏の肝いりで、岡山県真庭市の「真庭モデル」を導入したとの事です。
以上は本著のほんのさわり。林業で悩んでいる全国の首長の方。是非本著を手に取ってください。私はまたkindleで購入しました。
こういう時は、読書をしてネタ増やし。そこで以前より気になっていた「里山資本主義」を読んでみました。
WBSとか見てなんとなく田舎暮らしのpros and consを知っていたが、この本を読んで目からウロコが落ちました。
なぜ「里山」が資本主義になるかというと、バリバリの資本主義の日本でも「里山」でも充分暮らしていける、と言うことが本著で書かれているからです。
「里山」の方は、石油缶を改造した「エコストーブ」なるものを作り、それに雑木4、5本を入れご飯を炊き、近所の方々から物々交換した野菜でご飯を食べるといった生活で充分やっていけるそうです。
都会の時ほど収入が得られなくても、出費は何分の一かになり、自分が作る農産物等を販売することで成り立つとのこと。
このような里山資本主義を大々的に導入しているのが、オーストリア。オーストリアというと若年失業率がEU一低いことで有名ですが、このオーストリアのギュッシングという町でバイオマス発電でエネルギー自給率72%を達成しているそうです。
バイオマス発電というと間伐材のペレットが必要ですが、オーストリアでは国家を挙げて脱化石燃料に取り組んでおり、その結果林業が発展し、高度で専門的な知識が求められるかっこいい仕事になったそうです。
オーストリアはドイツと同様マイスター制度ですが、林業という職業が経済的にも重要であり、生態的にも配慮が必要で、最新のテクノロジーが必要と言うことで若者の間で人気のある職業になっているとのこと。
また林業というものが体系化するにつれて同僚や会社と協力する社会的能力が必要とされる高度な職業と言うことで、賃金もアップしたということです。
このように「里山」で暮らす方には「お金で買えるものは買えばいい、だがお金で買えない物も大事だ」ということです。
また著者は里山資本主義的な一人多数の世界はマネー資本主義の究極の産物とも言われるコンビニエンスストアの中でも行われている、と断言します。
私の郷里の高知県大豊町でも高知県知事の尾崎正直氏の肝いりで、岡山県真庭市の「真庭モデル」を導入したとの事です。
以上は本著のほんのさわり。林業で悩んでいる全国の首長の方。是非本著を手に取ってください。私はまたkindleで購入しました。
2024年1月24日に日本でレビュー済み
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まじまな考えだが、若者のアイドル等への憧れ、パートナーとの人付き合いの面倒くささ、さまざまな欲(カッコよくいたい、性欲など)などの要素もある。
みんなまじめに生きたいわけじゃない。
みんなまじめに生きたいわけじゃない。
2019年2月3日に日本でレビュー済み
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自分たちの生業の副産物である「木くず」をうまく燃料に利用してるんだな・・・と感心しました。
身の回りにあるものを工夫して使うことで、生活をうまく回していること、それ自体が素晴らしい発見です。
日本には山が多数あり、木も多数あり、こういった自然物をなんとかうまく利用して、持続可能な社会を作ることができるのですね。
あと、後半はデフレとか経済の話が書いてあります。
身の回りにあるものを工夫して使うことで、生活をうまく回していること、それ自体が素晴らしい発見です。
日本には山が多数あり、木も多数あり、こういった自然物をなんとかうまく利用して、持続可能な社会を作ることができるのですね。
あと、後半はデフレとか経済の話が書いてあります。
2022年11月12日に日本でレビュー済み
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エネルギーと言えば、石油や電力を思い浮かべるが、この本に出て来る内外のいくつかの街では、製材業の副産物である木片を燃やすことで暖房、調理用の熱を得ている。里山はその木材の供給地である。
市場を独占する大企業に依存せずに、生活に必要なものを手に入れる。何でも大企業の流通経路でお金により手に入れる生活。その割合を減らす。大企業に依らない部分、お金に依らない部分を少しでも増やす。
このような発想は、たとえば、キリスト教会にも応用できるのではないか。現在、多くの教会は、教会に来る人びとの献金を収入として、そこから、教会の建物の維持費、水光熱費、事務費、牧師などへの給与、他の教会・団体への献金などを支出している。
かつて教会の収入金額の多くは正規雇用者に頼っていたが、現在はその人びとが退職し年金生活者になり、また逝去する者もいるので、多くの教会の年間収入は年々減少している。そうすると、牧師給などの支出も減額することになる。
人々の貨幣による献金に頼った収入、同じく貨幣による教会運営、牧師の生計。里山資本主義的な発想でこれを転換することはできないだろうか。
教会の多くは、建物や敷地、庭といった資源を持っている。そうしたものを利用して、地域の人々の益となり、同時に、教会の運営の貨幣的な面を楽にする方法はないものだろうか。
市場を独占する大企業に依存せずに、生活に必要なものを手に入れる。何でも大企業の流通経路でお金により手に入れる生活。その割合を減らす。大企業に依らない部分、お金に依らない部分を少しでも増やす。
このような発想は、たとえば、キリスト教会にも応用できるのではないか。現在、多くの教会は、教会に来る人びとの献金を収入として、そこから、教会の建物の維持費、水光熱費、事務費、牧師などへの給与、他の教会・団体への献金などを支出している。
かつて教会の収入金額の多くは正規雇用者に頼っていたが、現在はその人びとが退職し年金生活者になり、また逝去する者もいるので、多くの教会の年間収入は年々減少している。そうすると、牧師給などの支出も減額することになる。
人々の貨幣による献金に頼った収入、同じく貨幣による教会運営、牧師の生計。里山資本主義的な発想でこれを転換することはできないだろうか。
教会の多くは、建物や敷地、庭といった資源を持っている。そうしたものを利用して、地域の人々の益となり、同時に、教会の運営の貨幣的な面を楽にする方法はないものだろうか。
2014年1月20日に日本でレビュー済み
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論理の扱いが雑。マクロな経済はミクロな現象のパッチワークではない。
面白い題材を集めているが、語られるストーリーは杜撰であり、因果関係を明らかに理解していない。
というような経済書用の内容でレビューを書こうと思いましたが、ちょっと考えなおしました。
というのも、この本は、経済学に関係ある本でも、新しい経済圏を発見したわけでも、何でもないからです。
経済現象を分析するつもりや、まじめな政策議論をするつもりはなくて、『里山資本主義』というバズワードを売り込むために書かれているのです。
里山という日本人のプリミティブな心象風景に訴え、現在の資本主義社会の便利さも失わない簡単な方法があるよ、という夢を売る本なのです。
そう考えなければ、調査内容が偏っていることについて、辻褄が合いません。
この本で取り上げられている事例は、国家規模の経済では議論する価値はないでしょう。
(あたかも日本経済の原理について言及してあるようなタイトルを書いていますが、全くの嘘です)
逆に、「バズワードを生み出して、書籍・講演を通してビジネスをする」という観点で見ると、『文章とはこのように売るのだ!』というビジネススピリットが伝わってきます。
ビジネスマンは自己啓発本なんか読んで丸め込まれてる場合じゃありません。この本を商売の実例として読むべきです。
『里山』で日々の暮らしを工夫してる人を取り上げて、経済全体と関係があるように見えるように本を書いたら、日本全体で売れる商売になる。
シンプルですが、何も間違ってません。少なくとも里山に住んでるわけでもない私に売れました。
『里山資本主義』というイヌイットに氷のイラストを売るような奇妙な商品が運よく美味しいビジネスになるかどうか、見ておきましょう。
この本が出版された社会情勢と一緒に覚えておくと、後々アイディアの養分になるかもしれません。
(ここまで開き直って売りに来られると、ちょっとそのプロ根性は嫌いになれませんね……)
※ここからは、少し真面目な話
著者らが意図的に隠している点について具体性に欠けるので、里山資本主義に対する批判のオーバービューを述べます。
「里山に眠るエネルギーが!」
バイオマス発電の発電量は現在1%程度ですが、すでに廃材利用など燃料調達コストの低い材料は大部分消費されている。これ以上は、わざわざ森に入って燃やすために木を伐採しなければなりません。燃料資源としての貯蔵量もけして十分ではありません。
「里山から雇用と消費が!」
費用調達ができるように政治的に設定された電気買取料金は、消費者の支払う電気料金に転嫁され、全体の負担となります。家計の購買力が低下することを通じて、他分野での雇用と消費がその分失われます。
補助金を導入してバイオマス発電機などを購入させるのは、同じ意味で税金の分配を通じて他分野の雇用・消費を縮小させる効果もあります。
いずれにせよ、どこかから所得移転を行った結果の雇用でしかないのか? 実質的な経済的価値の創造が行われているのか?
これは表面上の雇用者の数を数えるのとは別の議論であることはまず基本的な前提として認識すべきでしょう。
そのうえで議論すれば、この本で提唱されていることは特筆するほど雇用も消費も増加させていません。
ただの再分配政策であり、この政策を通じて得られる、所得や雇用への誘因効果は微々たるものです。(何もないとは言いませんが)
「オーストリアでは里山資本主義が子供にも人気の花形職業の雇用を生み出し、国を豊かにした!」
オーストリアの経済は長い歴史が積み重ねた莫大な観光資源による観光産業と、精密機械・産業用機械が主要産業です。
里山資本主義が取り上げた資格制度は、富める者から富める者への再分配の一種と考えてもよいでしょう。
グローバルリッチから、ナショナルリッチへの所得移転というわけですね。
このような形で政府に保護された職業が人気なのは、日本で子供の将来の夢に、医師・看護師・教師・公務員が入っているのと同じです。
「木材はコンクリートよりも優秀な建材!」
CLTなどの建材もまた、コスト面での課題を抱えています。建材用木材需要が低下したのは、コンクリートと鉄筋による建築が木材建築よりも低コスト・高パフォーマンスで合理的であったからです。
「だから里山資本主義はマネー資本主義のサブシステムとして安心を提供できる!」
したがって、『里山資本主義』は税金を使ったコンクリートによる公共事業を木材による公共事業に置き換えただけであり、システム面では過去に失敗した箱もの財政政策と同じものです。その功罪も同じで、限界も見えています。
里山資本主義が安心を提供できるのは、親方日の丸の公共事業があるから土建業界は安泰、というのと(規模は違えど)構造面は変わりません。
しかも、国民全体の福利という観点からは、より脆弱です。それでも本当に、里山資本主義で安心できますか?
(調査した結果、批判的なレビューとして完成度を高めることができたので、公開時よりも評価を一段回下げています)
面白い題材を集めているが、語られるストーリーは杜撰であり、因果関係を明らかに理解していない。
というような経済書用の内容でレビューを書こうと思いましたが、ちょっと考えなおしました。
というのも、この本は、経済学に関係ある本でも、新しい経済圏を発見したわけでも、何でもないからです。
経済現象を分析するつもりや、まじめな政策議論をするつもりはなくて、『里山資本主義』というバズワードを売り込むために書かれているのです。
里山という日本人のプリミティブな心象風景に訴え、現在の資本主義社会の便利さも失わない簡単な方法があるよ、という夢を売る本なのです。
そう考えなければ、調査内容が偏っていることについて、辻褄が合いません。
この本で取り上げられている事例は、国家規模の経済では議論する価値はないでしょう。
(あたかも日本経済の原理について言及してあるようなタイトルを書いていますが、全くの嘘です)
逆に、「バズワードを生み出して、書籍・講演を通してビジネスをする」という観点で見ると、『文章とはこのように売るのだ!』というビジネススピリットが伝わってきます。
ビジネスマンは自己啓発本なんか読んで丸め込まれてる場合じゃありません。この本を商売の実例として読むべきです。
『里山』で日々の暮らしを工夫してる人を取り上げて、経済全体と関係があるように見えるように本を書いたら、日本全体で売れる商売になる。
シンプルですが、何も間違ってません。少なくとも里山に住んでるわけでもない私に売れました。
『里山資本主義』というイヌイットに氷のイラストを売るような奇妙な商品が運よく美味しいビジネスになるかどうか、見ておきましょう。
この本が出版された社会情勢と一緒に覚えておくと、後々アイディアの養分になるかもしれません。
(ここまで開き直って売りに来られると、ちょっとそのプロ根性は嫌いになれませんね……)
※ここからは、少し真面目な話
著者らが意図的に隠している点について具体性に欠けるので、里山資本主義に対する批判のオーバービューを述べます。
「里山に眠るエネルギーが!」
バイオマス発電の発電量は現在1%程度ですが、すでに廃材利用など燃料調達コストの低い材料は大部分消費されている。これ以上は、わざわざ森に入って燃やすために木を伐採しなければなりません。燃料資源としての貯蔵量もけして十分ではありません。
「里山から雇用と消費が!」
費用調達ができるように政治的に設定された電気買取料金は、消費者の支払う電気料金に転嫁され、全体の負担となります。家計の購買力が低下することを通じて、他分野での雇用と消費がその分失われます。
補助金を導入してバイオマス発電機などを購入させるのは、同じ意味で税金の分配を通じて他分野の雇用・消費を縮小させる効果もあります。
いずれにせよ、どこかから所得移転を行った結果の雇用でしかないのか? 実質的な経済的価値の創造が行われているのか?
これは表面上の雇用者の数を数えるのとは別の議論であることはまず基本的な前提として認識すべきでしょう。
そのうえで議論すれば、この本で提唱されていることは特筆するほど雇用も消費も増加させていません。
ただの再分配政策であり、この政策を通じて得られる、所得や雇用への誘因効果は微々たるものです。(何もないとは言いませんが)
「オーストリアでは里山資本主義が子供にも人気の花形職業の雇用を生み出し、国を豊かにした!」
オーストリアの経済は長い歴史が積み重ねた莫大な観光資源による観光産業と、精密機械・産業用機械が主要産業です。
里山資本主義が取り上げた資格制度は、富める者から富める者への再分配の一種と考えてもよいでしょう。
グローバルリッチから、ナショナルリッチへの所得移転というわけですね。
このような形で政府に保護された職業が人気なのは、日本で子供の将来の夢に、医師・看護師・教師・公務員が入っているのと同じです。
「木材はコンクリートよりも優秀な建材!」
CLTなどの建材もまた、コスト面での課題を抱えています。建材用木材需要が低下したのは、コンクリートと鉄筋による建築が木材建築よりも低コスト・高パフォーマンスで合理的であったからです。
「だから里山資本主義はマネー資本主義のサブシステムとして安心を提供できる!」
したがって、『里山資本主義』は税金を使ったコンクリートによる公共事業を木材による公共事業に置き換えただけであり、システム面では過去に失敗した箱もの財政政策と同じものです。その功罪も同じで、限界も見えています。
里山資本主義が安心を提供できるのは、親方日の丸の公共事業があるから土建業界は安泰、というのと(規模は違えど)構造面は変わりません。
しかも、国民全体の福利という観点からは、より脆弱です。それでも本当に、里山資本主義で安心できますか?
(調査した結果、批判的なレビューとして完成度を高めることができたので、公開時よりも評価を一段回下げています)