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悪魔の手毬唄 (角川文庫) 文庫 – 1971/7/14

4.3 5つ星のうち4.3 364個の評価

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岡山と兵庫の県境、四方を山に囲まれた鬼首村。この地に昔から伝わる手毬唄が、次々と奇怪な事件を引き起こす。数え唄の歌詞通りに人が死ぬのだ! 現場に残される不思議な暗号の意味は?
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商品の説明

著者について

1902年5月24日、神戸市生まれ。旧制大阪薬専卒。26年、博文館に入社。「新青年」「探偵小説」の編集長を歴任し、32年に退社後、文筆活動に入る。信州での療養、岡山での疎開生活を経て、戦後は探偵小説雑誌「宝石」に、『本陣殺人事件』(第一回探偵作家クラブ賞長編賞)、『獄門島』、『悪魔の手毬唄』などの名作を次々と発表。76年、映画「犬神家の一族」で爆発的横溝ブームが到来、今もなお多くの読者の支持を得ている。81年、永眠。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 角川書店(角川グループパブリッシング) (1971/7/14)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1971/7/14
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 496ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4041304024
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4041304020
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 364個の評価

著者について

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横溝 正史
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上位レビュー、対象国: 日本

2024年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何作か読ませてもらっていますが、この話が特に好き。
手鞠唄を使った殺人事件。
実写との結末は違っていましたが、これはこれで面白い。
内容を知っていてもまた読みたくなる作品です。

ただ、言い回しや方言が読みにくい部分があり、読むのに時間がかかるのが難点。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年8月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ボクは映画が先!・・・しかも何度観たかわからないほど何度も観た(今でも観る)
ほど大好きな映画!・・・市川崑監督の金田一作品の中で最も好きな映画です。

こうなってしまうと、実は(今さら)原作を読めないというか、読んではいけない
ような気になってしまい何十年も経ってしまいました。
でも、どうしてもこれを読んでないのは片手落ちのような気がしてついに・・・

読んでも、読んでも、映画のキャストの顔が浮かんできて、映画との差に戸惑いを
感じてしまいました。
正直、先に原作を読むべきでしたね。原作を先に読んでいて「あの映画」を観たら
どんなことになっていたのだろう?・・・と今更考えてもどうしようもないことを
考えています。(笑)

この小説が書かれた時代を考えれば、恐ろしいほどの出来栄えですが、好きすぎる
映画が小説の邪魔をした感じです。青池リカを映画ではあの肉付けをしたところが
市川崑の勝利(映画としての勝利)だと思います。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「悪魔の手毬唄」は昭和32年8月から昭和34年1月まで探偵小説専門誌「宝石」に連載された横溝正史の長編推理小説。名探偵・金田一耕助シリーズの一つであり、手毬唄の歌詞に沿って行われる童謡殺人を描いている。横溝正史最後の傑作とも呼ばれ、たびたび映像化もされている本作。市川崑監督の映画でご存じの方も多いのではないだろうか。

昭和30年7月、金田一耕助は静養できる場所を求め、岡山県境にある鬼首村の温泉宿「亀の湯」を訪れた。ここを紹介してくれた磯川警部の話では、23年前に女主人・青池リカの夫である源治郎が殺害され、しかもその犯人は捕まらぬまま迷宮入りになっているのだという。

鬼首村には因縁浅からぬ由良家・仁礼家・別所家という3つの旧家があった。当時の仁礼家はぶどう栽培で大きく勢力を伸ばしており、それに危機感を覚えた由良家は恩田幾三という男が持ち込んだ新事業に手を出していた。恩田の話に疑惑を抱いた青池源治郎が直談判に乗り込んだ結果、その場で殺されてしまったのである。

亀の湯に滞在した金田一は、由良家・仁礼家・別所家にはそれぞれ同じ年に生まれた年頃の娘がおり、彼女たちと村の人気者である青池歌名雄との間に恋の鞘当てが繰り広げられていることを知る。ちょうどその頃、村の若者達の間では人気女優・大空ゆかりが里帰りするという噂で持ちきりとなっていた。実はゆかりの父は恩田幾三であり、詐欺師で人殺しの子供として幼少時は迫害を受けていたのだ。

庄屋一族の末裔である多々羅放庵と親しくなった金田一は、近々村に戻ってくる5番目の妻おりんに宛てた手紙の代筆を頼まれる。ところが、放庵はある日血痕を残して忽然と姿を消してしまう。それ以来、鬼首村ではおりんと思しき腰の曲がった老婆が目的されるたびに、次々と若い女性が殺される事件が巻き起こるのだった……。

連続殺人事件が村に伝わる手毬唄になぞらえて行われるという趣向は、ヴァン・ダインの「僧正殺人事件」や深沢七郎の「楢山節考」から着想を得たもので、「獄門島」や「犬神家の一族」の見立て殺人と同一系譜にあたる。これらの作品は比較されることも多いが、複雑な人間関係に基づくストーリーや登場人物の丁寧な心理描写など、「悪魔の手毬唄」の方が優れていると感じる部分も多い。

犯人の動機は真に迫るものであり、やむに已まれぬ事情があったわけだが、それがこの物語をより味わい深いものにしている。また、作品全体に漂う不気味さも過去の名作にひけをとらず、腰の曲がった老婆と山道ですれ違う場面や、囲炉裏で顔を焼かれ判別のつかない死体など、印象的なシーンが次々と登場した。

本作でもっとも印象深いのは、23年前の未解決事件を一人で追い続ける磯川警部の存在だろう。妻を亡くし独身の磯川警部が、亀の湯に通ううち未亡人リカに好意を寄せるようになるエピソードは微笑ましい。なんとか事件を解決したい警部は金田一の力を借りようと画策するわけだが、最初は何も伝えず現地に呼ぶ展開など、後に続く岡山編の典型となっている。

驚愕の真実が明らかになった後、ボロボロになった磯川警部と金田一は短い旅をするのだが、別れ際の金田一の台詞が切なくて素晴らしい余韻を残す。必読の一冊。

【鬼首村手毬唄】

うちの裏のせんざいに
すずめが三匹とまって
一羽のすずめのいうことにゃ
おらが在所の陣屋の殿様
狩り好き酒好き女好き
わけて好きなが女でござる
女たれがよい枡屋の娘
枡屋器量よしじゃがうわばみ娘
枡ではかって漏斗で飲んで
日がないちにち酒浸り
それでも足らぬとて返された
返された

二番目のすずめのいうことにゃ
おらが在所の陣屋の殿様
狩り好き酒好き女好き
わけて好きなが女でござる
女たれがよい秤屋の娘
秤屋器量よしじゃが爪長娘
大判小判を秤にかけて
日なし勘定に夜も日もくらし
寝るまもないとて返された
返された

三番目のすずめのいうことにゃ
おらが在所の陣屋の殿様
狩り好き酒好き女好き
わけて好きなが女でござる
女たれがよい錠前屋の娘
錠前屋器量よしじゃが小町でござる
小町娘の錠前が狂うた
錠前狂えば鍵あわぬ
鍵があわぬとて返された
返された

ちょっと一貫貸しました

<登場人物>
青池リカ … 鬼首村の温泉宿・亀の湯の女将。磯川警部の知人。
青池源治郎 … リカの夫。活弁士・青柳史郎。恩田に殺される。
青池歌名雄 … リカの息子。鬼首村青年団副団長。村のロメオ。
青池里子 … リカの娘。半身の赤痣を恥じて土蔵に閉じこもる。
お幹 … 亀の湯の女中。実家の屋号は笊屋。大空ゆかりを嫌う。
仁礼仁平 … 秤屋こと仁礼家の先代。ブドウ栽培で財を築く。
仁礼富貴子 … 仁平の長女。嘉平の姉。幼いときに亡くなる。
仁礼次子 … 仁平の次女。嘉平の妹。神戸に嫁いでいる。
仁礼咲枝 … 仁平の三女。嘉平の妹。鳥取に嫁いでいる。
仁礼嘉平 … 仁礼家の当主。鬼首村の主権者。
仁礼秀子 … 嘉平の亡妻。兵庫県の城崎から嫁に来た。
仁礼直平 … 嘉平の跡取り息子。えらもんという評判。
仁礼路子 … 直平の妻。
仁礼勝平 … 嘉平の次男。青年団団長。歌名雄と仲がよい。
仁礼文子 … 嘉平の末娘。由良泰子や大空ゆかりとは同級生。
由良卯太郎 … 枡屋こと由良家の先代。恩田幾三に騙される。
由良五百子 … 卯太郎の母。手毬唄の歌詞を知る数少ない人物。
由良敦子 … 卯太郎の妻。過去に仁礼嘉平と愛人関係にあった。
由良敏郎 … 卯太郎の息子。由良家当主。風采の上がらない男。
由良栄子 … 敏郎の妻。
由良泰子 … 卯太郎の娘。歌名雄の恋人。
別所蓼太 … 錠前屋という屋号の鍛冶屋。ゆかりの戸籍上の父。
別所松子 … 蓼太の妻。大空ゆかりの戸籍上の母。
別所辰蔵 … 蓼太の息子。仁礼家の葡萄酒工場長。飲んだくれ。
別所五郎 … 辰蔵の息子。青年団団員。歌名雄や勝平と仲良し。
別所春江 … 蓼太の娘。恩田の世話をやくうちに千恵子を産む。
別所千恵子 … 春江の娘。人気女優・大空ゆかりとなって帰郷。
恩田幾三 … 千恵子の父親。詐欺師。青池源治郎殺害の容疑者。
日下部是哉 … 大空ゆかりのマネージャー。
多々羅放庵 … 没落した庄屋の末裔。鬼首村の手毬唄を発掘。
栗林りん … 多々羅放庵の五番目の妻。通称おりん。
村崎きん … 鬼首村の百姓の老婆。
井筒いと … 総社町の旅館・井筒の女将。放庵やおりんの知人。
本多大先生 … 青池源治郎の遺体を検死した医者。現在は引退。
本多若先生 … 大先生の息子。本多医院の医者。
本多一子 … 本多先生の妻。
立花警部補 … 岡山県警の捜査主任。金田一をライバル視する。
乾刑事 … 岡山県警の刑事。
加藤刑事 … 岡山県警の刑事。
山本刑事 … 岡山県警の刑事。
木村巡査 … 鬼首村の駐在巡査。
磯川警部 … 岡山県警の古狸。23年前の事件を金田一に相談。
金田一耕助 … 静養できる田舎を探して磯川警部を訪ねた探偵。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年7月9日に日本でレビュー済み
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推理ものとしてたいへんに面白く、手に汗握るはなしでした。
しかし、犯人や動機、被害者はとてもかわいそうで後味の悪い事件のはなしでした
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔、このシリーズを夢中になって読んだものです。
やっぱり面白いですね!
個人的に岡山の長編は大好きで、凄惨な事件の中にいても金田一と磯川警部とのやりとりには癒されます。
改めて描写の素晴らしさに感心しました。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年10月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
楽しく読めました。
原作の面白さを堪能します!映像を想像しながら楽しめます。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年1月2日に日本でレビュー済み
犯人が殺人を犯す動機が弱いのは、横溝正史の長編によくある欠点である。『八つ墓村』でも、犯行の動機は、読者を納得させるのに足るものではなかった。『獄門島』では、三姉妹を殺す動機はともあれ、死体を俳句に見立ててるための道具に使う動機は薄弱だ。本作でも、小説の最後に金田一が殺人の動機を推測しているが、説得力がない。(他方、『犬神家の一族』と「悪魔が来りて笛を吹く」は、動機に説得力がある。)

 本作では、昔の手鞠歌の歌詞に沿って、三人の若い女が殺されるという見立て殺人が行われる。見立て殺人をするのは、犯人にとって、単に人を殺すよりずっと多くの手がかりを残すことになるので、単なる殺人よりずっと危険なのだが、『獄門島』と同様、この小説でも、危険を顧みずにわざわざ手鞠歌の歌詞に沿って道具立てをする理由は薄弱である。娘たちを殺してさっさと逃げた方が捕まる可能性は低かっただろう。

 老婆に化けることも不要だ。手がかりを増やすだけである。

 お庄屋さん(多々羅放庵)と三人の娘を殺すだけなら、捕まらなかった可能性が大きかったと思う。何しろ、犯人が犯行に及んだ動機が金田一や刑事たちにはさっぱり分からないのだから。

 おそらく、横溝正史は手鞠歌の歌詞に沿った殺人が行われるというプロットを先に思いついて、あとから、それに合う犯人の置かれた状況と動機を考えたに違いないが、うまい動機を思いつかなかったのだろう。

 殺人の行われる鬼首村(おにこべむら)の地理(登場人物の住居、葡萄酒工場、人食い沼、六道の辻の位置関係など)は、犯人の目星を付けるのに不可欠なのに、地図が付いていないので、よく分からない。推理小説では地図を付けるのは珍しいことではないのだから、付けるべきだった。小説中で、言葉による説明は所々でなされるのだが、不十分である。
 また、登場人物が非常に多いので、翻訳ミステリーに大抵付いているような、主要な人物の一覧表があると分かりやすかっただろう。

 この小説には、読んでいて、気分が悪くなる場面がある。最初の犠牲者由良泰子が殺されて、口に漏斗を突っ込まれて、水に浸けられているのが発見されるのだが、その場面で金田一が笑う。
     「獄門島の事件をおもいだしますなあ。あっはっは」
      のどのおくでひくく笑うと、……。
笑うようなところではない。金田一の人間性が疑われる。

 本作では、著者が、登場人物の心理を考えていないのではないかと思う場面がいくつもあった。
 娘の泰子を殺された日の夜、お通夜の場に母親の由良敦子が出てきて弔問客の相手をし、また、金田一と磯川警部に長々と青池歌名雄、由良泰子、仁礼文子の関係について説明するのだが、娘を無残に殺され、ひどい格好にさせられていたのだから、母親は気が動転していて、弔問客の相手ができるわけがない。

 青池里子が死んだ晩、母親のリカが弔問客の相手をするのも奇妙だ。寝込んでいて当然だろう。

 さらに、大団円では、娘を殺された咲枝、恩田と関係を持った別所春江、恩田の娘である別所千恵子、仁礼嘉平だけでなく、恩田の被害者ではない本多医院の大先生まで参加させて、金田一が一連の殺人の謎を解き明かし、殺人犯に目星を付けた理由や、犯人の動機などを説明するのは異常だ。咲枝、別所春江、千恵子の心を踏みにじるものである。筆者は嫌な気持ちになった。

 映画の『悪魔の手毬唄』では、上述の読者を不愉快にさせる場面がうまく回避されている。娘を殺された由良敦子が通夜で弔問客の相手をする場面はないし、娘が死んだ夜、青池リカは茫然自失の状態になっている。大団円で関係者を集めて謎解きをするシーンもない。さすがによくできている。

 『悪魔の手毬唄』は、駄作だとは思わないが、犯行の動機が薄弱であり、他にもいくつかの欠点がある。

【追記】
 犯人が分かった途端にストーリーを忘れてしまうミステリーは多い。登場人物が没個性で、物語を作るコマに過ぎないからである。それに対して、横溝正史の長編小説のストーリーは忘れることができない。それが彼の長編小説の美点である。『悪魔の手毬唄』もそうであり、プロットの訴求力の強さは際立っている。