1990年に単行本として出された作品の文庫化で、いずれにしても随分古い。古過ぎて男女関係の描写など今だと完全にアウトな部分も多いのだが…意外にも僕は本書を楽しく読んだ。
それは、もともと阿刀田高作品のファンというのが大きいと思う。そうそう、こんな感じなんだよ阿刀田高の文章って、というようなノスタルジーであったかもしれない。
4人の女性がたまたま同じ列車の同じ席に乗り合わせ、列車事故のタイミングで4つの「空想」が交換され、なんと実現までしてしまう。だから何? という話なのだが、長年のファンとしてはこの人の文章を読むこと自体に喜びがある。それぐらいクセのある文章なのだ。
でも、僕にはスラスラと体に言葉が入ってくるような快感があった。初めての阿刀田高体験としては決しておすすめできる作品ではないけれど、何冊か読んでみて「この人の文章きらいじゃないな」という人なら、それなりに楽しめると思う。
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空想列車 下 (角川文庫 あ 7-11) 文庫 – 1992/12/1
阿刀田 高
(著)
- 本の長さ243ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1992/12/1
- ISBN-104041576113
- ISBN-13978-4041576113
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1992/12/1)
- 発売日 : 1992/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 243ページ
- ISBN-10 : 4041576113
- ISBN-13 : 978-4041576113
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,025,622位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1935(昭和10)年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。
国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、1978年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。1979年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞、1995(平成7)年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞。
他に『花あらし』『シェイクスピアを楽しむために』『チェーホフを楽しむために』『佐保姫伝説』『プルタークの物語』など著書多数。
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