今回は、日本刀の構成要素であるさまざまな「パーツ」を専門とする若い職人さんたち
との交流などが描かれています。
現在、武器ではなく美術品として取り扱われているように、日本刀は鍛え抜かれたその
刀身のみならず、鞘・柄巻・鍔・笄などの拵え（装飾）いずれを取っても、それだけで
ひとつひとつが専門家の手を経た芸術品。
そう。一振りの「日本刀」とは、それら全てが合わさった、まさに総合芸術作品なのです。
だから旧日本陸軍が使用していたような簡素な日本刀の魂魄は、階級の低い軍人風。
失敗作として埋鉄（接ぎ当て）された刀の魂魄は貧乏侍風、etc…。良く描き分けてるぅ。
小狛の毛並みは実はもっとふさふさだったのに…、とかの小ネタも楽しいです。
巻末収録話が引き引きで、この後どうなるのーっっ?!…と身悶えること必須の巻。
続刊を待ってる間に、日本刀の世界をちょっぴり勉強してみるのはいかがでしょう？
写真図版が多数収載のムック、『図説・日本刀大全−決定版』（１）（２）が役に立ちます。
「試し切り」の図解まで載っててちょっと怖いですが…。
図説・日本刀大全―決定版 (歴史群像シリーズ)
図説・日本刀大全 2―決定版 名刀・拵・刀装具総覧 (歴史群像シリーズ)
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