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海嶺 (上) (角川文庫 み 5-9) 文庫 – 1986/11/10
三浦 綾子
(著)
遠州灘で遭難し、奇蹟的に北アメリカに漂着した岩松ら三人に数奇な運命が待っていた。歴史の歯車が大きく動き始めた十九世紀前半の世界を背景に、人間の真実の姿を問う時代巨編!(桝井寿郎)
- 本の長さ402ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1986/11/10
- ISBN-104041437091
- ISBN-13978-4041437094
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA; 一般文庫版 (1986/11/10)
- 発売日 : 1986/11/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 402ページ
- ISBN-10 : 4041437091
- ISBN-13 : 978-4041437094
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,244,043位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1922(大正11)年、北海道旭川市生まれ。
17歳からの7年間、小学校教師として軍国教育に献身したため、戦後に罪悪感と絶望を抱いて退職。
その後、結核で13年間の療養生活を送る。闘病中にキリスト教に出会い、洗礼を受ける。
1959年、生涯の伴侶・三浦光世と結婚。
1964年、朝日新聞の懸賞小説に『氷点』で入選し、作家活動に入る。
一貫してキリスト教の視点で「愛とは何か」を問い続け、『塩狩峠』『銃口』『道ありき』など数多くの小説、エッセイを発表した。1999年逝去。2012年に生誕90周年。
三浦綾子記念文学館
http://www.hyouten.com/
〒070-8007
北海道旭川市神楽7条8丁目2-15
TEL :0166-69-2626
FAX :0166-69-2611
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
江戸時代の船乗りが主人公の小説は少ないので重宝している。参考文献として読み込んでいる。
2016年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
音吉のことを知ったのはシンガポールの日本人墓地を訪ねたときで、音吉は立派な墓というか廟に祀られており、シンガポールに住んだ最初の日本人として、今や4万人近い同胞からはいわばルーツとして語られている。
そんな音吉に興味を持って三浦綾子の大作である本書を読んだ。3巻からなる大作なのだが、日本に帰国しようとして砲撃されやむなく諦めるところで終わってしまっているのが残念だった。あとがきで略歴が書かれているが、その後音吉は舟山、上海でイギリス商社の高級社員として働き、イギリス人の妻を娶ったが早逝し、その後マレー人の妻と共にシンガポールで暮らしたという。その様子は一万石の大名のようだったそうだ。この音吉の成功には、苦難を極めた漂流とインディアンや欧米文化との未知の触れ合いがあったに違いないが、そのあたりのストーリーを描いてくれていればもっとよかったのに、と思う。
あとがきで三浦綾子が述べているが、小説にしようとすると彼らのセリフや日々の生活のディテールを描かねばならず、そのころの千石船のようすや水主(かこ)たちの暮らしを示した資料が非常に少ないことに苦労したようだ。そういう意味で彼らの暮らしぶりや船上での生活はとても興味深く読ませていただいた。
音吉達がラッキーだったのは、漂流した千石船が米を満載して出発したばかりだったことで、食料にはことかかなかったことだ。しかし漂流も数カ月から半年にもなるとビタミン不足からの壊血病に侵されるものや気が狂うものが出始め、元々14名いた人々が次々と亡くなっていき最後は3人だけになってしまうまでの話は読んでいて恐ろしいやら心痛むやらでとにかく壮絶であった。
その反面、アメリカからロンドンへ向けて出発してからはキリスト教や宗教一般に関する会話が非常に多いので、そこをもっと減らしても音吉のその後を描いてほしかった。
それにしても当時の幕府の外交政策は拒絶の一言で、舟も陸を見ながら航行こそできるが外洋の航行に耐えうるような船は禁止していたというから、嵐と潮にさらわれると自力では戻れずほとんどの場合は亡くなってしまうが、音吉達のように運よく漂流後助かったとしても、国外にいる間にキリシタンになったと疑いをもたれ、あわよく日本に戻っても尋問などで発狂してしまう人がいたというからひどい話だ。
音吉達が不幸だったのは特にこのモリソン号事件があった前にフェートン号事件がありオランダ船を追いかけてきたイギリス船がオランダ船のふりをして入港しオランダ人を強引に捜索したあげく日本側に食料を要求し要求に応えない場合は和船を焼き打ちにすると脅し、それに屈せざるを得なかった長崎奉行松平康英(やすひで)は責任をとって自害し、佐賀藩家老たちも切腹し果てた。さらにモリソン号事件のあったときに大飢饉による一揆が勃発、大塩平八郎の乱もこのときで、神のもと誰もが平等と説くキリスト教を特に幕府は恐れたという。結果、幕府は異国船無二念打払令を発令し、日本人が乗っていようが乗っていまいが外国船とみれば砲撃する以外の手立てがとれなかったという背景がある。
苦難の末ようやく日本の美しい姿を拝み、愛する家族と会えると期待でいっぱいのところを殺されかけるほどの扱いをうけた彼らの失望は、何にも例えようがないだろう。ただ彼らにとって幸せだったことは善良なクリスチャンであるイギリス人とアメリカ人達と出会えたことで、日本との国交という下心が無くはなかったとはいえ、深い人道主義に基づく勇気ある行動と人種を超えた愛に音吉が影響をうけたことは間違いなく、宗教のいかんにかかわらず、我々も困った人たちには親切にせねばならないと感じた
そんな音吉に興味を持って三浦綾子の大作である本書を読んだ。3巻からなる大作なのだが、日本に帰国しようとして砲撃されやむなく諦めるところで終わってしまっているのが残念だった。あとがきで略歴が書かれているが、その後音吉は舟山、上海でイギリス商社の高級社員として働き、イギリス人の妻を娶ったが早逝し、その後マレー人の妻と共にシンガポールで暮らしたという。その様子は一万石の大名のようだったそうだ。この音吉の成功には、苦難を極めた漂流とインディアンや欧米文化との未知の触れ合いがあったに違いないが、そのあたりのストーリーを描いてくれていればもっとよかったのに、と思う。
あとがきで三浦綾子が述べているが、小説にしようとすると彼らのセリフや日々の生活のディテールを描かねばならず、そのころの千石船のようすや水主(かこ)たちの暮らしを示した資料が非常に少ないことに苦労したようだ。そういう意味で彼らの暮らしぶりや船上での生活はとても興味深く読ませていただいた。
音吉達がラッキーだったのは、漂流した千石船が米を満載して出発したばかりだったことで、食料にはことかかなかったことだ。しかし漂流も数カ月から半年にもなるとビタミン不足からの壊血病に侵されるものや気が狂うものが出始め、元々14名いた人々が次々と亡くなっていき最後は3人だけになってしまうまでの話は読んでいて恐ろしいやら心痛むやらでとにかく壮絶であった。
その反面、アメリカからロンドンへ向けて出発してからはキリスト教や宗教一般に関する会話が非常に多いので、そこをもっと減らしても音吉のその後を描いてほしかった。
それにしても当時の幕府の外交政策は拒絶の一言で、舟も陸を見ながら航行こそできるが外洋の航行に耐えうるような船は禁止していたというから、嵐と潮にさらわれると自力では戻れずほとんどの場合は亡くなってしまうが、音吉達のように運よく漂流後助かったとしても、国外にいる間にキリシタンになったと疑いをもたれ、あわよく日本に戻っても尋問などで発狂してしまう人がいたというからひどい話だ。
音吉達が不幸だったのは特にこのモリソン号事件があった前にフェートン号事件がありオランダ船を追いかけてきたイギリス船がオランダ船のふりをして入港しオランダ人を強引に捜索したあげく日本側に食料を要求し要求に応えない場合は和船を焼き打ちにすると脅し、それに屈せざるを得なかった長崎奉行松平康英(やすひで)は責任をとって自害し、佐賀藩家老たちも切腹し果てた。さらにモリソン号事件のあったときに大飢饉による一揆が勃発、大塩平八郎の乱もこのときで、神のもと誰もが平等と説くキリスト教を特に幕府は恐れたという。結果、幕府は異国船無二念打払令を発令し、日本人が乗っていようが乗っていまいが外国船とみれば砲撃する以外の手立てがとれなかったという背景がある。
苦難の末ようやく日本の美しい姿を拝み、愛する家族と会えると期待でいっぱいのところを殺されかけるほどの扱いをうけた彼らの失望は、何にも例えようがないだろう。ただ彼らにとって幸せだったことは善良なクリスチャンであるイギリス人とアメリカ人達と出会えたことで、日本との国交という下心が無くはなかったとはいえ、深い人道主義に基づく勇気ある行動と人種を超えた愛に音吉が影響をうけたことは間違いなく、宗教のいかんにかかわらず、我々も困った人たちには親切にせねばならないと感じた
2022年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作品の内容は文句無しですが、上中下合わせ多くの人物が登場するので、登場人物一覧くらいは記載すべきだと思います。出版社の問題かもしれませんが…。三浦綾子さんの他の小説も同じなので。
2014年6月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何故、岩松(吉)音吉&久吉のみが、助かったのか?。
乗組員14人が、寝食を共にし、神仏(八百万)に対し、皆真剣に祈った。 生き抜いて、故郷に帰ることを強く(愛する家族を思い)。
年の老若も、関係無い(年嵩の順に、亡くなったわけではないのだから)。体力&精神力の違いか?(音吉・久吉以外は、皆、ベテランの船乗りだから、そうともいえない)。
違いは、ツイテルか、否か。 音吉も久吉も、岩松(吉)がいたからこそ、5年も外国で生きながらえた。
人事を尽くして天命を待つ(やることやった後は、人生楽しむ)。 今できることを、すべきことを、真剣に(真摯に)。
積極的に、他国人と交流する。 言葉を学ぶ(意志疎通の齟齬は、死を意味する)。
明るく振る舞う(笑う門には、福来たる)。 感謝の気持ちを持ち、現す。
他人の所為にしない(~たら・~ればの後悔を言わない)。
状況を受け入れ、学び・溶け込む。 諦めない、決して(生きること・故郷に帰ることを)。
助け合い(一人は、みんな為に、みんなは一人の為に)。
ラスト、祖国にも見捨てられてしまう、でも、救いの神は必ずいる(ツイテル!)。
乗組員14人が、寝食を共にし、神仏(八百万)に対し、皆真剣に祈った。 生き抜いて、故郷に帰ることを強く(愛する家族を思い)。
年の老若も、関係無い(年嵩の順に、亡くなったわけではないのだから)。体力&精神力の違いか?(音吉・久吉以外は、皆、ベテランの船乗りだから、そうともいえない)。
違いは、ツイテルか、否か。 音吉も久吉も、岩松(吉)がいたからこそ、5年も外国で生きながらえた。
人事を尽くして天命を待つ(やることやった後は、人生楽しむ)。 今できることを、すべきことを、真剣に(真摯に)。
積極的に、他国人と交流する。 言葉を学ぶ(意志疎通の齟齬は、死を意味する)。
明るく振る舞う(笑う門には、福来たる)。 感謝の気持ちを持ち、現す。
他人の所為にしない(~たら・~ればの後悔を言わない)。
状況を受け入れ、学び・溶け込む。 諦めない、決して(生きること・故郷に帰ることを)。
助け合い(一人は、みんな為に、みんなは一人の為に)。
ラスト、祖国にも見捨てられてしまう、でも、救いの神は必ずいる(ツイテル!)。
2015年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
24日頃の出荷となっていましたが
早く届いて嬉しいです。
20数年前に読んだ本で、残しておきたい本だったのに、
失くしてしまいずっと探していました。
それがなんと、上中下セットでこんなにお安い値段で手に入り
しかも、とても良い状態で汚れや折り目などもなく美しくて
びっくりしました。期待した以上で満足です。ありがとうございました!
早く届いて嬉しいです。
20数年前に読んだ本で、残しておきたい本だったのに、
失くしてしまいずっと探していました。
それがなんと、上中下セットでこんなにお安い値段で手に入り
しかも、とても良い状態で汚れや折り目などもなく美しくて
びっくりしました。期待した以上で満足です。ありがとうございました!
2014年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戦時中のことですが私の考えとは違うところもあり 作者のような考え方もあるんだと思いました。
2015年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
夢中になって一気に詠んでしまうような本でした。
実在の人物がモデルになっているので、特に時代や国策に翻弄される3人の望郷の念をひしひし感じます。
実在の人物がモデルになっているので、特に時代や国策に翻弄される3人の望郷の念をひしひし感じます。