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友よ、静かに瞑れ (角川文庫 緑 612-1) 文庫 – 1985/2/1
北方 謙三
(著)
温泉町で旅館を経営している古い友人が逮捕された。何かがある--。だから、男はこの海辺の温泉町へやって来た。束の間の再会。交される一瞬の眼差し。北方ハードボイルドの最高傑作!(中沢けい)
- 本の長さ340ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1985/2/1
- ISBN-104041612012
- ISBN-13978-4041612019
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1985/2/1)
- 発売日 : 1985/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 340ページ
- ISBN-10 : 4041612012
- ISBN-13 : 978-4041612019
- Amazon 売れ筋ランキング: - 234,566位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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昭和22(1947)年、佐賀県唐津市生れ。47年中央大学法学部卒。58年「眠りなき夜」で第1回日本冒険小説協会大賞、第4回吉川英治文学新人賞、平 成3年「破軍の星」で第4回柴田錬三郎賞、16年「楊家将」で第38回吉川英治文学賞、18年「水滸伝」で第9回司馬遼太郎賞、19年「独り群せず」で第 1回舟橋聖一文学賞、22年第13回日本ミステリー文学大賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 独り群せず (ISBN-13: 978-4167419110 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年6月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
優しい綺麗な女性と、腕白と、暴力と、地元のタフな人たちと、北方ワールド満載です。だいたいいつもと同じようなパターンで豪快に物語は進みます。
2024年2月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
値段が高い商品もあったけど激安でした。
好印象です。
好印象です。
2012年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は角川映画によって映画化されたこともあり、この作家の初期の代表作として名高い。
ハメット、チャンドラー、ロス・マクドナルド、そして大薮晴彦へハードボイルドの系譜をつなげたとしても、それは日本人にとっては、非日常の中に一種憧れの楽しみを見出す読書である。
他方、北方謙三は、もとは純文学を志向しながら、ハードボイルドへと転向した作家だ。北方はこの経歴もあってか、作品を半歩、我々日本人の日常に近づけることに成功している。着実に鍛えた文章がそれを支え、この作品に通底した緊迫感となって首尾一貫している。
描かれている世界は、決して、日常ではない。だが、旅、食、セックス、暴力といったことを、それほど器用にではなく、ある種の痛みをもって語り重ねていくことにより、非日常を、より読者の世界に隣りあう日常として焼き付けていくようだ。
ある街にやってきた男が、その街をかき回して結論を導いていく様子は、ハメットの「血の収穫」にも似る。だが、主人公・進藤の懊悩には、「血の収穫」にはない叙情が横溢している。
この作品に登場する男たちの、ふとしたまなざしに心を洗われる思いがする。そして、作中の主人公に、憧れ、賛辞を送りたくなる。
ハメット、チャンドラー、ロス・マクドナルド、そして大薮晴彦へハードボイルドの系譜をつなげたとしても、それは日本人にとっては、非日常の中に一種憧れの楽しみを見出す読書である。
他方、北方謙三は、もとは純文学を志向しながら、ハードボイルドへと転向した作家だ。北方はこの経歴もあってか、作品を半歩、我々日本人の日常に近づけることに成功している。着実に鍛えた文章がそれを支え、この作品に通底した緊迫感となって首尾一貫している。
描かれている世界は、決して、日常ではない。だが、旅、食、セックス、暴力といったことを、それほど器用にではなく、ある種の痛みをもって語り重ねていくことにより、非日常を、より読者の世界に隣りあう日常として焼き付けていくようだ。
ある街にやってきた男が、その街をかき回して結論を導いていく様子は、ハメットの「血の収穫」にも似る。だが、主人公・進藤の懊悩には、「血の収穫」にはない叙情が横溢している。
この作品に登場する男たちの、ふとしたまなざしに心を洗われる思いがする。そして、作中の主人公に、憧れ、賛辞を送りたくなる。
2003年10月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
10年以上前、僕は著者の作品にハマり、
読みまくっていた時期がある。
その北方謙三ハードボイルドの代表作の一つ。
朽ち果てつつある北国の温泉街。
そこに訪れる男。
過去。友人。
再会。交わさる一瞬のまなざし。風。
鮮烈な叙情で描かれる生き様は、凡庸な純文学など
凌駕する力をもっている。
今は歴史小説家としても有名な著者だが、彼の根源はここにある。
未読の方はぜひ一読を。「生きる」って、かっこいい。
読みまくっていた時期がある。
その北方謙三ハードボイルドの代表作の一つ。
朽ち果てつつある北国の温泉街。
そこに訪れる男。
過去。友人。
再会。交わさる一瞬のまなざし。風。
鮮烈な叙情で描かれる生き様は、凡庸な純文学など
凌駕する力をもっている。
今は歴史小説家としても有名な著者だが、彼の根源はここにある。
未読の方はぜひ一読を。「生きる」って、かっこいい。
2008年2月2日に日本でレビュー済み
最近は歴史小説を書く事が多い作者のハードボイルドとしての代表作と言われている。だが、私は読んで行くうちに日本を舞台にハードボイルドを書く事の難しさをヒシヒシと感じた。
主人公は旧友が逮捕された温泉街へ行く。その街は、裏の組織に支配されており、その罠に嵌った旧友を助けるため、主人公は組織と対決する...。日本では事件を解決する私立探偵は存在し得ないので、主人公は素人である。主人公の素性を除くとハメット「血の収穫」に舞台設定が似ているのだが、日本では拳銃をブッぱなして事件を解決する訳には行かない。勢い、主人公が組織と接触する際の精神的緊張感で、ハードボイルド的雰囲気を出そうとしてるのだが、無理がある。余りにも現実感がないのである。常識的に考えて、そんな温泉街によそ者が行って、組織に接触したりすればスマキにされてしまうのがオチだろう。その非現実感を払拭させる程の文章力・構成力もない。題名とは裏腹に、作者の苦吟だけが聞こえて来るのである。
読んでいて、虚しさしか残らない作品。作者がその後ハードボイルド作品を幾つか書いた末、歴史小説に転向したのがうなづける内容。
主人公は旧友が逮捕された温泉街へ行く。その街は、裏の組織に支配されており、その罠に嵌った旧友を助けるため、主人公は組織と対決する...。日本では事件を解決する私立探偵は存在し得ないので、主人公は素人である。主人公の素性を除くとハメット「血の収穫」に舞台設定が似ているのだが、日本では拳銃をブッぱなして事件を解決する訳には行かない。勢い、主人公が組織と接触する際の精神的緊張感で、ハードボイルド的雰囲気を出そうとしてるのだが、無理がある。余りにも現実感がないのである。常識的に考えて、そんな温泉街によそ者が行って、組織に接触したりすればスマキにされてしまうのがオチだろう。その非現実感を払拭させる程の文章力・構成力もない。題名とは裏腹に、作者の苦吟だけが聞こえて来るのである。
読んでいて、虚しさしか残らない作品。作者がその後ハードボイルド作品を幾つか書いた末、歴史小説に転向したのがうなづける内容。
2021年6月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
主人公サイド(この作品でなら、まさに主役の新藤)にはそれなりの正義があり、
だけでなく悪党側(この作品でなら、安井刑事や高畠あたり)にも彼らなりの正義があるという、
北方謙三氏が得意とする(人の数だけ正義があるという物語)の典型的作品。
だから、勿論面白い。
主人公の新藤は、
捕まった友人の坂口のために、彼の故郷で彼の息子の竜太たちとともに
坂口を陥れようとしている者たちと戦うお話。
先述したように、
それぞれの正義の話だから、悪党側にも魅力的な敵が多い。
とくに安井刑事と高畠は、物凄く魅力的。
ラストも凄い。
典型的なラストだけど、それでも(漢の生き様だ!)というぐらい感動した。
まさに「友よ、静かに瞑れ」というタイトルがぴったりの作品でした。
だけでなく悪党側(この作品でなら、安井刑事や高畠あたり)にも彼らなりの正義があるという、
北方謙三氏が得意とする(人の数だけ正義があるという物語)の典型的作品。
だから、勿論面白い。
主人公の新藤は、
捕まった友人の坂口のために、彼の故郷で彼の息子の竜太たちとともに
坂口を陥れようとしている者たちと戦うお話。
先述したように、
それぞれの正義の話だから、悪党側にも魅力的な敵が多い。
とくに安井刑事と高畠は、物凄く魅力的。
ラストも凄い。
典型的なラストだけど、それでも(漢の生き様だ!)というぐらい感動した。
まさに「友よ、静かに瞑れ」というタイトルがぴったりの作品でした。