苦難の末に、王都奪還に向けての準備を整えたアルスラーンが、いよいよエクバターナ
に向けて進撃を開始する。準備の最中、諸侯が続々と参集し、統制がとりづらくなるのを
何とか維持するが、こうした多様性を抱擁できるのが、アルスラーンの非凡な才である。
一方、迎え撃つルシタニア軍も王弟ギスカールも非凡な才を持ち合わせている。こちらは
凡庸な兄に一方的に信頼されてしまい、故に兄を陥れて自らが王に立つことを逡巡しつ
つ、自身の才が、このままではいれないと囁くという矛盾に立ち向かう複雑な立ち位置だ。
その複雑さを、巧みな筆致で表現しており、さすがという他はない。こうした戦記物では、
敵役はここまで丁寧に描かれないが、田中芳樹氏は、銀英伝でもそうだが、こうしたところ
を手抜きせずに、魅力的な役柄として描くことで、作品に深みを与えている。
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汗血公路 (角川文庫 た 14-4 アルスラーン戦記 4) 文庫 – 1988/8/1
各地の諸侯や領主たちの兵を集めたアルスラーンは、いよいよ王都エクバターナ奪還を目ざし出陣! パルス王国とルシタニア王国の本格的な戦いが開始され、大陸公路は人馬の汗血で塗りこめられた…。
- 本の長さ235ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1988/8/1
- ISBN-104041665043
- ISBN-13978-4041665046
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1988/8/1)
- 発売日 : 1988/8/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 235ページ
- ISBN-10 : 4041665043
- ISBN-13 : 978-4041665046
- Amazon 売れ筋ランキング: - 637,488位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1952年10月22日、熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年在学中に「緑の草原に…」で、幻影城新人賞受賞。1988年「銀河英雄伝説」にて第19回星雲賞受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 野望円舞曲〈9〉 (ISBN-13: 978-4199052019 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年7月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
手軽に持ち運びながらあっという間に読み進めてしまいますが、挿絵もキレイで
アルスラーン側だけじゃない、相手側の複雑な事情なども丁寧に描かれています。
TVアニメと連動してみていますが、小説を読んでからアニメを見ると「あ~ココはカットするんだ。」など
良く分かってしまいます。
アニメでどこまでやるのか分かりませんが、小説は最後まで追いかけたいと思います。
アルスラーン側だけじゃない、相手側の複雑な事情なども丁寧に描かれています。
TVアニメと連動してみていますが、小説を読んでからアニメを見ると「あ~ココはカットするんだ。」など
良く分かってしまいます。
アニメでどこまでやるのか分かりませんが、小説は最後まで追いかけたいと思います。
2015年3月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なかなか一筋縄ではいかないストーリーでこれからのアルスラーンの成長が楽しみです。
2015年11月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いいよね.
結局戦争ですから,どちらに正義も悪もないと.解放王といいながら,結局は通った道には血と死があるわけですから.
ガンダム好きの人は共感でしょうね〜
結局戦争ですから,どちらに正義も悪もないと.解放王といいながら,結局は通った道には血と死があるわけですから.
ガンダム好きの人は共感でしょうね〜
2015年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
懐かしく思いながら新しいおもいです
田中さんのストーリー展開は目を見張ります
田中さんのストーリー展開は目を見張ります
2015年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私には読みやすい文章で、物語の内容も面白いです。読むとワクワクしてきます。
2013年6月16日に日本でレビュー済み
シリーズ第四巻.巻を重ねるにつれて,登場人物や地名の多さは増えていく一方ですが,
魅力的な人物が多く,物語にてうまく語られるため,戸惑わずに消化できている印象です.
また,王都奪還へ勢いを増す主人公陣営ですが,単純にやれ進めとはいかない様子で,
人や物ばかりでなく,その思惑まで,政治的な調整を図る軍師の知恵も見どころの一つ.
そんな裏側でうごめく敵,味方,その他,各陣営の動きも,大きな接触はまだないものの,
今後の布石かと思えば読み流すようなこともできず,最初から最後まで読み応えは十分です.
そして,それまでと打って変わり,主人公たちを中心に進められていく中盤以降では,
繰り広げられる合戦の臨場感,躍動感と,戦う者たちに魅了され,胸が躍る興奮を覚え,
『汗血公路』の意味には,彼らの道のりがまだ序盤であることを思い知らされるかのよう.
このほか,チラリと語られる主人公の出生の秘密や,驚きの『復権』に動き出したあの男,
今は『美点』とされる若き王子の甘さが,後への『アダ』とならないかも気になるところで,
ラスト手前,公路を行き交う者たちを描いた場面には,これからの期待が膨らんでやみません.
なお,初出は 88年08月の角川文庫 , 3巻と合本のカッパ・ノベルス版 は03年05月となります.
魅力的な人物が多く,物語にてうまく語られるため,戸惑わずに消化できている印象です.
また,王都奪還へ勢いを増す主人公陣営ですが,単純にやれ進めとはいかない様子で,
人や物ばかりでなく,その思惑まで,政治的な調整を図る軍師の知恵も見どころの一つ.
そんな裏側でうごめく敵,味方,その他,各陣営の動きも,大きな接触はまだないものの,
今後の布石かと思えば読み流すようなこともできず,最初から最後まで読み応えは十分です.
そして,それまでと打って変わり,主人公たちを中心に進められていく中盤以降では,
繰り広げられる合戦の臨場感,躍動感と,戦う者たちに魅了され,胸が躍る興奮を覚え,
『汗血公路』の意味には,彼らの道のりがまだ序盤であることを思い知らされるかのよう.
このほか,チラリと語られる主人公の出生の秘密や,驚きの『復権』に動き出したあの男,
今は『美点』とされる若き王子の甘さが,後への『アダ』とならないかも気になるところで,
ラスト手前,公路を行き交う者たちを描いた場面には,これからの期待が膨らんでやみません.
なお,初出は 88年08月の角川文庫 , 3巻と合本のカッパ・ノベルス版 は03年05月となります.
2021年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
嫌な予感がしていたのですがこの話、たぶんどこまで読んでも絶対主人公負けませんね?なんか味方が強すぎて緊張感がなくしらけました。所詮ラノベということでしょうか。同人誌読んでる気分です。
他の国からのトップレビュー
Dianna S. Rodgers
5つ星のうち5.0
Got this to match the original that I bought. ...
2016年1月30日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
Got this to match the original that I bought. The color is a bit darker than the original, but served its purpose.